名古屋港筏(いかだ)師一本乗り
名古屋市の無形民俗文化財に指定されている、「名古屋港筏師一本乗り」について紹介するページです。
名古屋における筏師の歴史は、元和元年(1615)尾張藩祖の徳川義直が木曽(長野県の南西部)を領有し、年貢として材木を納めさせたことから始まりました。
木曽の材木は、飛騨川、木曽川を流し、桑名または筏川を経由して、筏により名古屋へ運ばれてきました。
この材木を筏師たちは、一本のさおかぎを持って、港内や堀川などで巧みに操りました。
昔、筏師の技術の優劣は、材木商の興亡に大きな影響を与えました。
優れた筏師には、その店の定紋入りのはんてんを与え、主人の右に座を許されました。
昭和40年代には、この技術の維持、向上を図るため、筏師一本乗り全国大会が毎年開催され、名古屋の筏師は10回のうち8回も優勝しました。
昭和40年(1965)には、カナダ政府の呼びかけで東京神宮プールにおいて、ログローリング(国際ルールに従った丸太乗り)・曲乗り大会が開かれました。
ここでも名古屋勢は、圧倒的な強みを発揮しました。
その後、数多く開かれた国際大会においても、世界の強豪と相対し、栄冠を勝ち取っています。
特に、日本のお家芸である法被姿のかご乗り、駒下駄(こまげた)乗りは、その都度、大観衆の拍手を浴び、技の鮮やかさを、海外に紹介しました。
名古屋市は、この職業から生まれた技術を文化財として指定しています。
- 昭和29年9月22日、「名港筏一本乗り(名古屋港)」として名古屋市無形文化財に指定
- 昭和48年2月1日、「名古屋港筏一本乗り」として名古屋市無形文化財に指定
- 昭和51年9月10日、「名古屋港筏師一本乗り」として名古屋市無形民俗文化財に指定
名古屋みなと祭では毎年、名古屋港ガーデンふ頭において、「名古屋港筏師一本乗り大会」を開催し、筏師が模範演技を披露、一般参加も受け付けています。

名古屋市の無形民俗文化財に指定されている名古屋港筏師一本乗りは、保存会の手で今に伝わっています。

昭和40年(1965)8月1日に開催された、世界丸太乗り選手権大会。
曲乗りの部で50点満点の44点で、2位と10点差をつけて初出場で優勝したペアの妙技。
名古屋港筏師一本乗りは、名古屋港筏師一本乗り保存会(名古屋港湾福利厚生協会内)によって受け継がれています。
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