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今からはじめるお口育て
赤ちゃんのお口の育ち、特に「食べる機能」は、自然にできるようになるものではなく、学習によって獲得していくものです。毎日の子育ての中での小さな積み重ねが、お子さんの健やかなお口を育んでいきます。
授乳はお口育ちの基本
授乳の時は赤ちゃんに大きくお口を開けさせ、乳輪まで深くくわさせることで、下あごをしっかり動かすことができます。そのため、あごの発達を促すことに繋がり、よくかんで食べる基礎が育ちます。
哺乳瓶の場合も、乳首を深くくわえさせるようにしましょう。
抱っこの仕方次第でお口は変わる!?
縦抱きの時はお子さんの頭が後ろにのけぞってしまうと、お口が開きやすい姿勢になり、口呼吸の習慣がついてしまいます。
抱っこひもを使う時は、お子さんのおでこにキスができる
くらいの高さに調節しましょう。
離乳食はいつから?
スプーンなどをお口に入れて、舌で押し出さなくなった頃が目安です。(おおむね5か月から6か月頃)
お口の発達を促すスプーン選びとは?
食べさせ方のポイント
食べ物をスプーンの先端にのせます。食べ物を見せてからスプーンを下唇の上にのせ、軽くトントンと触れ、お子さんが上唇で食べ物をこすり取るのを待ちましょう。
スプーンをゆっくりとまっすぐ引き抜きます。(上あごにこすりつけないようにしましょう。)
舌先で食べ物を判断するため、スプーンを入れる位置は舌の前方にしましょう。
「丸飲み」を覚えないようにするため、モグモグして飲み込んだことを確認してから、ゆっくりと次のひとさじをあげましょう。
また、水分で流し込む癖をつけないために、お茶は食事の最後がおすすめです。
【動画】離乳食の食べさせ方:YouTube版(外部リンク)(外部リンク)
食べさせる時の姿勢
支えなしで座れない時期は、無理に一人で座らせず、大人が抱っこをして舌と床が平行になるように体全体を後ろに傾けるようにするとよいでしょう。
支えなしで座れるようになったら、お子さんの足が踏み台や床などにつくようなイスに変えましょう。
参考:上手に食べるために-発達を理解した支援-
お口を触られることに慣れよう
お口はとても敏感な場所です。楽しい雰囲気でたくさん触ってあげることで過敏が取り除かれ、歯みがきが上手にできるようになる準備となります。
また、過敏を取り除いておくことで、食べ物をかんだり、飲み込んだりといった機能の発達を促すことにも繋がります。
いきなりお口から触るのではなく、体の中心より遠いところから中心に向かって(手→腕→肩→頬→上唇→下唇→口の中の順で)ふれあい遊びを通してやさしく触りましょう。
指しゃぶりっていいの?
この時期の指しゃぶりは乳首以外の感覚をお口で認識することで、お口の過敏を取り除き、食べるお口を育てるためにも役立ちます。
長く続けると永久歯の歯並びに影響することがありますが、他への興味が増えてくることで指しゃぶりの回数が減ってくることがほとんどです。6か月から1歳程度であれば自由にやらせてあげましょう。
今からはじめるむし歯予防
むし歯になりやすい食習慣は3歳までに決まります。以下のポイントに気を付けてむし歯ゼロを目指しましょう。
歯みがき方法についてはこちらをご参照ください。
3歳まではお茶、水を飲みましょう
3歳までは味覚のできる時期です。赤ちゃんにとって甘い物は魅力的に感じるため、覚えてしまうと味覚の幅を広げるチャンスを失ってしまいます。
赤ちゃん用のジュース、イオン飲料も意外な落とし穴です。かまずに飲み込むことができるため、唾液で洗い流されず、むし歯の原因になります。常時飲まないようにしましょう。
歯が生えたら湿らせたガーゼで拭きましょう。
離乳食後に白湯やお茶を飲ませ、湿らせたガーゼで拭いてあげましょう。上の前歯が生えはじめたらナイロン製の仕上げみがき用歯ブラシでみがきましょう。
フッ化物を利用しましょう
フッ化物は歯の質を強くし、むし歯菌の働きを弱めることでむし歯になりにくくする効果があります。
【フッ化物配合歯みがき剤】
0から2歳の場合は900から1000ppmFの歯みがき剤をごく少量、米粒一つ分(1から2ミリ)程度、歯ブラシにつけて塗りましよう。この量であれば、うがいができなくても大丈夫です。
保護者が行う仕上げみがきの時につけるのがおすすめです。
【フッ化物塗布】
歯科医院や保健センターで濃度の高いフッ化物(9,000ppmF)を歯に塗布する方法です。
上下の前歯が生えそろったころから始め、定期的(3か月から6か月ごと)に年2回から4回程度塗布すると効果的です。
各区保健センターでのフッ化物塗布については広報なごやをご確認ください。
哺乳瓶にジュースなどの甘い飲み物を入れて飲ませると…
写真提供:中野崇歯科医師
哺乳瓶にジュースなどの甘い飲み物を入れて飲ませると、上あごに押し当てて飲むため、上の前歯の表や裏側にジュースが残ります。
また、上の前歯についたものは唾液で洗い流せないため、上の写真のようなむし歯になります。
ストローで飲んだ場合も上の前歯の間などにピンポイントで当たる位置ができ、そこからむし歯になります。
水分摂取はお茶か水(白湯)にしましょう。
妊産婦歯科診査
妊娠中や出産後はお口の環境が悪くなり、むし歯や歯周病が悪化しやすくなります。
ママのお口の健康のために定期的に歯科検診を受けましょう。
名古屋市では、妊娠中に1回と出産後1年以内(お子さんの1歳のお誕生日前日まで)に1回の計2回、歯科検診を無料で受けることができます。受診の際は、母子健康手帳と母子健康手帳別冊に入っている「妊産婦歯科診査受診票」を市内協力歯科医療機関にお持ちください。
検診以外に歯石除去や、詳しい検査・治療を行った場合は、有料となりますのでご注意ください。
問い合わせについて
ご相談などあれば、各区保健センター歯科衛生士までご連絡ください。
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健康福祉局健康部健康増進課推進担当
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