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皮膚炎を起こす甲虫類について

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このページを印刷する最終更新日:2007年3月1日

ページID:5607

ページの概要:コウチュウ(甲虫)類のうち、分泌物などに触れると皮膚炎になる種類について

皮膚炎を起こす甲虫類

甲虫類の中には、体液・分泌物に人が触れると、激しい皮膚炎をおこすものがある。
これらの虫をつぶしたときや虫に触れたときには、水泡を生じ、やけど症状をおこすことがあるので、注意が必要(接触を避ける。体液が付着した場合は水でよく洗う)。

アオバアリガタハネカクシ

[学名] Paederus fuscipes Curtis
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),ハネカクシ科

アオバアリガタハネカクシ成虫

体長約6mm。頭部と腹部の末端2節は黒色、前翅は短く青藍色、他は橙色の美しい虫。

水田、川原、湿地などの周辺の雑草間に多い。夜間、燈火によく飛来する。

体液にペデリンという物質を含んでいて、これに触れるとミミズばれ状の皮膚炎を起こす。

カミキリモドキ類

カミキリモドキ類による皮膚炎

[学名] Oedemeridae
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),カミキリモドキ科

形態はカミキリムシ類に似ているが、前翅(上翅)が柔らかい、触角が細く糸状であることなどで区別できる。

この科の多くの種の体液にはカンタリジンが含まれている。カンタリジンには血管刺激作用があり、この虫の体液が皮膚に付くと水泡を生じ、痛みやかゆみを伴う皮膚炎を起こす。

アオカミキリモドキ

[学名] Xanthochroa waterhousei Harold
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),カミキリモドキ科

アオカミキリモドキ成虫

成虫の体長10-15mm。細長く橙黄色。上翅は青緑色で全体光沢を帯びる。

幼虫は朽木を食べて育つ。成虫は花を訪れ、花粉を食する。夜間燈火に飛来する。

日本全土を含む東アジアに産し、国内では市街地でもよく発生する。成虫は5-9月頃出現する。

ツマグロカミキリモドキ

[学名] Nacerdes melanura (Linnaeus)
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),カミキリモドキ科

ツマグロカミキリモドキ成虫

成虫の体長10-13mm。全体黄褐色で上翅先端部は黒色。

習性はアオカミキリモドキと同じであるが、海岸部に比較的多い。世界各地に産する。成虫は名古屋付近では5-8月頃出現する。

ツチハンミョウ類

[学名] Meloidae
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),ツチハンミョウ科

マメハンミョウ、ツチハンミョウ、ゲンセイなどがこのなかまに含まれる。

いずれも体液にカンタリジンを含み、皮膚に触れると水疱性の皮膚炎を起こす。

幼虫は、ハチの巣や直翅類の卵塊に寄生し、『過変態』という複雑な過程を経て成長する。
成虫は、マメ科などの植物の葉を食べる。

ヒメツチハンミョウ

[学名] Meloe coarctatus Motschulsky
[分類] 鞘翅目(コウチュウ目),ツチハンミョウ科

ヒメツチハンミョウ成虫

成虫の体長7-23mm。光沢のある青藍色。上翅は腹部の基方約半分をおおう。後翅は退化している。

幼虫は、ハナバチ類の巣に寄生して育つ。成虫は秋出現し、成虫で越冬する。草地や畑の地上を這っている。

体液が人の皮膚に付着すると水泡を生ずる。

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