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ヒラタキクイムシ類について

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このページを印刷する最終更新日:2021年12月23日

ページID:5585

ページの概要:乾燥した木材を食害する、ヒラタキクイムシ類について

ヒラタキクイムシ類

[学名] Lyctinae

[分類]鞘翅目(コウチュウ目),ナガシンクイムシ科(ヒラタキクイムシ亜科)

木材を食害する虫を、一般的に『キクイムシ(木食い虫)』と称するが、分類学的にはキクイムシ科、ナガシンクイムシ科、シバンムシ科など多くの科に属する虫の総称である。

ヒラタキクイムシ類には、建材や家具などに用いられた乾材を食害する重要な種が含まれている。幼虫のみが材部を食害し、成虫になって材の外に出るときに粉状の木屑(フラス)を出すので、食害を知ることができる。

ヒラタキクイムシ

[学名] Lyctus brunneus (Stephens)
[分類]鞘翅目(コウチュウ目),ナガシンクイムシ科

ヒラタキクイムシ成虫

体長3-8mm。大きさは、生息環境によりかなりの差が認められる。
赤褐色。
前胸背板は上翅基部と同じ幅で、前方に向かって広がる。

ヒラタキクイムシ類の被害を受けた合板

ラワン材など多くの樹種の木材を食害する、家具や建材の代表的害虫。

何世代にもわたって同じ場所を食害するので、放置すると修復不可能なほどに被害が拡大する。

ヒラタキクイムシ類が出した粉状の木屑

本種に限らずヒラタキクイムシの仲間は、材部を食害するのは幼虫のみで、成虫になって材の外に出るとき粉状の木屑(フラス)を出すので、食害を知ることができる。

アフリカヒラタキクイムシ成虫

本種に酷似したアフリカヒラタキクイムシ(右画像)も、名古屋市内から発見されている。

ケヤキヒラタキクイムシ

[学名] Lyctus sinensis Lesne
[分類]鞘翅目(コウチュウ目),ナガシンクイムシ科

ケヤキヒラタキクイムシ成虫

体長3-5mm。多少黄色味のある褐色。
前胸背板(胸の部分)は上翅基部より明らかに狭く、両側はほぼ平行している。

ケヤキ材を始め各種広葉樹材を食害する。

本種に近似のナラヒラタキクイムシは、ナラ材を始め各種広葉樹材を食害する。

アラゲヒラタキクイムシ

[学名] Lyctoxylon dentatum (Pascoe)
[分類]鞘翅目(コウチュウ目),ナガシンクイムシ科

アラゲヒラタキクイムシ成虫

体長1.5-2mm。黒褐色。
背面の鱗毛は鱗片状であるが、短小で上翅上で列をなさない。

竹材や籐ヤシなどを食害する。

ケブトヒラタキクイムシ

[学名] Minthea rugicollis (Walker)
[分類]鞘翅目(コウチュウ目),ナガシンクイムシ科

ケブトヒラタキクイムシ成虫

体長2-3.5mm、濃赤褐色。
背面は黄白色の細長い鱗片状の毛でおおわれる。この鱗毛は上翅上で列をなす。

南洋材など多くの樹種を食害する。

東南アジア原産で、ヨーロッパではファニチャービートル(furniture-beetle)と呼ばれ、家具の害虫として知られている。
日本には1960年代に侵入定着した。
名古屋市内でも1970年代から発生が認められている。

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