写真で振り返る 陸前高田市の子ども達を名古屋市へ招待するプロジェクト(前半)
「陸前高田市の子ども達を名古屋市へ招待するプロジェクト」実施の様子を写真と文章で紹介しています。
陸前高田の中学校の被災状況

3月11日に発生した東日本大震災は、陸前高田の子ども達が通う学校にも、大きな傷あとを残しました。

中学生たちがこれまで通っていた校舎は、地震や津波の被害を受けて使用できなくなり

小学校の校舎を間借りしたり、毎朝長時間スクールバスに揺られながら、遠くの校舎に通学したりしなければいけなくなりました。

学校のグラウンドには仮設住宅が建ち並び、大好きな部活動などの運動もできない毎日。

学校生活の大切な思い出をつくる場である修学旅行や学習旅行にも、行けなくなってしまいました。
中学生招待プロジェクトの始まり

そんな中、震災発生当初から陸前高田市への行政支援を行っていた名古屋市の職員から、「陸前高田の子ども達を名古屋へ招待しよう!」という声が生まれました。

この招待に掛かる費用は「極力公金を使わず、陸前高田を応援したいと思う名古屋市民・企業の皆様からの寄附金・協賛金で賄おう」と、

街頭募金活動や募金箱の設置を行い、名古屋市民、企業の皆様に広く協力を呼びかけました。

その結果、多額の寄附金・協賛金と、たくさんの応援の言葉が寄せられ、

名古屋市民、企業の皆様の温かいご支援により、

「陸前高田市の子ども達を名古屋市へ招待するプロジェクト」がスタートしました。
名古屋旅行スタート

朝早く学校に集合し、先生から、名古屋旅行に向けて最後の注意事項が伝えられます。

そして、いよいよ名古屋へ向けて、元気に出発!

家族に見送られ、仙台空港に向かうバスに乗り込みます。

ドキドキしながら生まれて初めての飛行機に乗り込むと、機長や客室乗務員のみんなからの歓迎のメッセージがありました。

名古屋の玄関口、セントレアに到着しゲートをくぐると、

そこには、「陸前高田の皆さん、ようこそ名古屋へ」の横断幕と、割れんばかりの盛大な拍手で、名古屋のみんなが子ども達を歓迎しました。

いよいよ名古屋旅行の始まりです。
名古屋観光

名古屋では、三日間という短い時間を余すことなく、

慌ただしいくらいに充実したスケジュールで

名古屋の観光名所をくまなく巡りました。

名古屋ならではのものづくり文化に触れ、

科学館では世界最大のプラネタリウムを鑑賞し、

夜は、地上約220mの高さから名古屋の綺麗な夜景を満喫。

朝の名古屋城では、名古屋おもてなし武将隊が子ども達をお出迎え。迫力満点の寸劇を披露してくれました。

子ども達は初めてのミュージカルに感動し、

また、サッカー観戦にも熱狂しました。

そして野球部のエースは、プロ野球の始球式にも挑戦。

お食事では、名古屋名物に舌鼓を打ち、

家族へのおみやげも、もちろん忘れず買いました。
就労体験

名古屋観光を終えた子ども達は

希望する職場で就労体験にも挑戦。

名古屋ならではのさまざまな企業、

公的施設から全面的な協力をいただき、

子ども達は、憧れの職業、

地元ではなかなか経験できないような職業も、

実際に体験していただけました。

「初めての体験ばかりで、とてもドキドキした。楽しかった!」

「想像以上に大変だった。働くことの厳しさを知った。」

「将来、この仕事に就きたい。

その目標を胸に、これからがんばりたい!」

ひとり一人が、働くことの楽しさややりがい、厳しさを体感し、

将来の夢に繋がる、有意義な時間を過ごしてくれたようです。
このページに関するお問い合わせ
名古屋市被災地域支援本部事務局(防災危機管理局危機対策課)
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Eメール:a3584@bosaikikikanri.city.nagoya.lg.jp