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吸血性の中気門亜目ダニ類(イエダニなど)について

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このページを印刷する最終更新日:2011年12月6日

ページID:4707

ページの概要:室内塵生息性のダニ類の中で、吸血性の中気門亜目ダニ類(イエダニなど)について

イエダニ

[学名] Ornithonyssus bacoti (Hirst)
[分類] ダニ目(中気門亜目),オオサシダニ科

イエダニ画像(プレパラート標本)

胴長0.6-0.7mm。長卵形。未吸血時には乳白色であるが、吸血個体は暗赤色から黒褐色を呈する。背板は細長く、18対の背板毛を生ずる。肛板は後方がやや伸長した卵形。胸板に3対の毛をもつ。[下画像]

ネズミ類(クマネズミ属:Rattus)に外部寄生する。

イエダニ胸板画像(プレパラート標本)

宿主であるネズミが屋内で死亡した場合や、ネズミの巣で大量に発生した場合などに、ネズミから離れて人体に移行し、吸血被害が発生する。防除の際には、宿主となっているネズミ類の駆除も同時に行う必要がある。

トリサシダニ

[学名] Ornithonyssus sylviarum (Canestrini et Franzago)
[分類] ダニ目(中気門亜目),オオサシダニ科

トリサシダニ画像(プレパラート標本)

胴長0.4-0.6mm。長卵形。未吸血時には乳白色であるが、吸血個体は暗赤色から黒褐色を呈する。イエダニによく似ているが、背板はやや幅広く、背板毛は短小で目立たない、胸板上の毛は2対で後胸毛は胸板の外に生ずる[下画像]、などの特徴で区別できる。

トリサシダニ胸板画像(プレパラート標本)

鳥類に外部寄生する。スズメなどが人家周辺に営巣した場合、ヒナが巣立ちした後に、鳥の巣から離れて人体に加害することがある。名古屋市などの都市環境における本種による人への加害は、従来から人の周辺に生活していたスズメなどに加え、都市環境の中でムクドリ、ドバトなどが人家近くで営巣したりすることが増加してきていることと関係があると考えられる。

スズメサシダニ

[学名] Dermanyssus hirundinis (Hermann)
[分類] ダニ目(中気門亜目),ワクモ科

スズメサシダニ画像(プレパラート標本)

胴長0.6-0.8mm。未吸血時には乳白色であるが、吸血個体は暗赤色から黒褐色を呈する。雌の鋏角は、第2節が著しく細長く、むち状である。背板には11対の毛を持つ。肛板は、やや長い杯型。

スズメなどの鳥類に外部寄生する。スズメなどが人家周辺に営巣した場合、ヒナが巣立ちした後に、鳥の巣から離れて人体に加害することがある。名古屋市などの都市環境における本種による人への加害は、従来から人の周辺に生活していたスズメなどに加え、都市環境の中でムクドリ、ドバトなどが人家近くで営巣したりすることが増加してきていることと関係があると考えられる。

ワクモ

[学名] Dermanyssus gallinae (De Geer)
[分類] ダニ目(中気門亜目),ワクモ科

胴長0.7-1.0mm。雌の鋏角は、第2節が著しく細長く、むち状である。肛板は幅広く、後側縁は半円状である。

鳥類に外部寄生する。ニワトリの害虫で、世界的に分布する。スズメなど人家周辺に営巣する野鳥には、スズメサシダニ、トリサシダニの寄生がより多いようである。

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