桜通と桜天神
御園小学校のトワイライトスクールで披露した「桜通と桜天神」の紙しばいです。

「桜通と桜天神」
作 堀川文化を伝える会
絵 むらおか さちこ

桜通には桜の木があって、春にはお花見が楽しめるのでしょうか。いいえ、桜通は秋になるとイチョウの葉が黄色く色づいて、今頃(11月)がちょうど見ごろでとてもきれいです。朝早くにイチョウの実、銀杏を拾い集めている人がいるかも知れません。では、どうしてイチョウ通ではなくて桜通というのでしょうか。

桜通と本町通が交わる交差点の近くに桜天神という神社があります。400年も前のことですが、侍がいた時代に、この神社には大きな桜の木がありました。だから、みんなが桜天神と呼ぶようになりました。とても大きな桜の木だったのですが、名古屋で大きな火事があったとき(1660年)、その立派な桜の木も燃えてしまいました。でも、桜天神という神社の名前はそのまま残りました。その桜天神があるので、今でもこの通を桜通というのです。

片側が4車線・5車線もある桜通は、70年ほど前に博覧会が開かれたのに合わせて広い道になりました。そのときは名古屋でいちばん広い道路でした。久屋大通・若宮大通の2つの100メートル道路に抜かれてしまいましたが、今でも広くて車も多い桜通の両側には、高いビルが立ち並んでいます。いつのまにかビルの間に隠れてしまった桜天神が、どこにあるのか知らない人もたくさんいるでしょう。今の桜天神は本当に小さな神社になってしまいましたが、昔はもっと広くて大きな神社でした。

この桜天神には、時の鐘といって、今なら時計に当たる時間を知らせるための大きな鐘がありました。この鐘の音はとても大きくて遠くまでよく聞こえたそうです。神社の近くに住む人たちはみんなでお金を出し合って、鐘をついて時間を知らせてくれる人のためにお礼をしていたそうです。

桜天神の神様は学問の神様といって、勉強がよくできる、テストでいい点がとれるようにしてくれると信じられています。高校や大学に入れるように入りたい学校の名前を書いた板が、神社にたくさん掛かっています。これは、入学試験を受ける受験生やその親が書いていったものです。皆さんも、桜天神にお参りに行ったら今よりももっともっと勉強ができるようになるかも知れませんよ。
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