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平成25年6月10日 市長定例記者会見

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このページを印刷する最終更新日:2019年10月31日

ページID:48262

報告事項

  • 栄地区グランドビジョンの策定について

栄地区グランドビジョン―さかえ魅力向上方針―

  • 身近な歴史的建造物の保存活用について

会見動画

報告内容

◎栄地区グランドビジョンの策定について

 それでは、6月10日(月曜日)ということです。皆さん、おはようございます。

 

 本日は、最初に「栄地区グランドビジョンの策定」についてご報告いたします。

 

 名古屋を「どえりゃあおもしろいマチ」にしていきたいということで、都心のど真ん中、「栄」を大いに盛り上げまして、にぎわいあふれるまちにしていかないといかん思っております。

 

 そのために、このたび、まちづくりの基本方針となります「栄地区グランドビジョン さかえ魅力向上方針 」を策定いたしました。

 

 具体的には、リニア中央新幹線の開業までのおおむね15年間を対象に、栄を丸ごと感動していただく空間にして、栄に来ていただく全ての人に最高の時間と居心地を提供しようということで、その実現のために「公共空間の再生」「民間再開発の促進」「界隈性の充実」の3つの基本方針を定めました。

 

 この栄地区グランドビジョンを、行政だけでなく、市民や企業の皆さん、地域の皆さん、学生の皆さんなど、栄に関わるさまざまな立場の方々と共有しまして、それぞれの役割と相互の協力により、取り組んでまいりたいと存じております。

 

 詳細は、本日より名古屋市公式ウェブサイトで公開する他、各区役所などでも冊子を配布いたしますので、ご覧いただきたいと存じます。市民・企業の皆さんとともに、大都市圏の中核となる名古屋都心部の魅力向上を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

 今日も幹部会でありましたけれど、中でも議論があったようですが、中期ビジョンとか何とかビジョンというのもそれはそれで作らないといかんですけれど、特に栄の場合は、商売の、納税者の皆さんを元気付けるというのは決定的に重要な要素でして、もう待ったなしでどんどん進めていかないといかんということで。

 

 目に見えるところでは噴水の際のビアガーデン。あれだけでも3年ぐらいたっておりますけれど、戦後初めてですので。あれだけの長期間にわたって貸し出すというか、楽しんでいただくということはね。あれはあれでもっと盛り上げないといかんなと思っております。

 

 特にあそこ(噴水)の西側にある便所。あそこぐらいきれいにしたってちょうと。

 

 あそこは環境局(が管轄)なんですわ。公衆便所もいろんな管轄がある、いろんなというか、緑政土木局と環境局かな。あそこは環境局なもんで、わあわあ、わあわあ言ったこともあり、行くと一輪挿しぐらい置いてありますので。いっぺんぜひ、トイレは名古屋の噴水の西側でしていただきまして。若干ですけれど、きれいになっております。

 

 あそこばかりじゃなしに、名古屋の公衆便所を、日本一きれいにしよまいということを3年ぐらい言っておりますが、なかなかこれも動いておりません。わしも自分で便所掃除に行くわと。月にいっぺんぐらいはと。

 

 皆さんご承知のように、飲食店でもどこでも、大体トイレがきれいなところははやりますでね。オーソドックスですわ。

 

 そんなことが1つと、それから、昨日、ちょっとその辺のところをずっと通りましたけれど、大津通ですね。大津通の中央分離帯撤去につきましては、まだ実現されておりませんが、今、地元の方が、何らかみんなでもうちょっと先のビジョンも含めて作るとは言っていましたけれど。あの辺のところ、大津通の辺のところね。

 

 だけど、この間わあわあ言ったやつがありまして、ぜひ見てほしいんだけれど、真ん中(中央分離帯)の、高い木7本は切ったらいかんぜと言ってあるんです。それから、中低木というか、2メートルぐらいあるか、その木が、上1メートル半ぐらいは低くされておりまして。何でかというと、向こう側の見通しは取りあえずよくするというふうにはなっとりますけれど、これも、本当にわしも心配しとるんだわ。

 

 歩くだけでしょう、あそこ。昨日も見て。北から見ると、結構人がおりましたわ。大津通を、北の方から。で、南の大須の方から見ると、割とまだがらんとしとったのでね。もうちょっと、どうせやるなら楽しんでもらうようにできんかと。ようけの人が来て。

 

 わしもちょっと聞いとるんだけれど、大津通の西側の辺が、交通遮断だけだと、やっぱりお客が減ったという人もおるんですよ。西側が。全体的にもっとようけの人が来るようにすれば、それはええけれどねという話もありますので。

 

 本当に、商売をやっとる人を大事にしてやってもらいたいと。納税者があって、初めて名古屋市役所ですから。ということですので、つくづくこれは心配しております。

 

 総合計画、大きな計画を作らないと動かんということかどうか知らんけれど、そうやって言っとるうちに、商売をやる人ができんようになってしまったら、しまいですわ。全て。名古屋市役所が残って、「国破れて市役所残る」ですか。「市役所あり」か。「国破れて議員あり」というのは書いたことがあるけれど、「市破れて市役所あり」と、「山河あり」というのではいかんと思います。

◎身近な歴史的建造物の保存活用について

 次です。これは大事な要素がありますので、ぜひしっかり報道等をお願いしたいんですけれど、「歴史的建造物の保存活用」についてということでして、名古屋市におきましては、皆さんのまちの中で大切に培われてきました身近にある歴史的建造物を地域の資産として登録または認定する制度を、平成23年6月から設けております。

 

 2年たった現在、登録地域建造物資産は100号、認定地域建造物資産は51号まで数を増やしております。登録または認定されますと、歴史的建造物の専門家である「なごや歴まちびと」から保存活用に関するアドバイスを無料で受けることができます。

 

 なお、「なごや歴まちびと」は既に56人が活躍中でして、それに加えて、現在、名古屋まちづくり公社にて3期生の養成講座を開催しております。

 

 このように名古屋市では、身近な歴史的建造物を保存活用していくための取り組みが少しずつ実を結びつつあります。これはこれで始めまして、(登録地域建造物資産は)100号登録、それから(認定地域建造物資産は)認定51号までできたことは大変結構でした。

 

 何でこうしたかというと、こういう文化財というのは、もともと教育委員会がやっとったんですわ。国でも同じ問題ですけれど、文部科学省がやると、もともとそう予算はないし、力がないもんで。どうしてもね、文化というものは。それで、ようけの貴重な歴史的建造物が取り壊されていったわけです。

 

 それで、名古屋で言うと住宅都市局。教育委員会でなしに。教育委員会は教育委員会で文化そのものだけをやっていただくというのか、まちづくりの中で生かしていくためには、住宅都市局とやらないといかんという方針に基づいてやりかけまして、「なごや歴まちびと」という。

 

 これは、名前はどえらいええんですけれど、本当のプロの方がぎょうさんおみえになりまして。大変に期待しておりまして、やりかけたんですが、これももう一歩という感じでね。

 

 テレビも見ておられますから、皆さんのご近所の、これはなかなか値打ちのある建物じゃないかというのは、ぜひ声を出してほしいんです。最近のネタでは、金城高校、金城学院のここを、基幹バスに乗っていきますと、金城のかわいらしい女の子がぎょうさん歩いております。

 

 金城学院の南側に栄光館というきれいな建物があります。これは国の登録有形文化財になっています。その前に建物があって、ちょうど壊したんですわ。北側に。

 

 基幹バス通りは、外側からすると、栄光館ってほとんど見えなかったんです。ちょうど壊したから、今、きれいに見えますけれど、さすが昔の女子校といいますかね。清楚な金城学院の生徒の皆さんが通われた栄光館。ええ建物だなというのが見えます。

 

 今、(栄光館の)前に体育館を造る計画になっとるんですわ。(金城学院の)理事長とまちづくりの会で会いましたので、後で、前に造るのはやめてちょうと。せっかく前がスカッと見えるんだで、曳き家するか、曳き家が金がかかるんだったら、そこはやめて、体育館は、別のところに運動場があるんですわ。すぐ横に。そっち(運動場)でどうだやもと言いましたけれど、願いかなわず、北側に体育館が建つということになってしまいますわ。

 

 だから、1つの重要な景観が失われるので。金城の人から言わせると、「何人かで私らは住宅都市局まで行っていますよ」と、こう言うんですわ。ここからはどういう話をしたか、ちょっと確認しておりませんけれど、残念だわな。金城学院の皆さんにも絶対良かったと思いますよ。栄光館が外から見えた方が。

 

 ということで、1つの重要な景観が失われつつあると。今のうちは残っとりますで、見に行かれるとええと思います。

 

 それから、もう1個言いますと、赤塚の交差点があるでしょう。基幹バスで行って。赤塚の交差点のすぐ手前、東側へ向いて30メートルぐらいのところに旧19号線があります。旧善光寺街道って、あれを通ってずっと信濃の方へ行ったんですけれど。そこの、昔のうちですけれどね。

 

 あれは確か明治の初めの建物だと思います。本当の初めぐらいの、商家ですけれど、ええうちがありまして、そこが某料理屋さんになっとったんです。それがやめられたので、わしもたまに行っていましたけれど、惜しいな、ええがなと思っとったら、この間ぱっと見たら取り壊されました。全部。

 

 お寺なんかは、結構何百年前ってあるんですよ。だけど、民家というと意外と残らんわけです。ほんだで、この「なごや歴まちびと」の皆さんにいっぺん会わせてちょうと。もっと前面に出てきて。

 

 何で住宅都市局に置いたかというと、いろんなときに、まず申請が来ますから。取り壊すとか、どうのこうのという話が。情報が入るので、早く。この瑞陵高校の話もそうです。旭丘高校の悲劇でもそうですけれど、早く住宅都市局が気付くんですわ。教育委員会より。

 

 名古屋市民の皆さん、戦争で大変多くを失った名古屋のまちですから、貴重な戦前の建物というのは、非常に重要なんですわ。それで、ちょっと気付かれたら、ぜひ、住宅都市局に言うとつっと反応するかどうかよう分かりませんので、市長ホットラインに直接入れていただきたいというふうに思います。

 

 それで、本日の話ですけれど、写真を持ってくるとよかったですね。市内に残されました貴重な歴史的建造物でありますが、愛知県立瑞陵高校の旧講堂「感喜堂(かんきどう)」について、お話をしたいと思います。

 

 この「感喜堂」という建物は、約90年前の大正13年というから相当古い建物ですが、1924年に旧愛知商業高校の講堂として建設されました。現在は、瑞陵高校の定時制給食室として使用され続けております。

 

 今週13日(木曜日)には、大村知事と一緒に現場を見に行きまして、この貴重な歴史的建造物である「感喜堂」の保存に向け、県と話し合いを進めてまいりたいと考えております。

 

 私は、これは後で言いますけれど、旭丘高校の保存問題で大変に悲しい思いもしましたので。相当、それを機会に勉強させていただきました。戦前の建物はどういうものかと。本当に地震で壊れるものかと。ぜひこの瑞陵高校の「感喜堂」につきましては保存活用して、ずっと引き継いで使うようにというふうに思っております。

 

 名古屋市では、市民の皆さんが地域で愛されてきた歴史的建造物を壊さず使い続けるという気持ちを大切にし、「身近に歴史が感じられるまちづくり」を進めてまいります。ということですけれど、市民の皆さんに理解してほしいのは、古い建物とか、それから巨木ね、でかい木。ああいうものは切らんようにですね。

 

 これはどういうことかというと、生きとる方(巨木)は、年寄りですわ。元気な年寄りですので。人間の元気な年寄りを、古くさいものを大事にすること。これはつながるんです。それもあって、私は本丸御殿の障壁画も。

 

 本物展示は昨日まででしたけれど。ぴかぴかの障壁画で囲まれておりますけれど、そういう考え方に非常に怒っとるんです、私は。そういうことじゃなくて、やっぱり昔あった元気な年寄りを大事にしようという精神は、人間の年寄りを大事にすることと一緒なんですわ。

 

 この13日に大村知事と(「感喜堂」を)見に行きます。大村さんが、「そうやって言えばええがや」と言っていましたので、私も瑞陵高校の関係者から話を受けまして、「河村さん、旭丘高校で戦ったで頼むわ」と言うもんで、「そりゃええですよ。誰だ、そんなもの、壊すと言っとるとろくさいやつは」ということで、大村氏に「残さないといかんぞ」とわあわあ、わあわあ言いまして、ここまでなったということです。

 

 13日に、皆さんと一緒にその建物を見に行きたいと思っております。これを考えるにつきまして、某新聞に書いてありましたけれど、旧校舎を大事にするという動きというのは、よく言われますけれど、校舎とか駅舎ね。ああいうものには、現代の人はそもそも壊せないんですよ。考え方として。

 

 なぜかといったら、昔、駅舎についてもほとんど税金のようなものでして、みんなで造ったものですから。そもそもそういう建物は、今生きている僕たちのものじゃないんです。それは過去の市民のものであったり、将来の市民のものであって、壊すということ自体がそもそも間違っていると。

 

 だけど、例えばそこに、どうしてもしようがない何かの工事をやるとか、どうしてもしようがない場合ですよ。それから、本当に目の前で地震で壊れるだとか。そういうものがあれば別ですけれど。そもそも取り壊しを考えることは尊大であると。現代の人間が、と私は考えておりまして。

 

 アメリカなんかは、結構そうやって考えとるらしいですよ。旭丘高校のときに参りましたアメリカ人の学者がそう言っていました。あなたたちは取り壊す権限がないんだと、そもそも。なるほどなということでして。

 

 ついででもないですけれど、申し上げておきますけれど、旭丘高校の校舎につきましては、何年前かな。もう10年ぐらいになりますかね。取り壊されまして、今もう新しいぴかぴかの(校舎)が建っております。地震で壊れるからと言っていましたけれど、全部うそです。耐震診断はやられていませんでした。

 

 校長が、耐震診断と言わないんですよ。地震についていろんなものを測ったところ、地震で壊れるということになって、残念だけれど取り壊しすると。分かって言っとるで、本当に頭にくるんです。

 

 そう言われますから、私も同窓会の理事をやっとりまして、同窓会に出ていくごとに、地震で壊れるならしようがないなと思ったんですわ。それで、とある縁を得まして調べてみたら、耐震診断はやっていないんです。実は。耐力度調査というのをやりまして。

 

 当時におきましては、要は、高校の改築にも国の金が出とったんですわ。耐力度調査というのをやって、危険建物というのになると補助金が出とった。危険建物って何だと文部科学省に聞きましたら、それはいわゆる危険な建物じゃなくて、耐力度調査というのは何か2種類あって、構造耐力と経年変化とある。

 

 構造耐力は、ぜひこれは旭丘の同窓生も見ておられるので、あの辺の近所の人が見ておられるのではっきり言っておかないといかんけれど、100点でした。何と、構造耐力は。あと、経年変化といって、50年たつと、おのずとその点が危険建物になるような点に減るようになっとるんですわ。結局。それで、危険建物と認定されまして。だで、危険建物は、いわゆる危険な建物じゃない。

 

 何でそんな名前を付けたんだと文部科学省に言いましたら、補助金を取るために分かりやすくて、実は何年たった建物ですと言えばいいんだけれども、危険建物と言っておりますと。全く元気な年寄りを目の前でたたきつぶしたということで、それで「文化のみち」と言っとるので、私は怒っとるんです。

 

 「文化のみち」の一番端のところには書いてあったんです。旭丘高校の。戦前の旧制中学の建物であれだけ大規模にきちっと残っとるのは、日本中であの旭丘高校の校舎だけだったと。そういう建物を失ってしまったということで、残念というか。これは、もしあれだったら、私が『消された校舎』という本を共著ですけれど書いておりますので、ぜひ読んでいただいて。

 

 文部科学省はあのときに文書で、非常に戦前の旧制中学の建物として価値のある建物だから、登録できる対象だと。登録有形文化財として。だから、ぜひ保存活用してくれという文書まで出して。

 

 文書まで出しましたけれど、地震で壊れるといううその報告によって取り壊されたということです。皆さんだまされませんようにね。

 

 頭にくるのは、それから同窓会で校長か誰かが、「取り壊してみたら非常にやぐい建物だって、ばさばさだったですわ」という発言をしたんです。僕はあれからもう全然出ていっていないです。頭にきましたから。

 

 「校長がそう言っとるよ」と聞きましたので、わしは、当時、県の建築部長に、「本当ですか、それ」と言ったら、「冗談じゃないですわ。ものすごい堅牢な建物であって、取り壊すのが大変だったんです」と言って。

 

 それを文書で書いてくれと言ったら、文書は勘弁してくれと。しかし、どこでしゃべっていただいてもいいですからということは、当時の建築部長が言っておられました。

 

 そういう、うそでやるでいかんの。要するに。行政のうそが1個あった場合に、取り戻せへんのですわ。私は、それこそ鎖でぐるぐる巻きにして(座り込みを)やっとりましたけれど、河村の売名運動と。わしは売名運動をする気もありませんしね。あれが残っとったらよかっただろうなというふうに、つくづく思いますね。今回の瑞陵高校のことを思いまして。

 

 ということで、某新聞にも出てきましたけれど、その後の滋賀県の豊郷小学校。あれも僕が行って。僕が、僕がといって悪いけれどね。行って中で頑張ってきましたけれど。

 

 大きい差は、小学校は近所のばあさんたちが、これは大抵いかんことでしょうけれども、中でみそ汁なんかを作って、火をたいて、みんなが座り込んどるんですわ。壊せんですね、ああなると。

 

 旭丘高校の場合は、近所の人からすると、小学校じゃないからね。その点、ちょこっといまひとつ運動がね、どうしてもちょっと偉い人のところになっちゃったもので。

 

 ということでして、今や豊郷小学校は、行かれますと、音楽のコンサートもようやっとると思いますし、地元の名所としてみんなにかわいがられておると。

 

 ヴォーリズという人が設計した、非常にシンプルな建物でね。こっち側に新しい校舎を建てちゃったけれど、新幹線でざっと大阪の方へ行きますと右側にまともに見えたんです。豊郷小学校の白い建物が。今はその手前に、新しい小学校の校舎が並んどるわけです。

 

 (豊郷小学校が)残ったということは、良かったなということですので。瑞陵高校の建物につきましては、皆さん安心していただきまして。これは、もし壊すということになりましたら、また座り込みをやりますから。「とんでもない」といって。

 

 耐震診断もやると言っていますけれど、やっていただいて、コンクリートの中性化とか、いろんな問題を言うと思いますけれど、今はもういろんなことが解決できるんです。最悪の場合はレトロフィットといいまして、名古屋市役所もやっていますけれど、下に防振ゴム等を入れてやるということだけれど、そこまでいかんでも十分もちます。

 

 有名な最大の悲劇は、神戸におきまして、神戸一中という神戸高校の建物が実は(阪神・淡路)大震災で残りまして、避難所に使われとったんですわ。これも、実は壊してしまったんですね。それで、わしは気付いたんですわ。旭丘高校の場合も。おかしいなといって。

 

 (神戸高校は)大震災で避難所になった建物なんですよ。本当に地震で壊れるのかということで、旭丘高校の話も、校長の言っとることはうそではないかと。調査を始めたら、実は耐震診断をやっていなかったどころか、構造耐力部門は100点ということで。

 

 わしが座り込んでおりましたときに、近所のじいさんたちが来て。あそこは裏にナゴヤドームがあるでしょう。昔の三菱重工のゼロ戦のエンジンを作っとったところです。だから、高射砲、高射機関銃ですけれど、上に何台かありまして、実際にバリバリ撃っとったと。だから、実は高射砲の陣地になるほどの堅牢な建物だったと。

 

 こういううそによって、元気な年寄りが葬られたということは、名古屋のまちづくりにとって大変悲しい事態だったということで、これはちゃんと言っておきます。またがあがあ言われるか分かりませんけれど。(旭丘高校)同窓会のほとんどの方は取り壊し反対だったんだけれど、何と同窓会が取り壊し要望書を書いた。最後に。

 

 これについては、名前は言いませんけれど、さすがに心のある人が僕のところに来て、「河村君、申し訳ない。県からこういう要望書を書いてくれと言われちゃったんだわ」ということでそれを書いて、その後に、まだ座り込んでおりましたけれど、仮処分で立ち退きさせられたということです。

 

 そういうことですので、ぜひ名古屋の皆さんにおかれましては、まちの中のこういう昔の歴史的建造物や大木、巨木、そして何としても元気な年寄りを、元気でなくても大事にしていただくようにお願いしたいと思います。

質疑応答

◎議会との関係について

(記者)

 先週末に6月補正の内容を発表されまして、市長も議会との対話を強調されるというようなことをおっしゃっていますが、一方で、予算案の中には地域委員会ですとか、中京都ですとか、これまで議論を巻き起こしてきたような内容も含まれておりまして、実際、その辺をどのように進めるのか、教えていただけないでしょうか。

 

(市長)

 とにかく誠心誠意、丁寧に議会の皆さんにも説明して、市民の皆さんにも理解を得ながら進めていきたいということです。

◎合計特殊出生率について

(記者)

 幹部会でも報告があったと思うのですが、合計特殊出生率が、統計を取りだした平成12年度以降、過去2番目に高い数字ということになっていますが、名古屋市で女性が多くの子どもを生むというのはいいことかもしれませんが、何かこれについて一言コメントがあれば。

 

(市長)

 今日話がありまして、日本国と比較するんじゃなしに、政令指定都市ね。それもできたら5大都市という、同じような都市環境のところで比較してほしいんだけれど、子どもさんをぎょうさん生んでもらえるというのは、どえらいうれしいことですよ。まちの姿として。人口とか、子どもさんを生む数とか、この辺は最も基本的な都市の魅力の指標でしょう。

 

 ほんだで、もっと宣伝しないといかんですね。5大都市ではどうもトップのような言い方をしとったがね。今日。本当かね。違うとえらいことになる。他から怒られるでよ。

 

(当局:平成23年はそうだというふうに、先ほど。)

 

(市長)

 平成23年は5大都市でトップですか。

 

(当局:はい。)

 

(市長)

 間違いないか。違っとったら、あんた責任を取れと怒られるで、他の都市から。

 

(当局:と言われていました。)

 

(市長)

 ということでして、大変にうれしいことで、反対に市民の皆さんにも、ちょっと恩着せがましいわけじゃないけれど、これは喜んでもらいたいということですわ。ようけ子どもを生みたくなるまちだぞと。それは産業の力かも分かりませんけれどね。それと、所得が多いということも。

 

 これは今度ちゃんと発表するとええですけれど。この間、20政令都市あるでしょう、その中で、税金を上納しとる、国と県にね、それと自分のところで使っとる比率を出してくれといって、出したんですわ。これは何と公開されなんだということが面白いんですけれど。

 

 1位はどこだったと思います? 上納しとる割合。これは名古屋ですよ。名古屋は33%、断トツトップです。2位は36%だったか、37%だったかな。自分のところで使っとるお金がね。逆にしないといかんです。全納税額のうち市が使っとる税金が33%で、20都市の中で名古屋が断トツトップと。少ない方でね。

 

 ちょっと言い方が悪いね。どう言ったらいいんだ。上納しとる額が67%ですから。で、一番多いという。第2位は、自分のところで使っとる金が37%だったかでして、名前を言うと後ではばかるので。本当は、こんなのは公開しないといかんです。

 

 ということですので、名古屋、愛知の人々というのは、皆さんは、ものすごいお金を国に上納しとるということです。

 

 だから、去年(当初で)66億円交付税をもらいましたけれど、あれは、ほぼ2兆円近い上納金額のうち66億円を還付されたということです。

 

 これは市役所のおかげではありません。納税者の皆さんのおかげなんだけれど、そういうこともあって、子どもさんをちいとでもぎょうさんつくろうかなと思っていただけることになれば、それはありがたいですわね。

 

 それは、医療サービスもいいということの、それは1つの証拠になると思いますよ。結構、妊婦さんになったときでも、なかなかきめ細かいよといって。名古屋は。。

 

 中学生まで医療費ただで、ワクチン(の公費助成)もものすごい進んどるし。そういうことで、子どもももう1人産もうかなと思っていただけるとなれば、これほどの名誉はありませんわな。

◎御園座について

(記者)

 昨日新聞報道でありました、御園座から県と市に2億円ずつの増資の引き受けの要請があったということで、結果、断ったという新聞報道があったのですが、事実確認を。

 

(市長)

 ええ、そういう話はありまして。ありましたけれど、わしも、御園座には大いに隆盛になってほしいですよ。わしも昔は新国劇の、「無法松の一生」、辰巳柳太郎か島田正吾だったと思いますけれど、死んだおやじと見にいきまして、涙をこぼした記憶がありますけれど。それから、いろんな政治活動でも、よう貸し切り講演なんかをやりましたけれどね。

 

 特に衝撃的なのは、歌舞伎座との対比だね。皆さんのテレビで歌舞伎座と東京スカイツリーばかりやりますけれど、あっちは大変ご隆盛で、一方、名古屋の御園座がこういうふうに苦しい状況になるということは、名古屋市民として耐えられんですわ。

 

 「芸どころ名古屋」といいまして、(徳川)宗春時代、名古屋が栄えたので京の興が冷めたといわれたほどのまちが、御園座がやれんようになってくるということは、本当に残念ですわ。

 

 だけど、そのお金を税金で出すかと。すぐ。都市開発をやったときにいろんな補助制度があるらしいので、それはそれできちっと応援させていただきますけれど。ぜひ財界等の皆さんにお願いしたいんだけれど、名古屋は全額行財政改革、起債はその原資になっておりませんけれど、毎年100億円減税しております。100万世帯ありますから、法人も入れてですけれど、330億円減税で(世帯当たり)3万3000円。

 

 それで、法人の皆さんに対して、1年間に100億円のうち40億円減税しているんですよ。その中には、わしの給料を減らかした分、市役所の職員がみんな給料を減らかした分、その涙の一粒も入っとるんですわ。ぜひこういうお金を寄附していただいて。

 

 2億円でしょう、あれは、確か。2億円です。1回だけですから。2億円。それで、減税は毎年40億円ですから。法人市民税減税だけで。だで、ぜひそういうお金で。

 

 やっぱりみんなの寄附というか、市民が支える文化になってほしいと。庶民の皆さんに、あまりわあわあ、わあわあ言うのも何ですけれど、法人税で寄附してくれといって。減税していないと言いにくいですよ。減税してありますから。もともと払うべき金だったわけですわ。

 

 それと、こういう芸術、芸能。こういうものは、昔は「谷町(たにまち」)といいまして、財界の皆さんとか、そういう人がみんな支えるんですわ。。これは一つ、皆さんで寄附して。

 

 今でも寄附されていますけれど、さらに減税分の一部ぐらいはこうやって名古屋の文化のために、御園座のために出そまいかと。1回でしょう、2億円。そういうふうにやっていただくと、ええかと思いますね。

 

 文化に寄附しますと、そもそも憲法違反だという可能性もあるんですわ。

 

 そう言うとなしかと言われるので、やりますよ、いろいろ。名フィルにも言っていますわ、いろいろ。

 

 やることはやりますけれども、文化的活動に補助金を出すとどういうことになるかというと、文化というのはそもそも反政府性に意味があるんですよ。大変に。今の政府は何だというやつをやるわけですわ。そういうのに対して禁止しないといかんとか、そうなっちゃいますよ、すぐ。私はそんなことはしませんけれどね。

 

 だから、減税というのは市民の自立ということですから、文化を支えるというのは、そういうお金でよ。それから、テレビを見ておられれば、名古屋の財界の皆さんね。それから、法人のいろんな立派な会があるじゃないですか。ぜひ減税分の一部を皆さん寄附していただいて、御園座をぜひ応援してやってもらえんかなと。つくづく思いますね。

 

(記者)

 できるのかどうか分からないですが、本丸御殿みたいに寄附の窓口を作るとか、そういうこともされない。

 

(市長)

 本丸御殿? 窓口はあるでしょう。

 

(記者)

 御園座の。

 

(市長)

 御園座のね。

 

(記者)

 御園座についての寄附を集めると。いわゆる名目の分かっているような。

 

(市長)

 そういうのも本当は財界の皆さん、声を掛けんかな。法人税だけで毎年40億円ですよ。名古屋市のだけで。40億円だもの。もともと払っとった税金ですから、今度そういうことで名古屋の文化のシンボルだった御園座のために役立てようやといって。

 

 そのぐらいは、いっぺん頼んでやってちょう。

 

(記者)

 基本、そうやって財界の良心に委ねるというか。

 

(市長)

 財界でもないけれど、市民の個人寄附でもいいんだけれども、だけど、取りあえずは文化という、こういうものは、やっぱり谷町というのがあったもので。みんなで、やってちょうといって。

 

 減税額は分かりますから。皆さん、それぞれね。各法人は。そういうお金で出した方が、やっぱり盛り上がりますよ。税金で簡単にやるより。その代わり、わあわあ言えばいいじゃないですか。俺は、おみゃあさん、寄附したんだでよ、ちいと御園座もこうしろ、ああしろといって、文句を言えばいいですよ。

 

(記者)

 事実確認なのですが、増資の受け入れ要請があったのが4月末で、回答はいつということになるのですか。

 

(市長)

 何か文書でという話がありますけれど、文書は見たことがないですよ、私。

 

(記者)

 時期はいつですか。

 

(市長)

 時期は、市長選の、どっちだった? 前のような気がしますけれど、後かな。

 

(記者)

 回答はいつですか。

 

(市長)

 回答は、その場でしたか、そのちょっとすぐぐらいで。前からわしは、某テレビ局のインタビューでも言っとりましたよね。ぜひ谷町というか、そういう方から、市民税減税、ぎょうさんありますので、そういう人らでやってちょうよと。まず。市民が支える御園座と。そういうふうにした方がええよといって。お客さんにもつながるがね、肝心な。

 

 しかし、歌舞伎座と御園座のこの違いを見るにつけて、名古屋のまちというのは本当に盛り上げないといかんと思いますよ。広い意味でのエンターテインメントでね。

 

 テレビで見るたびごとに歌舞伎座が出てきて。名古屋のテレビは何をやっとるんだと。東京スカイスリーと歌舞伎座しかないのかと。あんたらからすれば素材がないで、御園座をやったらやめる方だものな。嫌になっちゃうわね、本当に。

 

 京都はちゃんと南座があるじゃないですか。吉本(新喜劇)さんだって、撤退するわけでしょう、名古屋から。どうしたらええと。

 

 大須演芸場は、お客が来んで有名なと言っとるけれど、これではいかんものでね。何とか盛り上げないといかんというのを、毎日考えとるんです。マスコミの皆さんからもご提言をいただきたいぐらいですね。やっぱり皆さん、敏感だろうでね。そういうことは。

◎市長給与について

(記者)

 ちょっと話が変わりますが、先週、市長給与の審議会で結構ネガティブな話題になりましたけれども。

 

(市長)

 そんなの話題になったか?全然思っていませんけれど。初めのところで、どうですかという話が出たぐらいであって、議論が正式に始まったわけではないもので。

 

 河村さんの選挙での意思も実現させないといかんわなという人がおったじゃないですか。

 

 それと、365日24時間と言われたのは、あれは誤解なので。言おうと思ったけれど、しゃべり続けるもので。あれは、わしが商売をやってきたときにという話であって、名古屋市長としてじゃないですよ。正確に言ったはずだけれどな、わし。

 

 零細企業をやってきたときに、私は365日24時間働いてやってきたと。それは、すさまじい価格競争の中でやってきましたと、そういって言ったんですよ。市長としての話じゃなかった。だから、おったでしょう、皆さん。テープを取っておられたら、そうだと思いますよ。だから、あれは間違っていますから。

 

(記者)

 ちょっとお尋ねしたいのですが、私は4年前の市長が初就任されたときの給与問題のときも話を伺っていたのですが、当時と状況が違って、実際、今不正採用の話などで、一種の不祥事があって、市長としては800万円という話。800万円で不祥事のある名古屋市政と、2200万円でクリーンな名古屋市政、市長はどちらが市民の理解につながるのかというところを教えていただきたいなと。

 

(市長)

 それははっきりしていますよ。800万円で。不祥事は別ですから。あれは前からの土壌じゃないですか、はっきり言って。僕が就任してからの出来事だし、その他でも情報が複数入っていますけれど、その前に道路清掃事件もあったじゃないですか。名古屋市の中に巣くう議会との癒着という話でしょう。

 

 だから、それは因果関係が一致しないですよ。だから、市長とか市会議員さんは、市民並みの給与でやると。それは僕だけのことじゃないんですよ。

 

 俺はあのとき言ったでしょう。整理して言いますと、政治をやる人間の報酬については、国際標準型、ほぼボランティア型、市民並み給与型と、日本特殊型、税金保障型と、二つある。

 

 どっちを選択するについては、日本特殊型は、戦後マッカーサーがわざわざ作ったんですよ。焼け野原だから。ボランティアでやる人はおらんかったからですよ。名古屋市民の皆さんは、もう二度にわたって、明確にですよ、それは。論点で争われましたから。国際標準型ですよ。市民並み給与型を選択したんですよ。市民の皆さんは。そういうことなんですよ。

 

(記者)

 言葉尻を取って申し訳ないのですが、今後、(市長給与)800万円、市長が恒久化というようなところを行く中で、不正採用の話で、市長はご自身にも監督責任があると、もちろん認められていますけれども、現実的なプロセスですと、減給かなと。減給のような形で処分を受けるのかなと。それはまた800万円と別に、そういうような別の処分をご自身に下すというような考えでいらっしゃるということですか。

 

(市長)

 それはそれで、別に、自分にもしないといかんし。それは厳しいと思いますよ。それより、今回のことは、3名の職員と、あと、管理職の監督責任ですけれど、名古屋市の中に、何か1つ、非常に深い底流としてある、構造腐敗みたいなのがあらへんですか。交通局の話もありましたわな。何で労働組合の人だけ(助役選考試験に)100%受かるんですか、とかね。

 

 こういう状況で市民の皆さんに税金を払ってくださいというのは、申し訳ないんじゃないのか。それはそれでやるんだけれど、なぜそういうことになったかというのは、どちらかというと、政治部門が、要するに、ようけ給料がもらえるもので家業化してしまってね。

 

 その中にもええ人は出てきますよ。この間も言ったけれど。要するに、100人議員がおる中で、何人かは家業化した政治でもええ人が出るということを否定するものじゃないよ。問題は、過半数がどうかという問題なんですよ。だから、そういう家業化したいわゆる議会と、それから役所の癒着、しがらみみたいなものがこうさせとるんじゃないですか。

 

 百条委員会もやらへんわけでしょう。議会は。今年正月に、議長に私から申し入れましたので。皆さんの前で。百条委員会をやってくれと。それは議員さんを呼ぶだけじゃなくて、市の職員も呼んでほしいんですよ。偽証罪や何かがあるから。関係者を。何でこんなことをやったと。他にもあるかということをやらないと、全体の構造が改まらんがね。

◎副市長人事について

(記者)

 もう1点。議会との関係ということであると、もうじき6月定例議会がありますが、副市長がまだ何も決まっていないと思うのですが、もう1人の副市長というのはどんな感じなのでしょうか。

 

(市長)

 もうちょっといろいろ考えておりますので、もうちょっとお時間をいただいてということですけれど。

 

(記者)

 早くて9月議会。

 

(市長)

 まあね、はい。

◎嘱託職員不正採用問題について

(記者)

 不正採用問題の処分については、21日がリミットというお話でしたが、めどは。

 

(市長)

 27日ね。27日までには必ずやります。

 

(記者)

 例えば今週中であったり、来週末。

 

(市長)

 27日までには必ずやるということです。お願いします。

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