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不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)の作動による事故を防止するために

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このページを印刷する最終更新日:2021年9月8日

ページID:136280

不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)の作動による事故が発生しました!

令和2年12月には名古屋市中区で、令和3年1月及び4月には東京都で、消火設備の消火剤(二酸化炭素)が放出されたことにより、人命が失われる事故が発生しました。

【名古屋市中区】(令和2年12月)
機械式立体駐車場の内部で、作業員が保守作業を行っていたところ、何らかの原因で消火剤(二酸化炭素)が立体駐車場内に放出され、人命が失われました。

【東京都】(令和3年1月)
不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)の消防設備点検作業を行っていたところ、何らかの原因で放出された消火剤(二酸化炭素)により作業員の方が亡くなられました。

【東京都】(令和3年4月)
マンションの地下駐車場内部で、天井張り替え作業を行っていたところ、何らかの原因で消火剤(二酸化炭素)が駐車場内に放出され、人命が失われました。

不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)とは

不活性ガス消火設備は、電気室や機械式立体駐車場などの空間に不活性ガスを放出し、火災を消火する設備です。


消火のため放出される不活性ガスには、二酸化炭素・窒素・IG-541ガスなどがあり、中でも二酸化炭素は、麻酔性があり、一定以上の濃度に達すると人命危険が生じます。

不活性ガス消火設備の起動方式は、手動式と自動式があります。建物が無人の場合等以外は、手動式とするように法令で定められています。

不活性ガス消火設備が設置された施設で保守作業等を行う場合は、建物関係者と作業者の双方が作業内容や消火設備に関する情報などを十分に共有し、不活性ガスによる事故防止にご配意願います。

不活性ガス消火設備の設備構成等は一般社団法人日本消火装置工業会のこちらのサイト(外部リンク)別ウィンドウをご覧ください。

不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)を手動起動すると

機械式立体駐車場等に設置された不活性ガス消火設備(二酸化炭素消火設備)の手動起動装置の蓋を開け、起動ボタンを押下する

  1. 防護区画形成のため入口のシャッター等が閉鎖し、「退避警報」の音声が流れます。
  2. 遅延時間(20秒以上)経過後に、消火剤(二酸化炭素)が区画内に放出されます。

同種の事故を防止するために

作業の前には建物関係者と十分な意思疎通を

不活性ガス消火設備の防護区画内で保守作業や改修作業をする場合は、建物関係者と作業員の方は、作業開始前に次の情報を十分に共有してください。

  1. 消火設備や作業内容についての情報共有
      保守や点検作業に先立ち、消火剤(二酸化炭素)の危険性や不活性ガス消火設備の取扱方法、作業内容、作業場所、事故発生時の連絡体制・初動対応要領等を十分に情報共有して下さい。
  2. 作業にあたり閉止弁を閉鎖
      ボンベ庫内の「閉止弁」を閉鎖すれば、機械式駐車場内部などの防護区画に消火剤は放出されなくなります。万一誤操作があって消火剤が放出しないように、作業に先立ち、建物関係者と保守作業者は共に「閉止弁閉鎖」を相互確認してください。
      建設時期が古く「閉止弁」が設置されていない場合は、消防設備士等に立会いを求めるなどにより作業時の安全確保をお願いします。
  3. 誤って起動させたら速やかに「緊急停止ボタン」を押下
      誤って起動ボタンを押すと、「退避放送」が流れ、「遅延時間(20秒以上)」経過後に消火剤(二酸化炭素)が放出されます。火災でないのに誤って作動させたときは、速やかに手動起動装置内にある「非常停止ボタン」を押し、消火剤(二酸化炭素)の放出を止めてください。
  4. 消火剤が放出された場所には近寄らない
      万一、消火剤(二酸化炭素)が放出されたときには、漏れた消火剤を吸い込まないよう、速やかに退避し、むやみに近づかないようにしてください。
  5. 作業後には「閉止弁」を復旧
      作業後には、ボンベ庫内の「閉止弁」を、必ず「開」にし、不活性ガス消火設備が使用することができる状態に復旧させてください。


作業開始前には「閉止弁」を閉鎖

作業開始前に、起動方式が手動に設定されていることを制御盤で確認してください。

ボンベ庫内の「閉止弁」を閉鎖すれば、機械式立体駐車場内部などの防護区画に消火剤は放出されなくなります。

万一誤操作があっても消火剤が放出しないように、作業に先立ち、保守作業者等と共に「閉止弁閉鎖」を相互確認してください。

設置時期が古く「閉止弁」が設置されていない場合は、消防設備士等に立会いを求めるなどにより作業時の安全確保をお願いします。

※操作方法がわからない場合は、不用意に操作せず、消防設備士等に依頼してください。


誤って起動させたら速やかに「非常停止ボタン」を押下

手動起動装置の蓋を開け、誤って起動ボタンを押すと、「退避警報」が流れ、「遅延時間(20秒以上)」経過後に消火剤(二酸化炭素)が放出されます。

火災でないのに誤って起動ボタンを押したときは、速やかに手動起動装置内にある「非常停止ボタン」を押し、消火剤(二酸化炭素)の放出を止めてください。


万一消火ガス放出された時には

万一、消火剤(二酸化炭素)が放出されたときには、漏れた消火剤を吸い込まないよう、速やかに退避し、むやみに近づかないようにしてください。


作業終了後は「閉止弁」を開き、元の状態にしてください

作業終了後は、建物関係者と作業員の双方で確認し、スイッチや弁を元の状態に戻したことを確認してください!

  • 制御盤の起動切替えスイッチを元の状態に戻す。
  • 閉止弁を「開」に戻す。

※操作が分からない場合は、消防設備士等に操作を依頼してください。

【動画】「二酸化炭素消火設備の取扱方法と保守作業時の安全対策」をご覧ください。

名古屋市中消防署では、同種事故の再発を防止するため、中区危険物安全協会と連携し、二酸化炭素消火設備の取扱方法と保守作業時の安全対策の動画を作成し、「なごや動画館まるはっちゅーぶ」に掲載しました。

ぜひ、動画「二酸化炭素消火設備の取扱方法と保守作業時の安全対策」(外部リンク)別ウィンドウもご覧ください。


二酸化炭素消火設備の取扱方法と保守作業時の安全対策の動画を作成しました

【動画のタイムテーブル概要】
1 二酸化炭素消火設備の概要と取扱方法
2 保守作業を行う場合の安全対策

事故防止リーフレットです

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このページの作成担当

消防局 中消防署 予防課
電話番号: 052-231-0119
ファックス番号: 052-222-0119

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