新修名古屋市史 資料編「現代」
終戦から高度経済成長までを対象時期とする、資料編「現代」の概要等
『新修名古屋市史』資料編「現代」 概要
資料編「現代」の特徴
終戦から高度経済成長までを対象として、市民生活、市政、経済・産業、まちづくり、教育の五章より構成し、全体で566の資料を掲載しています。そして、各章の終わりにその章の解説を配置しています。
本書について
B5版 本編1,028ページ(上製本) 定価4,500円 平成24年5月22日(火曜日)販売開始
『新修名古屋市史』資料編「現代」 目次
第一章 占領下の名古屋
- 第一節 敗戦直後の混乱
 - 第二節 焦土からの出発
 - 第三節 占領下の市民生活
 - 第四節 占領政策と行政
 - 第五節 民主化の進展
 - 第六節 占領政策の転換と国際社会
 - 第七節 講和条約の発効と占領の終結
 - 解説
 
第二章 戦後の市政
- 第一節 市長・市会議員等の選挙
 - 第二節 行政組織の改革
 - 第三節 特別市制
 - 第四節 周辺市町村との合併
 - 第五節 将来計画のあゆみ
 - 第六節 伊勢湾台風被災後の対応
 - 解説
 
第三章 経済の復興
- 第一節 農業
 - 第二節 工業
 - 第三節 商業・流通
 - 第四節 財政・金融
 - 第五節 企業再編と労働運動
 - 第六節 伊勢湾台風の被害と対応
 - 解説
 
第四章 戦後のまちづくり
- 第一節 戦後の土地区画整理事業(組合施行)
 - 第二節 戦後の応急簡易住宅建設とその後の経緯
 - 第三節 戦後名古屋市における住宅政策
 - 第四節 名古屋市における都市不燃化政策
 - 第五節 伊勢湾台風による建築物被害と復興
 - 解説
 
第五章 民主教育の出発
- 第一節 旧秩序からの脱却
 - 第二節 六・三制の発足
 - 第三節 新教育への対応
 - 第四節 新教育への支援
 - 第五節 伊勢湾台風被害への対応
 - 解説
 
『新修名古屋市史』資料編「現代」 本文抜粋
解説抜粋 第五章 第五節 伊勢湾台風被害への対応
昭和三四年(一九五九)九月二六日の夜、伊勢湾台風(台風一五号)の猛烈な風雨に名古屋市は襲われた。港区の大手小学校には木造校舎の外に台風前に完成した鉄筋二階建ての四教室があった。堤防が切れ、学区全体が水没し始めると避難者が殺到し、八時過ぎには鉄筋校舎は立すいの余地もなく身動きすらできない状態であった。
一夜明けると甚大な被害が出ていることがわかって来た。全市の学校に何らかの被害は出たが、とくに南・港・中川の三区は浸水も加わり被害が大きかった。
浸水した南区の宝小学校の学校職員の台風災害に対する活動状況の記録がある。猛烈な台風来るとの情報に、土曜日にもかかわらず宿直員を増員していた。しかし、急激な増水のため増員した人数でも重要書類をすべて運び上げることはできなかった。数日は避難者への対応に終始したが避難者に自治体制ができると、児童の状況把握や職員室の整理等に当たることができた。仮堤防で締め切られ排水作業が本格化すると運動場の土が見え始めた。外部からの多くの応援を得て、一〇月二〇日の授業再開を目指して作業をした。
多くの人々の子どもたちに元の生活を早く取り戻させてやりたいという強い願いがあってこそ復旧作業もはかどったのであろう。
(略)
学区の団体とも連携して、交通障害となっている台風で倒れた街路樹や道路に散乱したごみの整理作業を地域の中小学校が連絡を取って実施するよう市教育委員会は指示した。豊国中学校では全校生徒と豊国中学校に通学する地域の小学校三校の児童とその学区の社会協力委員や民生委員に参加を要請し、一週間にわたって道路の清掃・整備を行い、その活動状況を報告した。各地域では、それぞれの状況に応じた活動が実施され、児童生徒も災害復旧に携わった。
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