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スズメバチ類・アシナガバチ類について

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このページを印刷する最終更新日:2023年9月25日

ページID:6070

ページの概要:刺されると危険な、スズメバチ類・アシナガバチ類について

スズメバチ類・アシナガバチ類

[学名] Vespidae
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

中型ないし大型のハチ。スズメバチ、アシナガバチなど、日本からは27種が知られている。

スズメバチ類とアシナガバチ類は、樹皮などを噛みくだき唾液で固めた独特な巣を作り、集団を作り社会生活を営む。種によって巣の形状やコロニーの大きさに差異がある。オオスズメバチやキイロスズメバチでは、巣の直径50cm以上、働きバチの数1,000以上となる場合もある。

スズメバチ類やアシナガバチ類は、土中や朽木中で冬を越した女王バチが、4-5月頃1匹で巣作りを始める。最初は巣房数が数個の小さな巣で、この時期に見つけて取り除けば一番良いが、発見が難しい。6月になると最初の働きバチが羽化し、女王バチは巣にとどまり巣外活動をしなくなる。このころより巣は急激に大きくなり、働きバチの数も数十以上から数百になる。10月頃、次の世代の雄バチと女王バチを産み、巣は晩秋には消滅する。

どの種類も、刺されたときの症状が重く、危険である。症状は、刺されたとき毒針で注入される毒物質による薬理作用による急性症状と、繰り返し刺されたときに起きるアレルギー症状とがある。毒物質としてアミン類(ヒスタミン、セロトニンなど)、低分子ペプチド類(ハチ毒キニンなど)、酵素類(ホスポリパーゼ、プロテアーゼなど)が知られている。アミン類やペプチド類は痛みやかゆみを起こし、酵素類はアナフィラキシーなどのアレルギー症状を起こす。

公衆衛生セミナー

令和5年度第3回公衆衛生セミナー「ハチに刺されないために」

令和5年度第1回公衆衛生セミナー「身近にひそむイヤな虫」

コガタスズメバチ

[学名] Vespa analis Fabricius
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

コガタスズメバチ

体長は女王25-30mm、働きバチ20-27mm。頭は橙黄色、胸と腹は黒色で各腹節後縁に黄色帯がある。

コガタスズメバチ巣

5月上旬から巣作りを始め、樹木の枝の茂みの中に営巣する。各種の昆虫やクモを狩って幼虫の餌とする。ピーク時の働きバチ数は100頭前後となる。

性質は比較的おとなしいが、庭木、公園など人家に近いところに営巣するので被害の発生が多い。

オオスズメバチ

[学名] Vespa mandarinia Smith
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

オオスズメバチ

世界でも最大級のスズメバチで、女王が約45mm、働きバチの大きいものは40mmになる。頭は橙黄色で大きい。胸は黒褐色、腹は橙黄色で各節に1本の黒帯がある。

土中などで越冬した女王は、5月頃から土中に巣を作る。まれに樹洞や屋根裏などに営巣することもある。巣は最大で直径50cm以上、長さ80cmに達するものがある。ピーク時の9-10月頃には働きバチは数百となり、500頭以上になることもある。

サツキの植込みの中のセグロアシナガバチの巣を襲いに来たオオスズメバチ

コガネムシなどの甲虫類やカマキリなど、比較的大形の昆虫などを狩って幼虫の餌にする。アシナガバチ、ミツバチ、他種のスズメバチなどの巣を襲って幼虫の餌とすることもある。働きバチは樹液、果実、花蜜などを餌として利用する。

被害の発生が多いのは、巣に近づいて刺激を与えたときである。農作業、遠足、ハイキングなど野外での活動には、あらかじめ巣がないかを確認しておくことが必要。

一度に多くのハチに刺されたときにはアレルギーによるものでなく、ハチ毒による急性症状で死亡することもある。

キイロスズメバチ

[学名] Vespa simillima Smith
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

キイロスズメバチ

体長は女王25-28mm、働きバチ20-24mm。頭部と腹部は黄色、胸部は黒褐色。各腹節の黒色帯は狭く、全体黄色に見える。体全体が黄色剛毛におおわれる。

キイロスズメバチ巣

4月下旬から巣作りを始め、9月下旬-10月上旬にピークとなる。ピーク時には、働きバチの数が1,000頭以上となることもまれではない。おもに軒下、屋根裏、崖、枝の茂みなどに営巣するが、土中や樹洞に作ることもある。

各種の昆虫やクモなどを狩って幼虫に与える。成虫は樹液や花蜜などのほか、缶ジュースの飲み残しなど人為的なものを積極的に利用できるので、都市環境で増えている。性質はかなり攻撃的で危険。

クロスズメバチ

[学名] Vespula flaviceps (Smith)
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

クロスズメバチ

スズメバチの中では小型で、女王の体長約15mm、働きバチ10-12mm。全体黒色で各腹節の帯は黄白色。

都市環境にはあまり見られないが、近郊には普通。名古屋市付近では4月頃活動を始め、土中に営巣するのが普通であるが、樹洞や軒下などに作ることもある。営巣は12月頃まで続く。ハエ、チョウやガの幼虫など小型の昆虫を狩るほか、カエルなどの新鮮な動物死体の肉も小さな肉団子にして幼虫に与える。

性質は比較的温和で、攻撃性は弱い。

岐阜県、長野県などでは『ヘボ』と称して幼虫、蛹、成虫を賞味する。

セグロアシナガバチ

[学名] Polistes jokahamae Radoszkowski
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

セグロアシナガバチ

大型のアシナガバチで、体長21-26mm。体は黒色で斑紋は黄褐色。前伸腹節は黒色。

セグロアシナガバチ(植え込み中の巣)

4月頃から巣を作り始め、7-8月が在巣数のピークとなる。木の茂み、人家の軒やすきまなどに営巣する。おもに鱗翅類の幼虫を狩って幼虫に与える。性質は攻撃的で、巣を刺激すると働きバチがいっせいに飛び立って攻撃する。

フタモンアシナガバチともに、名古屋市内では普通に見られるアシナガバチである。

フタモンアシナガバチ

[学名] Polistes chinensis (Fabricius)
[分類] 膜翅目(ハチ目),スズメバチ科

フタモンアシナガバチ

体長14-18mm。体は黒色。前伸腹節背面に2縦斑、第2腹節に2円紋、各腹節後縁に帯状紋がある。脚は黄色。

木の枝や軒先に円形あるいは長円形のかさ形の巣を作る。性質は比較的おとなしいが、巣に近づいたり刺激を与えると攻撃してくる。

セグロアシナガバチとともに、名古屋市内では普通に見られるアシナガバチである。

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