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伊勢湾台風被害状況港区(港区一州町付近)
伊勢湾台風と港区
伊勢湾台風は、1959(昭和34)年9月26日、紀伊半島に上陸した大型で非常に強力な台風です。
伊勢湾を通過する際の風向が南東で、高潮が発生しやすい状況であったことなども影響し、東海地方を中心に甚大な被害をもたらしました。
名古屋港の潮位は観測史上最高の5メートル31センチを記録し、海岸堤防の高さ(4メートル80センチ)を大きく上回りました。
港区では特に高潮による被害が大きく、宝神地区や南陽地区では堤防が決壊し、その他の地区でも堤防をこえて高潮が浸入しました。
港区は全域が浸水して20日以上水没状態となり、完全排水までには79日を要しました。また、人的被害や家屋の被害以外にも、優れた穀倉地帯であった南陽町一帯が浸水し、収穫が全くできなくなるなど、農業関係の被害も甚大でした。
名古屋市全域の伊勢湾台風被害については、伊勢湾台風について(防災危機管理局作成)のページにてご覧ください。

伊勢湾台風被害状況(港消防署本署付近)

伊勢湾台風被害状況(港消防署東築地出張所付近)
高潮で失われた命
暴風と暴雨の中、午後9時過ぎ大高潮が襲来し、一瞬にして多数の人命が奪われました。
南区宝学区においては南光中学校への避難の途中、濁流に襲われ、150人余の人々が一団となって生命を失いました。
南区白水学区では付近の貯木場から奔流した流木により79人が犠牲となり、港区南陽町では20数か所の堤防が決壊し、高潮によって多くの人々が犠牲となりました。
被災された方たちは、堤防を溢流して浸入する高潮の状況について、
- 「まるでナイヤガラの滝のように、堤防の全面から海水が浸入した」
- 「たらいを水の中に沈める時のように全面的に浸入してきた」

伊勢湾台風被害状況(東築地・船見町バス停付近)

伊勢湾台風被害状況(港楽二丁目付近)
ー伊勢湾台風当夜ー消防職員の体験談
昭和34年9月26日午後9時35分ごろ、私は激しい暴風雨の中、大型トラックに乗って集団で避難してきた人たちを署前で収容中でした。その時、高潮が激流となって押し寄せてきて、「あっ」という間に胸まで水に浸かってしまいました。
道路は川と化し、南から北へといろいろな物が勢いよく流れて行く光景に恐ろしさを隠すことができませんでした。ふと署の向かい側の孤立した電柱を見ると、必死にしがみついて助けを求めている数人の住民を見つけました。
私は、トラックの荷台から救命綱を取り出すと腰に巻いて、索端を同僚に持たせ、激流の中へ飛び込んで救助に向かいました。水に何度も流されながらも、必死の思いでたどり着き、お互いに励まし合って全員を救助することができました。
一夜明け望楼に上がってあたりを見ると、広い区域にわたっての冠水、水面に孤立した家々、家財道具などの浮遊物があり、それをながめながら「台風という自然災害の威力」を見せつけられたようで、茫然としたのでした。
≪ 「名古屋消防史」より引用 ≫
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名古屋市港防災センター(外部リンク)のホームページはこちらからご覧ください。
名古屋市港防災センターは、災害時に応急対策活動の拠点となるとともに、いざという時に備えて市民一人ひとりが災害の実態を正しく知り、それに対処する方法を身につけていただくための施設です。
施設内にある「3Dシアター」では昭和34年の伊勢湾台風接近の様子の再現や、南海トラフ巨大地震発生時の津波のシミュレーション映像を3D映像と音響・照明等の演出でご覧いただけます。
また「伊勢湾台風展示室」では、当時の体験談や、クイズで学べるデジタルコンテンツを交えながら、伊勢湾台風や風水害への備えについて学ぶことができます。

名古屋市港防災センター
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災害に強い港区づくり
災害によって生ずる被害を減らすためには、自分で自分や家族を守るという「自助」、市民や事業者が助け合って地域を守るという「共助」、行政が市民や事業者の活動を支援し、それらの者の安全を確保するという「公助」の理念を念頭に置き、市民、事業者及び市が協働して、安全で安心して暮らせる災害に強いまちづくりを進めていくことが必要になります。
それは、一朝一夕にできるものではありません。しかし、先人がこれまで進めてきたように、地道なまちづくり、ひとづくりを続けていけば、名古屋市が災害に強いまちになるものと信じています。
- 名古屋市全域の災害対策については、災害に備えるのページでご覧ください。
- 港区の災害対策については、港区の防災への取り組みのページでご覧ください。
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