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ツメダニ類について

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このページを印刷する最終更新日:2019年11月15日

ページID:5153

ページの概要:捕食性のダニ類、ツメダニ類について

ツメダニ類

[学名] Cheyletidae

[分類] ダニ目,ツメダニ科

ツメダニ類は捕食性のダニ類で、特徴としては触肢および触肢の爪が発達していることがあげられる。鋭い口器で他のダニや昆虫の体液を吸う。

かゆみの原因になることも

ツメダニ類の多くの種は屋外に生息するが、いくつかの種は屋内のほこり中に生息しており、時には大量に発生することがある。

これらのツメダニ類が屋内で大量に発生した場合、人のかゆみや皮膚炎の原因となることがある。
これは、人体とツメダニ類との偶発的な接触機会が増加する結果、ツメダニ類が鋭い口器で人の皮膚を刺した際、人体に注入される微量の物質がアレルギー反応を引き起こすものと考えられる。

また、ツメダニ類の一部には哺乳類に外部寄生する種があり、ペットなどが寄生を受けた場合、そこから離れたダニが一時的に人に寄生し、人に激しいかゆみや皮膚炎を起こす場合がある。

被害予防のためには

屋内に生息するダニは、ほこりのたまりやすい場所に多く生息しています。
ダニの数を減らすには、掃除機をゆっくりていねいにかけるなど、掃除が大切です。

ダニは乾燥や熱に弱いものです。
部屋の喚起に努め、除湿器やエアコンを使用しましょう。

なお、かゆみは、ダニ以外のさまざまな原因による場合があります。
できるだけ専門医の診断を受け、他に原因がないか確かめてください。

屋内塵中のダニによる被害とその対策については、以下のリンクも参照してください。

また、ペットなどが動物寄生性のダニ類の被害を受けた場合は、獣医師に相談し、ペットに寄生したダニを駆除してください。

ミナミツメダニ

[学名] Chelacaropsis moorei Baker
[分類] ダニ目,ツメダニ科

ミナミツメダニ

体長約0.4-0.5mm。淡黄色。背板には鱗状の模様があり、胴背毛の形状は房状である[画像右]。

屋内生息性のダニ。1990年から1998年にかけて行った名古屋市の屋内塵調査におけるミナミツメダニの出現頻度は、約19%であった。

本種は、多くのツメダニ類と同様、鋭い口器で他のダニや昆虫の体液を吸う捕食性のダニ。人体から吸血するものではないが、大量に発生した場合、人体との偶発的な接触機会が増加するため、かゆみや皮膚炎を引き起こす場合がある。

1970年代後半から、名古屋をはじめ日本国内で本種によると考えられる皮膚の掻痒被害が急増した。当時は、屋内塵中のダニのほとんどがミナミツメダニで占められるサンプルも多数存在した。1980年代後半頃をピークに、近年では減少に転じている。

ホソツメダニ

[学名] Cheyletus eruditus (Schrank)
[分類] ダニ目,ツメダニ科

ホソツメダニ

体長約0.7-0.8mm。淡赤橙色。触肢は太くて短く、先端に強大な爪を持つ。

屋内塵中に生息。他に屋外のワラ積みからも見つかっている。

多くのツメダニ類と同様、鋭い口器で他のダニや昆虫の体液を吸う捕食性のダニ。人体から吸血するものではないが、大量に発生した場合、人体との偶発的な接触機会が増加するため、かゆみや皮膚炎を引き起こす場合がある。

1990年から1998年にかけて行った名古屋市の屋内塵調査における、ホソツメダニ、クワガタツメダニを含む Cheyletus 属のツメダニの出現頻度は、9.5%であった。

クワガタツメダニ

[学名] Cheyletus malaccensis Oudemans
[分類] ダニ目,ツメダニ科

クワガタツメダニ

体長約0.5-0.8mm。淡黄橙色。触肢は太くて短く、先端に強大な爪を持つ。雄は2形があり、触肢の長大化した異形となることがある。

屋内塵中に生息。他に屋外のワラ積みからも見つかっている。

多くのツメダニ類と同様、鋭い口器で他のダニや昆虫の体液を吸う捕食性のダニ。人体から吸血するものではないが、大量に発生した場合、人体との偶発的な接触機会が増加するため、かゆみや皮膚炎を引き起こす場合がある。

従来 フトツメダニ(C. fortis)とされていた種は、本種と同種とされている。

イヌツメダニ

[学名] Cheyletiella yasguri Smiley
[分類] ダニ目,ツメダニ科

イヌツメダニ

体長0.5mm前後。触肢が太く短い。

本種は、主としてイヌの体表に外部寄生する種である。
本来の宿主から離れた本種が一時的に人に寄生して、人に激しいかゆみや皮膚炎を起こすことが知られている。
名古屋市内からの記録も、飼い主が掻痒被害を受けており、室内で飼育中のイヌに本種の寄生が認められたものである。

近縁の種にウサギツメダニ(C. parasitivorax)、ネコツメダニ(C. blakei)があり、本種と同様の被害がある。

アシナガツメダニ

[学名] Cheletomorpha lepidopterorum (Shaw)
[分類] ダニ目,ツメダニ科

アシナガツメダニ

体長約0.5mm。淡橙色。脚は細長く、第I脚は体長より長い。

屋内塵中に生息。他に屋外のワラ積みからも見つかっている。

ツメダニの一種

ツメダニの一種の画像

[学名] Cheyletidae gen. sp.
[分類] ダニ目,ツメダニ科

本種は屋内塵中から検出された。
1対の目、2枚の背板を有し、背面にうちわ状の毛が多数あるなど特徴的な形態を持つものである。
人畜への害は不明。

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