ミナトの匠 プロフェッショナルの現場 名古屋港トリプルバックヤードツアー体験記

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ページID1023553  更新日 2025年10月16日

平成27年12月24日(木曜日)に実施した、ミナトの匠-プロフェッショナルの現場-名古屋港トリプルバックヤードツアーの体験記をご紹介します。

平成27年12月24日、クリスマスイブの朝。

ミナトの匠-プロフェッショナルの現場-の第4弾が晴れやかに実施されました。

今回は、「名古屋港トリプルバックヤードツアー」と銘打ち、名古屋港水族館、名古屋海洋博物館、南極観測船ふじを回るツアーを企画しました。前回に引き続き、「史上初」の取り組みに対して100名を超える応募があり、過去最高の盛り上がりを見せました。

写真:当日の空と水族館

写真:これから見学に行く南極観測船ふじ


当日は、クリスマスイブとは思えないうららかな陽気のもと、水族館の通用門前に集合し、ツアー開始です。

バックヤードの旅へ出発!

写真:レクチャーの様子


まず、会議室にて水族館についての説明を受けました。説明を担当したのは学習交流課の勝見さん。
教育普及を担当する勝見さんは、普段から館内レクチャーなどでお話をする機会が多いためトークもスムーズ。面白くて分かりやすい説明を受け、参加者の皆さんも笑声が。

写真:バックヤード見学の様子


普段は入ることができない関係者用通路を通り、ベルーガのプールに向かいます。むき出しのコンクリートと、なかなか見ることができない大きなパイプが縦横無尽に走る空間を興味深そうに見渡す参加者の皆さん。
この太いパイプは、実は海から飼育用水槽に海水を送る設備です。
そうです。名古屋港水族館は名古屋港の海水を使って展示されている生き物たちの水をまかなっているのです。

ベルーガプールへ移動!

写真:トレーニングの様子

写真:器用に口をつかって水を吐き出す様子


ベルーガプールのバックヤードに到着しました。

ここは飼育係の皆さんが普段ベルーガの世話をし、トレーニングをしている場所です。普段はこんな至近距離でベルーガを見ることはできないので、参加者の皆さんも大喜び。

ここでは、飼育係の森さんによりベルーガのトレーニングを見せてもらいました。ベルーガは非常に知能が高いイルカ・クジラの仲間で、定番のボール等を使った種目だけでなく、なんと歌を披露。これには、皆さん拍手喝采で歓声を送っていました。

写真:ホワイエで休憩する様子


次の目的地は、南館の黒潮大水槽。そこまでは少し距離があるので、展示スペースとして活用されている「ホワイエ」で少し休憩をとります。ここは、開館からの流れや見どころをまとめたパネルが多く展示されており、水族館の歴史を知ることができました。

黒潮大水槽へ移動!

写真:給餌職員のエサやりの様子


名古屋港水族館名物「マイワシのトルネード」が見られる黒潮大水槽のバックヤードに向かいます。実はこの部屋は建物の最上階に位置しており参加者の皆さん、たどり着くまで大変そうでした。しかし、苦労して階段を登ってきた甲斐あって、眼下には美しい青色の水槽が広がっていました。普段は見ることができない、水の揺らめきとゆったりと泳ぐ魚たち。参加者の皆さんもその美しさに息を飲みました。ここでは魚の給餌方法を見学することができました。なんと、この水槽だけで3万匹以上の魚が飼育されており、マイワシと一緒に、本来ならばマイワシを捕食するシイラやアカシュモクザメが混泳しています。

写真:黒潮水槽の魚の様子


魚たちの餌については、クレーンを経由して外部からこの部屋に直接搬入される仕組みです。担当の飼育員さんは無線で連絡を取りながら水槽に魚たちの餌を入れていきます。
最後には水族館の水槽に使われるアクリルガラスについても説明を受けました。水槽はガラスでできていると思っていましたが、実はアクリルなんですね。透明度の高い樹脂であるため加工が容易で、必要な厚みや曲線を作るのに適しており、日本の高い技術力の賜物なのだそうです。はからずもここで日本のものづくりの魂を見ることができました。

南極観測船ふじへ移動!

写真:南極観測船ふじの外観


まず、ふじに向かうグループを見てみましょう。ふじの艦内に向かいます。ガイドをしてくださったのは名古屋みなと振興財団の加藤さん。実は以前は水族館でペンギンや魚類の飼育を担当されていたそうです。

写真:ふじの内部を案内してくれる加藤さんの紹介


まず、ふじの艦内に入ると、乗組員の食堂があります。ふじは南極観測船なので、大海原を航行するだけでなく南極の厚い氷の壁を破砕して進むことが想定されています。したがって、船内の生活も大変で、ひどい時には45度もの傾きが生じることがあったようです。そうした中で食事をとることがいかに大変か、面白いエピソードを交えて解説してくれました。

写真:エンジンルームの様子


ここはエンジンルームをガラス越しに見学できる場所です。今でこそ動いていませんが、ふじの巨体を動かすエンジンが当時の姿のまま鎮座していました。南極では「体当たり」で氷を砕いて突き進むのですが、酷使に耐えて活躍してきた黒く鈍く光るエンジンが今にも動き出しそうな迫力を醸し出していました。

写真:展示されているジオラマの様子


ふじの中では、南極に関する展示も行っています。南極に上陸した際のリアルなジオラマが当時の状況を偲ばせてくれます。

写真:展示されている南極の氷の様子


珍しいものとしては、当時、観測隊が持ち帰った「南極の氷」があります。南極の氷は太古の昔から降り積もった雪が凍ったもので、その中に当時の大気中の成分が含まれているため、かつての大気の状況を知ることができます。南極観測は危険と隣り合わせながら、未知のロマンにあふれていたのです。

名古屋海洋博物館へ移動!

写真:ポートビルの外観(名古屋海洋博物館)


最後の目的地、海洋博物館に向かいます。海洋博物館は、今や名古屋港のランドマークの一つである船の帆の形をした「ポートビル」の3階と4階にあり、港湾や物流、航海の歴史などに関する展示を行っています。

写真:海洋博物館の入り口の様子


海洋博物館は港湾の物流の仕組みを学ぶ展示コーナーから始まります。日本一の貿易港である名古屋港は身近な存在ながら、知らないことがたくさんあるんですね。

写真:シュミレータ見学の様子


名古屋港全体を見渡すことができるジオラマを使って、港湾の役割を説明してくださいました。

改めて見ると名古屋港の全体の姿はとてつもなく広く、今いる場所が港湾のほんの一部にすぎないことが分かります。このジオラマは、ボタンを押すことでいろいろな施設や航路の位置と役割が学べるもので、子どもたちも喜んでいました。

写真:シュミレータの様子


これが博物館の新たな目玉である「操船シミュレータ」です。

船を操縦する船長さんさながらにガーデンふ頭を目指すことができます。写真からは伝わらないのですが、本当にリアルなシミュレーションとなっており、天候や時間帯の変更もできます。嵐の夜の設定でプレイしているところを見ると、途中から本当に船酔いのような感じが…。もちろん、子どもたちは我先にと殺到しましたが、残念ながら時間の都合もあって一人しかプレイできず。また来てくださいね。

 

こうして、短時間ながらも、中身の濃いツアーが終了しました。

アンケートの結果は満足度100%という結果に。

最後に、今回の3つの施設を管理運営している名古屋みなと振興財団の皆さんから記念品が贈呈され、参加した皆さんも大喜び。ちょっと早いクリスマスプレゼントに子どもたちも嬉しそうでした。

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