1ページ 第9回「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」における差別事案に係る検証委員会 議事録 令和6年8月29日(木)  午後1時35分〜午後3時55分 《事務局には◎、外部有識者の委員には●、それ以外の委員及び会長には○をつけ区別しています。》 ○杉野会長 台風が迫って非常に不安の中ではございますが、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから「第9回名古屋城バリアフリーに関する市民討論会における差別事案に係る検証委員会」を始めさせていただきます。 まず初めに、本検証委員会の公開・非公開についてです。 本検証委員会は、要綱第4条第3項におきまして原則公開となりますが、本日は、名古屋市情報公開条例第36条第1号の非公開情報が含まれる事項の審議として、すべて非公開としておりますので、よろしくお願いいたします。 では議事に入ります前に、報道機関の撮影のため、少しお待ちください。 <報道機関 撮影> それでは、報道機関の方は、ご退出をお願いします。 <報道機関 退出> これより、議題に入りますが、本日はすべて検証に関わる議題ですので、田中検証委員長に議事の進行をお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。 ●田中検証委員長 皆さま、本日もよろしくお願いいたします。 それではまず、資料等についてということから始めたいと思います。この間、最終報告案につきまして、いろいろ、浅田先生、小林先生にご尽力いただきまして、本当にありがとうございました。 ではまず事務局の方から、資料のご説明をお願いしたいと思います。 ◎事務局(伊藤担当課長) スポーツ市民局、人権施策の処理担当課長の伊藤でございます。 それでは、本日配布の資料について、説明させていただきます。 まず資料1でございます。令和4年9月実施の公募ワークショップ資料についてです。こちらは、有識者委員による障害者団体からの聴き取りを受けまして、観光文化交流局から提出いただいたものになります。高齢者や 2ページ 障害者等を対象に4回実施されましたワークショップについて、公募に提案されました技術概要が掲載されています。公募で選定されたMHIの垂直昇降技術含め4つの技術が掲載されております。資料、右肩のアルファベット、C、H、K、Tは、会社名からとられているとのことです。4つの技術概要が記載された資料に続きましては、4日間にわたり開催されたワークショップで意見聴取しました内容として、技術提案それぞれに対する参加者のさまざまな意見を聴いていたことが記載されています。 続きまして、資料2でございます。 これまで同様、委員からの質問事項としていただきました内容に対し観光文化交流局から回答があった件でございます。ナンバー1は、第7回の検証委員会に提出された「木造天守バリアフリーの今後の検討について」として、市民対話のため検討には2年必要との資料の経緯について確認いただいたものになります。回答にありますように、名古屋城総合事務所の考え方を副市長に説明することについて局長レクで了承を得て副市長にレクしたものということでした。 次に、ナンバー2についてです。公募のプロセスにおいて、法の附帯決議に沿って、障害者等の意見を聞きながら進めてきたことなど市長に説明されていたか確認いただきましたところ、回答にありますように、令和4年3月、8月、11月、12月に市長レクを行ったとのことです。その際の資料が次ページ以降に、順に添付されております。 まず、(資料2)、横向きの図から始まっておりますが、こちらは、公募が行われました令和4年4月の直前、3月に市長レクをした際の資料でございます。ここでは、まず、合理的配慮と環境整備の関係、次ページにわたりまして、バリアフリー法と障害者差別解消法上の義務や努力義務等など法令に関する内容などが4ページ分、次に公募の概要や公募スケジュールに関する資料が4ページ分、続きまして、付加設備の方針、1枚はねていただきまして、バリアフリー関連これまでの経緯としまして、最初の平成29年11月に、エレベーターを設置しない名古屋市案を提出した「天守閣部会」から以降、障害者団体への意見聴取や公募審査基準作成のワークショップなどを経て、令和3年12月に至るまでの経緯が説明されております。 続きまして、(資料3)、「参加申込企業一覧」からはじまる資料です。時期としましては、令和4年の8月、すなわち、公募の審査申請書類の提出を受けた時期の市長レクの資料でございます。まず、参加申込企業一覧として、提案のありました5つの事業者及び提案が紹介されてございます。次の資料に、公募スケジュール、その次の資料に、公募に関する情報公開の可否、最後に、定例会見で質問を受けた際の想定QAの資料が提出されておりました。 続きまして、(資料4)でございます。こちらは、令和4年11月下旬、公募の 3ページ 評価結果として、最優秀提案を市長に報告した際の資料でございます。横向き資料でございますが、地上から大天守1階まで外部スロープを設置する案に関する図が見開きで2枚、次の資料が、名古屋城の断面図でございます。地上から小天守に入り大天守に移動して5階まで上がるルートが示された図がございました。次に、これら選定前に障害者団体から意見聴取した内容の資料でございます。最後に、公募結果を名古屋市会経済水道委員会へ報告する際の資料、10ページにわたります資料が出されておりました。 続きまして、(資料5)でございます。時期は、令和4年12月1日ですので、先ほどの市長レクの2日後に改めてレクが行われております。まず、内部を垂直に昇降する技術の概要を示した資料がありまして、次からの資料が法的な整理に関するものが数点でございます。まず、バリアフリー法と障害者差別解消法の義務や努力義務の資料、次の資料が、障害者差別解消に関する法や県条例の合理的配慮等に関する規定の資料、次に、名古屋市職員対応要領における合理的配慮や環境整備に関係する部分が5ページ分ありまして、最後に、情報公開条例の解釈に関する資料でございます。 資料1枚目にお戻りをお願いします。質問・回答のナンバー3でございます。こちらは、有識者委員による障害者団体からの聴き取りを受けまして、観光文化交流局から回答いただいた内容になります。具体的には、多数の誹謗中傷が届いていたことを聞いていたか、対応を検討したか、そうした当時の誹謗中傷を令和5年度に至るまで認知していたか確認いただきました。回答としましては、誹謗中傷を聞いており、その対応としては、説明会やワークショップなどについて非公開として開催したことが挙げられております。 次に資料3でございます。検証の最終報告素案でございます。 円滑な議論の都合上、これまで中心的に議論してきました、最終報告の「背景・遠因部分の案」と「信頼回復部分の案」を別綴じで挟み込んでございます。 まず、数字の4「背景・遠因部分」の冊子をお願いいたします。 これまでご議論いただきました「史実に忠実な復元の解釈等の不一致」をはじめ4点について、中間報告での直接的な原因究明と同様、ア、問題点、イ、確認した事実、ウ、評価に区分して10ページにわたり記述いただきました内容でございます。 次に、数字の6「再発防止部分」の冊子でございます。 資料の3ページ上段までは、中間報告でのご指摘を再掲しておりますが、3ページの下段から、これまでご議論いただきました障害者差別解消条例、及び人権条例の内容を文章化いただきました内容となっております。 4ページ また、そのあと、5ページ中団には、「7おわりに」として、これまでの検証経過をふまえて市へ期待することなど記載がありますが、あわせてこちらもご議論いただければと考えております。 最後に表紙を含むその他の最終報告の冊子でございますが、最終報告は中間報告を溶け込ませて一体として作成しています。原則として中間報告の記載を再掲した形となっておりますが、検証委員会の開催経過を更新しますとともに、遠因・背景に関する基礎的な情報として、名古屋城木造復元事業の主な経緯に関し、平成26年6月の本会議答弁以降の令和5年6月の討論会当日までのバリアフリーに関わると思われることの流れを整理した資料など掲載しています。 資料説明については、以上でございます。 ●田中検証委員長 資料のご説明、ありがとうございました。 それでは最終報告案について、検討させていただきたいと思います。まず最終報告案の「背景と遠因」部分、ひとつの大きな柱ですけれども、今、4つの柱で作っております、「史実に忠実な復元の解釈等の不一致」というところと、「市民への正確な情報提供の不十分性」、それから「職員の苦悩や葛藤の影響「、それから「公募選定後に無作為抽出によって市民討論会を開催した手法等」についての疑問点、と4つの柱になっています。この間、浅田先生、小林先生に作成・作業いただいて、私も拝見して修正を加えて、かなり修正が入りました、ということで、昨日まで私の方で修正作業していました関係で、その4つをひとつひとつのパートに区切って、特に評価のところを小林先生と浅田先生には目を通していただく時間をとって、議論をさせていただきたいと思います。特にこの部分は第三者委員会ですので、お二方、小林先生、浅田先生のご意見が非常に重要になってまいります。そのような進行にさせていただいて、名古屋市側の委員の皆さまにも、その間に少し、目を通していただいて、率直なご意見をいただきたいというふうに思います。 ではまず、1つ目のテーマですね、「史実に忠実な復元の解釈等の不一致」のところです。問題意識のところは従前からこの検証委員会で議論していたところです。それから確認した事実、ここは市の事務局の方でしっかりと、作成をいただいたところになりますので、評価のところを、ご一読いただく時間をとりたいと思いますので、各委員の皆さま、よろしくお願いいたします。3分ほどお時間を取らせていただきます。 (各委員確認) ●田中検証委員長 はい。よろしいでしょうか。 5ページ このテーマについてはですね、私が意識して手を入れたところは、やはり市長がどういう解釈を持っていたのかというところと職員の方がどういう解釈を持っていたのかというところはしっかり明記しないと、どういう点に不一致があったのかということを読み手がわからなくなってしまうというところにあります。検証委員会の中では、市長と副市長と、それから所管副市長と職員の三者が三様の理解をしていたのではないかというご指摘もあったところですが、ヒアリングの結果も踏まえますと、大きく分けて市長の解釈と、所管副市長と職員の解釈という2つに整理して記載してよいのではないかと考えまして、そのような整理としています。評価のところをお読みいただいて、まず、小林先生からよろしいでしょうか。 ●小林委員 基本的にはこれで大きなところとしてはいいと思うんですけれど、細かいところも見ていくと、2ページの一番下の段落の、「このような市長と…」のところの、てにをは、みたいなところですが、最後の段落の2行目のところの、後ろ側の「両者の理解の間には」の「は」は取った方がいいかなということと、下から2行目の、「市長、所管副市長及び職員のそれぞれの間で一致しない点が存在したまま」のところに、「十分に」を入れて、「十分に一致しないまま」の方がいいかな。「一致しない点が存在した」というのはくどいので、事業が進められていたことが認められる感じかなっていうところです。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。(1)の史実に忠実な復元の方の評価のところだけがポイントで、小林先生がご指摘いただいた、てにをはの関係等々は、ぜひそういう修正を加えていきたいと思っております。浅田先生からも、コメントいただけますでしょうか。 ●浅田委員 評価のところで、2段落目の「それらも含めて…」というところの文章で、「どのようなものがどの程度まで設置できるか等の個別具体的な考え方等は市長と職員の間で十分に共有できていないという状況だった」というところは、その次のところで具体的に指摘すればとなっているのでいいと思いますが。先ほど委員長さんが、「職員と副市長と市長が三者三様ではなくて、市長と、副市長職員、というふうにみなせるんじゃないか」と言われたところについて、自分はこれを三者三様と思っていたので、それぞれが違うことを具体的に指摘する必要があるんじゃないかと思いながら読んでいました。ですので、どう見ていくかという私の立ち位置では、三者三様ととらえていたと思っていました、というのが1点。 それから、2、3ページ目の「検証委員会としては、名古屋城木造天守の復元という大規模なプロジェクトを進めているのにも関わらず市として」 6ページ と、市と言うときには、市長、副市長、職員、つまり市全体となってくるので、このときの「市として」っていうのは、市としてと言うのは適切ではないのかもしれないなと思います。市の中でバラバラだったときには、どうやって表現していくといいんだろうと。「市として」って書いたら、市が1つになった。1つになったっていうと変なんですが、市が共有されている認識であったならば「市として」と言っていいけれど、市としての中身がバラバラだったときに、こういうところで、直接の担当である職員と、市長と、のように、書いていく必要があるのか、ちょっとそこが明確に自分も意見が出せてはいないんですが、わかりにくさを感じるところです。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。 そうしましたら一旦、市の委員の皆さまからもご意見いただきたいと思います。大きい方針というところで、内容面についてご意見をお持ちの方はおられますでしょうか。では会長、お願いします。 ○杉野会長 浅田委員が指摘されたことと、委員長がどういう思いで書かれたのかを、私なりの解釈で理解したことが合っているかどうかですけれども。 市長それから副市長、職員と二者で丸めて書いていただいて、最初は浅田委員と同じく、三者で違っていたことを丸めていいのかな、と思いながら読んだんですけれど、この史実に忠実な復元の解釈については、市長と、副市長・職員という固まり、二者で大きく違っていたのかなと思うので、私は、ここは市長と、所管副市長・職員の二者で分かれたのかなと。 どこまでそれをつけるかということに関しては三者違っていたんですけど、史実に忠実な復元という意味合いが、バリアフリーはやっぱり必要なものなんだという解釈と、いや、これはそうじゃないんだと、防災上とか防火上とかそういうものだけでいいんだっていう市長と、ちょっとここは大きく違っていたのかなと思いましたので、ここは、そういう意味で、市長と所管副市長をはじめとする職員との認識の不一致についてと書かれたのかなと、自分なりの解釈をして読み進めましたが、そういう意味合いなのか、三者の違いっていうのをやっぱりずっと書いといた方がいいのか。そこは少し、委員長のお考えを聞かせていただきたいなと思いました。 次に、やっぱり同じところに私も引っかかっていまして、3ページのところの「検証委員会としては名古屋城木造復元という大規模なプロジェクトを進めているにもかかわらず、市として理解や知識等を十分に共通のものとしないまま、スケジュールを優先して作業を進めたことが、と続けているんです。ここもおっしゃるように三者が理解や知識等を共通しない、という言い方もできるし、市民に対して発信していくときには、市として発信をしていくにもかかわらず、その「市」という姿勢が、「市として内部の理解や知 7ページ 識を十分に共通のものとせず、当初の予定を最優先して作業を進めたということに問題があるんだ」というふうな意味で、わざと「市として」と書かれたのかなと思って、これもまた疑問を持って自分で納得をして、これでいいのかと思ったんです。ですので、その辺について、ご説明とか解釈をお教えいただけるとありがたいです。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。解釈としては、実は会長のご解釈の通りだったんです。 最初のところは、バリアフリー設備をつけるかつけないかという大きい方針のところでは、やはり市長は、防災上必要なものに限るという原則論があって、副市長は「そこはないだろう」という理解はされていたというふうに私は感じたものですから、そこで副市長・職員というふうにまとめたというところです。これはもし、三者が違うということであればそれは、そういう書き方はあると思うんですが、副市長が史実に忠実な復元っていうものを、どう考えていたかというところを明記する必要があろうかと思いますが、そこがはっきり書けるかな、というところがあって、大きく分けたというところになっています。 それから2点目の「市として」というところは、これも会長のご解釈の通りで、市としての共通認識がない、三者三様の共通認識と書いてもいいですし、市長も、副市長、職員がこうバラバラだったという書き方でもいいかと思いますが、「市として」と表現をとったのは、そういう意味合いになります。 この検証委員会の中でも疑問を持たれるということになると、やはり表現としてはあまりよろしくないということになるかなと私は感じました。では浅田委員、いかがですか。 ●浅田委員 今のお話で、所管副市長は史実に忠実な復元の考え方でバリアフリーを対応しないということはありえないと考えていたというところとも絡んできているので、市長と副市長、職員という括りということですね。 その辺りについて理解しました。あとはバリアフリーの「より上層階」とかその辺りはいろいろ違いますが、そこは私たちはここでは特に踏み込んでいくところではないという考えとして、この三者三様ではなくて市長と副市長、職員という形で述べていくスタンスということで、という理解でよろしいですか。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そこはですね、こういうスタンスでいくっていうことではなくて、まさにそのスタンスをここで決めるということです。ですので、私の感じだとやっぱり説明を加えないとわからない表現っていうのはやっ 8ページ ぱりよろしくないなというふうに思うので、その点は表現の仕方の問題点として、少しとらえておきたいと思います。 それで、市の委員の皆さま、ご意見はいかがでしょう。 ●小林委員 市長と副市長、職員っていう分け方でいいと思います。なぜかというと、具体的などこに設置するかって話は、後半の3の方で出てくるので、ここはそういう分け方で良いっていう前提で。その場合に、これも細かいですけど2パラグラフ目の下から2行目のところ、「市長と職員との間で」とあるところを、「市長と所管副市長をはじめ職員」に全部言葉を統一しといた方がわかりやすくて、そうすると、市長とその他っていう形が綺麗に整理できるのかなという気はします。 市、という表現について、私の感覚では市というのは全体としてのまとまりとして方針を出しているので、市がスケジュール、と違和感なく読めるので、これでいいかなという気はしております。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。では市の委員の皆さまいかがでしょうか。 ○鳥羽委員 私もですね、市としてなのか、市長・副市長なのか、というのは自分なりに注意深く、目を通させていただきました。確かにわかりにくい部分もあったのかもしれませんが、今の杉野会長と同様の考え方で、これで読めるなというふうに思っていたということでございます。ただ、市長と副市長及び職員となったり市長と職員であったりというところもやはりありますので、そこはきちっと統一的に、という小林委員のご指摘はごもっともだと思いますので、注意したほうがいいのかなと思いました。 ●田中検証委員長 他にはないということで、ありがとうございました。 そうしましたら修正の進め方ですけれども、(2)以降もこういう感じで、進めていこうと思いますが、やっぱり読み手を意識してわかりやすい文章にしなければなりませんので、てにをは等は、これは必ず出てこようかと思いますので、その辺りのご指摘もいただいて、そこは事務局の方で作業してもらって、次回に確認していくという手順で進めるというのはいかがですか。 ●田中検証委員長 では次は、「市民への正確な情報提供の不十分」というところです。 (2)のところも、問題点の指摘は従前からの本検証委員会での指摘が記載されておりまして、確認した事実というところは事務局の方でしっかり積み上げて記載をしていただいております。 評価のところ、ここもかなり修正も入っておりますので、また2、3分、時間 9ページ とりますのでそこのところだけ読んでいただいて、またご意見をいただきたいというふうに思います。ではよろしくお願いいたします。 (各委員確認) ●田中検証委員長 よろしいでしょうか。では、この点につきましても、小林委員、繰り返しになってしまいますけれども、また、ご指摘をいただきたいと思います。 ●小林委員 4ページの評価のところの上から3行目のところの「不満を感じることとなった。また、この時期から」とした方がいいかなっていうことです。 次のパラグラフの3行目のですね「「より上層階」と答弁していた。しかし、公募選定後…市長定例記者会見で、市長は、…」とした方が、文章が読みやすいかなと思います。 5ページの4行目のところの、「この段階で…考えられている」は削除したほうがいいかなと思っています。 2つ下のパラグラフで「さらに」から始まるパラグラフの下から2行目の後ろの方の「理解する可能性」は、「考える可能性」の方がいいかなというふうに思っています。 次のパラグラフの「そうすると」から始まるパラグラフの3行目の「行政手続き」というところは、「説明や新技術の公募などとの関係が」とした方がいいかなと思います。 次のパラグラフの「そして」から始まるパラグラフの3行目の「市長の考え方など」の「など」は取った方がいいかなと思います。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。では、浅田委員の方からもお願いします。 ●浅田委員 細かいことですが、小型EVと、エレベーターは、エレベーターでいいのかなと思いました。小型エレベーターとエレベーターかと。 市長の姿勢に強い疑問を持つことになったとか、市長の発言に対して市民の方が、こういうふうに思う人もいた、こう感じた人もいたという様々な姿が具体的に書かれているのは、自分はわかりやすいと思いました。 それから、こうした市長の発言と職員の市民に対する説明、5ページの「このように」っていうところからの文章も、市民にとってわかりにくくなったことがよく伝わってきていると感じました。この(2)のところでは説明が不十分だったっていうことでその説明が不十分だった背景に、市長と職員との共通認識がちゃんと行われてなかったことによって、いろんな説明を市民が聞くことになってそれに振り回されていく。いろんな考えによって、発信されたことに市民の心が動かされていくというようなことが起きたんだとい 10ページ うことを、自分は読み取れると感じました。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。今の浅田委員の感じたことが、十分この文章で表現されていますでしょうか。 何かこう文章につけ足したりした方がいい場所とか…小林委員も特に先ほどご指摘いただいた以上に何か付け加えたほうがいい内容とか文章はございますか。 ●小林委員 特にないです。 ●田中検証委員長 そうしましたら、市の委員の皆さまの方にも少しご意見いただきたいんですが、ご意見お持ちの方、率直なところをお願いしたいと思います。 ○杉野会長 ひとつ確認させてください。浅田委員からご指摘いただいた小型EVとエレベーターの表現は、統一したほうがいいと私も思うんですけど、竹中工務店からの提案ではどうやって書いてありました?小型EVって書いてありました? ◎事務局(伊藤担当課長) 小型エレベーターです。 ○杉野会長 それを確認して、竹中工務店が小型EVで提案していたなら鍵かっこをつけるとか、少し確認した上で、統一できるんだったら統一して、もし駄目であれば書き方を工夫するなど、後でそれは確認してください。 私が気になったのは、浅田委員が先ほど評価をしていただいた箇所なんですけれども、市民が三者三様な印象を持っている。これもバラバラになったよっていうところの表現のところで、少し言いますと、「その結果これまでの市の説明に基づいて今後最優秀者の技術提案が検討されることにより、「より上層階」の導入可能性があると理解していた市民にとっては、公募により適正に選定された昇降技術を市長自ら覆した印象を持ち」までは私もいいと思うんですけど。「その市長の姿勢に強い疑問を持つことになった。」…その市長の姿勢に強い疑問を持った、という内心までここに、書くべきかどうかなんですね。 その次のところです。「その一方で、垂直昇降技術の導入に消極的な見解を持つ市民がいた」ことは私も指摘いただくべきだと思うんですけど、「最優秀者の技術提案の導入はすでに1階までとの制限の中で検討されることになっていると理解して、その市長の姿勢を肯定的にとらえる市民もいた。」…その市長の姿勢を肯定的にとらえる市民もいた。 11ページ でその次のところ、「木造復元天守へエレベーターを設置しないと理解をしていた市民の中には、市長の上記発言を、市長が垂直昇降技術の導入を受け入れたとして、「史実に忠実な復元」を掲げていた市長が従前の方針を覆したという印象を持つ市民もいた。」…ここを、こういう市民、市長が自ら覆した印象を持った市民も居た一方で、昇降技術の導入に消極的な意見を持つ市民の中には、どうして…最初の「市長の姿勢に強い疑問を持つことになった」が、ここの内心のところまで入れた方がいいのかどうか。客観的に推測できるところまでの記述で留めるのはどうか。 ただ、ここを書くことはそれなりの、裏に確認した事実があるとすれば、それをもって書くのだとすれば全然かまわないのですが、何せここのベースが背景遠因なので、あまり踏み込みすぎるのもどうかという気持ちもして。少し疑問を投げかけさせていただき、委員の皆さまのご意見をお聞きしたいところであります。 もう1点。私はずっと気になりながら、自分なりに、それほど問題でもないかと迷いながら、でもやっぱり最後だからと思って申し上げるんですけど、この表題にもあります今回、ここのフレーズは「周囲への正確な情報提供の不十分性」なんですね。で、5ページのここの(イ)のところで最後大きい違いがあって、市として十分な共通認識がないが市民に対して情報発信を行った結果、市民への情報提供に正確性を欠くこととなり、と書いていただいているんです。 正確な情報提供、正確性なのか。確かな、正しい情報という言い方も、確かにあるなと思う一方で、どこまでの階をつけていくかっていうことに関しては、付加設備の方針だけなので。例えば、副市長の考え方もあるだろうし、職員の考え方もあるだろう、市長の考え方もあるだろう、市として統一的な情報提供をしていくべきだ、ということなのか。正確なのか、統一的な方針を示すべきだと言うべきなのか。ただそのことを「正確性」っていう表現もあるのかな、とか。ここすいません、ずーっと気になりながら、そこにご見解をお示しいただけるとありがたいなと思いました。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。今の点、いかがでしょうか。 2つご指摘があったかと思いますけれども、1点目の方は、1つの方法としては、そういう主観的なところまで踏み込まずに、「そういう理解をした市民もいたのではないか。」とかですね、投げかけるようなことで、そういう理解をした市民がおられたことは確かですから、そこを検証委員会としては推測の形にするというやり方もあろうかと思いますが。 ○田嶌委員 この辺りなんですけど、12月辺りに障害者団体連絡会もありまして、そういった公募で選定されたところの説明をする一方で、ほぼ同時期に市長 12ページ がエレベーター1、2階まで、という発言がありまして。そういったときに障害者当事者の方からも、この市長に対する疑問みたいなものは出されていましたし、その後、障害者団体からの文書での抗議文みたいなものが出ていた記憶もあるので、もしかしたらそういうことを書くのも良いのかなと思いました。私たちの方にはそういう疑問の声が届いていたので、「思った方もいたんではなかろうか」ではちょっと弱いかな、というふうには思いましたけれども、今、「市民にとっては」というふうに幅広く書いてあるので、ひょっとしたら居たかもしれないというような表現になっていますけれども、具体的に障害者団体、とか書きながらであれば、事実になるのかなと思いました。 ちょっと正確な表現などは、手元に持っていないので申し訳ないのですけれど。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。浅田委員、小林委員いかがですか。 ちょっとすいません、今、田嶌委員が言われたようなことを書く場合は確認した事実の中に、少し「団体連絡会からこういう意見が出てきた」とか、「障害者施策推進協議会からこういう意見書が出されていた」っていうところを、確認した事実に書けると、「いた」っていう断定ができていくかなと思います。 ●小林委員 ここの書きぶりで、私ちょっと気になったところは、結局、市民からの市長等々に対する評価っていうんですかね。そこまで書くかどうかっていうところがあって、だからこう市長に不満があるとか、市長に賛成なんだ、みたいなところまでこの検証で書いていいかっていうと、若干そこは躊躇いがある。戸惑いがあるっていうところで、そこを外すんだったらこういう印象を持つ市民がいたり、別の印象を持つ市民もいたりっていうとこで流したほうがいいかな、という気がしてます。 仮に先ほどの、もちろん障害者団体からは不満があったって話ですけど、そこをあまり強調すると余計に障害者団体対何か、みたいな対立を煽るような文章に読みかねない…書き方次第ですね。ちょっとそこも、若干不安もあるので、だから私も副市長のおっしゃる通りその評価、市民からの市長に対する評価のところは削って、こういう印象を持った人も、こういう印象を持った人もいて、色々バラけた書きぶりの方が、無難かなっていう気がしています。 なぜかというと、ここの2までのところって、比較的客観的な…誰が悪いって話ではなくて、こんなずれ感があって、その結果えらいことになっていますよ、っていうラインになっているんですね。多分3以降は「市長に問題があるよ」ってなっていくところなので、ここはそういうところでいいのか 13ページ な、っていう気はしているということがあります。 本当はインテグリティの話だから「統合性」ということなんですけれど、なかなか「情報の統合性」とか「インテグリティ」って、慣れている人じゃないとわからない気がするので。でも、「正確性」というのも何か正確じゃないような気がするので、「十分」っていう表現ではないでしょうか。「十分に情報が提供され」「十分な情報」など、一般用語的には「十分」って表現でまとめるんじゃないかなという気がしているんですよ。いかがでしょうか。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そうですよね。理解するために十分な情報が提供されなかったという、そういう感じですかね。 ●浅田委員 今のお話で、市民の十分な理解に繋がる情報発信のような、そういうことなのでしょうか。 ●小林委員 十分な情報が提供されていないところに問題があるということで。十分の中にすべてが入っているというか。通常だと副市長のおっしゃるとおり、インテグリティの話なんですけど、研究者だとインテグリティというと、統合性と思いますけど、普通、インテグリティを情報の統合性とは思わないんじゃないと思って。そこが読み手のわかりやすさということで、十分な対応が必要なのではないかと。 ●浅田委員 様々な情報によって右往左往してしまった、という感じがあるように思うので。 ●小林委員 本当は、政治家としての市長の方針と、これからの方針が異なることがあっても、一旦決めたことを絶対変えられないということはないので。そういうことを通したいんだっていう時に、ちゃんとその説明とか、あるいはこういう経緯だったけれどもこういうふうに変えていきたいんだとか。あるいは自分はこう思ってるけども、こういう手続きだからこう進めるんだ、みたいなところの十分な説明がなくて、「自分はこう思うんだ」「自分はこうやりたいんだ」っていうことだけポンって言うから、駄目だったっていうことで、そういう点では十分な説明がなかったんじゃないのかなということで。そういう点で、十分な説明がないってことじゃないかなって気はしています。市長じゃなくても職員が話をしても良かったと思いますけど。それはどっちかわかんないですけど、市として十分な説明がなかったということでまとめられるような気がしてます。 ○田嶌委員 先ほど、障害者団体も市長の姿勢に疑問、というふうに、そういう声もあ 14ページ りましたけれども、その根底にあるのはやっぱり市長と職員が言ってることが違うというところがあったので、やはり正しい情報統合がされていなかったといいますか。そういったところから、職員の方が信頼できると多分団体の皆さん思っているので、攻撃の先が市長にいったということであって、やはり情報がきちんと統合されて、情報提供されていなかったというところが根底にやはりあるかなと思いますので、表現を和らげていただいた方が、市長対障害者にならなくて良いのかなというふうに思いました。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。 そうしましたら、先ほど会長がご指摘いただいた2点については、1点目は、我々としては、市長の姿勢に反対する、そういう市民の方もおられたという事実はありますが、報告書の中では、いろいろな理解をする可能性を生じさせてしまったという辺りで、まとめていければと思います。 それから、正確性という言葉については、十分な情報が提供されなかったというところでよろしいでしょうかね。 ○鳥羽委員 それでも確かにいいとは思いますけれども、先ほどの統合性っていうとなかなか難しいんですけど、私はやっぱり、市長と職員との考え方がそれは違うこともありますけど、最終的には、市しかないって思ってまして。そう考えると、「市としての統一的な情報が」とか、「が提供されなかった」という言い方にした方が私はいいのではないかな、というふうに思うところです。 ○杉野会長 「統一的な情報」という言い方もありますし、それを小林委員がご指摘いただいた言葉、ニュアンスにどういうふうに近づけていくのか、言葉の選び方があるんですけど。「十分な情報」と言う時に、量のことであるように思われるのは、ちょっと違うのかなとも。何か代わる言葉のご提案を、先生方からいただきたいなと思いつつ、統一的な情報というよりは、「統一的な方針による十分な情報」なのか、統一的な方針のもとでの情報提供なのか。その辺りで、何か適切な言葉はないでしょうか。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。「共通認識に基づいた一本化された情報」とかですね、そういう言葉を考えてみましょうというところで、次へ進みたいと思います。他にはご意見ございませんか。 そうしましたら3番目ですね、「職員の苦悩や葛藤の影響」というところです。ここも評価を中心に検討いただきたいと思いますので、また2、3分時間をとりますので、一度、目を通していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。 15ページ (各委員確認) ●田中検証委員長 そろそろよろしいでしょうか。そうしましたら、順番で申し訳ありません。小林委員の方からコメントをいただきたいと思います。 ●小林委員 忘れないように、先ほどの「十分な情報」のところだけ。比較的早い段階のところで、例えば、「市長個人や個々の職員の考えではなく、市としての方針を十分に」みたいなことを入れておいたら、あとは十分な情報提供がないっていう感じでいけるのかなと。「市長個人や個々の職員の考えではなく、市としての方針について、十分な情報が提供できてなかった」とか、結果としてそうだったみたいな感じのことを入れておけば、あとは情報提供がっていう話で、そういうことなんだなってことが文章として読めるのかなって気がしてますので、ご参考いただけたらということです。 評価のところで、7ページの3パラグラフ目ですが。「新技術の公募は」っていうところの2行目の、「専門の評価員が適正に審査したものである。こうした行政の適正な手続きを踏んで得られた結果は、市長も尊重すべきものである」とした方が、読みやすい気がしております。 次のパラグラフのところなんですが、「市長が云々」から5行目のところで、「相当なプレッシャーを感じていた者もいた。」にして、次のパラグラフの「また、職員は云々かんぬん…意識に少なからず影響したと考える」と入れて、さらにその次に、「又」にするか「更」にするか、何も入れないかは別にして、「職員に対するヒアリングでは云々かんぬん」のところですね、ハラスメントの話を入れると。その上で、「それらのことに鑑みれば、市長は行政の長として、公募結果の遂行について職員に対する配慮に欠けていた面があると言えよう」みたいな感じで、市長の問題点っていうのを全部ひとつにまとめた方が読みやすい気がしています。次に副市長の話が来る、みたいな流れかなって気はしています。 その副市長の「他方、所管副市長は云々」から次の行の「必要性を認識して対応を行うとともに、注力していた。その結果、副市長は、まずは1階に設置し段階的に上層階に…考えを示したが」で、「職員としては」は削って、「上層階を目指して…決定することになることに、職員からの理解は得られなかった。」という感じかな。 最後のパラグラフの、「大規模プロジェクトであるにもかかわらず」というのは、流れ的に繋がりにくいので、削ってもいいかなって気がしてます。 ハラスメントのところの書きぶりは、どう書くことが誤解を招かないのかなという気がしてて、ハラスメントの検証委員会みたいな独り歩きしそうな気もしていて、皆さんのご見解を伺いたいところです。 16ページ ●田中検証委員長 ありがとうございました。では続いて、浅田委員、お願いしたいと思います。 ●浅田委員 私の方は、特には気になるところはないのですが、最後のハラスメントのところですけど、やはりここで、「市長と副市長から受けた発言で」と書かれているので、着目されることは避けられないと思います。 ここで述べたいのは、ハラスメントというふうに受け止めるほど関係者の円滑なコミュニケーションが取れていなかったということを、指摘しておきたいということです。どう書いたらいいかは上手く言えないんですけど、そこを強調して伝えていけることがいいと思いました。 職員の方たちがずっと、市民の方の声を聞いてやってきて、そして、市民の方の思いと市長との狭間に立ってという、苦悩をされてきたというのは感じてきたところで、自分はその辺りがここに伝わっていると。自分もヒアリングをさせていただいたので、そう感じるのかもしれないんですが、その辺りが伝わっているといいなと思います。 ●田中検証委員長 この書きぶりは難しいところですね。「強い圧力を感じていた」という表現にするなど、少し工夫がいるかと思いますが。 そこは問題点の指摘というところで少しとらえて、市の委員の皆さまは、ご意見お持ちの方おられますでしょうか。特にはございませんかね。 ●小林委員 ここの記述がすごく難しいのは、一方でヒアリングのところを誰かっていうのは、分からないようにして出すっていうことなんですけど、そこで明らかにハラスメントだっていう表現が使われている以上、書かないといけないんですけど、どう書くかですよね、というところが非常に難しくて、検証の対象ではないんだけども、書かないわけにはいかない。 ●田中検証委員長 そうですね。強い圧力を感じていた職員もいたっていう、そういう表現にしてもいいかなと思います。ただ、そこはひとつ課題としてとらえていきたいと思います。 そうしましたらちょっと時間の都合もありますので、最後の(4)のところ、またその評価のところを中心にですね、2、3分お読みいただいてコメントいただけたらというふうに思います。皆さんよろしくお願いいたします。 (各委員確認) ●田中検証委員長 それではまた、順番にコメントいただきたいと思いますが、小林委員の方 17ページ からお願いしてよろしいでしょうか。 ●小林委員 私なりに先ほどのパワーハラスメントのところの表現なんですけど、多分パワーハラスメントについては、当委員会の検証対象ではないが、ってわざわざ言うから余計にこう、何か検証しろってメッセージ性が多分出るので。もうそうじゃなくて例えば、市長や副市長の言動を、パワーハラスメントと感じる職員がいるほどに、コミュニケーションが取れてなかった状況なんだみたいなことで、さらっと書いてってことでいいかなって気がしてます。 次の4の評価のところですが、9ページの上から2行目の「無作為抽出によるアンケートや討論会などを実施する場合にあっても、その結果のみによって、方針などを決定するのではなく」を削除した方がいいかな。 別途云々かんぬんで「無作為抽出のアンケートなどの実施は、手法の1つとして否定されるものでないと考える。」かな。で「また、次の」で「また」じゃなく「ただし」、「ただし、本件公募については」かな。 で、「…あるため、その選定結果が否定されるような」の「その選定結果」ってことは「その公募の選定結果」とした方が、意味が取りやすいかなって思いました。 で次の次のパラグラフの「今回のように」と始まるところで、4行目の最初「必要であり、市民としては…何階まで設置するのかを検討する予定であることなどの説明の、されている必要がある」かな。っていう感じ。ちょっとここ文章を整理したほうがいいかなってことです。 次のパラグラフの「しかし」の始まるとこの4行目の冒頭の「その導入の是非も含めて検討する。」下から2行目の後ろの方の「これまで進めてきた行政手続き」っていうところは、行政手続きはちょっとわかりにくいので説明や、何とかって感じに。公募の手続きって感じの方がいいかなって気はしています。 次のパラグラフの下から2行目「印象を与え、討論会における意見対立の素地を作り」の方が良いかなという気がいたします。 次のパラグラフの「なお」で始まるところですが、最後「しかし」っていうのを上に入れたほうがいいと思っていて。「なお組織として人権感覚の希薄さについても付言すると…たとえ、はちょっと漢字が違うと思う…たとえ間接的であっても市への事業を原因として人権侵害に発展するようなことがあってはならない。しかし市は、云々かんぬん…してこなかった。」という流れかなという気がしています。 最後の10ページになりますが、下から3行目名で「そうした人権感覚が不十分であったと言わざるを得ない」…ここ否定的な、ここは何ていうか、否定できない、だとちょっと弱い気がして。ここまで言ってきたから、「言わ 18ページ ざるを得ない」って強く出した方がいいかなって気がしています。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。浅田委員、いかがでしょうか。 ●浅田委員 順番に整理していただいた田中先生の流れで、私は読みやすくなったなと思って拝見しました。 それから障害者団体の方の、事前に伝えられていた懸念とか要望などがあったけど、実は十分に対応が行われていなかったというようなことも書かれていくことで今回、障害者団体の方たちに対してヒアリングでお聞きしたことも、踏まえた上での評価になっていると受けとめることができると思いました。以上です。 ●田中検証委員長 それでは市の委員の皆さまから。ご意見お持ちの方、おられますでしょうか。 ○杉野会長 私が感じていることを申し上げますので、私がこれから申し上げることが、市の方に肩入れをしているという風に受け取られるようでしたらご指摘ください。その上でお聞きいただきたいんですけれども、今回、この差別発言は、無作為抽出のアンケートとか討論会、そこで差別発言があり、そこで今事業がスパッと止まっている状態です。ここに書いていただいているように、市民討論会をする前に別途、障害者団体とか、関係者に対して、今回はこういう手法で討論会しますという事前説明とか、それからその後、別途また意見聴取の機会は設けますっていうメッセージが伝えられるべきだ、というふうに書いていただくのは、私はその通りだと思うんですけど。 ただ、こうしてワークショップ等で積み上げた意見も、最終的にこの討論会したときに白紙に戻すんじゃなくて、討論会の意見も1つの意見で、でも、積み上げてきた障害者団体の意見も総合的に加味して最終的に文化庁に提出しますってつもりだったかもしれない。わからないんですね、ここ。まだ観光文化交流局、副市長を含めて、何もまだ市としては方針を決めていなくて、討論会をとりあえず実施したところでぷつんと切れているので、もしかしたらその後、全てをもう1回振り返った上で、文化庁に提出するという方法をとられていたか、その後、障害者団体にまた別途何かリアクションをするつもりであったかは、不明です。 ただスケジュールを優先していたということを考えると、この市民討論会でぶちっと切って、すぐに案を作成していった可能性も高いんですけれど。そこに最後の討論会の意見だけが反映されるかどうかもわからない状態の中で、こうすれば回避できたとか、こうすべきであったんじゃないかと 19ページ いうことを言っていただくのは、当然だと思うんですが、これをしなかったことが、その遠因であるというふうに結論付けていただくのは、どうなのかなという疑問をここで感じましたので。私の言っていることが、市の方に肩入れ、偏っていたら、それは容赦なくご指摘ください。 もう1つは、最後の方です。もちろんこれは名古屋市として、予防策をとっていかなかったということは、市の姿勢として欠落している部分だと思います。障害者団体に対して誹謗中傷が届いているという事態が生じていたにもかかわらず、会議の非公開以上の手立てはせず、事後にはやるけれども、トラブル予防しなければいけないのにそれが無かった、というふうにご指摘いただくのは、これがもうこの事象が起こったときに、そこを予想して、予防策を取っておかなければいけなかったというのは、もう遠因じゃなくてこれは原因であると思います。であればそれに対しては再発防止策もきちんと書き込んでいきたいと思います。 最後、それがすべてに対して、市としてのそれが人権意識の低さであると言うならば、この事業に関わった市長副市長はじめとした関係者の人権感覚の低さというご指摘ではなく、名古屋市として、そういう体制を進んで取ろうという仕組みがないところで、名古屋市としての姿勢、市全体について書いていただくべきかなと思いますが。これをもって、全て観文、市長、担当副市長、関係者だけの人権感覚の低さが問題ではないんではないかと。結論帰着についても、市全体に言及されるならわかるなと思ったというのが私の感想ですが、いかがでしょうか。 ●田中検証委員長 浅田委員、小林委員、いかがでしょうか。 この会長の1点目のご指摘ですけれども、市民に対して、今まで進めてきた公募、そしてその結果を、ゼロに戻してしまったのではないかという印象を与えたことが問題だったと。そういう書きぶりにしてもいいかなと。つまりまだいろんな可能性がある中で、あまり1つのところを切り取って断定するのは、少し避けた方がいいんじゃないかっていうところですね。ちょっと難しい。少し考慮時間をいただいていいですか。 ●小林委員 1つ目のところは、無作為抽出とか討論会、これまで積み重ねがあって討論会をやって、そこがここで問題にしているんではなくて、公募選定手続きの後に、十分な説明がないのに、アンケートとか討論会をやったっていうところの問題なんですよね。それはやっぱり問題なんで、手続きでもう公募やって優秀者決めて、技術的に可能であればそれやるよって決まっているのに、それについて改めて聞く。それでいいんですかって聞くっていうところは、やっぱり十分説明がない限りは問題があって。そこがやっぱりもめた原因になっている、遠因になっているっていうところは、その通りじ 20ページ ゃないかなって気はしていて。そのニュアンスが正確に伝わっているかどうかっていうところが読み方だと思うんですけど、多分そういうことかなって気がしてて。 あと、予防については、市全体っていうか結局、障害者団体からいろいろ言われていたのに、対応しなかったっていうところが、まさに今回の関係者の問題として多分指摘されていて。それもやっぱり、そもそも市全体っていうよりは、やっぱり関係者の対応のまずさっていうところなのかなって気はしていて。もちろん検証ってどうしても結果論で見るものなので、実際それができなかったから職員として能力失格かっていうそういうレベルじゃないかもしれないですけれども、今後に生かしていくためには、結果論ではあるけども、やっぱりそういう問題があったよねっていうことを検証としては指摘していくことは必要になる気はしていて。職員の人に過度な要求をしているようにも読めるけれども、多分検証ってそういうものにならざるをえないのかなって気は。全部結果論でしか言えない話なので、というところかなって気はしているんですけども。そこら辺のニュアンスをちゃんとこう、うまく表現できているかっていうところかなって気はしています。どうですかね。 ○杉野会長 ありがとうございます。 ちょっと引いて考えると、公募手続きをやった後で市民討論会をやったのが本当にまずかったか。「可能な限り上層階を目指す」という表現に対して、色んな解釈が出てきているのに、これに対して、一回市民の意見を聞いてみようっていうのは、手法はどうであれ、あり得るかなと私は思ったんですけれど。ところが今回、市民討論会でそれだけじゃなくて、そもそも設置しないって言ってきたところが問題かなと思います。 この市民討論会をしたこと自体が、問題かどうかがよくわからないです。 ●小林委員 これはその通りで、この選定の結果が否定されるようなアンケートや討論会があってはならないという流れなんでしょうね。結局はつけないとか、できるだけ下の方がいい、みたいなそんな話は駄目ですよ、という流れで書いていると思います。それがうまく読み取れないことであれば、書き方を工夫しないといけないってことだとは思います。あくまで一般論として障害者団体からもそういう関係者団体から話を聞いて、広く市民団体からも意見を聞くことは、一般論としてはよいって話なんですね。ただ今回のことについては、ちょっと問題がある、という流れなのかなという気がしていますが、そこのニュアンスがきれいに書けるかな、ということだと思います。 ○浅田委員 そうですね。会長さんが言われる、今回ここで広く市民の意見を聞くため 21ページ に、まずこの会自体を行うとしたとしても、そのための手続きのところかなと。そのための手続きとして、例えばちゃんと公募で昇降技術を選定していると言っているのに、設置しないという選択肢があったアンケートであるとか、障害者団体に説明してきたことが、急にここで説明されないまま実施されていったこととか。そういうところの手続きの部分に、本来するべきことがあったのにできていなかったということが、指摘するべき課題だというふうに自分も理解しています。 ●小林委員 よろしいですか。何か今の書きぶりだけでざっと読むと、多分、アンケートや討論会とか、そうした事業って言うか、そのこと自体が問題と読めてしまうところが問題ではないかと思います。 実際は、それをやること自体の問題じゃなくてやり方とか、もうちょっとミクロなところが問題だというところをもうちょっとはっきり書いた方が、良いということだと思うんですよね。事業自体が問題だって読まれかねない書き方は、検証委員会としての範囲が超えてしまうっていうところのニュアンスなんだろうという気はしていて。そこをはっきり書けたらと思いました。 くどくど書く必要はないんですけど、ついでに言っておくと、そもそもこの討論会とかやった目的自体が、例えば、副市長は市長を説得するためにやっているとか、明らかに目的も間違いというかおかしい話で、そういうことも入っているので、そこら辺のぐだぐださっていうんですかね。それは他のとこで書いているのでいいんですけど、まとめて書かれてもいいと思います。だからそこら辺の事業そのものはマクロの話だけに、ミクロな問題点を問題だとはっきり書いた方がきれいになるということでしょうか。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。 やっぱり、設置しないという選択肢がアンケートに掲載されていたこととか、あるいは、もう設置することが決まっていて、何階までというところがこれからの検討課題ですというところを、討論会を開催する前にですね、しっかり市の方針として説明するということにすれば、この討論会の開催目的もはっきりしてきたんだろうと思うんですけど、そういったことが全くなくて、すべては市民の皆さまからご意見をいただいて検討します、というような説明に終始したことが、やはり討論会を開いたこと自体ではなくて、開催に際しての説明が、あたかも設置しないことも含めて議論するんだというメッセージになってしまったというところをしっかり書ければなと思いました。そういうニュアンスが出るように修正をしていきたいと思います。背景と遠因部分は、以上として、今、ご議論いただいたようなところを基に、また修正を加えていきたいと思います。 それから次に、再発防止と、それから「おわりに」というところも資料で出て 22ページ いるかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。ご意見お持ちの方、おられますでしょうか。 ○杉野会長 再発防止のところに関して、まず絞ってはどうでしょうか。 ●田中検証委員長 では再発防止について、ご意見お持ちの方がおられましたら、お願いいたします。 ●浅田委員 市民からの信頼回復に向けた最終提言の3ページのところに、「多様性を尊重し、あらゆる差別を許さないという人権に対する明確な意思を示しそのため施策を実施することが必要である」というふうに書かれています。最終提言として、障害者差別解消推進に関する条例の改正と人権条例の制定が書かれているんですけど、まずは提言の前に、今回の事案で、障害者の方が実際に深く傷つき、そして非常に憤りを感じられたという、そういう出来事自体はあったわけなので、差別事案のようなことが二度と起きないためにこういう施策を実施することが必要だという、ここにそういう事を入れる必要はないのかと感じました。 ●小林委員 今のことについてはちょっと考えさせていただいて、ちょっと別のところですけど、4ページの人権条例のところで、自分で書いてまた付け足す感じですけど、基本的な考え方のところで、市民の啓発が抜けていたような気がしたので、最後のところで、「人権意識・人権感覚を養成するとともに、市民に向けて人権教育・啓発などを通じて、人権文化を確立すること」みたいなことを出したほうがいいかなということです。今回、差別発言をされた市民の方の話もあるので、というところです。 そして、体制の方向性の2つ目の黒丸の2行目の後ろのところですが、「やむを得ず受忍することも考えられる。そのため、」次は削除して、「解決困難事例や云々かんぬん」としたほうがいいかなって気がします。「市の人権救済に対する姿勢を明確にするため」というのは、繋がりが悪い気がしたのでそこは切ったほうがいいかなっていうところです。 下から2つ目の黒丸のところの3行目のところで、「人権意識や人権感覚を育成し、人権文化の確立に取り組むこと」としたほうがいいのかなと言う気がしました。 5ページの最後の黒丸の2行目の「このことから、市の施設や公共の場などでの」と、「公共の場」というのも入れたほうがいいかな、という気がしています。人権条例のところは以上です。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。市の委員の皆さま、お気づきの点ありますでしょ 23ページ うか。 ○田嶌委員 このタイトルなんですけど、「公募選定後に無作為抽出によって市民討論会を開催した手法等」というふうに書いてあるので、中間報告の終わりにも書いてあったんですけど、これを見たときに、討論会の是非も検証するのかなという印象を持ちまして、このタイトルになると、討論会を開催したこと自体が間違いだったんじゃないのかと言われたときに何か答えがあるのかなと期待してしまう方もいるかなと思ったので、タイトルから変えていただけるといいのかなと思いました。 ●田中検証委員長 そうしましたら、タイトルの付け方も含めて、注意して記載をするようにしましょう。ありがとうございました。 それでは、あと、「おわりに」の部分ですけれども、この点は、何かご意見お持ちの方、おられますでしょうか。 ○杉野会長 先ほどの議論の続きですが、正確な情報発信に関わる記述のところがありますので、先ほどいろいろご指摘をいただいたので、もう一回ちょっと。小林先生からご提案いただきました、市民が理解される十分な情報というようなことを具体的に書くという記述に関するサジェスチョンもいただいたので、そこをもう一回踏まえて、記述を直すようにお願いをしたいと思います。 ●小林委員 てにをは的なことなんですけども。 2パラグラフ目の3行目のところで、「一致しないまま事業が進められ、職員に苦悩や葛藤が生じた。」でしょうか。 次のパラグラフの、「こうした状況が、市民への…云々かんぬん、混乱を招き、さらに市民の間で誤解などが生じたまま」というのと、一番下の第5パラグラフの上から3行目のところで、「多様性」という言葉を入れたほうがいいかなっていう気がしていて。障害者差別とかあるので。すべての市民が、お互いの多様性や人権を尊重し、という形で、何か「多様性」というキーワードを入れたほうがいい気がしております。 ●浅田委員 最後の段落、「日本を先導する実効性のある人権関係条例を新たに制定し、」とありますが、これ、人権条例の名前は…。 ●小林委員 人権条例です。 ●浅田委員 人権条例ですね。 24ページ ●田中検証委員長 私からは第一文のところですね、「当検証委員会は」という主語を入れたほうがいいかなと思いましたので、そこだけコメントさせていただきます。 「おわりに」については、他にご意見お持ちの方、おられますか。よろしいでしょうか。 次に、中間報告の記載の訂正に関する事項です。中間報告を提出させていただいたんですが、その後のヒアリング等を経て、もう少し表現を強くしてもいい部分があるんじゃないかと、こういうご指摘をいただいておりました。小林委員の方からその点を精査いただいて、6点について、「思われる」という表現から、もう少し強い表現に変更してはどうかというご提案をいただいています。私も確認しましたけど、これはこれでいいかなと私も賛同するところです。 特にご意見お持ちの方おられないようでしたら、この修正案で中間報告を訂正していきたいと思いますが、いかがでしょうか。 (異議なし) ●田中検証委員長 ありがとうございます。 それでは、検討事項は以上となりますが、あとは、今後の進め方については、後で相談させていただきましょうか。 今後のスケジュールについて、事務局の方からお願いできますか。 ◎事務局(伊藤担当課長) 次回は9月12日となりますが、本日いただきましたご意見につきましては、会議録等、速やかに取りまとめて委員の皆さまへお送りしますので報告書の記述をお願いしたいと思います。 12日の他にですね、9月18日もご予定をいただいております。この会議の後に、スケジュールの打ち合わせの話もいただきましたが、それを踏まえて、その2つの日程の中で進めていただきたいと思っております。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。では、以上とさせていただきたいと思います。会長の方に進行をお返しいたします。 ○杉野会長 ありがとうございました。 本当に最終に向けての詰めの議論で、委員長にはご負担をおかけいたしました。申し訳ございません。ありがとうございました。また、協議していただき、今日もいろんなアドバイス、ご指導いただきましてありがとうございました。 事務局からありましたように、9月12日、そして18日は、予定をしてお 25ページ ります。いよいよ最終的な報告に向かっていくということでございますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。では本日の会議は以上でございます。長時間ありがとうございました。