洋画入賞作品紹介（第64回中川区美術展選考会開催結果）

題名：登窯
出品者：山上　碧生さん
講評：今回は全体的に風景画が多く、どれもあまり特筆すべき個性的な表現が少ない中、この作品は鉛筆だけの技法にもかかわらず、図抜けて、魅力的な表現となった。柔硬を描き分ける適確な描写力もさることながら、画面全体を支配する緊張感は、この作家の繊細な魅力となっている。今後もこのような生真面目で集中力の高い作品をゆっくりなペースでよいので制作し続けて欲しい。

題名：ガジュマルの壁
出品者：奥村　純子さん
講評：今回は全体的に凡庸な風景が多く、どれもあまり個性を追求した作品が見られなかった。この作品は、自然のたくましさを大胆な構図でとらえた力強い作品となった。コンクリートの穴に力強くからみつく木の根っ子のエネルギーが魅力的な表現となっている。色の組み合せもよい。今後も自然が折りなす奇跡のような偶然を鋭い観察力で見つけて下さい。

題名：いつもの風景（JR尾頭橋近く）
出品者：赤井　八代さん
講評：地元風景ですね。暖かみのある筆のタッチが何か懐かしさを感じさせてくれます。落ち着いて、ゆったりと鑑賞できる作品ですね。作者の暖かい眼差しが感じられます。高架下を通り抜ける人も自然な表現になっています。

題名：小さな村の海岸
出品者：鬼頭　三重子さん

題名：陽が昇る
出品者：本木　進さん