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名古屋ことば

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このページを印刷する最終更新日:2010年10月15日

ページID:12698

ページの概要:郷土で育まれた「名古屋ことば」の歴史や魅力などを紹介します。

「猿猴庵の本」より (名古屋市博物館所蔵)

「猿猴庵の本」より(名古屋市博物館所蔵)

 私たちが普段、何気なく使っている「ことば」

 この「ことば」、その土地の地域文化の特徴を的確に、しかもわかりやすく表しているものでもあります。

 では、私たちの住む名古屋の「ことば」にはどんな特徴があるのでしょうか?

平成21年度第3回市政アンケート(調査結果)

『名古屋』の環境

『だなも』

 名古屋(尾張)は、日本の真ん中に位置し、木曽の山や谷、木曽川・長良川・揖斐川、それらの川が流れ込む伊勢湾、その伊勢湾と隣り合った濃尾平野にあります。豊かな自然に恵まれた生産性の高いこの土地は、「ことば」をはじめ、独自の文化が生まれやすい環境と言えます。
 自然や地形が違えば、住む人々の気質や文化も異なります。つまり「ことば」もそれぞれの土地柄に根付いたものと言えるでしょう。

いろいろある『名古屋ことば』

『エビザベス』

 名古屋の「ことば」には、上町(うわまち)言葉、下(しも)の言葉と武家言葉があります。
 上記のような名古屋の地形の豊かさに注目した徳川家康は、名古屋台地の一番北に名古屋城を作り、その南に碁盤割りの城下町を作りました。そして、城の大手門から南へまっすぐ伸びる道である本町通りを熱田まで作ったのです。その中で「上」とは、広小路通より北の碁盤割りの町であり、「下」は広小路通の南側である大須、橘あたりを指す町と言われています。
 このほか、熱田(宮の宿)での熱田弁(宮弁)があり、名古屋近郊では尾張弁や知多弁などもあります。

『名古屋ことば』の特色

『はち丸』

 名古屋の「ことば」は他の地域の「ことば」と比べると、やわらかく、温かみがあり、相手に対して丁寧かつ上品でおおらかに聞こえます。また、江戸時代からの共通語や京言葉が今も使われていることが見受けられます。
 語尾に「がや」が使われる場合もありますが、よそ行きの言葉ではなく、仲間同士の内輪で使われる言葉です。

特色と例

語尾に「なも」「えも」がつく

お丈夫だなも まぁ、ええかゃぁも

※言葉の最後につけて、言葉の調子をやわらかくする。「えも」は、「なも」より古い言葉。

「さま」がつく

おばばさま にいさま おっさま(和尚さま)

※中流家庭や上流家庭で使用された言葉。

「おばばさま」…祖母を呼ぶ敬称。「にいさま」…兄を呼ぶ敬称。

「おっさま」…和尚様の敬称で、宗派にかかわらず呼ばれた。

古語が生きている

気がずつ(術)なゃぁ お(措)いてちょうだゃぁ

※「気がずつなゃぁ」…気づまりなとか遠慮があること。

「おいてちょうだゃぁ」…や(止)めてちょうだい。

京言葉が入っている

ようけ(余慶) ぎょうさん(仰山)

※「ようけ」、「ぎょうさん」…たくさん(沢山)。

あそばせ言葉

ごまゃぁすばせ いらゃぁすばせ

※語尾の「すばせ」は、丁寧なことばの中にも体裁をつくろう表現。

武家言葉

ご無礼いたしまする 〇〇でござりまする

※「ご無礼いたしまする」…無礼なことをした時に言うのではなく、「(お先に)失礼します」を意味する言葉。

昔の名古屋の「ことば」は?

「名古屋ことば」をこれからも

 「ことば」は、人々の暮らしや生き方と密接に関係しています。身近な「ことば」を大切にすることは、私たちのルーツを知り、その土地への愛着を深めることにもつながります。

 この名古屋という土地は、習いごとが多く、「芸どころ」である所以が生まれたり、からくり山車や仏壇・仏具、絞り染め、名古屋友禅などの職人の素晴らしい技や独自の食文化などもあります。

 名古屋は、このようにさまざまな文化に恵まれており、今も元気に息づいている土地です。この名古屋で生まれ、育まれた「ことば」を知ること、そして使うことは、名古屋の隠れた魅力や財産、いわば「埋蔵金」を発掘し、このまちの素晴らしさを再発見するきっかけにもなるでしょう。自分たちの土地の多彩で素晴らしい文化を、未来の子どもたちへつないでいくためにも、これからも「名古屋ことば」を大切にしていきたいものです。

このページの作成担当

観光文化交流局文化歴史まちづくり部文化芸術推進課企画事業担当

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