令和3年度被災地支援リポート 陸前高田市 8月分の記事
令和3年度被災地支援リポート 陸前高田市
令和3年8月20日(金曜日)
令和3年4月より陸前高田市役所都市計画課に配属された職員です。
現在、陸前高田市が施行する震災復興土地区画整理事業に関する手続き等の事務に携わっています。区画整理事業については、昨年度までに土地の引き渡しが完了しており、本年度は換地処分に向けた手続きが主な業務となっています。
換地処分の手続きを進める一方で、市では土地利活用促進に向けた取り組みを進めています。というのも、土地区画整理事業地内のまちづくりにおいて、未利用・未活用の土地が多数存在し課題となっているためです。
ここで、区画整理で整備した宅地について申しますと、かさ上げ地区と高台地区に大きく分けることができます。かさ上げ地区は、津波で被災した土地を盛土により造成した宅地であり、高台地区とは、山林であった土地を掘削整備した宅地です。かさ上げ地区の標高は10m程度、高台地区は20m以上であり、多数の住民が高台地区で住宅再建を図ったことも影響し、かさ上げ地区における土地利用の停滞が顕著であります。
かさ上げ地区については、地域地区として商業地域も設けており、街づくりの中心となるべき場です。市では、かさ上げ地区における未利用地の解消を図るため、「土地利活用促進バンク」、いわゆる空き地バンクを運営しています。利用予定のない土地をバンクに登録することで、市のホームページで公開し、利用の申し出があった際には、所有者とマッチングさせるものです。
市では本年度、登録情報として売却・賃貸の希望金額及び仲介業者連絡先について追加する予定をしています。これは、利用者に費用や取引手続きの想定を容易にするものです。特に、仲介業者をバンク制度に組み込むことで、より積極的な取引につながるものと期待しています。
こういった情報の掲載に向け、7月初旬にかさ上げ地区の地権者あてアンケートを実施したところです。おおむね5割の回答があり、価格掲載については地権者からも希望が多数あることが判明しています。調査結果を受けて、年内には土地利活用促進バンクの刷新を図っていきたいと取り組んでいます。
今年度も早いもので4か月が経過し、庁舎の引越しなど慌ただしい時期もありましたが、現在は仕事にも慣れてきたところです。コロナ禍につき人混みは避け、休日は海や山へのドライブでリフレッシュを図っています。
高田松原は陸前高田市の景勝地として有名で、震災前は夏に海水浴客でにぎわう海岸となっていました。今年、震災後約10年ぶりに海開きが行われたため、私もさっそく出かけてみました。やはり人出は多くはないものの、一歩一歩と震災前の日常を取り戻していく姿に、一頻り感動を覚えた次第です。
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