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感染症対策・調査センターだより

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ページID:174031

最終更新日:2024年11月18日

ページの概要:「感染症対策・調査センターだより」を定期的に発行し、感染症及び衛生害虫等の情報をお伝えしています。

感染症対策・調査センターだより

感染症及び衛生害虫等の情報を定期的にわかりやすく発信しています。また、感染症対策・調査センターの業務についてもご紹介しています。

過去(令和5年度以前)のたより

感染症対策・調査センターだより最新号(第10号)

令和6年11月に発行しました。

第10号では、日本紅斑熱・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染症を媒介するおそれのあるマダニの生態とその注意点などについて紹介しています。

感染症対策・調査センターだより第10号

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感染症対策・調査センターだより第10号のタイトルイラスト

マダニについて

見出しのイラスト「マダニって知っていますか?」

マダニって知っていますか?

家の中に潜んでいるダニとは違います。

感染症を媒介することがあります。

マダニについて理解を深め、対策をしましょう。

フタトゲチマダニの写真とイラストの合成画像

フタトゲチマダニ(成虫・メス)


Q1.どのように大きくなりますか?

A1.卵から産まれて、幼虫→若虫→成虫になります。若虫と成虫になるときに脱皮をします。脱皮をする前と産卵前に動物の血を吸います。エサは動物の血のみで、約1年から3年生きます。


Q2.大きさは?

A2.成虫で数ミリメートル(ゴマくらい)の大きさですが、血を吸うと数倍(小豆くらい)の大きさになります。なかには、吸血前は約1センチメートル、吸血後は2から3センチメートルの大きさになるマダニもいます。

吸血前のマダニと吸血後のマダニの写真

Q3.どこにいますか?

A3.野山や野生生物が現れるような草むら等で、主に草や枯葉の下にいることが多いです。飛ぶことは出来ないので動物にくっついて移動します。


Q4.気を付けることはありますか?

A4.血を吸うときに日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの病気を引き起こす病原体を移すことがあります。


Q5.体についているのを見つけたらどうすればいいですか?

A5.皮膚科などの医療機関で処置をしてもらいましょう。自分で取るとマダニの一部が体に残ることがあります。また、処置後数週間は体調の変化に気を付けてください。


Q6.刺されないためにはどうすればいいですか?

A6.山の麓などマダニがいそうな場所に行くときには長袖、長ズボン、長靴などなるべく肌が隠れる服装にしましょう。虫除けスプレーも効果があります。入浴時にマダニがついていないか全身をチェックしましょう。

「マダニに刺されないように対策をしましょう」の文字イラスト

名古屋市内のマダニの生息調査の結果はこちらをご覧ください。

マダニに咬まれないように注意しましょう(名古屋市健康福祉局環境薬務課)

動画でマダニの生態と対策についてわかりやすく説明しています。


ヒメスズメバチについて

ヒメスズメバチのタイトル文字イラスト

 このたよりでは、当センターのフィールド調査に関わるムシたちについて不定期に紹介していますが、今回登場するのはヒメスズメバチです。

 ヒメスズメバチは、生息数はそれほど多くないものの名古屋市内での調査で、モンスズメバチ、コガタスズメバチ、オオスズメバチに次いで捕獲され、ほぼ市全域で見られます。

ヒメスズメバチとヒメスズメバチの巣の写真

写真左 ヒメスズメバチ
腹端(矢印)が黒いのが特徴です。

写真右 ヒメスズメバチの巣
巣は他のスズメバチに比べ最も小さく、傘があるのが特徴です。


 一般的にスズメバチは、好みはありますがいろいろな昆虫類やクモなどを狩って幼虫のエサとします。しかし、ヒメスズメバチは幼虫のエサとして、アシナガバチの幼虫やさなぎの体液のみを与えて、他の虫には興味を示さない「偏食家」のハチです。そのため、活動時期はアシナガバチと重なり、他のスズメバチよりひと月ほど早く活動を終えます。

 ヒメスズメバチはオオスズメバチに次ぐ大きさですが、他のスズメバチよりも攻撃性は低く比較的おとなしいハチでもあります。


令和6年度スズメバチ分布調査(市内12地点で8月から9月の期間に2週間調査)
 種類コガタスズメバチモンスズメバチ ヒメスズメバチオオスズメバチその他合計
 捕獲数 535 562 34 298 1 1430

センターからのお知らせ

衛生研究所公衆衛生セミナーについて

 感染症対策・調査センターでは、衛生研究所の公衆衛生セミナー(衛生研究所YouTubeチャンネルによる配信)(外部リンク)別ウィンドウで開くにて、感染症や衛生害虫関係の動画を公開しています。

 11月27日には角坂照貴先生(愛知医科大学医学部感染・免疫学講座研究員)による「マダニとマダニ媒介感染症」についての講演動画を公開する予定です。

 なお、今年度はすでに、6月28日にマダニ、9月27日にスズメバチをテーマとした動画も公開しています。各動画は配信日から1年間ご視聴いただけますので、ぜひご覧ください。

公衆衛生セミナーのユーチューブチャンネルのホーム画面の写真

感染症対策・調査センターだより(第9号)

令和6年8月に発行しました。

第9号では、手足口病・ヘルパンギーナと蚊媒介感染症の症状と予防法などについて紹介しています。

感染症対策・調査センターだより第9号

感染症対策・調査センターだより第9号のタイトル

手足口病・ヘルパンギーナについて

いわゆる夏風邪と呼ばれ、子どもたちを中心に夏に流行する、手足口病、ヘルパンギーナについてお話しします。両疾患とも口の中に水泡ができるのが特徴です。

手足口病・ヘルパンギーナの症状と予防方法などについての表

これらの病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは、子どもたち同士の生活距離が近く、衛生観念がまだ発達していないことから、施設内での感染の広がりを防ぐことは難しいです。

流水と石けんで手洗いすることが大切です

蚊媒介感染症について

蚊媒介感染症のタイトル

「予防法」は蚊に刺されないこと

夏から秋にかけて、蚊に刺されることが多くなります。蚊に刺されるとかゆくなるだけではなく、蚊が運ぶウイルス等によって、デング熱などの病気にかかるおそれもあります。海外ではデング熱などが流行している地域があり、国内へウイルスが持ち込まれる可能性があるので注意が必要です。

蚊媒介感染症の種類・症状などをとりまとめた表

蚊のいそうな場所で活動するときは、長袖・長ズボンなどで肌の露出を少なくし、虫除け剤を使用するとよいでしょう。

蚊の生態やその他の蚊媒介感染症などについて(名古屋市健康福祉局環境薬務課)


センターからのお知らせ

新たな感染症の発生に備えて

新型コロナウイルス感染症が感染症法上の五類に移行して1年が過ぎ、コロナ前の日常が戻ってきました。当センターでは、一類、二類感染症の発生時に患者移送を行っていますが、5月と6月に、患者の発生を想定して移送訓練を実施しました。防護服を着用して患者移送と車内消毒の手順と方法を確認し、改善点を洗い出しました。

移送訓練の写真

開設!YouTubeチャンネル

感染症対策・調査センターのYouTubeチャンネル(外部リンク)別ウィンドウで開くをご覧になりましたか?4月に開設し、調査で捕獲したマダニの動画を順次載せています。今後、当センターならではの動画をアップしていく予定です。ご期待ください。

YouTubeチャンネルのホーム画面の写真

感染症対策・調査センターだより(第8号)

令和6年5月に発行しました。

第8号では、感染症対策・調査センターが昨年度実施した調査業務の結果とこの時期から活動を始めるスズメバチの生態について紹介しています。

感染症対策・調査センターだより第8号

感染症対策・調査センターだより第8号のタイトル

 感染症対策・調査センターでは、感染症に関するさまざまな業務を行っていますが、その中の一つとして、私たちに病気を媒介したり危害を加えたりする衛生害虫等の調査を行っています。今号では、昨年度実施した蚊、マダニ及びスズメバチの生息調査結果の一部とこれから活動を始めるスズメバチの生態についてご紹介します。

蚊の生息調査

 5月から11月に週1回蚊成虫の生息調査(8分間人おとり法)を市内2地点(1地点あたり4調査ポイント)で実施しました。結果は下表のとおりで、生息のピークは9月でした。秋に高温傾向が続いたこともあり、11月にも多数の蚊が活動していました。

8分間人おとり法の写真

8分間人おとり法
吸血のため人によってくる蚊を捕虫網で捕獲します。

ヒトスジシマカ(メス)の1地点(4調査ポイント)あたりの週平均捕獲数
 調査月5月  6月7月 8月 9月 10月 11月 
 捕獲数1.7 4.57.020.327.921.07.7

マダニの生息調査

 月1回マダニの生息調査(旗ずり法)を市内5地点で実施しました。結果は下表のとおりで、年間を通してマダニが捕獲されました。タカサゴキララマダニやヤマアラシチマダニなどの重症熱性血小板減少症候群や日本紅斑熱を媒介するといわれるマダニも捕獲されています。マダニは野生生物が生息している場所に多く見つかります。野山で活動するときはマダニに刺されないように注意しましょう。

マダニの旗ずり法の写真

旗ずり法
落葉の下や葉裏に潜んでいるマダニを布で捕獲します。

マダニ種ごとの捕獲数(成虫・若虫・幼虫の総計)
種類 タカサゴキララマダニ キチマダニ ヤマアラシチマダニ アカコッコマダニ その他 
 4月 4 26 14 49 8
 5月 1 10 13 22 2
 6月 2 11 21 2 6
 7月 0 17 16 0 5
 8月 0 92 211 0 1
 9月 0 0 31 0 3
 10月 0 40  13  1 2
11月  0 45 0 85 2
 12月 0 21 0 81  2 
 1月 0 19 0 130 2
 2月 0 64 0 135 1
 3月 0 37 1 143 1
 合計 7 382 320 648 35

マダニの生息調査の詳しい結果はこちら

感染症対策・調査センターではYouTubeチャンネルを開設しており、マダニの動画をご覧いただけます。

タカサゴキララマダニの動画(外部リンク)別ウィンドウで開く


スズメバチの生息調査

 4月から11月に週1回スズメバチの生息調査(誘引トラップ法)を市内3地点(1地点あたり2調査ポイント)で実施しました。結果は下表のとおりで、8月から10月にかけてオオスズメバチの捕獲数が増加しました。種によって少し異なりますが、6月の初めごろまでは女王バチが捕獲され、それ以降は働きバチが捕獲されました。


誘引トラップの写真

誘引トラップ法
誘引液を入れたファネルトラップを樹木に設置してスズメバチを捕獲します。

スズメバチ種ごとの1地点(2調査ポイント)あたりの週平均捕獲数
 種類コガタスズメバチ オオスズメバチ モンスズメバチ  その他
 4月1.20.6  0.4  0.1
 5月0.82.9  0.5  0.2
 6月7.32.3 1.4  2.8 
 7月3.36.1  1.9  1.7
 8月8.029.9 5.8   6.1 
 9月1.353.213.1  3.2
 10月 2.1 28.4  3.3  1.6
 11月 0.8 7.0   0.2   0.9 

スズメバチが活動を始める季節です

 市内の住宅地では、オオスズメバチではなくコガタスズメバチの営巣がよくみられます。コガタスズメバチは5月ごろから巣を作り始めます。巣が大きくなる8月から10月ごろには働きバチの数も増えて活動も活発になり、私たちの刺傷被害も多くなります。巣は12月頃には空になり、翌年再利用されることはありません。

コガタスズメバチの1年の生活

スズメバチに刺されないために

  • 巣に近づきすぎたり、巣を刺激したりしない
  • 5月・6月ごろに軒下や庭に巣ができていないかチェックする
  • 庭で剪定等するときは、事前に巣ができていないか確かめる
  • スズメバチは黒い色や香水等の強いにおいに敏感なため、野外で活動するときは服装等に気をつける

過去のたより

令和5年度以前のたよりはダウンロードしてご覧ください。

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令和5年度

第7号(令和6年2月発行)は、近年増加している梅毒とエムポックスについての話題です。

感染症対策・調査センターだより第7号

第6号(令和5年11月発行)は、インフルエンザについての気になるトピックをまとめています。

感染症対策・調査センターだより第6号

第5号(令和5年8月発行)は、デング熱等の感染症を媒介する蚊と8月以降に刺傷被害が多くなるスズメバチに対する被害抑制の方法をご紹介しています。

感染症対策・調査センターだより第5号

第4号(令和5年5月発行)では、感染症対策・調査センターの業務を紹介しています。また、近年増加している日本紅斑熱・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)を媒介するマダニについての話題を採りあげています。

感染症対策・調査センターだより第4号

令和4年度

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健康福祉局衛生研究所業務課事業担当

電話番号

:052-737-3712

ファックス番号

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