名古屋市役所 郵便番号:460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表) 所在地、地図
ドクガ類
[学名] Lymantriidae
[分類] 鱗翅目(チョウ目),ドクガ科
成虫は大型ないし中型。幼虫は全身ブラシ状の剛毛や毛束でおおわれる典型的なケムシ。
日本に約50種を産する。無害の種も多いが、激しい皮膚炎を起こす毒針毛を持ったものもある。
毒針毛(右画像:プレパラート標本)は100μm前後の長さで、プロテアーゼ、エステラーゼ、ヒスタミンなどの毒物質を含んでいる。
毒針毛は、幼虫の腹部背面にある盃状部に叢生し、触れると容易に脱落し飛散する。
一般的に1齢幼虫には毒針毛はない。
2齢以降、脱皮を重ねるごとに増加する。
成虫の鱗粉には毒性はないが、蛹化する際、繭内部に毒針毛を塗りつけるために、羽化した成虫にも毒針毛が付着し、それにより皮膚炎を起こす。
ドクガ
[学名] Artaxa subflava (Bremer)
[分類] 鱗翅目(チョウ目),ドクガ科
中型のガ。翅を広げた大きさ約30-40mm。全体黄色で、前翅に褐色の帯状紋と、黒色の小点がある。
成虫は年1回発生し、6-8月頃見られる。
幼虫で越冬し、4月初めに越冬からさめた幼虫は、6-7月頃までに11-17齢を経て老熟し、落ち葉の間などに潜り、茶褐色の繭を作る。
幼虫は体長約40mm。
幼虫の胴部には毒針毛があり、激しい皮膚炎を起こす。
蛹化する際に、繭内部に毒針毛を塗りつけるために、羽化した成虫にも毒針毛が付着し、室内に迷入したガにより皮膚炎を起こす。
幼虫の食草は非常に多種にわたり、今までに確認された食草は100種以上におよぶ。
チャドクガ
[学名] Arna pseudoconspersa (Strand)
[分類] 鱗翅目(チョウ目), ドクガ科
ドクガと同じように、毒針毛による皮膚炎の原因となる重要種。
成虫は翅を広げた大きさ約25-35mm。全体黄色で、雄には黒褐色と黄色の2型がある。
年2回の発生で、成虫は7-8月および9-10月に出現する。
幼虫は体長約25mm。
幼虫の食草はツバキ、サザンカ、チャなどのツバキ科の植物に限られる。
被害は、庭木や街路樹の手入れをしているときに多い。
室内に侵入した成虫による被害もある。
また、学校などでサザンカなどをプールサイドに植えた場合、そこに発生したチャドクガから飛散した毒針毛によって、遊泳者が被害にあうことがある。
モンシロドクガ
[学名] Sphrageidus similis (Fuessly)
[分類] 鱗翅目(チョウ目), ドクガ科
成虫は中型。翅を広げた大きさ約25-40mm。翅は白色で、前翅の後縁近くに黒褐色の小斑がある。
幼虫は体長約25mm。
幼虫はサクラ・ウメなどのバラ科、クヌギ・クリ・コナラなどブナ科、クワ科などを食す。
2齢幼虫以降毒針毛を生ずる。
年2-3回発生するが、6月と8-9月に多い。幼虫で越冬する。
マイマイガ
[学名] Lymantria dispar (Linnaeus)
[分類] 鱗翅目(チョウ目), ドクガ科
成虫は中型ないし大型のガで、翅を広げた大きさ約40-80mm。
7-8月に見られる。
幼虫は老熟すると60mmに達するケムシである。
多数の毛が生えており、触れるとチクチクすることがあるが、毒針毛は持たない。
ただし、1齢幼虫には毒針毛があり、まれに皮膚炎を起こす。
幼虫は、ヤナギ、サクラなど各種の植物を食する。
果樹、庭木、街路樹などに害を与えることもある。
卵で越冬した後、4月頃ふ化する。
初期は集団で生活する。
糸を引いてぶら下がることがあり、その様子から『ブランコケムシ』の別名がある。
周期的に大発生することがあり、不快害虫として問題となる。
卵塊が家の軒先など木から離れたところに産み付けられ、ふ化した幼虫が家屋に侵入すると、不快害虫とされる場合もある。
[下画像左] 街灯の周囲で飛ぶ成虫
[下画像右] 建築物の軒下に大量に産み付けられた卵塊
- (地独)北海道立総合研究機構 森林研究本部 林業試験場(外部リンク)-普及用パンフレット「最近大発生している マイマイガの生態・被害・防除」
このページの作成担当
健康福祉局衛生研究所生活環境部
電話番号
:052-737-3711
ファックス番号
:052-736-1102
お問合せフォーム
名古屋市役所 所在地、地図
開庁時間 月曜日から金曜日 午前8時45分から午後5時15分まで(休日・祝日・年末年始を除く)
(注)開庁時間が異なる組織、施設がありますのでご注意ください
Copyright(c) City of Nagoya. All rights reserved.