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ミナトガタリ 第10弾なごや古道・街角案内人 第6章 中川運河の造り方

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このページを印刷する最終更新日:2016年9月15日

第6章 中川運河の造り方

中川運河の様子

司会:

中川運河をほぼ公費を使わずに作ったということを何かに書かれていたと思うのですが、その辺りのことを教えてください。

池田:  

中川運河はね、まず土地利用の話があるんだけどね。

大正時代に作った都市計画としては工場地帯だった一帯に工場用地と「五大運河」を整備する構想を作っている。

 

「五大運河構想」

五大運河構想

「名古屋市都市計画史」より(一部加筆)
◆画像の解説:名古屋市の「五大運河構想」。新設4本のうち、完成したのは中川運河のみ。

 

堀川、中川運河なんかは現存しているけど、荒子川運河は実現せず、山崎川と天白川は河口付近に中途半端に作って終わりになった。

その当時は物を運ぶのにトラックではなく船だった。名古屋港を作る頃に舟運の観点から精進川を新堀川として作った。で、その後に五大運河構想を作った。その中でまずは名古屋駅と港を結ぶってことで中川運河ができた。中川運河を作るにあたってお金がないってのもあるけど、当時の名古屋には石川栄耀という人がいて都市計画上の知恵があった。

司会:

それはどのような知恵なのですか?

池田:

具体的な手法としては、当時の都市計画法の「超過収用」と「開発負担金」の二つがあった。

どういう事かというと中川運河の両側を作るだけではなくて、沿岸の一定のエリアを工業地域として開発する。このエリアだけで幅200mくらいある。運河に必要な土地だけではなくて開発する土地を確保するというのが超過収用。現在はできないけどね。二つ目は開発負担金。これは開発をして利益が出るだろうということで、開発の影響がある土地の所有者から負担金をとったというもの。これについては市役所に不満を言うための人の行列ができたらしい。でも、今はその開発負担金制度もなくなった。あれこそ残しておくべき制度だったと思う。

司会:         

今、大阪の梅田で BID をやってます。海外では受益者負担の関係で一定のエリア内で税を徴収しているんですが、大阪の事例では地方自治法上の分担金を徴収することにしたようです。

池田:  

地下鉄でも、開通に合わせて周りの地域の効果をどんどん吸収すべきなんだけど、そういうことをやらずに事業者だけがリスクを負っている。今はそれをうまくヘッジするシステムがない。

司会:  

私鉄系の企業は沿線開発も並行してすすめていますものね。

池田:  

昔は超過収用と開発負担金を活用することで、大きなインフラが安くできた。今、中川運河がそのまま残ってるっていうのは収容した土地を名港管理組合が保有して活用しているから。 要するに公の土地を貸すことにした。それによって貸賃で資金を作った。ただし、収用した土地は臨港地区だから自由には使えない。

司会:  

あくまでも物流のための土地ですものね。ただ、物流は船運からトラック輸送に変わってしまった。今後は何らかで運河の活用が進むと良いのですが。

池田:  

今は名古屋の中に川がないから下水の排水先がなくて困ってるんだ。

司会:  

それで水質が悪くなる。

池田:  

そうそう。でもまだ海よりは綺麗だよ。流入を管理しているから、そこら辺の川よりも。

司会:  

そういう手法があれば、ほかの運河整備もできそうなものですけどね。

池田:  

結局、中川運河だけで終わっちゃった。でも、他のところでも土地を確保したところは公園になったりしたんだよ。大江川は土地だけ確保したんだろうな。だから大江川緑地になってる。 中川運河も、実際はなかなか土地を買いたいって会社が集まらなかったらしい。

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