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平成26年5月26日 市長定例記者会見

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このページを印刷する最終更新日:2015年7月24日

ページID:59695

報告事項

  • 「地域包括ケアシステム」の構築に関する名古屋市立大学との連携協定
  • 「なごや妊娠SOS」の開設
  • 「トリノラッピングバス デザイン人気投票」の実施
  • 「鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所公開記念式典」の開催
  • 陸前高田市をはじめとした東北地方への出張

会見動画

報告内容

◎「地域包括ケアシステム」の構築に関する名古屋市立大学との連携協定

 おはようございます。5月26日(月曜日)の会見を始めたいと思います。

 

 本日は、ご報告は5点ということでして、まず始めに、「地域包括ケアシステム」の構築を推進するための、名古屋市と公立大学法人名古屋市立大学(名市大)との間で、本日、連携協定を締結しましたので、ご報告をいたします。

 

 このような取り組みは、恐らく大都市では初の試みでして、市政記者クラブの皆さまには、ぜひ大きく取り扱っていただけたらと思っております。

 

 本日は、名古屋市立大学の郡(こおり)理事長さんにもお越しいただいております。郡理事長さん、どうぞこちらへおいでくださいませ。

 

(郡理事長:おはようございます。郡です。)

 

 では、ちょっとここにおってもらってですね。後でちいとしゃべっていただくところもあると思います。

 

(郡理事長:よろしくお願いします。)

 

 それでは、連携協定を締結した趣旨を、私から簡単にご説明いたします。

 

 高齢化の進展に伴い、今後、認知症や要介護の高齢者など、支援が必要な高齢者が確実に増加してまいります。名古屋市では、そうした超高齢社会に適応した、名古屋ならではの「地域包括ケアシステム」の構築が喫緊の課題となっております。

 

 一方、名古屋市立大学では、文部科学省の事業採択を受けて、緑区鳴子地区におきまして、「地域と育む未来医療人『なごやかモデル』」プロジェクトを推進しておりまして、特にその中核であります総合診療医の養成は、地域包括ケアシステムを構築する上で、極めて重要かつ意義のある取り組みです。

 

 これらのことから、名古屋の地域包括ケアシステムの構築を強力に推進するため、両者で連携協定を締結することといたしました。今後、取り組みの成果を、名古屋市民はもとより、全国に発信してまいりたいと考えております。

 

 それでは、理事長さんからも一言お願いをいたします。それでは、どうぞ。

 

(郡理事長:ご紹介、ありがとうございます。名古屋市立大学の理事長、あるいは学長を仰せ付かっております、郡です。)

 

 理事長なのか、学長なのか、どっちなんだ。

 

(郡理事長:bothです。)

 

 bothかね。

 

(郡学長:英語で。)

 

 ああ、英語でboth。

 

(郡理事長:市長さんの好きな英語で言いますと、bothです。)

 

 いやいや、なるほど。

 

(郡理事長:両方仰せ付かっております。二足のわらじを使い分けております、郡です。ご紹介いただきました「なごやかモデル」について、簡単にご紹介させていただきますが、ご承知のとおり、65歳以上の高齢者が、昨年の9月の統計では3186万人と。そして、市長さんと私と同じ年ですが、100歳になったときには、そのときの100歳以上人口が約70万人といわれております。

 

 そのような中にあって、加えて言いますと、お一人ないしはご夫婦だけで住んでいる方が、約1200万人といわれていまして、それは、来年(2015年)のデータ、これは5年ごとにやるのですが、そこで出てまいります。

 

 そのような社会的環境を踏まえまして、「なごやかモデル」を立ち上げたわけですが、すなわち、医療面で言いますと、今まで医療は、手術をしたり、あるいはがんの治療をしたり、遺伝子治療をしたりといった先端医療をやっていたのが医療だったのですが、これからは、もっと地域に密着した、あるいは高齢者向けの医療をやらないといけないということです。

 

 例えば、私たち名市大のところには、800床ありますが、ガンの方も、あるいは大きな手術をした方、その横にご高齢の方が最期をベッドでみとられるというのが今までの医療だったわけですが、これからは、住み慣れた地域で最期を終える。そのような医療スタイルが1つ、厚生労働省も進めておりますし、私も、個人的にも賛同しています。

 

 そういったようなことは、医療面から見たら全くその通りなのですが、付いていないのが、医療の教育です。医者を養成するのは、今までは手術といったことに専念してまいりましたが、いわゆる総合診療医。患者さんを幅広く診られる能力を持たせる。そういう教育をしていなかったのが、反省するところです。

 

 医者というのは、私たちの時代には、1000人に1人が医者になっていました。しかし、最近は、(全国の医学部の入学定員)約1万人を目指して医師の定員をやっておりますので、医師にもいろんな幅広い特技というのでしょうか、職種に就く、そういう時代が来るものと思っています。そういう観点から、「未来医療人」という名前で、主に総合診療医を養成するのが、「なごやかモデル」です。

 

 最後に、医療と教育面だけでそれが達成するわけではありませんので、ぜひ名古屋市あるいは市民の方々のご理解をいただいて、そこにお住まいの方々、あるいは健康福祉局などからのご援助をいただきながら、総合診療医を養成していくことが必要だろうと思っております。

 

 皆さま方のご理解をいただきながら、市長さんの好きな、世界で、とは言わない、日本でですか。日本で初。ここには大都市初と書いていましたが、地方でも、こういった医療、教育、そして行政が一体になるというのは私は知りませんので、5年後には、そのようなことをモデルとして日本に発信できるようにしてまいりたいと思っております。どうぞ皆さん、よろしくお願いいたします。以上です。)

 

 総合医というと、年寄りの方じゃなしに、普通のプライマリケアで、まずイギリスなんかだと、いったん、みんな何でもそこへ行けと。外科であろうが、内科であろうが、全部知っとるのがおるのを、総合医とか言いますわね。それとは、この場合の総合医は、違うのかね。

 

(郡理事長:はい。イギリスの制度は、今の言われたのは、General Practitioner(GP)といいまして。)

 

 英語ですな。

 

(郡理事長:英語でまた。General Practitioner(GP)さんには、国がその人に例えば1000万円を渡しますから、それで医療を1年間やってくださいということで、この人の地域に対するごとに、開業医さん向け、GP当てにお金が来るわけです。だから、GPさんは、1000万円で医療をしないと、自分のインカムがなくなるわけですから、自分の中でコントロールをしているというのが、イギリスの医療制度です。

 

 これは確かにいい一面もあるのですが、それのもの(医療)を受けにくくなっている一面があるのも、患者さん、あるいは市民から見ると、そういう制度だと思っています。

 

 今申し上げた総合診療医というのは、そういう観点ではなくて、患者さんの全身を心まで含めながら診られるような人という意味で、イギリスの制度とはちょっと違う観点を目指しております。)

 

 ということは、何ぞ、年をくって困ったら。金の相談はいかんでしょう。

 

(郡理事長:誰にですか。)

 

 先生に。

 

(郡理事長:市長さんにですか。)

 

 いやいや、俺に言ってもらってもしようがない。金とかそういうの以外で、健康なり、人生(の相談)をやると聞いていますけれどね。どういう仕事をやったらええかとか。そういうことを相談してちょうと。トータルにと。こういうことじゃないかな。

 

(郡理事長:総合診療医というのは、今の場合、病院の方で受ける総合診療医と、病院から外に出ていく総合診療医とに、多分、将来分かれると思いますし、「なごやかモデル」は後者のことを目指しております。)

 

 なるほど。ということでして。

 

(郡理事長:病院に来られた、例えばおなかが痛い、それを最初にスクリーニングで診るのが、今の一般的に言う総合診療医の概念ですが、それではなくて、外に行って、例えば鳴子地区の一軒一軒のお年寄りに向かって、心のことを含めながらご相談していくというスタイルだと理解しています。)

 

 なるほど。ということで、ドクターが外へ出られると。

 

(郡理事長:そうですね。)

 

 ということになるわけですね。なるほど。ということでして、連携協定書を交換します。握手して写真撮影を。

 

 私は品がないですけれど、郡さんはちゃんとしたメディカル・ドクターですので、敬意を持って、ひとつお願いします。

 

(郡理事長:よろしくお願いします。お世話になります。)

 

 いえ。じゃあ、恥ずかしいけれど、握手しましょうか。

 

(郡理事長:そうですか。恐れ入ります。)

 

 ええですか。なかなか重苦しい雰囲気が漂っておりますけれど。

 

(郡理事長:明るくやりたいと思っておりますので。)

 

 ええ。じゃあ、これを頂いておいて、ということです。それでは、理事長さん、学長さんか、サンキュー・ベリー・マッチ、ありがとうございました。

 

(郡理事長:お世話になります。ご指導、よろしくお願いします。)

 

 理事長さんと学長さんと、両方、ボス(ボース)というね。しゃれで。

 

 本件に関連しまして、加えて情報提供いたします。6月6日(金曜日)に、第1回目となる「名古屋市在宅医療・介護連携推進会議」を名古屋市公館で開催いたします。

 

 地域包括ケアシステムを構築するためには、医療と介護の連携が重要なキーポイントになると考えておりまして、医療・介護関係者はもとより、学識経験者、行政などが一堂に会し、具体的な連携方策について協議いたします。この会議につきましても、ぜひ取材をいただけたらと思っております。

 

◎「なごや妊娠SOS」の開設

 次ですが、「なごや妊娠SOS」の開設について、ご報告をいたします。

 

 6月9日(月曜日)より、思いがけない妊娠で悩んでいる方が電話およびメールで相談ができる「なごや妊娠SOS」を開設いたします。

 

 全国の児童虐待による死亡事例を見ると、半数が0歳児で、それも、生後0カ月だけを見ても2割を占めております。とりわけ、生後0か月の死亡事例のうち8割は、生後0日の生まれた直後の死亡ということになっております。

 

 その背景には、妊娠したことを喜べず、受け入れることができない「思いがけない妊娠」などがあり、妊娠期から切れ目のない支援を行うことが非常に重要です。

 

 「なごや妊娠SOS」は、名古屋市医師会に委託して、経験豊富な助産師の資格を持つ相談員が、思いがけない妊娠に悩む相談者の気持ちを受け止め、一緒に考え、医療機関や、保健所、児童相談所などの関係機関と連携を図って、必要な支援につなげていくための取り組みです。

 

 秘密は厳守。当然ですが、秘密は厳守しますので、1人で悩まずに、電話は、ここにありますように「052-933-0099」と。「052-933-0099」まで電話をいただきたいと思います。

 

 電話相談時間は、祝日・年末年始を除く、月・水・金曜日の午前10時から午後1時ということです。メール相談は、24時間365日受付をします。メール相談や詳細につきましては、6月9日から公開されます「なごや妊娠SOS」のホームページをご覧ください。

 

 「思いがけない妊娠で困っている」「妊娠したが自分では育てられない」など、お悩みの方は、1人で悩まずに、まずはこの「なごや妊娠SOS」ですね。「052-933-0099」に相談してください。

 

◎「トリノラッピングバス デザイン人気投票」の実施

 次に、「トリノラッピングバス デザイン人気投票」の実施について、ご報告いたします。

 

 名古屋市の姉妹都市であるイタリア・トリノ市との国際交流事業の一環としまして、トリノの学生に市バスのラッピングデザインをしていただきました。このプロジェクトは、昨年私がトリノにある芸術・応用大学院を訪問した際に話題になったのが始まりです。

 

 本日より6月25日(水曜日)まで、パネルに載っているデザイン候補8点につきまして、市民の皆さんによる人気投票を実施いたします。デザイン都市なごやの街を走るのにふさわしいと思うデザインを1つ選んで、投票してください。

 

 皆さんの投票で一番得票の多かったデザインが、トリノラッピングバスとして、10月中旬ごろより名古屋の街を実際に走りますので、多くの方に投票に参加していただきたいと思います。

 

 投票につきましては、地下鉄駅や市バス車内に置いているリーフレットに投票はがきが印刷されております。また、名古屋市交通局のホームページ上からも投票ができます。

 

 併せて、このバスを「広告付きラッピングバス」として走らせるに当たりまして、この趣旨に賛同して広告を掲出してくださるスポンサーも募集をしております。

 

 このプロジェクトを通じまして、デザインに対する関心、また、姉妹都市トリノへの関心が高まっていくことを期待しております。

 

(当局:このたび、市長のご提案により、トリノラッピングバス・プロジェクトが実現しまして、実施することとなりました。

 

 そもそもトリノ市とは2005年に姉妹都市提携をいたしまして、来年2015年が10周年の年となります。今回のプロジェクトは、そちらのプレイベントといたしまして、また、「ユネスコ・デザイン都市なごや推進事業」としても位置付けまして、実施することとなっております。

 

 こちら、デザインが8点ございます。イタリアのデザイン学校の学生がデザインしたデザインとなるのですが、こちらのデザインに対する思いでありますとか、色の使い方、物の配置の仕方とかをまとめましたデザインコンセプトというのも、イタリアから届いております。

 

 そのコンセプトは、地下鉄の駅構内や市バスの車内で配布しておりますリーフレットや、交通局のホームページの方からでもご覧になれますので、そちらのデザインとコンセプトの方を見ていただきまして、1人でも多くの皆さまに、こちらの事業に参加していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。)

 

 トリノ市というのは、(パネルの)裏に。(パネルを指しながら)これは、この学生が、この人たちがデザインしたやつかね。これは違うか。これがそうだね。

 

(当局:こちらがデザインした学生です。)

 

 デザインした学生さんですね。この大学は、行ってきましたけれど、古い建造物を上手に活用した大学というか、専門学校で。

 

(当局:デザイン専門学校、はい。)

 

 デザイン専門学校ということで。イタリアは、トリノは、(パネルを指しながら)これがローマの遺跡ですわな。

 

(当局:そうですね。)

 

 ローマのね。ローマ時代の。なかなかのもんですね、やっぱり。これは、戦争はどうなっとったか知りませんけれど。やっぱり石だでか知らんけれど、古いものが残っとるで、味がありますわね。大変に。

 

(当局:そうですね。)

 

 なかなか味のあるところで。前回行ったときは、ミラノのスカラ座も、自分の金で行ってきましたけれど、行って、ありがたい思いをしてまいりましたが、とにかく、ラッピングバスということで、これをやりますので、ぜひ市民の皆さんも投票してください、ということです。

 

(当局:よろしくお願いいたします。)

 

 サンキュー・ベリー・マッチと。ありがとうございました。

 

◎「鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所公開記念式典」の開催

 次には、「鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所公開記念式典」の開催についてです。

 

 今年は、水道給水開始100周年ということで、さまざまな記念行事を行っております。6月1日(日曜日)には、鍋屋上野浄水場におきまして、旧第一ポンプ所の内部初公開を記念して、式典を開催いたします。

 

 大正3年に完成した煉瓦造りの建物である旧第一ポンプ所は、完成当時の外観をほぼ維持している貴重な建物で、平成24年には市の指定有形文化財に指定されています。

 

 水道週間行事「なごや水フェスタ」と題して、鍋屋上野浄水場を一般開放するイベントも同時に開催いたします。

 

 歴史ある建物「旧第一ポンプ所」の内部を、市民の皆さんに初めてご覧いただける機会になりますので、ぜひご来場いただき、水道の歴史に触れていただければということでして、大正3年にできたということは、ちょうど100年になるということだと思います。

 

◎陸前高田市をはじめとした東北地方への出張

 それから、最後に、5月27日(火曜日)から5月29日(木曜日)まで、陸前高田市をはじめとした東北地方へ出張いたします。

 

 現在、盛岡市で「いわて特産品フェア」が開催されておりまして、愛知商業高校の生徒が商品開発した「希望のはちみつりんご」アイスも販売されていますので、27日には私も参加しまして、応援してまいります。

 

 27日の午後からは陸前高田市に移動しまして、戸羽市長と復興状況について意見交換を行います。昨年12月に訪問した際には、土砂を運ぶベルトコンベヤー「希望のかけ橋」が建設中でしたが、現在は稼働していると聞いていますので、楽しみにしています。

 

  ぜひ皆さんも行かれて泊まりますと、ホテルの、ちょうどまたガラス窓がでかいんですわ。そこから。しばらくたたずみますと、海がきれいに見えまして、広田湾のカキのいかだがありますね。自然の恵みというやつですね。それと、まだ復興はこれからですので、街中全部なしになっておりますから、自然の残酷さというんですかね。

 

 それから、このコンベヤーもすごいですよ。山を1個、壊してと言うとあれですけれど、切り開いて、丸ごとコンベヤーで、川を。あれは気仙川ですか。あれを渡して、コンベヤーで土砂を運ぶということでね。自然の恵みと自然の残酷さと文明の力というのが、3つ見ることができますので、ぜひ皆さんも、ホテルからの眺めを見ていただくと、大変ええかなと、こんなふうに思いますけれど。

 

 今年度は、陸前高田市に対して10名の職員を派遣しておりますので、被災地で汗を流していただいている職員の激励も行いたいと思います。

 

 さらに今回、私と一緒に名古屋の企業12社も陸前高田市を訪問し、陸前高田市や大船渡市の企業と商談・交流会を開催させていただきます。街が元気になるには産業が元気でなければなりませんので、名古屋市としてマッチングがうまくいくように応援してまいりたいと思います。

 

 これはだいぶ前から、3年ぐらい、割と震災から早いときに(産業の大切さを)言っておりましたけれど、あのときはまだ本当に、それどころでないというのか、大変な状況でしたが、今度も、せっかくの機会ですので、ぜひ名古屋の企業さんも、何か経済的な関係ができると、応援もできるし、お互いにええんでないかなと思っております。

 

 それから、29日には、仙台市で開催されます指定都市サミットに参加します。昨年12月の指定都市市長会議において、横浜市の林市長が会長に選出され、4月1日から就任しております。

 

 今回のサミットは、新体制での初めての会議になりますが、国においては、15日に第31次地方制度調査会が発足し、「人口減少社会に的確に対応する三大都市圏及び地方圏の地方行政体制のあり方」が諮問事項になるなど、新たな動きもスタートしております。

 

 指定都市全体としても、真の分権型社会の実現に向けて、引き続き国に対して意見を述べていきたいと考えております。また、仙台市内の現地視察にも参加します。震災から3年が経ちまして、復興に向けて着実に歩んでいる仙台の街をしっかりと目に焼きつけて帰ってきたいと思います。

 

私からは以上です。

 

質疑応答

◎「地域包括ケアシステム」の構築に関する名古屋市立大学との連携協定について

(記者)

 連携協定に関して、よろしいですか。大都市では初の試みであると考えているということですが、この大都市とはどこを想定しているのかと、初の試みであると考える根拠は何でしょうか。

 

(市長)

 大都市というのは、大体、政令市の意味だと思います。1つ、よう似たのは、どこまでパフォーマンスしとるか分かりませんけれど、千葉県の柏ですね。それと東大とがやったのがありますので、それを意識して、「全国初」とは書いていないんだと思いますけれど。

 

 そういうことで、一応、大都市ということで。全国初は、確かにまだないと思いますけれどね。だけど、本当にこれはこういうことなので、うまいこといくかどうか分かりませんけれど、一番のあれは、医療もそうですが、介護保険が、どんどん、どんどん金を使うようになっておりまして。

 

 名古屋でも、僕が市長になったときは、事業費だけで1230億円と。今、1600億円と。事業費だけでですよ。という状況になって、何かトータルに支援するようなふうにしないといかんのではないかということを、考えようということなんですわ。

 

 初めから言われとったんですわ。介護保険みたいなどでかい仕組みを、共産党と言うと共産党が怒りますけれど、社会主義でもないけれど、つくって、国が一律に要介護1とか、2とか、3とか、そんなことをやってですね。

 

 青森と名古屋の介護では違うでしょう。いろいろ、状況というのが。だから、めちゃめちゃ金を食うようになって、失敗するぞという話はあったんですよ。介護保険ができる当初から。僕もそう言っとったもの。

 

 そうなって、1560億円というとどういうことかというと、10万人、要介護者がおるんですわね。名古屋は。10万人で1600億円ということは、介護者1人に対して160万円、形式的にはありますと。毎年、金を使われとるんです。

 

 ということはどういうことかというと、160万円でも、それだけくれたらありがたい人もおるか分からんけれど、例えば2人面倒を見ると320万円でしょう。1人の方が2人、フルタイムで面倒を見ると。2人ですから、半分ずつか分からん。そうすると、年収320万円になるんですよ。実は。

 

 だから、今のヘルパーをやっとる人は、大変に苦しくてですね。給料が安くて。みんな腰を痛めたり、大変なんですよ。だから、それだけの膨大な金が使われとるにもかかわらず、現場のヘルパーさんたちに行っとらんということなんです。

 

 だで、わしは、そんなもの、いかんと言って。名古屋だけ、お金の仕組みだけ残して、半分保険料で、4分の1が国費、県と市が8分の1ずつ。それは、あと自分らで全部やらせてくれと。そうした方が、よっぽど血も涙もある介護ができるぞとは言っとったんだけれど、そういうのの1つの一環だと思いますけれどね。

 

(記者)

 具体的なものはなくて、これから。

 

(市長)

 これから。今、プロフェッサー郡さんが言っとったけれど、医者が外へ出ていくということなもんで、健康づくりや何かをやるんですわ。名市大は、そういう学科というか、教授がござるはずですよ。健康づくりか何かの。

 

 本当は、名古屋で僕らが言っとる地域委員会なんかでも、こういうような方に持っていくとですね。お金が、今言った話で、こういうふうに国なりが仕切りを付けちゃうもんで。要介護1とか、2とか、3とか。そうじゃなしに、地域にぼんと渡せば、ものすごいええのができますよ、本当に。結局、そうなるんだわ。

 

 介護保険をやっとるドイツもやっぱり金銭でやっとる方に向かっとりますのでね。実際は。医療と違って、1つずつ、全部。それと、要介護度の上の方を、みんな志向しちゃうんですよ。いろんなサービスが出るもんだで。

 

 逆だでいかんわね。本当から言えば、健康な方に向いていかないといかんのに。そういうことをやっていくということで。

 

 それと、国から、あまりここで言ってはいかんけれど、文部科学省からお金をもらうわけですけれど、もともと名古屋の人が出したお金ですので。変なものなんですわ。要するにね。いったん上納すると、こういうことになるんです。

 

 ということで、天下りの巣窟にならないように、切に願うばかりですね。こういうことをやりますと。だけど、1つの新しい、ドクターが一軒一軒回っていってやっていくというわけだけれども、そういうのができるとええなとは思いますけれど。特に名市大が、our hometown collegeですか、universityですね。そういうようなふうにならないといかんわな。

 

 名大はノーベル賞を4個取ったもんで、名市大も1つや2つノーベル賞を取ってもらえんかと、ぐらいの気持ちでやりたいと思いますけれど。何を言っとったか分からんですけれどね。これはなかなかなんですわ。

 

(記者)

 この連携協定の締結で、具体的には、今後、どういうことを市としてはやっていくのですか。

 

(市長)

 それが問題で、わしもいろいろ聞いとったんだけれど、一応、いっぺん見ていただくとええけれど、わしも開所式に行きましたけれど、なかなか立派な建物があって、幾つか部屋があるので。十ぐらいあるのかな。

 

(当局:そうですね。)

 

(市長)

 あんた、しゃべるか。しゃべらせてくれという顔をしておりますので。

 

(当局:大変いいご質問をいただいていると思いますが、まず、今回の連携について、さっき市長から申し上げましたように、こういう行政自治体と大学が連携しているのは、東大と柏市以外にはありません。だから、今回は「大都市」という言葉を使いましたが、まず、名古屋と名市大がガッチリ連携を組むということが1点あります。

 

 それからもう1つ、何をやるかという話ですが、ご存じのように介護保険を考えたときに、認知症の話とか、介護予防の話とか、すなわち、相当医学的な部分と一体となって行政の展開をしなくてはいけないのですが、まさに今回、名市大、特に医学部、薬学部、看護学部と連携することによって、最高レベルの医学的知見を、名古屋市と一緒になって施策を打てると。これが2番目に大きな点です。

 

 それから3点目は、簡単にお医者さんが地域に出向くと思いましたが、そんなことを日本全国の中で本気でやっているところは、名市大以外にないわけでありまして、そうした総合診療医、医療だけではなくて介護も含めて、最期はみとりまでやりますので、いわば人生観も含めて、そうした人たちが相談に乗って対応していきましょうということは、全国初の取り組みですので、そこの面については、名古屋市としても一生懸命応援をして取り組んでいきたいと。大きく言えば3点、ポイントになろうかと思います。)

 

(市長)

 ということは、市民の年をくってからの感覚で言うと、そこに相談に行くというのは、診療所、開業医さんのところへ行きますわな。そこはまたどう違うんだな。行くとさいが。

 

(当局:まず、人生の最期をどう迎えるかということが、これから大変重要になりますので、そうして、それに自宅まで来ていただいた方に、お医者さんに相談をしまして、多分、お医者さんも全部が全部受け止めるわけではありませんので、そこは介護の人たちが。例えばヘルパーさんとか訪問看護の人たちとよく相談をしながら、どうやって最期を迎えるかまでケアをしていくと。チームケアをしていきたいということです。)

 

(市長)

 なるほど。医療で、腹が痛いとか、ちょっと血圧が高いでという治療は、それは医者で。

 

(当局:それはお医者さんにやってもらえばいいのです。)

 

(市長)

 医者の場合はそれだけだけれど、今度、こっちの方に行くと、最期、死ぬときはここは。

 

(当局:どうするのかと。)

 

(市長)

 どうするのかと。

 

(当局:これは、死生観全体に関わることを、名古屋は真剣に取り組もうと。こういうことです。)

 

(市長)

 それから、仕事もあれだといって、ちょっと聞いたけれどね、僕。キャリアシステム。年を食ってからは、次の日、朝何時に起きて仕事があるよというふうにすると、どえらい健康につながるらしいんだわ。だで、そういうようなガイダンスというのか。

 

(当局:そうですね。)

 

(市長)

 うん、こういう仕事もあるよというような話も、相談に乗ってくれると。

 

(当局:8割が元気な高齢者ですから、元気な高齢者にどうやって地域の中で活躍していただくか。つまり支え手の方になるかということは、別の課題でやりますから。)

 

(市長)

 そうかね。年寄りの楽園みたいなところだね。要するに。

 

(当局:高齢者施策では最先端の都市を目指したいと、こういうことです。)

 

(市長)

 ということですが、ええですか。

 

(当局:すみません。よろしくお願いします。)

 

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