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ミナトガタリ 第10弾なごや古道・街角案内人 第4章 新田開発=干拓によって作られた港区

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このページを印刷する最終更新日:2016年9月26日

第4章 新田開発=干拓によって作られた港区

名古屋港を空から見た様子

司会:

港区は干拓でできていったとのことですが、なぜ、どうやって作っていったんでしょうか。

池田:  

まず、なぜ干拓をしたのかということについてお話ししておくと、江戸時代は石高でもって経済力を評価したんです。幕府にどういう思いがあったかわからないんだけれど、ある時点で石高を固定した。だから尾張藩は61万9500 石。で、その土地はいったん検地をやった時に決まった値で、ということだとすると、尾張藩の藩主さんにとってはその後開発した分は尾張藩の努力になるということだよね。だから土地の開発は、江戸時代初期にどんどん進んでいった。で、そこで大きな事をやりたいといってやったのが熱田新田。4百ヘクタールかな?これだけの土地ができるってことは、ここに田んぼができるから、その分だけ収入が増えるって言うこと。だから、まずは藩が奨励したのが初期の新田開発だね。

司会:

なるほど。

池田:

干拓っていうのは、始めは土地を整理するケースがあった。例えば昔は川が流れていてその河川敷を埋めるという干拓もあった。堤防作って川の流れをまっすぐにすれば、もともとの河畔は田んぼになるわけでしょ。当時の土木工事の世界では新田開発が一番重要だったんだ。それで遠浅の海という地の利を活かせば、じゃんじゃん田んぼが作れるってことで開発が進んだ。

ところが干拓の時期には50年くらいの波があるんです。江戸初期に作った時は藩が一生懸命やったけど、後の時代になると豪商や豪農が自分たちで作るようになった。ところが新田開発が進みすぎて庄内川の流れが長くなっちゃった。

司会:

陸地が増えれば当然川も長くなりますよね。

池田:

今までここに海があったんでそのまま放流できたけど、陸地が増えたことによって川の流れが悪くなって上流で洪水が起こるようになった。それで「もう新田開発はやめるべきである」というのが議論として出てきた。

ところが、また50年くらいたつと今度は藩が財政難から作った。これが熱田前新田なんだね。津金文左衛門って言う人が指揮してやった。その後もやはり豪商や豪農がしゃにむに新田を作っていった。

結局、4期くらいに分かれるんだね。大体50年くらいの刻みでやってるんだけど「環境問題があるからいかんよ」って言いながら川が長なった。だいたい6kmくらい長くなっちゃった。だから庄内川は流れにくくなった。ただ土地が欲しい一心で埋めてったと思うね。で、実は干拓って言うのは、埋め立てに比べればめちゃくちゃ事業コストが安いんだよ。

司会:  

え?安いんですか?

池田:  

土地を作るときに、埋め立てをしようと思うと土地の周りに堤防を築いて、そこに土を入れるから凄いお金がかかる。でも、干拓はとにかく、ずぅ—と堤防を作っていって、一番潮が引いた状態の時にガッと閉めちゃうだけ。そうするだけでそこに土地ができた。例えば戦後になるかな?秋田県の八郎潟なんかも信じられない事業費でもって土地ができてるんだね。このように干拓での土地づくりは安いんです。今の地価でいえば坪数百円以下かもしれない。ただし、港区の場合は下地が海でしょ。塩分があってそう簡単には耕地にはならない。5年とか、10年かかったって言われてる。

司会:  

その間は放っておくしかないんですか?

池田:  

それは一生懸命なにかやってたと思うよ。でも、管理が行き届かず、その間に堤防が決壊して、水が入ってきてギブアップして放棄されたところもある。

司会:

それはきついですね。

池田:

熱田新田でも北側に百曲り街道がある。どこにどういう人が住んでいる所があるかを地図で見ると面白いんだけど。新田で人が住んでいる側と人が住まない側がある。これは、まあ、道がないとか色々あるんだけど、やっぱり水害が起きたときに逃げられるようにしていると思う。    

司会:  

新田開発と言ってもいろいろあるんですね。名古屋以外でこんなに新田開発をやった所ってあるのですか?

池田:  

できるかどうかは地形によるからね。遠浅の海だからやれたっていうことだから、他所だって遠浅の海があればやっていたと思うよ。

司会:  

江戸も結構、遠浅じゃないんですか? 

池田:  

あそこはそんなに浅くないよ。そういう意味からいうとね。名古屋は干潮になると地面が出る所があるんだよ。

司会:  

つまり干潮になったら出るところをどんどん閉め切っちゃえば陸地になっていくってことなんですね。

池田:  

そういう事。だから干潮で地面が出るので、さっきの「保田」とはちょっと違うんだけど、できた所はいろいろと地名がついていた。

司会:  

やっぱり特殊な地形なんですね。

池田:  

うん。地形として特殊だけれども。木曽川がはきだし、庄内川がはきだしてきた土がそのもとになったというね。だから、今でも名古屋港なんかでは庄内川が持ってくる土が多すぎて永久に浚渫してないと埋まっちゃう。

司会:

確かに。名古屋港はいつも浚渫しているイメージがあります。

池田:

だから、その名古屋港はね、土砂を捨てる場所が沖合しか無くなってきてるんだよね。で困ってその土砂で中部空港も埋め立てたいというのもでたんだね。まぁ、当初は国が許さなかったけど。でも、実際にはだいぶ持って行ったんだ。

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