名古屋市役所 郵便番号:460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表) 所在地、地図
- トップページ
- 暮らしの情報
- 環境保全
- 環境保全に関するその他の重要なお知らせ
- (現在の位置)なごやの公害とその歴史
1960年(昭和35年)頃から1970年代の日本では、大規模工場の増加や自動車台数の増加などによって「空気の汚れ」や「川・海の水の汚れ」などの公害が全国各地で発生し、多くの人が健康被害や生活被害を受けました。
名古屋市内でも公害に関する苦情や相談が数多くあり、病気になる人々もいました。
公害とは
工場などの人の活動による空気の汚れなどが、人の健康や生活環境に被害を及ぼすことです。
公害には、7つの種類があります。
- 大気汚染:工場・自動車から出る排出ガスなどによる空気の汚れ
- 水質汚濁:工場から出る排水などによる川などの汚れ
- 土壌汚染:工場から漏れた有害物質などによる土の汚れ
- 騒音:工場・自動車・鉄道などによる音
- 振動:工場・自動車・鉄道などによる地面の揺れ
- 地盤沈下:地下水の汲み上げにより地面が沈むこと
- 悪臭:工場などから出るいやなにおい
名古屋市内であった主な公害問題
名古屋市内で発生した主な公害問題は以下のとおりです。

名古屋南部大気汚染問題
名古屋市の南部地域では、臨海工業地域としての発展と国道23号の開通に伴い、1960年(昭和35年)頃から急速に硫黄酸化物による大気汚染が進行し、多くの人がぜんそくなどの病気になりました。
また、騒音・振動による健康被害も発生しました。
1975年(昭和50年)以降、窒素酸化物・硫黄酸化物・PM2.5などによる市内の大気汚染の状況は、大気汚染防止法や県・市環境保全条例による工場等の排出ガス・燃料規制、国による自動車排出ガス規制及び自動車NOx・PM法による車種規制により、改善してきています。


出典:南区の公害史年表編(南区公害病患者と家族の会)
2001年(平成13年)からは、防音壁の整備や他ルートへのう回などの対策が進められています。
また、大型車に中央寄り車線の走行をお願いする「国道23号通行ルール(名古屋南部地域)」を定めて協力を呼びかけています。

年代 | ことがら |
---|---|
1960年代前半 | 名古屋南部臨海工業地域として発展。 空気の汚れが大変ひどく、南区柴田地区でぜんそくが多く発生。 |
1972年(昭和47年) | 四日市と名古屋を結ぶ国道23号が全線開通。 自動車の交通量が増加し、騒音・振動・排出ガスによる健康被害にあう人が増加。 |
1989年(平成元年) | 名古屋南部地域の公害病認定患者が、工業地域の工場からの煙、国道1号・23号の幹線道路からの自動車排出ガスに対して、1978年(昭和53年)以前の環境基準をこえる排出ガスの差止めと、損害賠償を求める裁判を起こす。 |
2001年(平成13年)から | 和解が成立。 国道23号沿いの防音壁の整備、伊勢湾岸自動車道へのう回などの対策。 |
2014年(平成26年)から | 「国道23号通行ルール(名古屋南部地域)」を定めて、協力を呼びかけ。 *国道23号の最も歩道寄りの車線を「環境レーン」とし、大型車に中央寄りの車線の走行をお願いするルール。 |
東海道新幹線による騒音・振動などの問題
1964年(昭和39年)に開業した東海道新幹線は、最高時速200km/hで東京大阪間を3時間で結びました。
しかし、名古屋市内では住宅地を貫くように線路が設置された地域も多く、周りの住民に騒音・振動被害、高架の影響でテレビの受信障害・日照阻害などをもたらしました。
その後、裁判や話し合い経て、車両や軌道の改良、防音壁の設置等の防音対策、住宅の移転補償、防音・防振工事への助成等の対策が進められています。


写真提供:名古屋新幹線公害訴訟原告団
年代 | ことがら |
---|---|
1964年(昭和39年) | 東海道新幹線が東京から新大阪駅間で開通。 |
1974年(昭和49年) | 沿線の住民が、国鉄(現在のJR東海)を相手に、騒音・振動の被害の解消と損害賠償を求める裁判を起こす。 |
1986年(昭和61年)から | 和解が成立。 新幹線車両の改善や防音壁の設置等の騒音対策。 沿線の住宅の移転、防音・防振工事への助成等の対策。 |
その他の公害
この他、鋼材製造工場による空気の汚れ・騒音・振動問題、鉄工所による騒音・振動問題といった公害も発生しました。
概要は以下資料をご確認ください。
その他の公害


環境について学びたい方は
エコパルなごや(名古屋市環境学習センター)
エコパルなごや(名古屋市環境学習センター)は、環境について、楽しみながら体験し、考え、学ぶ施設です。
バーチャルスタジオやワークショップなどの参加型学習ができるコーナーと展示室があります。
バーチャルスタジオのプログラム「未来に伝えようなごやの公害」では、名古屋市内であった主な公害問題について、公害を体験した方(語り部)のお話を聞き、歴史を振り返ることができます。
また、展示室においても、インタビュー映像等を見ることができます。
名古屋市内の環境
名古屋市内の環境の状況については、下記リンク先のコンテンツでもお知らせしています。
- 名古屋市環境白書-環境の状況及び環境の保全に関して講じた施策をとりまとめた冊子です。
- 環境の状況-大気・水質・騒音・振動・地盤沈下の状況について調査結果を掲載しています。
- 名古屋市環境科学調査センター-調査・研究を通して、地域に密着した環境課題に取り組んでいます。
テキスト「環境を守るわたしたち なごやの公害とその歴史」
小学生を対象とした公害環境学習に使用するテキストとして、「なごやの公害とその歴史」を作成しています。
全体版PDFデータはファイルサイズが大きいため、環境によってはファイルを開くのに時間がかかることがあります。
一括ダウンロード
このページの作成担当
環境局地域環境対策部地域環境対策課保全担当
電話番号
:052-972-2672
ファックス番号
:052-972-4155
電子メールアドレス
お問合せフォーム
サイト運営方針、所在地、連絡先など
名古屋市役所 所在地、地図
開庁時間 月曜日から金曜日 午前8時45分から午後5時15分まで(休日・祝日・年末年始を除く)
(注)開庁時間が異なる組織、施設がありますのでご注意ください
Copyright(c) City of Nagoya. All rights reserved.