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苦情処理報告書(市橋克哉)

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このページを印刷する最終更新日:2006年9月15日

ページID:6629

ページの概要:平成17年度苦情処理報告書(市橋克哉)について

苦情処理委員報告(平成17年4月から平成18年3月)
苦情処理委員氏名 市橋克哉

委員所見

苦情処理委員が平成17年度に苦情処理した事案は、女性専用車両に関する件およびDV被害者への窓口対応に関する件の2件であった。このうち、私が扱った事案は前者であり、苦情申出を検討し、平成17年6月30日に報告書を取りまとめ提出した。

事案は、地下鉄の女性専用車両が男性に対する差別にあたるため、これを撤廃するか男性専用車両を設けよとの苦情であった。この事案を検討した苦情処理委員としては、深刻な痴漢被害の現状を考えると、痴漢行為におびえる人を個別具体的かつ実際に守る「緊急避難的施策」として、当面やむをえない措置であると考え、その旨報告した。ただ、名古屋市に対しては、この措置が全体として痴漢被害の減少につながっておらず限定的な効果しかあげていないため、多様な痴漢予防対策をさらに講じる必要があること、そして、より根本的には、男女が共に利用する地下鉄車両に女性車両を設けなければならないという事態が、男女共同参画社会という視角からみると、男女平等参画を進めるために男女の隔離を実施するという矛盾した「異常な姿」であることも、強く認識した上で施策の実施にあたることを求めた。

事案は、女性専用車両導入という措置の適否を問う苦情ものであったが、こうした措置をとらざるを得ない背景にある痴漢被害が後を絶たない社会の現状、それは、男女共同参画社会の実現を阻んでいる病理にほかならないが、その深刻さと改善の難しさについて改めて考えさせられる事案であった。

なお、私が担当したものではないが、平成17年度に苦情処理したもう一つの事案であるDV被害者に対する窓口対応に関する件については、苦情処理委員が、名古屋市におけるこの種の事案に関する従前の対応が十分ではなかった点を踏まえて区役所の仕事として正式に位置づけて対応することを求める意見書を提出した。名古屋市は、この意見を受け入れて、すでに区役所の事務分掌の中に位置づけ、担当窓口も置いて対応を始めている。市民による苦情の提起が、市による実際の組織的対応に結びついた成果となった。こうした「成果」が広く市民の知るところとなれば、「男女平等参画推進なごや条例」とそれに基づく制度に対する市民の信頼や期待は、これまでより高くなるだろう。したがって、こうした「成果」の宣伝を強めることも、今後の制度の発展のためには必要な課題であろう。

このページの作成担当

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