土地の評価と税負担について

　　固定資産税における土地の評価は、地方税法の規定により3年ごとの基準年度に見直しを行っており、令和6年度は基準年度に当たります。また、この評価は、国が定めた全国共通の評価のものさしである固定資産評価基準により全国すべての市町村で地価公示価格等の7割の水準に統一されています。

　令和6年度の土地の価格は、令和5年1月1日の地価公示価格等の7割で評価し、地価が下落していると認められる地域については、令和5年7月1日までの半年間の地価下落に対応した価格の修正を行っています。

• 固定資産税価格と課税標準額および地価公示価格との関係
  (注)このページのグラフ等の内容については、各市税事務所固定資産税課土地担当までお問い合わせください。

　土地の税額は、価格(住宅用地の場合は「価格×住宅用地特例率」)を課税標準額として、これに税率をかけて求めることとされています。

　住宅用地については、特例による税負担の軽減措置があります。具体的には、小規模住宅用地、一般住宅用地ごとに価格に次表の住宅用地特例率をかけた額を求め、その範囲内で課税標準額を算定しています。

(注1)住宅用地とは、次のものをいいます。

• 専用住宅の敷地。ただし、敷地面積がその住宅の床面積の10倍を超えるときは10倍の面積までの部分。
• 併用住宅(居住部分とそれ以外の用途の部分がある家屋のうち、居住部分がその家屋の床面積の4分の1以上である家屋)の敷地は、敷地面積に次表の住宅用地率をかけて求めた面積の部分。ただし、敷地面積が床面積の10倍を超えるときは10倍の面積に次表の住宅用地率をかけて求めた面積の部分。

(注2)小規模住宅用地とは、住宅用地のうち住宅1戸につき200平方メートルまでの部分をいいます。また、一般住宅用地とは、住宅用地のうち小規模住宅用地以外の部分をいいます。

(注3)住宅用地の課税標準の特例措置を正しく適用するため、土地・家屋の利用状況に変更があった場合には、担当の市税事務所へお知らせください。

　　   土地・家屋の利用状況が変わる場合について

　「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて「勧告」がされた「特定空家等（周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等）」または「管理不全空家等（適切な管理が行われていないことによりそのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態にある空家等）」の敷地については、住宅用地の課税標準の特例の対象から除外されます。　

　なお、本市の空家等対策の取組みについては、スポーツ市民局地域振興課空家等担当（電話番号：052-972-3126）までお尋ねください。

　空家対策の推進

　宅地については、次のとおり、令和6年度の税額計算の基礎となる課税標準額を求め、この課税標準額に税率(固定資産税1.4％、都市計画税0.3％)を乗じて税額を計算します。

　原則として次の計算式により令和6年度の課税標準額を求めます。

　令和6年度の課税標準額=令和6年度の価格×住宅用地特例率(以下「特例適用後金額」といいます。)

　ただし、前年度（令和5年度）の課税標準額が上で求めた特例適用後金額より低い土地（特例適用後金額に対する前年度課税標準額の割合（負担水準）が100％より低い土地）については、令和6年度の課税標準額を次のとおり求めます。

　　　　［　負担水準=前年度(令和5年度)の課税標準額/特例適用後金額×100％　］

　令和6年度の課税標準額＝令和5年度の課税標準額＋特例適用後金額×5％

　（ただし、上記により計算した課税標準額が、

• 特例適用後金額を上回る場合には、特例適用後金額とします。
• 特例適用後金額の20％を下回る場合には、特例適用後金額の20％とします。）　

　原則として次の計算式により令和6年度の課税標準額を求めます。

　令和6年度の課税標準額=令和6年度の価格×70%

　ただし、前年度（令和5年度）の課税標準額が令和6年度の価格の70%より低い土地については、価格に対する前年度課税標準額の割合（負担水準）に応じて令和6年度の課税標準額を次のとおり求めます。

　　　　[ 負担水準=前年度(令和5年度)の課税標準額/今年度(令和6年度)の価格×100％ ]

1. 負担水準が60％以上70％以下の場合（税負担を前年度に据置き）
   →令和6年度の課税標準額＝令和5年度の課税標準額
2. 負担水準が60％未満の場合（税負担をゆるやかに引上げ）
   →令和6年度の課税標準額＝令和5年度の課税標準額＋令和6年度の価格×5％ 
   

　（ただし、2により計算した課税標準額が、

• 令和6年度の価格の60％を上回る場合には、価格の60％とします。
• 令和6年度の価格の20％を下回る場合には、価格の20％とします。）

　平成4年度以降、市街化区域農地は、すべて「宅地並み課税」となっています。市街化区域農地の課税標準額の算出にあたっては、軽減措置があり、住宅用地と同様の方法により計算します。具体的には、前記の住宅用地特例率について固定資産税は3分の1、都市計画税は3分の2と読み替えて計算します。
　ただし、市街化区域内の農地のうち、生産緑地地区内の農地および都市計画公園または特別緑地保全地区内の農地は、宅地並み課税の対象となりません。
　なお、すでに農地転用届が提出されている農地の税額については、非住宅用地と同様の方法により計算します。

　地籍図とは、土地の地番ごとに各筆の土地の位置・形状等を記載した地図であり、毎年の分合筆の異動状況によって賦課期日現在の土地の状況に更新し、評価の実務において土地の形状の把握、間口や奥行の計測などに用いています。地籍図は、地方税法第380条第3項及び名古屋市市税条例第45条において備えることが規定されています。

（注）令和4年度から、本市で管理している地籍図を、公図（不動産登記法第14条第4項の地図に準ずる図面）を基にしたものから都市計画基本図を基にしたもの（地籍測量図等の精度の高い地図を配置して作成）に変更しました。