第1章 ベルーガってどんな生き物?
今回は、夏休みまっさかりの親子連れで賑わう名古屋港水族館におじゃましました。
館内ではイルカをはじめ、シャチ、ペンギン、ウミガメなどが飼育・繁殖・研究されています。
その中でも、ベルーガ(シロイルカ)やアザラシなどの飼育を担当する森朋子(もりともこ)トレーナーに密着しました。
本文
司会:
まずは、全国的にも珍しいといわれる「ベルーガ」について簡単にご紹介をおねがいします。
森:
ベルーガは体長4メートルくらいのクジラの仲間です。その見た目から「シロイルカ」とも言われ、鳴き声の綺麗さから「海のカナリア」とも呼ばれています。

森:
頭の前部分がぷっくり膨らんでいるのは、「メロン」と呼ばれる脂肪組織です。他のイルカの仲間に比べると形がまんまるで、触るとぶよぶよと柔らかいのが特徴です。

森:
メロンは自分で動かすこともできます。さらに首や口を器用に動かして、水を飛ばすことができます。水中で空気の輪っかを作る「バブルリング」という種目ができるのも、この口のお蔭です。
―――さて、インタビューに入っていきたいと思います。
司会:
森さんは、今はベルーガの担当なんですか。
森:
はい。ベルーガは北館のなかでは地味なキャラですかね。
司会:
そんなことはありません。ベルーガは名古屋の目玉の一つですよね。こんなに間近で見ることは滅多にないので楽しいです。
森:
目玉になりたいんですけど…。
司会:
目玉ですよ。ベルーガはかわいいです。
森:
うれしいですね。ちょっとでも魅力を感じていただければ。
個人的には、今まで担当した動物の中では一番優しくしてくれる印象ですね。
あと、理解が早いかな。教えたことをしっかり覚えていてくれる。決して他の動物をけなしている訳ではなく。(笑)

司会:
けなすというか、なんだかんだ言っても好き嫌いはあるんじゃないですか?
森:
逆なんです。動物が私に優しくしてくれる。ベルーガは理解が早い。そして記憶もしっかりしている。種目を覚えるのは断然早いですね。
でも機嫌も重視しなくてはいけないんです。餌をやるだけでは動いてくれないですね。
司会:
繊細なんですね。
森:
そうですね、凄く。だからちょっとした違いにも向こうも気づくし、こっちにも違いを教えてくれる。「昨日それOKしなかったのに今日はOKなの?」とか。
司会:
賢いじゃないですか?
森:
非常に賢いですよ。
子どもに教えるようにやさしく教えているんですが、子どもより全然理解が早いときがある。
「わかってるんですけど!」っていう態度を取られて、「あー、すみません。」みたいな。(笑)「わかりますよね、それくらい。」って。

司会:
見た目は癒し系ですよね。性格的におとなしいんですか。
森:
そんなことないですよ。イルカと同じくらいフレンドリー。遊びなんか凄く大好きですし。それでいて非常にスマートな動物です。
司会:
扱っている動物は、いわば友達なのではないですか?
森:
私の場合は、友達になりたいのにならせてもらえず10何年って感じです。(笑)
そもそもの話ですけど、ペットだったら友達でもいいのかもしれませんが、仕事ですからね。
やはり、展示動物なので責任があります。時には厳しくしなければならない時もある。本当はこっちも遊びたいのに、心を鬼にして厳しくすることもあるんです。それはしかたないですけど。
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