名古屋市情報公開条例

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ページID1030089  更新日 2025年10月17日

改正 平成12年7月14日 条例第69号(平成13年6月1日施行)
改正 平成16年3月31日 条例第41号(平成16年4月1日施行)
改正 平成17年3月28日 条例第37号(平成17年4月1日施行)
改正 平成18年3月28日 条例第31号(平成18年4月1日施行)
改正 平成28年3月31日 条例第48号(平成28年4月1日施行)
改正 平成31年3月28日 条例第29号(平成31年4月1日施行) 改正 令和 7年3月28日 条例第12号(令和7年6月1日施行)

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり、市民の知る権利を尊重し、行政文書の公開を求める権利を明らかにするとともに、情報公開の総合的な推進に関し必要な事項を定めることにより、名古屋市(以下「市」という。)の保有する情報の一層の公開を図り、もって市政に関し市民に説明する責務が全うされるようにし、市民の市政への参加を進め、民主的で公正かつ透明性の高い市政の推進に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)実施機関 市長、議長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、公営企業管理者、消防長及び市が設立した地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)をいう。
(2)行政文書 実施機関の職員(市が設立した地方独立行政法人の役員を含む。以下同じ。)が職務上作成し、又は取得した文書、図画(写真及びフィルムを含む。以下同じ。)及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が管理しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
ア 官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数のものに販売することを目的として発行されるもの
イ 名古屋市市政資料館その他規則で定める機関において管理され、かつ、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として公にされ、又は公にされることが予定されているもの
(3)公開請求者 行政文書の公開を請求するもの、公開を請求しようとするもの又は公開を請求したものをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、行政文書の公開を請求する権利を十分尊重するとともに、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

(利用者の責務)

第4条 公開請求者は、この条例の目的に即した適正な請求に努めるとともに、行政文書の公開を受けたときは、これによって得た情報を第三者の権利を侵害することがないよう適正に使用しなければならない。

第2章 行政文書の公開

(公開請求権)

第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、行政文書の公開を請求することができる。

(行政文書の公開の請求方法)

第6条 前条の規定による行政文書の公開の請求(以下「公開請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面(以下「公開請求書」という。)を実施機関に提出してしなければならない。

(1)公開請求者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
(2)公開請求に係る行政文書を特定するために必要な事項
(3)前2号に掲げるもののほか規則で定める事項

2 実施機関は、公開請求書に形式上の不備があると認めるときは、公開請求者に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(行政文書の公開の義務)

第7条 実施機関は、公開請求があったときは、公開請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、公開請求者に対し、当該行政文書を公開しなければならない。

(1)個人の意識、信条、身体的特徴、健康状態、職業、経歴、成績、家庭状況、所得、財産、社会活動等に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)のうち通常他人に知られたくないと認められるもの又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 当該個人が公務員等(行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)第5条第1号ハに規定する公務員等をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び氏名並びに当該職務遂行の内容に係る部分(当該公務員等の氏名に係る部分を公にすることにより当該個人の権利利益を不当に害するおそれがある場合にあっては、当該部分を除く。)
イ 当該個人が、実施機関が行う事務又は事業で予算の執行を伴うものの相手方である場合において、当該情報がこの条例の目的に即し公にすることが特に必要であるものとして市長が定める情報に該当するときは、当該情報のうち、当該相手方の役職(これに類するものを含む。以下同じ。)及び氏名並びに当該予算執行の内容に係る部分(当該相手方の役職及び氏名に係る部分を公にすることにより当該個人の権利利益を不当に害するおそれがある場合にあっては、当該部分を除く。)
(2)法人その他の団体(国、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等又は個人に明らかに不利益を与えると認められるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法人等又は個人の事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある危害から人の生命、身体又は健康を保護するために、公にすることが必要であると認められる情報
イ 法人等又は個人の違法若しくは不当な事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある支障から消費生活等の市民生活又は環境を保護するために、公にすることが必要であると認められる情報
ウ ア又はイに掲げる情報に準ずる情報であって、公にすることが公益上特に必要であると認められるもの
(3)公にすることにより、人の生命、身体、財産又は社会的な地位の保護、犯罪の予防その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある情報
(4)市の機関、国、独立行政法人等、他の地方公共団体及び地方独立行政法人の内部の又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定のものに不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(5)市の機関、国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の公正又は適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 国若しくは地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(6)個人又は法人等が、実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供した情報であって、当該個人又は法人等における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められるものを除く。
(7)法令、他の条例若しくは議会の会議規則の定めるところにより明らかに公にすることができないと認められる情報又は法律若しくはこれに基づく政令の規定により従う義務を有する国の機関等の指示に従い、公開すべきではないと実施機関が認める情報

2 実施機関は、公開請求に係る行政文書の一部に非公開情報が記録されている場合において、非公開情報に係る部分を容易に区分して除くことができ、かつ、区分して除くことにより当該公開請求の趣旨が損なわれることがないと認められるときは、当該非公開情報に係る部分以外の部分を公開しなければならない。

3 公開請求に係る行政文書に第1項第1号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において、当該情報のうち、特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。

(公益上の理由による裁量的公開)

第8条 実施機関は、公開請求に係る行政文書に非公開情報(前条第1項第7号に該当する情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、公開請求者に対し、当該行政文書を公開することができる。

(行政文書の存否に関する情報)

第9条 公開請求に対し、当該公開請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該公開請求を拒否することができる。

(公開請求に対する決定等)

第10条 実施機関は、公開請求に係る行政文書の全部又は一部を公開するときは、その旨の決定(以下「公開決定」という。)をし、公開請求者に対し、速やかに、その旨並びに公開する日時及び場所その他規則で定める事項を書面により通知しなければならない。

2 実施機関は、公開請求に係る行政文書の全部を公開しないとき(前条の規定により公開請求を拒否するとき及び公開請求に係る行政文書を管理していないときを含む。以下同じ。)は、公開しない旨の決定をし、公開請求者に対し、速やかに、その旨を書面により通知しなければならない。

(公開決定等の期限)

第11条 前条各項の決定(以下「公開決定等」という。)は、公開請求があった日の翌日から起算して14日以内にしなければならない。ただし、第6条第2項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、速やかに、延長の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(公開決定等の期限の特例)

第12条 公開請求に係る行政文書が著しく大量であるため、公開請求があった日の翌日から起算して44日以内にそのすべてについて公開決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、実施機関は、公開請求に係る行政文書のうちの相当の部分につき当該期間内に公開決定等をし、残りの行政文書については相当の期間内に公開決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、同条第1項に規定する期間内に、公開請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1)本条を適用する旨及びその理由
(2)残りの行政文書について公開決定等をする期限

(議長等が欠けている場合の特例)

第12条の2 実施機関が議長の場合における前2条(第11条第1項ただし書を除く。)に規定する期間の計算については、議員の任期満了、議会の解散その他の事由により、議長及び副議長がともに欠けている期間の日数は、算入しない。
(理由付記等)

第13条 実施機関は、第10条各項の規定により公開請求に係る行政文書の全部又は一部を公開しないときは、公開請求者に対し、当該各項に規定する書面によりその理由を示さなければならない。この場合において、当該理由の提示は、公開しないこととする根拠規定及び当該規定を適用する事由が、当該書面の記載自体から理解され得るものでなければならない。

2 実施機関は、前項の場合において、公開請求に係る行政文書が、当該行政文書の全部又は一部を公開しない旨の決定の日から1年以内にその全部又は一部を公開することができるようになることが明らかであるときは、その旨を公開請求者に通知するものとする。

(事案の移送)
第13条の2 実施機関は、公開請求に係る行政文書が他の実施機関により作成されたものであるとき、その他他の実施機関において公開決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議のうえ、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、公開請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該公開請求についての公開決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。

3 前項の場合において、移送を受けた実施機関が公開決定をしたときは、当該実施機関は、公開の実施をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関は、当該公開の実施に必要な協力をしなければならない。

(第三者保護に関する手続)

第14条 公開請求に係る行政文書に市、国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人及び公開請求者以外のもの(以下この条、第19条及び第20条において「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、実施機関は、公開決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、公開請求に係る行政文書の表示その他規則で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。

2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、公開決定に先立ち、当該第三者に対し、公開請求に係る行政文書の表示その他規則で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。

(1)第三者に関する情報が記録されている行政文書を公開しようとする場合であって、当該情報が第7条第1項第2号ただし書又は同項第6号のただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。
(2)第三者に関する情報が記録されている行政文書を第8条の規定により公開しようとするとき。

3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該行政文書の公開に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、公開決定をするときは、公開決定の日と公開を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、公開決定後直ちに、当該意見書(第18条及び第19条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、公開決定をした旨及びその理由並びに公開を実施する日を書面により通知しなければならない。

(公開の実施)

第15条 行政文書の公開は、文書又は図画については閲覧、視聴又は写しの交付のうち、その種別に応じて規則で定める方法により、電磁的記録についてはこれらに準ずる方法としてその種別、情報化の進展状況等を勘案して規則で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による行政文書の公開にあっては、実施機関は、当該行政文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。

(費用の負担)

第16条 前条の規定に基づき、行政文書の写しの交付(電磁的記録にあってはこれに準ずる方法として規則で定める方法を含む。)を受けるものは、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。

(他の制度との調整等)

第17条 実施機関は、法令又は他の条例の規定により、何人にも公開請求に係る行政文書が第15条本文に規定する方法と同一の方法で公開することとされている場合(公開の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同条本文の規定にかかわらず、当該行政文書については、当該同一の方法による公開を行わない。ただし、当該法令又は他の条例の規定に一定の場合には公開をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。

2 法令又は他の条例の規定に定める公開の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を第15条本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。

3 この章の規定は、市の図書館その他図書、資料等を閲覧に供し、又は貸し出すことを目的とする施設において管理されている行政文書であって、一般に閲覧させ、又は貸し出すことができるとされているものについては、適用しない。

第3章 審査請求等

第1節 諮問等

(審査会への諮問等)

第18条 公開決定等又は公開請求に係る不作為に係る審査請求は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める実施機関に対してするものとする。
(1)実施機関が議長の場合 議長
(2)実施機関が市が設立した地方独立行政法人の場合 当該地方独立行政法人
(3)前2号に掲げる場合以外の場合 市長

2 公開決定等又は公開請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

3 市長、議長又は市が設立した地方独立行政法人は、公開決定等又は公開請求に係る不作為について審査請求があった場合は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、速やかに、名古屋市情報公開審査会に諮問しなければならない。

(1)審査請求が明らかに不適法であり、却下するとき。
(2)審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る行政文書の全部を公開することとするとき。ただし、当該審査請求に係る行政文書の公開について反対意見書が提出されているときを除く。

4 市長、議長又は市が設立した地方独立行政法人は、前項の規定による諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重して、速やかに、当該審査請求に対する裁決をしなければならない。

(諮問をした旨の通知)

第19条 前条第3項の規定により諮問をした市長、議長又は市が設立した地方独立行政法人は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。

(1)審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2)公開請求者(公開請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3)当該審査請求に係る行政文書の公開について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続)

第20条 第14条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。

(1)公開決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2)審査請求に係る公開決定等(公開請求に係る行政文書の全部を公開する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る行政文書を公開する旨の裁決(第三者である参加人が当該行政文書の公開に反対の意思を表示している場合に限る。)

第2節 名古屋市情報公開審査会

(設置等)

第21条 第18条第3項の規定による諮問に応じ、審査請求について調査審議するため、名古屋市情報公開審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会は、前項に規定する調査審議を行うほか、情報公開に関する事項について、実施機関に意見を述べることができる。

(組織及び委員)
第22条 審査会は、委員9人以内をもって組織する。

2 委員は、地方自治に関し学識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから市長が委嘱する。

3 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

4 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(会長)

第23条 審査会に、会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。

3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。

(小委員会)

第24条 審査会は、その指名する委員3人をもって構成する小委員会に、審査請求に係る事件について調査審議させることができる。

第3節 審査会の調査審議の手続

(審査会の調査権限)

第25条 審査会(前条の規定により小委員会に審議させる場合にあっては小委員会。以下この節(第31条を除く。)において同じ。)は、必要があると認めるときは、実施機関に対し、審査請求に係る行政文書の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された行政文書の公開を求めることができない。

2 実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。

3 審査会は、必要があると認めるときは、実施機関に対し、審査請求に係る行政文書に記録されている情報の内容を審査会の指定する方法により分類し、又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。

4 第1項及び前項に定めるもののほか、審査会は、審査請求に係る事件に関し、審査請求人、参加人又は実施機関(以下「審査請求人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させ又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。

(意見の陳述)

第26条 審査会は、審査請求人等から申出があったときは、当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

2 前項本文の場合においては、審査請求人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出席することができる。

(意見書等の提出等)
第27条 審査請求人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

2 審査会は、審査請求人等から意見書又は資料が提出された場合、審査請求人等(当該意見書又は資料を提出したものを除く。)にその旨を通知するよう努めるものとする。

(委員による調査手続)

第28条 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に、第25条第1項の規定により提示された行政文書を閲覧させ、同条第4項の規定による調査をさせ、又は第26条第1項本文の規定による審査請求人等の意見の陳述を聴かせることができる。

(提出資料の閲覧等)

第29条 審査会は、審査請求人等から、審査会に提出された意見書又は資料の閲覧又は複写を求められた場合は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときを除き、これに応ずるよう努めるものとする。

2 審査会は、前項の規定による閲覧又は複写について、日時及び場所を指定することができる。

(調査審議手続の非公開)

第30条 審査会の行う審査請求に対する裁決に関する事項に係る調査審議の手続は、公開しない。

(答申書の送付等)

第31条 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人等に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

(委任)

第32条 前節及びこの節に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第4章 情報公開の総合的推進

(情報公開の総合的な推進に関する市等の責務)

第33条 市及び市が設立した地方独立行政法人は、第2章に定める行政文書の公開のほか、情報提供施策の拡充、情報公表制度の整備等を図ることにより、情報公開の総合的な推進に努めなければならない。

(情報提供施策の拡充)

第34条 実施機関は、市政に関する正確で分かりやすい情報を市民が迅速かつ容易に得られるよう、情報提供に関する施策の拡充に努めなければならない。

(情報公表制度)

第35条 実施機関は、市長(実施機関が議長の場合にあっては議長、実施機関が市が設立した地方独立行政法人の場合にあっては当該地方独立行政法人)が定める事項に関する情報で実施機関が保有するものを公表しなければならない。

(会議の公開)

第36条 実施機関に置く附属機関及びこれに類するものは、その会議(法令又は他の条例の規定により公開することができないとされている会議を除く。)を公開するものとする。ただし、次に掲げる場合であって、当該会議で非公開を決定したときは、この限りでない。

(1)非公開情報が含まれる事項について審議、審査、調査等を行う会議を開催する場合
(2)会議を公開することにより、当該会議の適正な運営に著しい支障が生ずると認められる場合

(出資法人等の情報公開)

第37条 市が出資する法人等であって、規則で定めるもの(以下「出資法人等」という。)は、この条例の趣旨にのっとり、情報公開を行うため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2 実施機関は、出資法人等に対し、前項に定める必要な措置を講ずるよう指導に努めなければならない。

(指定管理者の情報公開)

第37条の2 指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいい、市の公の施設を管理するものに限る。以下同じ。)は、この条例の趣旨にのっとり、当該公の施設の管理に関する情報公開を行うため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2 実施機関は、指定管理者に対し、前項に定める必要な措置を講ずるよう指導に努めなければならない。

第5章 補則

(行政文書の管理)

第38条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、別に条例で定めるところにより、行政文書を適正に管理するものとする。

(行政文書検索目録の作成)

第39条 実施機関は、行政文書の検索に必要な文書目録を作成し、一般の利用に供するものとする。

(市長の助言等)

第39条の2 市長は、この条例による情報公開制度の運用に関して必要があると認めるときは、実施機関に対し、報告を求め、又は助言することができる。

(実施状況の公表)

第40条 市長は、毎年1回、この条例に基づく行政文書の公開の実施状況について、一般に公表するものとする。

(委任)

第41条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 罰則

第42条 第22条第4項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。

附則

(施行期日)

1 この条例は、平成12年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第37条の規定は、平成13年4月1日から施行する。

(適用)

2 この条例による改正後の名古屋市情報公開条例(以下「新条例」という。)は、次の各号に掲げる行政文書について適用する。
(1)施行日以後に実施機関の職員が作成し、又は取得した行政文書
(2)昭和61年4月1日以後施行日前に実施機関の職員が作成し、又は取得した行政文書(この条例による改正前の名古屋市公文書公開条例(以下「旧条例」という。)第2条第2号に規定する公文書(以下「公文書」という。)に限る。)。ただし、昭和61年4月1日から同年5月31日までの間に実施機関の職員が作成し、又は取得した昭和60年度の予算に係るものを除く。

(経過措置)

3 前項の規定にかかわらず、同項第2号に掲げる行政文書のうち、公布の日(以下「公布日」という。)前に実施機関の職員が作成し、又は取得したもの及び公布日から平成12年5月31日までの間に実施機関の職員が作成し、又は取得した平成11年度の予算に係るものについては、新条例第7条及び第8条の規定は適用せず、なお従前の例による。
4 この条例の施行の際現に旧条例第6条の規定によりされている公文書の公開の請求は、新条例第6条第1項の規定による公開請求とみなす。
5 この条例の施行の際現に旧条例第11条第1項の規定によりされている不服申立ては、新条例第18条第1項の規定による不服申立てとみなす。
6 前2項に規定するもののほか、この条例の施行前に旧条例の規定によりした処分、手続その他の行為は、新条例中にこれに相当する規定がある場合には、当該相当する規定によりしたものとみなす。
7 旧条例第12条第1項の規定により置かれた名古屋市公文書公開審査会は、施行日において、新条例第21条第1項の規定により置かれた審査会となり、同一性をもって存続するものとする。
8 旧条例第9条第1項第4号に規定する合議制機関等の会議運営の規則又は議決によりその全部又は一部について公開しない旨を定めている情報であって、公布日前に開催された当該合議制機関等の会議に係るものが記録されている行政文書(公文書に限る。)については、旧条例第9条第1項第4号の規定は、施行日以後も、なおその効力を有する。

(地方独立行政法人の設立に関する特例)
9 地方独立行政法人(市が設立するものに限る。以下同じ。)の設立の際現に実施機関に対して行われている公開請求、不服申立てその他の行為(実施機関から当該地方独立行政法人に所管が変更される行政文書に係るものに限る。)は、当該地方独立行政法人の設立後は、当該地方独立行政法人に対して行われた公開請求、不服申立てその他の行為とみなす。
10 地方独立行政法人の設立前に実施機関が行った公開請求に対する決定、審査会への諮問その他の行為(実施機関から当該地方独立行政法人に所管が変更される行政文書に係るものに限る。)は、当該地方独立行政法人の設立後は、当該地方独立行政法人が行った公開請求に対する決定、審査会への諮問その他の行為とみなす。

附則(平成12年7月14日 条例第69号)

(施行期日)

1 この条例は、平成13年6月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(適用)

2 この条例による改正後の名古屋市情報公開条例(以下「改正後条例」という。)の規定は、施行日以後に実施機関の職員が作成し、又は取得した行政文書について適用する。

(任期の特例)

3 この条例の施行の際現に名古屋市情報公開審査会の委員に委嘱されている者に加えて、改正後条例第22条の規定により新たに委嘱される委員の任期は、同条第3項の規定にかかわらず、平成14年9月30日までとする。

4 名古屋市会委員会条例(昭和24年名古屋市条例第5号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附則(平成16年条例第41号)(抄)

(施行期日)
1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。

附則(平成17年条例第37号)

(施行期日)(抄)
1 この条例は、平成17年4月1日から施行する。

附則(平成18年条例第31号)
この条例は、平成18年4月1日から施行する。ただし、目次の改正規定及び第37条の次に1条を加える改正規定は、平成18年10月1日から施行する。

附則(平成28年条例第48号)

(施行期日)

1 この条例は、平成28年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした処分又はこの条例の施行前にされた請求に係る不作為に係る不服申立てについては、なお従前の例による。

附則(平成31年条例第29号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。
(任期の特例)

2 この条例の施行の際現に名古屋市情報公開審査会の委員に委嘱されている者に加えて、この条例による改正後の名古屋市情報公開条例第22条の規定により新たに委嘱される委員の任期は、同条第3項の規定にかかわらず、平成32年9月30日までとする。

附則(令和7年条例第12号)

(施行期日)

1 この条例は、令和7年6月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

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