【まちなみデザイン賞】なごのキャンパス

「産業・知的資産を活かした創造」等を目的とし、100年の歴史を持つ旧那古野小学校をインキュベーション施設として再生。地域に開かれた交流拠点として活動している。

旧那古野小学校を新たな産業・ベンチャーを育成する場へとリノベーションした〈なごのキャンパス〉は、これまで塀で閉じられていた小学校をまちへ開くことによってまちに新たな回遊性を与え、単なる改修を超えた貴重な場を那古野界隈にもたらしている。集まったベンチャー企業が会社の枠を超えて体育館を利用したクラブ活動を展開させ、給食室を改修した食堂がまちの新たな出会いの場となるなど、近代の効率優先社会では考えられなかった新たなコミュニティを生み出しつつある姿は、まちの明るい未来を予感させてくれる。〔中村　研一〕