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空き家所有者の皆様へ

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このページを印刷する最終更新日:2024年4月26日

ページID:166828

空き家所有者の皆様へ

令和5年に空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空家法)の一部が改正され、ニュースやテレビ番組等でも紹介されることがある【空き家】問題。

空き家の中には管理が不十分なため、周囲の方に迷惑をかけている空き家も…。

このページでは、空き家に関する責任の所在や、放置することによって生じる可能性のあるリスクや不利益についてご案内します。また、市としてご協力ができることについてもご案内します。

空き家を管理する責任はだれにあるの?

空家法第2条と第3条において、空き家とその敷地の所有者または管理者は周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないように管理する必要があることが記載されています。

不動産の所有権は、民法第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)により、不動産登記に記載されている人が所有権を主張することができます。

したがって、登記上の所有者は所有権とともに適切に管理を行う責任が発生します。

また、登記上の所有者が死亡している場合は、民法で定める法定相続人にその責任が発生します。

空き家が原因で事故が発生したらどうなるの?

「老朽化した建築物の壁や瓦等の建材が落下しそう」「コンクリートブロック塀が倒壊しそう」といった相談が区役所の窓口に寄せられます。もし、落下した建材や倒壊した塀が人にケガをさせた、物を壊したといった被害が発生したら誰に責任があるのでしょうか?


その責任は、所有者に発生します。

民法第709条により、故意または過失によって他人の権利を侵害した者は、それによって生じた損害を賠償しなければならないと定められています(過失責任の原則)。

放置された空き家が原因で、人がケガをしたり、物を壊したりした場合は、その空き家の所有者は多額の損害賠償を請求される可能性があります。

市や県、国に責任はないの?

日本国憲法第29条第1項において財産権が保障されています。

財産権は、原則的に、行政を含む第3者には侵害することができません。

一方、同法第2項において、「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。」とされていることから、所有者は法律や条例等(公共の福祉)を遵守しながら、空き家を適切に管理する責任があります。

空き家が適切に管理されない場合、市は空家法に基づき、空き家の所有者に対して行政指導や処分、助言等をすることができます。

空き家の税金について

住む予定はない、でも壊すわけでもなく、賃貸に出したり、売りに出したりするわけでもない。

その理由について、市が対応をしていく中で確認をすると、「空き家を壊して更地にすると税金が上がるから。」という声がよく聞かれます。

住宅やアパートなど、人が居住するための家屋の敷地として利用されている土地(住宅用地)については、特例措置があり、税金(固定資産税、都市計画税)が軽減されています。(地方税法第三百四十九条の三の二)

しかし、同法律の中において、空家法の勧告を受けたものについては除外されることが記載されています。

これまでの空家法においては、著しく状態の悪い【特定空家等】に対してしか勧告をすることができませんでしたが、改正された空家法では、放置すると状態が悪くなるおそれのある【管理不全空家等】についても勧告ができることとなりました。

倒壊するほどの危険性がなくとも、樹木が繁茂するなど管理が不十分なものについては、勧告を受ける可能性があります。

指導や勧告の対象とならないよう、日頃から適切な管理を心がけてください。

空き家の除却費用について

空き家所有者の中には、「空き家の状態が悪いのは理解しているが、お金が…。」という方もみえます。

財産権により、利用も自由にできる反面、処分に係る費用も自身で賄っていただく必要があります。

建物が原因で事故が発生した場合は、【空き家が原因で事故が発生したらどうなるの?】の項でもふれた通り、その責任は所有者に降りかかります。

厳しい言い方ですが、それを回避するためには土地の売却や借入等により費用を捻出することも検討していただく必要があります。


建築物の状況が著しく悪い空き家の場合、除却費用の一部を補助できる場合があります。

名古屋市老朽危険空家等除却費補助金

諸条件がありますので、利用を希望の場合は上記のリンクをご確認のうえ、お問い合わせください。

空き家を放置し続けるとどうなるの?

以下は、空家法に基づいた措置の流れです。

空き家対策フロー図

倒壊の危険性がある等、周囲の方の生命や財産に危害を加える可能性がある状態の空き家は、その状態を改善するように所有者へ行政指導を行うこととなります。

行政指導に従わない場合は、勧告を行います。勧告を受けると、住宅の用地特例が解除されることになり、(特例を受けていた土地については)税金が上がる可能性があります。

勧告に従わない場合は、命令を発出することになります。

命令は所有者への文書送付だけではなく、現地への命令の対象であることを示す看板の設置や、市の公式ウェブサイトで公示するため、所有する空き家に対して、命令が行われたことが公になります。

命令事項を期限までに履行しない場合については、過料の対象となり、さらには、行政代執行を行う可能性があります。

行政代執行は、所有者に代わり、行政が措置を行うことであることから、代執行に係る費用は所有者に請求をすることになります。

請求に従わず、代執行の費用を納付されない場合は、行政代執行法第6条に基づき、国税滞納処分の例により徴収することになります。

その手法については、必ずしも空き家の建っていた土地の差押えや公売に限られません。速やかに費用を回収するため、預貯金等の他の財産から強制的に費用を徴収する可能性があります。

空き家を何とかしたい

空き家の対応に苦慮している場合や、今後も使う見込みがなければ、売却等の活用を検討してはいかがですか?

実家等、ご自身にとっては思い入れのある不動産であっても、若い世代からしたらそうではないかもしれません。毎年の固定資産税も安くはないはずです。また、建物は定期的に修繕しなければ老朽化が進みます。場合によっては修繕のために大きな出費が発生することも…。

他にも貸家、貸地、集合住宅等への建替、駐車場にする等、様々な選択肢があります。活用をすれば、周囲に迷惑もかけずに済みますし、収益になるかもしれません。

相談先にお困りの方は、名古屋市と協定を締結している(公社)愛知県宅地建物取引業協会および(公社)全日本不動産協会愛知県本部が開設している窓口に是非ご相談ください!


  • 空き家総合相談窓口  電話番号 052-522-2567 (公社)愛知県宅地建物取引業協会
  • 空き家相談窓口    電話番号 052-243-9339 (公社)全日本不動産協会愛知県本部

地域の活性化に役立てたい

空き家のままではもったいないが、売却は考えていない。利益よりも地域のために活用してほしい…。

地域の活性化を目的とした用途に活用する場合は、名古屋市空き家活用支援事業費補助金の対象になる場合があります。

名古屋市空き家活用支援事業費補助金

諸条件がありますので、利用を希望の場合は上記のリンクをご確認のうえ、お問い合わせください。

相続した空き家を売却したい

両親が亡くなり、古い空き家を相続した。自分たちは他で自宅を購入しており、使用予定がない…。相続した家屋(耐震性のない場合は耐震リフォームをしたものに限り、その敷地を含む)または、取り壊し後の土地を譲渡する場合は、空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)の対象になる場合があります。

空き家の発生を抑制するための特例措置(令和5年12月31日以前の譲渡について)

空き家の発生を抑制するための特例措置(令和6年1月1日以降の譲渡について)

諸条件がありますので、利用を検討される方は上記のリンク先をご確認ください。

このページの作成担当

スポーツ市民局 地域振興部 地域振興課 地域コミュニティ係
電話番号: 052-972-3126
ファックス番号: 052-972-4458
電子メールアドレス: a3130@sportsshimin.city.nagoya.lg.jp

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