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第1章 筏師も木から落ちる

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このページを印刷する最終更新日:2015年5月21日

ページID:68894

第1章 筏師も木から落ちる

本題のインタビュー、いよいよ始まります

名古屋港湾福利厚生協会の立松さん方とともに、名古屋港木材倉庫株式会社の西部木材港事務所(海部郡飛島村)を目指します。

事務所を訪れると、木材業務部の今野さんがお出迎えしてくださいました。

会議室に案内され、なかなか下がらない心拍数(理由はプロローグ参照)を静めながら待っていると、今野部長さんが若いお兄さんを3人引き連れて戻ってきました。

 

●今野:

こちらの方々が今日、お話をしてくださる筏の仕事をしている3人です。私に近い方から手嶋、植松、日下です。

今日の御三方、ご覧のとおりお若いですけど実力者ですので色々と聞いていただければと思います。

名古屋港木材倉庫株式会社の皆さん

(左から順に今野さん、手嶋さん、植松さん、日下さん)

 

■司会:

ありがとうございます。それではよろしくお願いします。

では最初に、皆さんは筏師をいつごろから始められたのですか?

●手嶋:

入社した時からですね。15年前になります。

まあ、お祭りのための筏師として始めたわけじゃなくて、仕事としてですね。

■司会:

単刀直入に気になってた事を聞いちゃいますけど、始められて間もない当時は水の中に落ちたことはありましたか?

●手嶋:

上手くても下手でも落ちるときは落ちる。猿も木から落ちる(笑)

入りたての頃はやっぱりよく落ちるものですね。

●今野:

昔から一本乗り大会は長い間やっています。以前は名古屋港筏株式会社という会社がありました。今は吸収合併で、それが筏部ってことになったんですけど、基本的に名古屋港筏が単体でやってたときは入社した若いやつからどんどん参加して練習して。で、やっぱりある程度年齢に達した人は卒業していくっていう循環機能でやっていました。

去年は筏係以外にも、当社の取引先の若い方にも出ていただいてやりだしました。これからはやっぱり、なかなか筏係だけだと人数も少ないものですから、どんどん今は名古屋港木材倉庫という一つの会社として、業務の隔たり無しに若い人たちにやっていってもらおうと思ってます。

いま手嶋も言いましたけど、上手い人も下手な人も落ちるときは落ちるし(笑)

でもまあ、この3人にはこれからも盛り上げてもらいたい。何にせよ、いつも課題になっているのは人数。人が少ないと種目にたくさん出ないといけないものですから、なかなか演技の合間に休憩時間がないという話も出ています。

名古屋港筏師一本乗り大会 開会式

■司会:

現在、一本乗り大会に参加されている方というのは・・・

●今野:

ここ最近そうなんですけど、筏のOBの方にも仕事を手伝っていただいております。そういう人たちもやっぱり以前からやってるもんですから、だいぶ高齢なんですけど、後輩を指導していただいて、ある程度盛り上げてもらったりしています。

■司会:

同じ質問になりますが、植松さんはいつごろから始められましたか?

●植松:

同じく、入社してからですね。7年くらいになります。

■司会:

ズバリ、15年プレーヤー手嶋さんとの技能差は?

●手嶋:

この2人(植松さん、日下さん)は比較的、身が軽い方なので、最初から上手かった。才能と、あと筏師は競技にもよるんですけど体格が小さい方が有利なやつもあるんです。

だから、乗りやすいっちゃ乗りやすい。で、若いし(笑)

1年目でも結構、どん、と上手くなってったんですよ。体力勝負になったら絶対勝てないです(笑)

例えば「丸太廻し」とか、5分ぐらいブン回さないかん。「走り回れ」とかなると、絶対勝てないですからね。若い方が有利。

ちょこちょことした、テクニックは経験が長い人の方がやっぱり上手いでしょうけど。得手不得手はそれぞれにありますよね。

丸太廻し(まるたまわし)

丸太廻し(スイカ)
この演目の名前、なぜ(スイカ)とついているのかというと・・・

スイカ

よく見るとここにスイカがあるのです。

■司会:

そんな初めから上手かった植松さんでも、やっぱり水に落ちたりとかは・・・

●植松:

あー、しますします。

●手嶋:

落ちるのは、普段歩いててつまずくぐらいの確率ですね。

■司会:

・・・ホントですか!?僕さっき、つまずきましたよ?

(司会、立松さん笑い)

※訪問直前、司会は階段で転びそうになっている(プロローグ参照)

●手嶋:

あー、じゃあこの仕事やってたら落ちてますね(笑)

僕らにとっても滑るつもりはないんですけど、乗っている木の皮がベロンってめくれちゃって皮ごと滑ったりとか、縛ってあるつもりのロープを引っ張ったらスッポンって抜けたりとか。だいたい事故ですね(笑)

●立松:

感覚的にはほとんどない感じですかね?歩いててつまずくぐらいですもんね。

●手嶋:

そうですね。基本ないです。

■司会:

じゃあ落ちたら会社の中で話題になったり、ちょっとした事件みたいになったりとかは?

●手嶋:

いや、落ちたらみんなに笑われるだけです(笑)

●今野:

若い方は落ちたって「バッ」と簡単に水から上がれるけど、今は高齢の方にも手伝ってもらってますので、ライフジャケットつけてもらってます。

私も会社に入ったときは丸太の仕事だったので、現場のお客さんが来たり、そういうときにやっぱり落ちるじゃないですか。みんなに笑われる(笑)

■司会:

業務は1年中あると思いますが、冬場に落ちたりしたことは?

●手嶋:

あります。実は、水の中の方が温かいです。

■司会:

本当ですか?知りませんでした。冷たい水の中だと体の自由が利かなくなって溺れる・・・ってよく聞きますけど。

●手嶋:

それは長時間、水中にいた場合の話ですね。落ちてすぐは出たくない。

濡れて水の外へ出る方が余計寒い。まあ夏は落ちても服絞ってそのまま仕事続けます。

冬はシャワー浴びに戻らなければいけないので、それで迷惑かかるもんで、・・・ひやかされる?(笑)

入ったころは毎日のように落ちてましたけどね。

■司会:

植松さんみたいに、初めから「ヒョイヒョイー」と上手くはいかない感じでした?

●手嶋:

んー、・・・けんちゃん(日下さん)は、まあ落ちとった?

●日下:

いや、そんなことないですよ?(笑)

●手嶋:

そんなことないか・・・(笑)

インタビューの様子

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