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セアカゴケグモ
[学名]Latrodectus hasseltii Thorell
[分類]クモ目,ヒメグモ科
雌の体長(脚は含まない)7mmから12mm。全体黒色あるいは濃褐色。腹部は球形で、背面中央に赤色の斑紋がある。背面の斑紋には変異が多い。[上画像]
雄の体長3mmから6mm。腹部は細長く、背面の中央に不規則な斑紋がある。[下画像左]
雌雄ともに、腹部腹面に赤または多少淡色の、砂時計形または鼓形の斑紋があり、ゴケグモ類を他のクモと見分けるポイントとなる。[下画像右]
生息場所
日当たりのよい開けた場所にある、人工構造物のすきまや内部に、不規則な形の網を張って営巣していることが多い。
- 側溝、排水溝の中やフタの裏側
- コンクリートブロックの内部、フェンスの基部、ベンチ、墓石などのすきま
- 建物の隅やくぼみ
- 自動販売機やエアコン室外機の下側、裏側
- プランター、植木鉢のまわり
- サンダル、長靴などの内側
など
咬まれないように注意しましょう
セアカゴケグモは、人間に対する攻撃性はないが、誤って直接触った場合、咬まれることもあるので注意が必要。
咬まれた場合、局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結をきたし、リンパ節が腫脹する(すぐに痛みを感じないこともある)。数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがある。小児や高齢者で、血圧上昇などを呈している場合には積極的な治療が必要である。
- 見つけても、素手でさわったり、捕まえたりしない
- セアカゴケグモが生息している可能性のある場所で作業をするときは、軍手などを着用する
- クモの生息しそうな場所をこまめに掃除するなど、クモの棲みにくい環境を作る
- 万一咬まれた場合、患部を水で洗い、医療機関で受診する
その際、咬んだクモを捕まえて持参する(適切な治療につながる)
外来生物です
本来の分布は、オーストラリア、ニュージーランド、東南アジア、インドなどの熱帯から亜熱帯地方。
平成7年に大阪府、三重県などで発見され、その後定着している。
愛知県内では平成17年8月に常滑市の中部国際空港内で確認され、その後県内各地で確認されている。
名古屋市内では、平成17年(2005年)8月に緑区において初めて確認された(1頭)。
平成20年8月には名古屋港で多数確認され、平成22年8月には港区の住宅地で確認された。
平成28年(2016年)9月現在、市内全区で確認されている。
なお、セアカゴケグモは、平成17年に施行された『外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)』の特定外来生物に指定されている。
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