名古屋市港区役所 電話番号:052-651-3251(代表) 南陽支所 電話番号:052-301-8118 所在地、地図
第2章では大会前の練習の様子や競技のお話、昔の筏師さん同士の熾烈な争いなど、名古屋港筏師一本乗り大会の裏側で繰り広げられている壮絶な「ドラマ」を垣間見ることができました。
ここからは少しだけ昔の、まだ大会に「新人戦」があった頃のお話からスタートします。
●手嶋:
新人戦っていうのがあって、まあ同期入社で一本乗りを競い合うらしいんですけど、それでとりあえずトップ取れば次の年に違う競技に出られる。「もう祭りなんて興味ない」って人も中にはいたもんで、「乗ってすぐドボーン、はい終わりー」っていう人も(笑)
■司会:
それはもう、わざと落ちているんですか?(笑)
●手嶋:
その人なりには頑張ってると思うんですけど、その、一本乗りってちょっと特殊すぎるんで。まあ「自転車は乗れるけど一輪車は乗れない」みたいな感じ。それだけに特化してる人がやっぱりいるし、「そこまで頑張りたくない」って人もいる。一本乗りに乗れなくても仕事はできるから(笑)
僕入って2、3年は新人戦ってあったんですけど、この子ら(植松さん、日下さん)のときはもう同期が2人とかだもんで、2人で争ってもしょうがない。僕の頃はまだ全体で30人くらいいて、新人戦は4人とかでやってました。
■司会:
それだと確かに、新人戦やるためには4人だとぎりぎり・・・?
●手嶋:
4人は4人でも、僕の相手、年齢が50いくつでしたからね。
■司会:
し、新人戦・・・?
(一同、笑い)
●手嶋:
僕の前の会社が同じ木材関係だったんですけど潰れちゃって、そこで2手に分かれたんですけど、こっち(名古屋港木材倉庫)に入った人と、隣(名港運輸)に入った人と。
一応は、こっちと隣の新人ということなんだけど・・・「新人戦」って、新人じゃないし!と思って(笑)
(一同、笑い)
●手嶋:
新人戦があった頃はまだ、全部の競技が対抗戦だったんですよ。去年のプログラムにはないですけど、「散木(ばらき)集め」とか。基本、「曲乗り」と「ロッグローリング」以外は、僕が入ったときは、やっぱりお互いというか、特に向こうの会社(名港運輸)なんですけど、スピード勝負に向いてる意識がすごい。向こうはロッグローリングの世界チャンピオンがいたんですよ。で、うちの会社にエリートクラスはあまりいなかったみたいで。向こうはほぼ全員エリート系で来てたもんで、やっぱりプライドがあるんでしょうね。「負けたくねーぞ」っていうのが。新人戦のときでも、向こうと合同で練習しているときも、あっちは先輩が「お前、負けたら分かってんだろうな!?」ぐらいの(笑)
カナダで行われた世界大会で、見事チャンピオンに輝いた佐々木さん(写真左側)
■司会:
でも今は木材倉庫さんの方が若手の熟練揃いですよね(ごますり)
●手嶋:
年齢的にも向こう50代とかだし、今は「お互い人数少ないから一緒にやろうよ」ってなってます。どうしても競い合うと落ちる率も高くなるんで。
■司会:
さっき、「散木(ばらき)集め」という競技の話が出ましたけど・・・
●手嶋:
一本乗りっていうものに乗ってって、周りに散ってる材を集めて、筏を組んで先に乗って帰ってくるってやつです。これは本当に仕事っぽいですね。道具の入れ方とか。
■司会:
植松さんとか日下さんは、「散木集め」をされたことはないんですか?
●日下:
ないです。仕事ではやってますけど、競技ではやったことないです。最近のプログラムだとない。
■司会:
やれば強いんだけどな、みたいなところありますか?
●植松:
練習しないといかんですよね。
●日下:
練習しないと(笑)
●手嶋:
本当に一本乗りでも、昔の人たちなんか竿トビ(竿カギ)が折れるまでグワーッって漕いでるもんでボキーッって折れてそのままドッボーンって(笑)
本当にスピード勝負で目一杯漕ぐもんでね。折れちゃうぐらいやってるんです。まあそんな、はい(笑)
たまたま悪い竹に当たれば折れます。競技のときはみんなマイ竹竿を選んで。大会出る人たちなんかは、「絶対折れんぞ」っていう粘りの強い奴を選んでました。昔は買ってた人も。
●今野:
ボウリングの球と一緒だね。自信のある人はやっぱりマイボウルみたいにマイ竹竿持ったりね。
●手嶋:
で、あと、親子3代とか多かったんです。昔は。自分の息子をまた会社に入れて。
■司会:
会社だと身内だけってことになると思いますが、体育会系のような上下関係はありますか?
●手嶋:
怖い人はいましたけど、まあ、あんまり教えてくれない(笑)
技術は見て盗む。基礎は教えてくれるんですけど、応用は教えてくれないから「何やっとる!」「サ、サーセン!」って感じで。(笑)
もっと前の人たちはそれこそハンマーが飛んできたらしいですけど(笑)
本当にあの、戦後の人たちとかなんかは、後ろからツンて突かれて海に落とされたりとかね(笑)
■司会:
やっぱり落とされたりとかはあったんですね(笑)
●手嶋:
昔はあったみたいですね。
●今野:
聞いたことあるなぁ(笑)
●手嶋:
「邪魔だ!」とか言って落とされて。今はさすがにそれやったら怒られる(笑)
●今野:
「パワハラだ」ってなるもんな(笑)
■司会:
練習の時間なら、そういうの許されますよね?
●手嶋:
練習の時間はまあ、おふざけはします。落とし合う競技の練習はガチで落とし合います(笑)
勝負が練習。ボクシングのスパーリングみたいな。
■司会:
そこは先輩後輩関係なく、容赦なく落とし合う感じで?
●今野:
(笑)
●日下:
そんなことないっすよ(笑)
(大会では先輩だろうと、容赦なく落とし合っているようですが・・・?)
第3章 「新人戦」って、新人じゃないし!(笑) (現在のページ)
港区役所区政部地域力推進課地域力推進担当
:052-654-9621
:052-651-6179
名古屋市港区役所 所在地、地図
開庁時間 月曜日から金曜日 午前8時45分から午後5時15分まで(休日・祝日・年末年始を除く)
(注)開庁時間が異なる組織、施設がありますのでご注意ください
Copyright(c) City of Nagoya. All rights reserved.