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- スズメバチの捕獲調査
- (現在の位置)季節ごとのスズメバチの巣
調査の目的
スズメバチ捕獲トラップ周辺にスズメバチが巣を作ってしまうことがあります。巣ができると特定の種類のスズメバチが急激に増えるなどトラップ調査の結果に影響を与えることがありますので、見つけた場合は巣を取り除き、種類や規模の調査を行います。スズメバチの巣は月ごとにどう変化していくのでしょうか?過去に調査したものから巣の状況をお伝えします。
6月
6月初旬のコガタスズメバチの巣です。できたばかりの巣で、ボールのように丸い形ではなく一輪ざしをひっくり返したような形でした。中には働きバチが2匹いましたが体が小さく攻撃してくる様子もありませんでした。
7月
7月初旬のオオスズメバチの巣です。オオスズメバチといえば土の中に大きな巣を作る大きなハチというイメージがありますが、7月にはまだ巣もハチも小さいです。
7月中旬のコガタスズメバチの巣です。直径16センチメートルでハンドボールのような大きさと形で、7月にできるコガタスズメバチの巣としては大きいように感じました。この巣には約50匹の働きバチがおり誤って巣に触れる事があると危険です。年によっては成長の早い巣もあるようですので山でのレジャーや樹木の剪定をするときにはご注意ください。
7月下旬のモンスズメバチの巣です。巣を取り出すと2層の巣盤がくっついていましたが幼虫やさなぎがほとんどおらず、まるで巣を作ったばかりのようでした。モンスズメバチやキイロスズメバチははじめ狭い空間に巣をつくり、巣が狭くなるとより広い巣を作ることができる場所に引越しをする習性があります。この巣も引越ししたばかりの巣だったのでしょう。スズメバチの引っ越しシーズンが始まっているようですので、「庭先に突然巣ができてどんどん大きくなった」ということもありうるかもしれません。
8月
9月
9月中旬に見つかったオオスズメバチの巣です。左の写真の中央付近にある枯れ木の根元の奥に空間があり、巣が作られていました。枯れ木の左側に巣の入口があり、オオスズメバチが頻繁に出入りしていました。巣があった空間が奥の方にあったため、手が届かず巣盤は一部しか取り除くことはできませんでしたが、育房(巣穴)1つ1つは他のスズメバチと比べると圧倒的に大きく感じました。
10月
10月下旬に見つかったコガタスズメバチの巣の写真です。長さ約30センチメートル、幅約20センチメートル、巣盤は4層で育房数は約700房もあり、この年に調査したコガタスズメバチの巣で最大のものでした。巣の中は27匹の働きバチと100匹以上のオスバチがいました。スズメバチの活動期ももうすぐ終わるためか、働きバチが少ないからか、巣に近づいてもそれほど活発には警戒する様子がありませんでした。
11月
11月下旬に見つかったオオスズメバチの巣です。地面にできた空間(穴)の中に巣を作っていました。穴が小さかったためか、オオスズメバチにしては小さめの巣です。写真左は穴を掘り起こして取れた巣の全貌ですが、残り半分程度は取りきれず土の中に残ってしまいました。写真右は上段の巣盤と最下段の巣盤を比較したものです。育房の大きさが違うことが分かります。来年の女王バチとして育てられる幼虫は大きな育房で特別にたくさんのエサを与えられ大きく育ちます。最下段の育房の大きな巣盤は女王バチを育てた育房と思われます。
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