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第4章 町のにぎわいに陰りが…

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このページを印刷する最終更新日:2016年9月13日

ページID:81435

第4章 町のにぎわいに陰りが…

司会:

町が衰退したきっかけはあるのですか?

髙羽:

築地から稲永、金城に船が移っていって、人があまり来なくなって…。それからガタッと行ったね。

司会:

今はもう飛島まで港湾機能が移転しちゃってますもんね。衰退の兆しが見えてきたころの様子を教えてください。

髙羽:

もともと築地で働いとった人を金城に集めるもんだから、最初にワリを食ったのは酒屋だわ。もう、3、4割も売り上げが減ったみたいだな。

司会:

そんなに減るものなんですか?

髙羽:

当時は酒屋と言っても立ち飲みができるようなカウンターが作ってあったんだよ。夜に荷役やっとる人たちが帰り際にカウンターで立ち飲みできるから、朝8時から並んどったわ。

そこで飲むものと言えば、焼酎と、「赤玉ポートワイン」っていう1升瓶に入ったワインだったな。ワインといってもちょっと甘くて安いんだわ。そういうのを飲みにきてたな。

あと、それから飲酒運転の取り締まりが厳しくなったことも大きいわな。結局、飲んで帰ることが減るもんだで、だんだん居酒屋も少なくなり、料亭も少なくなり、だな。

現在の西築地商店街の画像

現在の西築地商店街

司会:

それで、この辺の雰囲気がどんどん変わっていったんですね。

髙羽:

このあたりは大地主が多いでな。店がつぶれて空地になったところはみんな駐車場だ。

大地主は大きな土地もっとるけど、発展させる意思があまりないんだな。土地を遊ばしておくより駐車場の方が儲かるから。

司会:

結果として、盛り場から住宅地に転換していったということですよね。

髙羽:

住民はここのところ増えとるわな。というのもマンションが建っとるでな。

実際には、昔からの人が住んどるところは借地か借家。で、子どもが港楽とか南陽に家を建てて出ていくんだわ。

じいさんやばあさんは、「ここで育った以上はここで死にたい」と言っとるもんで、昔やっていた商売をせずにシャッター下ろして住んでいる。

司会:

衰退した商業地にありそうな話ですね。やっぱり商売は難しいんでしょうか?

髙羽:

船が来なければ誰も買ってくれんもん。

今は停泊時間が短いのがネックだな。もう少し停泊時間が長ければ、免税店なんかでいろいろ買ってくれるだろうけどね。

 

次章へ続きます。第5章 伊勢湾台風の最前線で

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