都市型災害・・・洪水による恐怖!地下街や地下室の浸水対策
最近、地下街、地下駐車場、地下室など、建物の地下が集中豪雨による洪水に襲われ、水死者が出るという災害が起こっています。
平成11年の6月には、福岡市で地下街等が洪水により浸水したほか、ビルの地下では女性1人が水死しました。次いで、7月には、東京都新宿区において同じくビルの地下に雨水が浸水し、男性1名が水死するという災害が発生したのです。
大都市では、アスファルトやコンクリートで固められた部分が多く、そのため大量の雨水が一気に下水道に流れ込み、排水の処理能力を超えた雨水が洪水となってあふれ出ます。これらの洪水が、地下街や地下室などを襲い、水中に埋没させてしまうのです。
地下街や地下室また地下駐車場などを所有している方、あるいは、これらを利用している方々は、集中豪雨による洪水などに備え、自分たちの周囲の危険性を十分認識し、日頃の備えと迅速な行動をとることができるように対策をたてておきましょう。

日頃からの備え
自分の住んでいる(あるいは勤め先などの)地域について、低地かどうか、また過去の浸水実績はどうかなどの特性や危険性を把握し、雨への対策をたてておきましょう。
集中豪雨時の降雨量などの予測は困難です。注意報や警報の発令状況などに注意を払い、ラジオやテレビなどを利用して、気象情報の把握に努めましょう。
特に地下にいるときは、時々地上の降雨や増水状況を確認し、外で何が起きているのかを把握するようにしましょう。
水は高いところから低いところへ流れます。地下の出入口だけではなく、換気、採光窓など予想もつかないところから浸水しますので、充分注意しましょう。

浸水への備え
地下への出入口には、洪水の侵入を防ぐよう、止水板や土のう、また身近な器材を活用するなどして、早めに地下や建物への浸水策を施しましょう。
配電盤等の電気設備系統に浸水すると、停電や器具等の誤作動を始め、感電の危険性もありますので、防水対策や電源を切るなどの措置を行いましょう。


避難への備え
地下への洪水の侵入が予想されるときには、早めに避難しましょう。
地下に洪水が侵入した場合、逃げる経路が限定されますので注意しましょう。
出入口ドアの外側が浸水《30cm以上》している場合、ドア(外開き戸)が水圧で開かないことがありますので注意しましょう。
浸水防止のため、出入口の扉の開放方向に「土のう」などを置くと、避難に支障をきたしますので、「土のう」などの置き方にも注意しましょう。
地下に洪水が侵入した場合には、電気設備が停電し、照明が消えたり、エレベーターが停止してしまうことなどがあります。特にエレベーターでは、その中に急激に水が入ってきて、避難できないこともありますので、地下浸水が予想される時の地下への移動は、エレベーターを絶対使用しないようにしましょう。
電話やインターホンもつながらないことがありますので注意しましょう。
浸水や漏水により、防火シャッターが誤作動し、避難路を遮断することがありますので、シャッターによって塞がれたときの避難経路も確認しておきましょう。

その他
隣近所、町内会、自治会や各事業所など、地域相互の協力体制や連絡体制を平素から密にしておきましょう。

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