新たな緑区の伝統野菜 『徳重だいこん』
緑区で新たにあいちの伝統野菜に追加選定された「徳重だいこん」を紹介します。
徳重だいこんを知っていますか?
徳重だいこんは昭和20年代から50年代にかけて徳重地区を中心に盛んに栽培され、身がしっかりしていて折れにくいことから、地元の市場だけでなく、東北や北海道まで出荷されていたとのことです。
農家がそれぞれ種を自家採種して栽培していましたが、都市化や生産者の高齢化に伴い、生産量は激減してしまい、途絶えてしまったと思われていました。
ところが、平成28年に区内のある農家さんの農業用冷蔵庫に、種が保管されていたことがわかり、徳重だいこんを復活させる取り組みが始まりました。
徳重だいこんの特徴

徳重だいこんは長さ40から50センチ程度で、中円形筒形。葉は立性。
根部が他の大根に比べて多めに地表に出ており、先端が丸みを帯びています。
復活に向けた取り組み

種を保管していた農家さんが自家採種をし、その種の一部を譲り受けたJAみどりの職員や名古屋市農業センターが試験栽培・種取りを開始しました。
特徴が強く出ている優良株の選抜を繰り返して、徳重だいこんの本来の形に近づけていきました。
その他にも保存会を設立したり、徳重だいこんを広く知ってもらうため、採った種をJAみどりの組合員に配布したり、朝市などで販売をしています。
新たな伝統野菜へ
農家さんやJAみどりなどの尽力で復活した徳重だいこんは、以下の4つの定義を満たし、令和5年に「あいちの伝統野菜」に追加選定されました。
- 昭和30年頃(「あいちの伝統野菜」選定時(2002年)の50年前)に栽培されていたもの
- 地名、人名がついているものなど愛知県に由来しているもの
- 今でも種や苗があるもの
- 種や生産物が手に入るもの
名古屋市には4つの伝統野菜があり、徳重だいこんは、緑区では大高菜に続いて2つ目の伝統野菜です。
伝統野菜は大量生産に向かないことなどから一般的には流通されにくい野菜ですが、旬の時期にそれが生産される土地でしか食べられない希少性があります。
朝市やお店で見つけたら、いつもの野菜と食べ比べてみるのも楽しいですね。
徳重だいこんを食べてみましょう!
徳重だいこんは、火を通しても煮崩れしにくく、煮物、漬物、大根おろし、切り干し大根など、幅広い料理に使うことができます。
ここでは徳重だいこんを使った料理のレシピ(分量はすべて2人分。)をご紹介します。
なお、レシピの内容等はJAみどり様より提供していただきました。
とろーりチーズの大根ステーキ

材料
- 大根 6から8センチ
- バター 大さじ1
- 酒 大さじ2
- 麵つゆ(2倍濃縮) 大さじ2
- チーズ 適量
- (お好みで)パセリ・ブラックペッパー 適量
作り方
- 大根は3から4センチの輪切りにし、皮をむき、面取りし、お好みの硬さに下茹でしておく。
- フライパンに油(分量外)とバターを入れ、1の大根を軽く焦げ目がつくように焼いたら、酒・麺つゆを加え、途中裏返しながら煮絡める。
- 2の大根を煮汁ごと耐熱容器に移し、チーズをのせてトースターなどでチーズが溶けるまで焼いて出来上がり。お好みでパセリなどを散らす。
豚肉・大根のねぎ味噌煮

材料
- 豚バラ肉 250グラム
- 大根 3分の2本ほど
- 太ねぎ 2本
- こんにゃく 1枚
- 水 2カップ
- 砂糖 大さじ1から2
- 醤油 小さじ1
- 赤味噌 大さじ3から4
- 酒 大さじ2
- 一味とうがらし 適量
作り方
- 大根は6ミリから1センチ厚さに切る。皮は厚くむき、4センチ長さに切る。大根はイチョウ切りにする。
- ねぎは1センチ幅の斜め切りにする。豚肉の薄切りは3センチ程の長さに切る。こんにゃくは1口大の大きさにスプーンでちぎる。
- 鍋に大根と皮、こんにゃく、豚肉を入れ火にかけ、ひたひたに水を加え強火にかけ、肉の色が変わったら、ザルに揚げ水気を切る。
- 鍋に水2カップ入れ、ねぎを底に平らに並べる。その上に3を乗せ平らにし、よく混ぜ合わせた味噌をポトポト上に乗せる。
- 蓋をし、10分煮て、途中全体を混ぜ、火が通るまで煮る。お好みで一味唐辛子をふる。
だいこん餃子

材料
- 大根(直径7センチぐらいのもの) 8分の1本
- 豚ひき肉 100グラム
- ネギのみじん切り 5分の1本分
- ニラの小口切り 5分の1束分
- しょうが汁 小さじ1
- 酒 小さじ1
- 片栗粉 小さじ2
- 塩、胡椒 各少々
- たれ用のラー油、酢、醤油、ごま油 各適量
作り方
- 大根は皮をむき、幅2ミリの輪切りを12枚分準備する。全体に塩を少しふってすり込み、10分ほど置く。
- ボウルに豚ひき肉、しょうが汁、酒、塩、胡椒を入れ、粘りが出るまで手で混ぜる。さらにネギとニラを加えて混ぜる。
- 大根がしんなりしたら、ペーパータオルに並べて水気をしっかり拭き取る。茶こしを使い、片面に片栗粉を薄くふる。
- 片栗粉をふった面に、2の肉だねを12分の1量ずつのせて半分に折り、中央を指で押さえて留める。
- フライパンに分量外のごま油を入れて中火で熱し、4を並べる。1分ほど焼いて軽く焼き色がついたら、水を大さじ1ほど回し入れる。
- フタをして弱めの中火で1分30秒から2分ほど蒸し焼きにする。焼き目が上になるように器に盛りつける。
- たれ用の材料を混ぜ合わせ、つけていただく。
だいこんの中華風煮物

材料
- 大根 3センチ分
- こんにゃく 100グラム
- 厚揚げ 1枚
- ごま油 小さじ1
- 水 200ミリリットル
- 刻みネギ 好みで
A
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 中華だし 小さじ2
作り方
- 大根は一口サイズの角切りにする。こんにゃくや厚揚げも一口サイズにカットしておく。
- 鍋にごま油と1の大根を入れて中火で炒める。全体に焼き目がついたら、1のこんにゃくと厚揚げ、Aを加えてさっと炒める。
- 2に水を加えて5から8分ほど煮込む。大根が軟らかくなったら火を止め、器に盛り付けて完成。お好みで刻みネギをのせる。
徳重だいこんを特集した過去の農政だより
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農政だより52号 (PDF 1.2 MB)
徳重だいこんの収穫と大高菜について掲載しています。 -
農政だより51号 (PDF 1.4 MB)
徳重だいこんの栽培方法を掲載しています。 -
農政だより49号 (PDF 369.7 KB)
徳重だいこんの歴史や、復活までの取り組みを掲載しています。
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