指定薬物とは

医薬品医療機器等法（注）では中枢神経系の興奮若しくは抑制または幻覚の作用（この作用の維持または強化の作用を含む。）を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物（覚醒剤、大麻、麻薬、向精神薬、あへん及びけしがらを除く）を指定薬物として定義し、厚生労働大臣が指定しています。

指定薬物には、1つ1つの物質を個別に指定するもの（個別指定）と化学構造が類似している特定の物質群を包括的に指定するもの（包括指定）の2種類あります。

指定薬物及びこれを含有する物は、医薬品医療機器等法において、疾病の診断、治療または予防の用途及び人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途以外の用途に供するための製造、輸入、販売、授与、または販売若しくは授与の目的での貯蔵、若しくは陳列は禁止されており、これらについては、同法に基づき3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、またはこれを併科すると規定されています。

注：医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

指定薬物を含有する製品として、電子タバコ用リキッドやグミ、クッキーなどがあります。以下に示す指定薬物以外にも身体に悪影響を及ぼす成分がありますので、使用しないようにしてください。また、商品に記載されている情報を十分確認するとともに、「おいしいよ」「リラックスできるよ」などといった甘い言葉で勧められたときはキッパリと断るようにしましょう！

物質群に含まれるHHC,HHCHについては、医薬品医療機器等法において指定薬物として指定されていますが、個別の化合物の名称が削除され、今回の物質群として指定薬物に包括指定されました。

6a,7,8,9,10,10a－ヘキサヒドロ－6,6,9－トリメチル－6H－ジベンゾ［b,d］ピラン－1－オールの3位に直鎖状アルキル基（炭素数が3から8までのものに限る。）が結合する物であって、1位、3位及び6位以外にさらに置換基が結合していないもの及びこれらの塩類

• 結合する炭素数が3の場合：HHCV
• 結合する炭素数が4の場合：HHCB
• 結合する炭素数が5の場合：HHC、Hexahydrocannabinol（ヘキサヒドロカンナビノール）
• 結合する炭素数が6の場合：HHCH、HHC-H、Hexahydrocannabihexol（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）
• 結合する炭素数が7の場合：HHCP
• 結合する炭素数が8の場合：HHC-Octyl、HHCjd

1. 3－ヘキシル－6a,7,8,10a－テトラヒドロ－6,6,9－トリメチル－6H－ジベンゾ［b,d］ピラン－1－オール及びその塩類
2. 3－ヘキシル－6a,7,10,10a－テトラヒドロ－6,6,9－トリメチル－6H－ジベンゾ［b,d］ピラン－1－オール及びその塩類

1. Δ9-THCH、THCH
2. Δ8-THCH、THCH

3－ヘプチル－6a,7,8,10a－テトラヒドロ－6,6,9－トリメチル－6H－ジベンゾ［b, d］ピラン－1－オール及びその塩類

Δ9-THCP、 THC-Heptyl

その他の指定薬物については以下からご覧ください。

• 指定薬物について（厚生労働省）(外部リンク)
• 薬物乱用防止に関する情報（厚生労働省）(外部リンク)
• 「薬物の濫用の防止に関する条例」について（愛知県医薬安全課）(外部リンク)