1ページ 第3回「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」における差別事案に係る検証委員会 議事録 令和5年11月20日(月)  午後2時00分〜午後4時05分 《事務局には◎、外部有識者の委員には●、それ以外の委員及び会長には○をつけ区別しています。》 ○杉野会長 それでは時間となりましたので、始めさせていただきます。 本日はお忙しい中ご出席いただきましてありがとうございます。ただ今から第3回「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」における差別事案に係る検証委員会を始めさせていただきます。 本当に外部有識者委員の皆さま方にはここのところずっと、丁寧に、市長、副市長以下のヒアリングをお勤めいただきましてありがとうございました。 それではまず始めに、本検証委員会の公開・非公開についてです。本検証委員会は要綱第4条第3項におきまして原則公開となりますが、本日は名古屋市情報公開条例第36条第1号の非公開情報が含まれる事項の審議でございますので、全て非公開とさせていただきますのでよろしくお願いいたします。 では議事に入ります前に、報道機関の撮影のために少しお時間をとりたいと思います。お待ちくださいませ。よろしくお願いいたします。 <報道機関 撮影> それでは大変恐縮ですが、報道機関の方々はご退室をお願いいたします。 <報道機関 退室> これより議題に入りたいと存じます。行政委員の杉浦委員ですが、本日事情によりまして欠席とさせていただいておりますので、ご了承願いたいと思います。 本日すべて検証に関わる議題ということですので、田中検証委員長に議事の進行をお願いしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。 ●田中検証委員長 それでは議題に進んで参りたいと思います。 この間、小林委員にはヒアリングの全対象者の司会を担当いただきまして、本当にありがとうございました。浅田委員にもありがとうございました。8名の方に同席をいただきました。私は、6名のヒアリングに同席をいたしました。 それではまず、検証報告書の骨子案について、共有させていただきたいと思います。本日、資料1と資料2が出ているかと思います。資料1の方は最終的な検証報告書の構成案でございます。それから資料2は中間報告書 2ページ のイメージです。この資料1と資料2についてまとめて事務局からご説明をいただけますでしょうか。 ◎事務局(百合草室長) スポーツ市民局人権施策推進室長の百合草でございます。 では説明させていただきます。資料1でございます。こちらの方は田中検証委員長から報告書の構成案ということで事前にお出しいただいているものでございまして、そちらをまずはわかりやすいように、項目立ての一覧とさせていただいているところでございます。資料2は、中間まとめの案ということでお作りいただく予定になっております部分に関しまして、その概要をまとめたものでございます。 資料2ですけれども、こちらは6月3日の討論会の直接的な原因究明分のほか、大項目としまして第2.中間報告の位置付け、第5.ただちに取り組むべき再発防止の対応、第6.今後の検証に向けて、の項目を入れた構成となっております。 田中検証委員長のご提案ですけれども、たたき台ということでお聞きをしておりますので、今後の議論の中で、項目の名称の変更等の必要も含めてご検討いただくものとお聞きしております。よろしくお願いいたします。以上でございます。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。 現時点においてのものということですけれども、スケジュール感をちょっと共有しておいたほうがいいですかね。こちらも、事務局から大まかなスケジュール感、もう一度共有いたしましょうか。 ◎事務局(百合草室長) ではご説明さしあげます。 前回もお渡しさせていただきましたスケジュール的なものでございますけど、今回、第3回目ということで、こちらの骨子の関係ですね、まずはお出しされているという状況でございます。 次の第4回目で、中間まとめに関しまして、一定の議論をまとめた形で、こちらの項目を、修正しながら埋めていくという形で予定されておりまして、第5回目で、中間まとめということで案を成案というのが、前回、お示しをされたスケジュール案のイメージでございます。 この中間まとめは6月3日の討論会における差別事案そのものに関しまして、まずは焦点を当てて中間まとめとしていくという形になっております。以上でございます。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。 ということで、この検証委員会の役割としては、1月29日ですね、第5回の検証委員会までにはこの中間報告書を取りまとめるというところをひとつ目標にしなければなりません。次回、第4回、12月18日にはある程度の骨 3ページ 子案を作成しておく必要があります。ということで本日ですけれども、この中間報告書の項目について、概ねこういう項目で良いかどうか少し、確認をしたいのですが。これは小林委員、浅田委員からコメントございますでしょうか。 ●小林委員 小林です。基本的にはこの骨子案の形でいいと思うんですが、実際に書いているうちに、全体のバランスとかの分量の問題もあるので、例えば当日の運営責任、責任体制というところの事後対応というところは結構重なるときもあるかもしれないので、実際書いてみて必要に応じてひとつにまとめるとか、そういうことは必要かもしれませんが、差し当たりはこういう形でいいんじゃないのかなと思っております。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。浅田委員、いかがでしょうか。 ●浅田委員 浅田です。私も今小林先生がおっしゃってくださったように、当面この形で、今回も洗い出しながらどこに入れるのかなというものは、確かにありましたので、具体的な内容を挙げる中で見直しが必要なところを入れていくなり、削除するなりという形でいいのかなと思っております。よろしくお願いします。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。鳥羽委員も平松委員もこういった形でよろしいですか。 ○鳥羽委員 鳥羽です。報告書の構成はこれでよろしいかと思います。あとは、この構成に従って、今日、問題意識は粗々のいろんなご意見をもとに検討していくと思うんですけども、それに基づいて検証し、最終的に評価するという形になりますので、もしかしたら評価した後にまた問題意識を直すということも、やはり整合という観点であるかもしれませんので、そういったことで、問題意識を完全に固めてから評価というふうにこだわらないほうがいいのかな、というのはちょっと感じております。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。平松委員。 ○平松委員 平松です。先生方、そして鳥羽委員にも今お話いただいたとおりだというふうに思っております。ありがとうございます。 ●田中検証委員長 杉野会長からコメントはございますか。 ○杉野会長 ありがとうございます。 中間報告に向けてイメージを多分、固めていただいて、中間報告以外のと 4ページ ころに送るものと中間報告にするものの仕分けというか、もしかしたらそこが一番難しいのかなとは思いますけれど、中間報告で触れたけれど実はもう少し深いところまで全体を検討するときに考察する必要性があるものが残ってくるのかなというふうに思いますね。その辺は各有識者委員の皆さんのご意見をお伺いしながら進めていただけるといいのかなというふうに思います。ありがとうございました。 ●田中検証委員長 皆様ありがとうございます。 そうしますと、資料2のイメージでまずは進めていくということにしたいと思います。今、各委員からご指摘の点も十分に踏まえて中間報告書の取りまとめと最終報告書の取りまとめに進んでいきたいと思います。 資料2を見ますと、はじめにと、それから第1、検証委員会の設置の目的、第2、中間報告の位置付け、第3、討論会の開催に至る経緯及びその後の名古屋市の対応、このあたりまでは事実関係ですので、これは市の方である程度記載を進めていただいて良いかなと。これは特に意見ではなく、客観的な事実経緯のところですので、進めていただければというふうに思います。 今日議論しなければならないのは第4、当検証委員会の問題意識と検証というところです。先ほど鳥羽委員からもご指摘いただきましたように、おそらくここではヒアリングする前に、こういうところはどうだったんだろうかという問題意識を持っていた部分と、それからヒアリングをしてみて、新たに出てきた問題意識、それからおそらく今後検証を進めていく中で、少し評価のところとの関係で問題意識を修正していく部分も出てくるかと思います。 まず、ひとつは討論会とされた経緯については従前から、各委員の方でも問題意識があったかと思います。つまり、市民ミーティングとかあるいは説明会とか、そういう名称ではなくて討論会ということになったために、参加する市民の皆さんが、ここは討論する場だということで議論が激しくなって、それが差別発言を生じる前提になったんじゃないかと。背景になったんではないかというような問題意識はあったかと思いますが。どうしましょう、この辺りから議論を進めてよろしいですか、それとももう少し項目を出しますか。 問題意識のところからいきましょうか。まずこの討論会とされた経緯というのはひとつあります。それから事前の準備についての問題意識ですが、今、小林委員と浅田委員から様々問題意識の指摘がされたところですけれども。ここは事前の準備ということで大きく括るよりも、もう少し細かく区切ったほうがいいのかなという感じを私個人は持っています。具体的には、事前の準備として、まず五つほどあるかと思います。一つは、いつも通りの市民の説明会としての準備が行われたのではないかという、今回は無作為抽出の5000人アンケートから参加者を募るという初めての試み 5ページ でしたので、その初めての試みという点について準備が不十分だったのではないかというところが一点あると思います。それからアンケートの設問のところで、昇降技術を設置しないという設問を加えていると。これはもうすでに昇降技術の選定が終わった段階で、手順としてはもう設置しないという選択肢はないという理解になると思うんですが、それでもまだ、あえて設置しないという選択肢を入れたというところが一つあろうかと思います。それから討論会の開催の目的が、業者と十分共有されていなかったのではないかという点。それからアンケートの動機欄に様々な記載がありますけども、十分、業者あるいは関係者と共有できていなかったのではないかという点。そのあたりは、私は項目として挙げても良いかなと思いますが。ここは小林委員、浅田委員から、項目に関するコメントをいただけたらと思いますがいかがでしょうか。 ●小林委員 小林です。内容としては必要なことだと思っています。後でまた議論したらいいところだと思うんですけども、その振り分けの仕方なんですけど、目的とか、それを共有しているかという経緯というんですかね。なんで討論会になったのかというところにもすごく関わることだと思うので、単に市民の意見聴取だったのか、本当に議論したかったのかとか、意見を交換したかったのかというところが目的のところになるとすると、最初の方に入れたほうがいいのか、事前準備の方に入るのかというところは、検討する必要があるのと、多分、目的の関係で、まさに受託業者と十分共有できなかったので、受託業者からすると、例えば、昇降技術を設置しないこともあり得るという前提でアンケート項目を作っていた経緯があったというので、アンケート項目については受託業者から提案があって、それがそのまま通っていたところもあるので、そこら辺のアンケート項目というところもどちらに入れたほうがいいのかというところが、結構、目的から全部派生していろんなところが出てくるので、その振り分けというのは考えたほうがいいかなと思っております。 あと、事前準備のところで私がやっぱりちょっと気になっている項目、加えたほうがいいというところとしては、スケジュールのタイトさの問題はあると思っていまして。8月の文化庁への申請から逆算されてスケジュールを組んでいたけれども、職員の異動とか、いろいろ考えるとタイトなスケジュールで、実際、名古屋城総合事務所からはちょっと難しいという意見も出されていたという話も聞いていたので。それは、結局、通常のやり方だと考えるのか、今回、特殊なやり方だと考えるのかというところの認識のずれがあって、最後は無理を押した。そのスケジュールの問題というのは、やっぱり要るかなという気がします。 あとはYouTubeへの配信の準備不足ですかね、当然、YouTubeへ配信するということは、かなり危機管理をちゃんとしないといけないと通常思うはずのところを、かなりスルーした形でやってしまっているという、この 6ページ YouTubeの配信というところもやっぱり要るのかなというところと、また、結果としてかもしれませんけども、やっぱりトラブルが起きたときの対応マニュアルとか、あるいはトラブルが起きたときの体制、責任、役割について、ちゃんとできてなかったというところも、事前の準備としては、指摘しておかなければならないところかなというふうに思っております。 これは関連して、一部の職員の残業時間がちょっと目立って多かったっていうところも、ここに書くのかわからないけど関連するところでは業務配分とか人員配置みたいなそういうところではあり得るのかなというふうに思っております。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。浅田委員からもコメントいただきたいんですが、今のように特に事前準備に絞らず項目を自由に挙げていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。 ●浅田委員 ありがとうございます。浅田です。今の点なんですが、この事業の前の準備不足という面にはいろんな要因があるのかなと思いまして、結局、小林委員の方からも話があったように、もっと時間をかけて準備していれば、当日の対応についてもとか、あるいは討論会という名前についてもとか、いろいろな改善をする機会が、チャンスがあったかもしれないというふうに考えます。実は準備不足の時間、スケジュールみたいなものは、他の課題とも絡んできて重複して、例えばアンケートの設問と言ったとしてもその背景には準備不足、打ち合わせ不足という面も入ってくるのかなというふうに思い、問題の出し方を、どういうふうに出しても結局、重なり合うのかなと感じました。だけどそこにも影響しているということを、一旦は問題として出していった上で整理せざるをえないのかなとも思い、ちょっと今そんなことを、迷いながら発言していて申し訳ないです。以上です。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。そうですね、並べる順番は検討するというところはあると思いますし、そのスケジュール的なタイトさについては、確かに浅田委員ご指摘の通りいろいろなところに影響するので、最初に書くのか、最後に背景ということで一つ書くのか、そういうところは最後に詰めていくことになるかなと思いますね。確かにその通りかと思います。この点はいかがですかね、鳥羽委員と平松委員にもご意見いただいてもいいですか。 ○鳥羽委員 鳥羽です。小林先生がおっしゃった、どこに分類するかというのも確かにそうだと思いますし、浅田先生のおっしゃったことも確かにそうだと。やっぱり内容によるのかなと。同じことが1番にも2番にも入ってくるということもあってもいいのかなというふうに今のお話をお伺いしていたのと、事前にちょっと見させていただいた中ではそういうこともあってもいいのかなという気はしております。 7ページ ○平松委員 平松です。今先生方のお話も聞いて改めて思ったんですけれども、準備不足とか、あるいはある意味、期限がもう後ろに決まっていて、そこに向けた、先に結論ありき的な考え方があったんではないか。つまりそれは目的が何だったのか、目的が欠如していたのではないかとか、それが相互に関連して、いろんな事柄がどうもそこのあたりにくっついちゃうんですよね。ですので、この章立ての中においても非常に、明確にそれをひとつひとつ分けて考えるのはなかなか難しいのかなと。おそらく先生方は直接ヒアリングをされたので、その感じもよくわかるところはあるかなとは思うんですけど、なかなか難しいかなと。そういうことであると、重なる部分もやはり出てくるし、章立てはやっぱりこう整理をする中で決まる、あるいは動くっていうものはあるのかなというふうに感じました。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そうすると、とりあえずは項目としては挙げておいて、重なるところは重なるので厳密に、ここは目的を書く、他のところでは目的に触れてはいけないということはありませんので、重なってもいいという前提で少し作ってみて、最後に調整してみるというような工夫はあってもいいかなというふうに思います。項目としては挙げていきましょうか。 ●小林委員 小林です。その意味では、項目の意味なんですけど、多分この報告書の中での章立ての項目として挙がるというのはちょっと何か、かえってやりにくい気もするので、とりあえず検証の報告書に入れ込まないといけない要素という意味合いで、項目を全部とりあえず出して、適切と思われたものは全部盛り込むような形で文章化を大体していくという流れが、一番、何となくやりやすいかなって気がしておりますが、いかがでしょうか。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そうすると、要素としてどんどん挙げていって、章立てはまた別途考えるということですか。 ●小林委員 小林です。大きな章立てはこの骨子の形でとりあえず作ってみて、とりあえず全体として入れないといけない項目を挙げていって、それを書いてみてやっていくみたいな感じでいいかなと思います。 ●田中検証委員長 わかりました。ちょっとラフな格好で、とにかく要素を上げていこうということにしたいと思います。浅田委員もそれでよろしいですか。はい、ありがとうございます。 事前準備関係の要素としては、今委員の方々が挙げたあたりがとりあえずの要素になりますかね。追加はありますか。 ○杉野会長 杉野です。少しだけいいですか。小林委員がおっしゃった言葉、目的の共 8ページ 有のところ、とても重要だというふうに先ほどご指摘いただいて、どこに入ってくるのか、それが中間報告なのか中間報告の後なのかよくわかりませんけれど、この目的の共有というところが、例えばバリアフリーに関する市民討論会という、討論会というふうにしたのもそうですけど、もう一個、バリアフリー問題というふうに銘打っていながら、昇降技術に対する説明と意見を伺う場、実態はそうだったとか、その辺も目的共有が市民と参加された方と共有しているという意識のズレもあったでしょうし、最初にやりたいと思ったことと今回やった市民討論会とに、職員の中でも意識が統一されていなかったんではないかなという懸念があるので、その目的の所が事前の準備のところに入るのか、討論会とされた経緯の中にはいるのかよくわかりませんが、少しその辺が気になるということと、もうひとつ背景がとても気になっていまして、それは目的の共有と非常に密接に関わるんですけれど、昇降技術を公募したということは、少なくとも1階以上には昇降技術がつくんだという前提で職員たちはやっていたところが、どうもそうではない雰囲気が市長の意識の中から見えてきたときに、何かそれが影響してきた要素というのはとても大きいのかなとも思いますので、この目的の共有の前なのかその中に入るのか、事実関係としてこんな背景があったということはどうやってこの中に入れていくのか、中間報告ではなくてそれはその後の遠因なのか、その辺もちょっと私の中では整理がついておりませんがいかがでしょうか。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。それは確かにそうですね。目的の共有という点かもしれませんし、元々その目的の設定ですよね、そうですね。そのあたりをどうするか。問題点として議事録に留めていただいてぜひ検討したいと思います。 ●小林委員 私の認識では、可能性として市長の影響というのも当然あった、排除はしませんけども、確認できるところでは断定するところまでいかなかったような気がしていまして。ただ事実としては、受託業者の認識と市側の認識には明確なズレがあったと。つまり市側の認識としては、あくまでも1階までは昇降技術をつけることを前提としての会だという認識があったにもかかわらず、受託業者側はつけないという選択も含まれたものだという認識があったと。1階まではつけることは前提ですよという説明は、受託業者は聞いてないということでした。だからこそ、アンケートの項目にもつけないという選択が当然入っていたし、バランスをとって聞くっていうときにもつけない派へのバランスも配慮しているという運営になっていたと。そういうズレがあったことについて、市側がちゃんと精査してないということは事実であると。 ただ、それが何でそうなったかということについて、市長が影響をどう与えたか、与えていなかったかというところまでは確認できてないので。今後、 9ページ 何かが出てくれば書けるかもしれませんけども。少なくともその目的のずれというところは書かないといけないのかなというところがあるということです。 あとバリアフリーという名称については、バリアフリーという名称だったけどあくまでも昇降技術の話を目的としているということは確認しており、市の認識ではそうなっていたと思います。ただ、そういう意味で、ばくっとは、多分、市の方では目的意識は形式的には共有しているんですけど、腑に落ちていたかというと、多分、腑に落ちてないから、ちゃんと精査もしなかったということだと。そこまでは書けるかなという気はしていますし、中間報告の段階でも書いていいんじゃないかなという気はします。市長の影響まではちょっと中間報告では書けない気がするのと、最終報告でも、確信を持った証拠が出ない限りは書けないんじゃないかなっていう気はしておりますが。私の理解としては。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。会長、よろしいですか。 ○杉野会長 ありがとうございます。まず、話がズレたら大変恐縮なのですが、名古屋城バリアフリーに関する市民討論会という話を聞いたときに、今までずっとワークショップとかバリアフリーについてやってきたのに、何で市民討論会をいまさらやるんだろうと思って、内容を読んでいくとだんだん昇降技術の話かと思っていったので、市民の方の認識に、もしかしたら参加への食い違いがあったのかなとは思いました。あと、なんでこの市民討論会をやることになったのか、やはりなにか、市長がもしかしたら1階までつけないという可能性があるんではないかということを職員たちが技術公募したのに、今更なんでという疑問もあったのかなと。そこに大きな背景はあるのかなと思いました。以上です。 ●田中検証委員長 どうぞ、小林委員。浅田委員からですか。どっちでも。 ●小林委員 小林です。確かにそういう昇降技術をきっちりつけるということを市長に聞いてもらいたいという意図があったということはヒアリングからは出ているわけで、どこまで書くのか確認しないといけないんですけど。 ○杉野会長 じゃああの、問題意識として送っていただいても全然かまわないです。 ●小林委員 例えば、市長がそう考えた影響力みたいなことというのも、可能性としては、あるいは蓋然性までは言えるかもしれないですけど、確たるところまでは言えるのかとか、書きぶりで例えば、市長がそういうふうに思っていると考えた方が悪いのか、考えさせた方が悪いのかも、よくわからないところもあって、微妙な可能性のところですよね。グレーなところというのを、 10ページ 報告書でどこまで書くのかとか、書きぶりをどうするかというところは、ちょっと判断に迷うところがあるということと、一般論で言うと、例えば市民から選ばれた市長がいろいろなアイデアを出してこんなことやりたいということ自体は決して間違っていることではなくて、それに対していろいろ職員の側として、可能な限り実現へ向けてやるということも間違ってなくて、それが忖度だと言われたら悪いように見えますけど、逆にそれを無視する方も良くないし、市長の方針がこうだと思っているのに違う方向にするというのも。そこら辺の塩梅というんですかね。文章になったら変な感じになるかもしれないですし、悩むところだと思うということですね。 ●田中検証委員長 浅田委員からはありますかね。 ●浅田委員 自分も、今までのヒアリングの中で、そもそも市民討論会をなぜしたのかというところも気になっていたところで、これまでに市長さんと副市長さんたちに寄せられていた意見が、設置しないという意見が多かったけど、副市長さんはそういうわけにいかないとか、12月に昇降技術を採択しているのにというようなこととか、いろんな背景があったんだなということを、ヒアリングをいろいろ繰り返す中でいろんな人たちの思いがあって、この市民へのアンケートが行われ、そして市民アンケートを行うにあたっての経緯も人によって言われることがちょっとずつ違っていたりして。多分、結局は局の方からされるということになったということがわかったんですけど。それをされる一方で、声をちゃんと市長さんに聞いて欲しいと、ずっと関わってらっしゃった人達はそう思ってらっしゃったっていうのもとてもわかりました。市長さんも、市民の意見を聞きたいというのは、これはすごく大事な意見を聞く場だったんだからものすごくやりたかったんだみたいなことをおっしゃってらっしゃったので、何かそれまでの説明会とはもう違うものという意味を持ってらっしゃったことはよくわかります。それがなぜ、市民討論会にならなくても、名前はもうちょっと違っていてもよかったんじゃないかなということは、どなたもお感じになってらっしゃったのにそのままいっちゃったっていうこと。 ●小林委員 先ほどの私の発言をもうちょっと補足するとですね、比較的、建前という言い方はおかしいですけども、比較的オフィシャルに近い形のこの市民討論会の目的としては、あまり偏りのない形で広く市民の意見を聞きたいんだという形でアンケートをとって、それを補足する形で今回の討論会を行っているというのが、基本的には比較的オフィシャルに近いことになっていると。でも一方で、その背景として本音は、市長にちゃんと聞いてもらいたいというか、市長が判断する材料として市長に聞いてもらいたかったというのが本音としては多分あったということなんですけど、この本音の部分というのをどこまで書くかというところで、そこは機関決定としてそういう 11ページ 本音でやっていたわけでは多分なくて、そういう想いのある人もいる中で決まっていったところで、それがどこまで書くかということですね。さらりと書くんだったらあくまで、今回は広く一般の市民の意見を聞くものであったけれども、ただ、その実態と名称が合ってないとか、業者との共有ができていないとか。あとは、ばくっと書くのであれば、市の職員の方々とか市長も含めた意見のズレがある中でのマネジメントが市全体としてできてなかった点が問題だという形は書けると思うんですけど。それ以上、どこまで書くかはちょっと慎重さがいると思います。下手に、ちょっと勇み足的に書くとかえって良くないかもしれないし、逆にこの報告書が誤解を発生させるかもしれないっていう気もあるので、その辺の慎重さが要るかなという気はしております。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そうしましたら、各委員の問題意識は、ぜひこれからも考えていくとして、少し要素出しの方へ戻らせていただいて、次は項目の3として挙げていますけれども、当日の運営の実施・責任体制ですね。この辺りについて要素出しをしたいと思いますが、この辺もいくつか要素は出せると思います。これまで行ってきた説明会のようなイメージで当日も準備をしていたんではないかというところとか、それからこれは、差別発言が起きたときになぜ職員がとっさに止めに入れなかったのかとか、あるいは拍手が起きたときに、拍手が起きて会を閉める時でも結構ですが、そういった差別発言や拍手が起きた後に何らかのコメントができなかったのかというあたりが、とりあえず出せるかなと思います。この辺りはまた、ご意見いただけますでしょうか。小林委員と浅田委員から、それぞれちょっと要素出しをお願いしたいと思います。 ●小林委員 小林です。すでに資料に書いてあることと重なりますが、やっぱりこの名古屋城の案件の特殊性からすると、いろいろな意見対立が出る可能性は多分、予見できたし、あと市長が出席していると、意見が、市長に聞いてもらいたいということでちょっと強くなりやすい傾向も予測できたんじゃないかなという気は個人的にはしていまして。そういうところから考えると、やはり通常の一般的に行ってきた企画と異なるところがあるので、そういう点では、ちゃんと市民相互で尊重し合って発言できるような運営体制というものを整える必要があったと。事前にちゃんと注意を喚起するとか、いろいろと必要だったんじゃないのかというところがあるのと、そうしたちょっと難しい企画であったにもかかわらず、先ほど田中検証委員長からあったようにですね、通常のやり方と同じ感じでやっていた感じもあるので、トラブル対応とかですね、そういう体制について十分な打ち合わせや役割分担が決められていなかったと。そのことが、結果、実際トラブルが起きたときに、対応というものが不十分だったというところに繋がっている気がしているということですね。そういう点では、結局、特殊なやり方をやっている 12ページ んだけど、普通のやり方と同じつもりでずっとやっているので、危機意識とか危機管理ができてない中で当日やっているので、やっぱり実際トラブルが起きた時に対応ができてなかったと。十分にはできなかったということなのかな、と思います。 あとは、ちょっと業者に任せきりで、多分、受託業者の側からすると、あくまで自分たちは司会進行をやっていて、実際、司会進行をやっている立場からするとそれで精一杯になるので、何かあった時への対応というものが司会はなかなか難しいと。ましてや自由に討論させるという企画であればなおのこと難しいので、だとすれば、主催者である名古屋市の側がきっちりトラブル対応を考えて対応を決めておかないといけないはずのところを、あまりそこら辺をやらずに慣れている受託業者にお任せしている雰囲気の中で、こうしたことになったのかなという気はしております。実際、受託業者の側からすると、自分たちが司会をやっている中でそれは難しくて、やっぱり名古屋市の側の方がやってもらうことですよねという話はされているので、そういうことじゃないかなという気はしているというところですかね。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。浅田委員の方からもコメントお願いできますでしょうか。 ●浅田委員 私も委員長さんがさっきおっしゃってくださった他の事業と同じ体制ということと、会場の雰囲気ということを、頭出しするということと、やはり市民同士で話をするっていうところが、他の事業とは全く違う形になっていたということだと思いましたので、他の事業と同じ体制でやっていたということの中に、様々な要因が入ってくるのかなということを思いました。あと業者が非常に慣れているので、業者の方で進行の仕方を判断してやっているところに、やはり任せ過ぎだと。油断というかそういう面が、結果としては生じてしまっていたのかなということは感じましたので、その辺りは気になっています。あと会場の雰囲気が、やはり差別的な発言を容認する雰囲気になっていたのではないかということはヒアリングの中でもおっしゃっていたご意見だったので、会場で拍手が起きるであるとか、そこまでに伏線となってくる意見があるということからも、ここはやはりちょっと丁寧に見ていく必要があるところかなと感じました。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。今、浅田委員がご指摘になったところと関連するんですが。私は、業者ヒアリングは別件で出られなかったんですが、議事録を見てみますと、委託業者の方は差別発言とされる発言を聞いても、あまりそれが差別発言だと認識していなかったというようなコメントがあったかと思いますが。そういうことで良かったですかね。そうすると、やはり何が差別発言なのかとか、何を言ってはいけないのかというところの意識が、 13ページ 市民への普及啓発をもっと図らないといけない。民間の事業者も含めてですけども、そういう問題も出てくると思いますし、そうすると市職員の皆様への普及啓発も併せて、やはりどうしてもヒアリングではとっさのことで体が動かなかったという職員の方、まあ率直にそうだろうと思いますし、そういうところでのマニュアル、危機管理ですね。そういった辺りはひとつ要素になってこようかなと思いました。 事業者に任せきりになってしまったというあたりは、やはり当日の討論会の運営主体として十分コントロールをできていなかったというところは、慣れているし、時間もないし、任せてしまえというところがあったのかもしれませんし。そのあたりは重要な要素かなと私も思います。 その他、今までお聞きになって、平松委員、鳥羽委員の方で何かコメントはございますでしょうか。 ○鳥羽委員 鳥羽ですけれども、この内容につきましてはですね、今後の再発防止策にもすごく密接に絡んでくる内容だと思っておりますので、もう少しいろいろ議論を聞いてから判断したいなというふうに思っております。 ○平松委員 平松です。今、先生方のお話を聞いて、やっぱりそうだなと思ったのは、いつもと違う、いつもと違うんだけれどもいつもと同じような説明会のような雰囲気でやることによって危機管理的な要素が不足していた、かつ業者に任せて、業者さんの方も十分なノウハウや目的の部分が共有されていなかった。会場の雰囲気などにも問題があったということですね。今回ヒアリング対象じゃないので、当事者の方々、つまり参加された方々の意識もどうだったのかな、というのはあるのかなと。それが説明会という名称なら、説明会だから自分と行政との間の部分のやりとり。それが討論会ということは、議論ができると。参加者の間で議論ができるという名称になっているんだというふうに思っていたんじゃないかなというのも、今お話聞いて思ったところです。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。会長の方からコメントございますか。 ○杉野会長 今、出していただいたとおりだと思います。こういう場に来た時に、誰が何をリスクと感じるかもありますし、そのリスクを誰がコントロールするというか、誰が責任を持って対応するかというのが不明確だったのだと思います。通常、それが行政職員の中での共通認識として、課長クラスかなと思うんですけど、ただ局長も出ている、副市長も出ている、市長が出ている時に自分が出るべきなのか、もっと上の人が、大きな問題なのできちんとコントロールすべきなのか、迷いも一瞬生じるかな。ただ喧嘩という状態や争っている状態はいけないということは即判断、対応し、止めに入っているということから見ても、この差別的発言だったり、対立構造を生むと 14ページ いう中で、誰がコントロールするのかという意識が働いたのかなと思って聞いておりました。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。 ●小林委員 小林です。ちょっとだけ補足を。私の記憶だと、業者のヒアリングのところなんですけど、受託事業者は差別発言だと思わなかったというよりは、差別発言が十分聞こえてなかったということを言っていて、そもそも差別発言がなされたことを聞こえていないので、認識できてなかった。何か騒いでいるけど把握できなくて、だから当日は大変な仕事が終わってよかったな、という気持ちでいたけども、後に報道でそういうことがあったのを聞いたということだったと思うので、差別発言を聞いたけど、それを認識しなかったというよりは、そもそも十分に聞こえてなかったという説明だったように思います。市の職員の中では、聞こえていたけどもその発言が差別用語に当たると認識しなかった人もいたのは、ヒアリングであったと思いますけど。我慢せいとかは聞こえていたけどもっていう。 ○杉野会長 差別用語だというそもそもの意識がないと、耳の中に飛び込んでこないかなという気はしますが、鳥羽委員どうぞ。 ○鳥羽委員 今の差別用語については、私どもも1回目の職員のヒアリングをした時に、若手職員は差別用語を知らなかったということもありましたので、通常研修を大変手厚くやっているんですけども、そういった基本的なことが、もう分からない世代が増えてきているということは感じております。先ほどの、再発防止策になってしまうんですけど、みんなが分かっていてこういうことがよくないというのはみんなの頭の中にあっても動けなかったというのは、やはりこれは自分が何とかしなければいけないという意識がなく、誰かが対応するだろうという状態になっていたんじゃないのかなと思っております。そうすると対応マニュアルとか役割分担とかそういったことを、例えばそういうトラブルがあったときはあなたが対応するんです、それだけやってくださいと、例えばそういう担当を1人つくれば、それだけに注力できるとか、いろいろあると思うんですよね。ですから、役割分担の明確さ不明確さというのはやっぱり問題だったと思います。それから、委託業者に依存しすぎていることは、これはもしかしたら名古屋城のこの討論会に限らず、名古屋市役所の委託のあり方にも絡んでくる可能性がありますので、重要な問題だと思っています。つまりは委託をするということはできるだけお任せするという考え方で委託をしていると、結果的には丸投げと同じになってしまって、一体どこまでその委託業者さんに内容を理解してもらってどこまでやってくださいということをきちっと意思を示す、そういう委託の仕方をするかどうかという問題になりますので、ここは重要なご指摘 15ページ かなと思っております。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。それでは次の項目の要素出しにいきたいんですが、4の事後対応ということで、項目が挙げてあります。まずこの事後というところですけど、討論会が終わったその日よりも後のことという設定にするのか、そうするとそこまで色々出てこないかなとは思います。差別発言が発生した後の事後対応というふうに捉えるかというところありますが、ちょっとこだわらずにとりあえず、事後対応というところで要素は何かございますでしょうか。 ●小林委員 小林です。資料に書いてあることとほぼ重なるんですけども、やっぱり何かあったときの対応マニュアルがあった方が間違いないので、そういう点が今回対応マニュアルの不備が確認されていますので、そこがあるのと、責任体制も不明確だったということと、あと何よりも、問題意識が、少なくとも討論会直後においては弱かったんじゃないかという気はしています。ヒアリングにおいても、そういう差別発言をされた方の後に、市民の方がちょっとまとめてくれたということで、会としてはうまくまとまったかなという認識を持っている方、職員の方も居て、そういう中で、大変なことが起きているということの認識が、かなり弱かったっていうところも、事後対応の不十分さにも繋がったんじゃないのかなって気はしていますし、もし、そのあたりが、かなり認識があれば、例えば市長の活発でよかったみたいな発言についても、もうちょっとフォローというのか、ちょっと注意をしないといけませんよ、ということが、職員の方からもあったかもしれないし、そういう点では、やっぱり、討論会直後の問題意識の弱さっていうものはあるのかなという気はしています。あと差別発言をされた方への市としての対応とか、これは実際難しいし、何が正解かというのはちょっと難しいので、どこまで書くのかというのは難しいと思うんですけども、いずれにしろ、やっぱり問題意識が弱かったんじゃないかというのが一番大きな点だと思っております。 ●田中検証委員長 では、浅田委員の方からお願いします。 ●浅田委員 浅田です。やはり事後対応、当日に起きた出来事の、できる限りそこで起きた出来事のリスクを小さくするための事後対応というのがやっぱり必要だと思うので、ここには当日、あるいは当日以降での対応に関わる内容も入れていく必要があると思います。事後対応に対してのマニュアルも必要なのかなと思いますし、その場でやっぱり、全体の場でやっぱり謝罪というか、こういう発言があったことが非常に残念だったっていうことがあったら、そこに参加されていた方たちにとっても、何かそこで言いっぱなしになってしまったけど、何かもやっとしたもの、あるいは聞いていた人たちにと 16ページ ってもこんなふうでいいのだろうか、という思いとか、様々な思いを持っていらっしゃる方たちに、名古屋市としてこういう発言があることは非常に残念だったとか、そういうものが必要だったと感じました。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。そういったそのマニュアルのなさ、あるいは起こったことに対する意識の低さといいますか、非常に重大なことが起こっていたという認識がなかなか持てずにいたことという辺りとか、そういうところは事後のこととして、要素として出せるかなというふうに思います。この事後の対応について、どうでしょうか、鳥羽委員、平松委員の方からコメントございますでしょうか。 ○鳥羽委員 鳥羽です。もうやっぱり会議を上手く終わらせる、まとめるということに本当に意識がいってしまうと、先ほどもありましたように、最後の方がうまくまとめていただいたとか、ああ終わったとか、意識がそっちの方にいっているという可能性はあるなと思いました。なかなか事後対応のマニュアルというのも難しいとは思うんですけれども、ある討論会とか、市民の意見を聞く場のマニュアルということより、もうどちらかというと、何か起こった時にいつどういう対応をするのかというマニュアルは必要かなと思いまして、そのマニュアルは、どういったことを想定するマニュアルなのかというところはもう少しお聞かせいただけると。 ●田中検証委員長 いかがでしょうか。 ○平松委員 平松です。これは田中先生がさっきおっしゃった、事後対応はどの部分から事後対応にするのかという部分が、ちょっと議論しなきゃいけないんじゃないかなと。それは、3番の当日の運営の実施、ここはいいんですけど、責任体制っていうところにかかるんじゃないかなと思います。実際に当日の討論会の中で一番最後に、さまざま良かったっていうところも含めた対応で事後対応というふうに見る場合だと、そのあとにやっぱり運営の実施や責任体制を見るような形になるのかなと思いますし、一旦、会を閉じた後の事後の対応という見方なら、その順番なのかなというふうに思いました。 ○鳥羽委員 鳥羽です。すいません、さっき肝心なことを言い忘れて。それについては、この事後対応の時点は二つ整理するといいのかな。直後の対応と会が閉まった後の対応の二つに分けて、この事後対応を整理するとわかりやすいかなというふうに思います。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。マニュアルについてありますか。小林委員の方から。 17ページ ●小林委員 小林です。あまり具体的にはないんですけども、責任体制と絡むところだと思うんですけども、やっぱり、こういう会があった場合に、どういう責任体制で、何かあった場合にはちゃんと一定の職員の人が責任者として動くとか、あるいは報告をどうするかとか、そういうところがある程度きっちり整えておくってことが、多分、必要なのかなって気はしています。あるいは外へのマスコミ対応とかいろいろあると思うんですけども、そこら辺の体制とか、あるいは会が終わった後に問題がなかったかどうかを確認するとか、自分たちは問題ないと思っていても問題があるかもしれないので、それをちゃんと確認できるような体制や責任者を置くとか、いろいろ可能性はあると思っていまして。私の中でマニュアルというのは、すごい腕利きの職員がいて、ちゃんとできるんだったらマニュアルは多分いらなくて、必ずしもそういう人ばかりではなくて、人間ですからね、あるいは、いろいろな新しい企画をしたときに困るので、だから、うまくできない人用に、と言ったら怒られますけど、誰もがスタンダードにできるように作らないといけないものだと思っていて。これは、ちょっと報告書にまで書かないかもしれませんけど、例えば名古屋城総合事務所の方々というのは、もちろん、優秀な方々が揃っていると思いますけども、基本的には技術職の方が多いということを考えると、必ずしもこうしたトラブルへの対応に、すごく得意な経歴の方たちばかりかというと、そうでもないかもしれないわけで、そういうことを考えた時に、やっぱりマニュアルがあると、適切な対応ができるんじゃないのかなという気はしていまして。そのマニュアルも、もちろん直後の問題から後の問題から、色々こう必要になってくると思いますけど。 ●田中検証委員長 浅田委員の方はよろしいでしょうか、大丈夫ですか。 ●浅田委員 はい。 ●小林委員 ちょっとだけ。この問題意識のところにも事後対応のところにあるんですけど、今回、YouTubeで配信をしていて、こうした発言があって問題意識が低いっていうのは。例えば最近、世間的にSNSでいろいろこうやっちゃって炎上してっていうすごい問題になっているのが一般的な中で、YouTube配信をしていて、こうした差別発言があった割には、あまりに問題意識が低すぎて対応がというのは、これはちょっと批判されて然るべきだとは強く思っているということは、ちょっと付け加えておきたいと思います。 ○杉野会長 杉野です。YouTube配信しているっていうのは、私たち行政の中でもびっくりしたことだと思うんですけれども。誰がどこでそういう判断をしていたのかっていうのが、今回もはっきりしなかったなと思うんですけれども。 18ページ ●小林委員 小林です。業者のヒアリングだと、名古屋市側が、結構、直前っていうか、2週間ぐらい前になってYouTube配信を提案しているって話だったと思います。もともと、みんなに共有しないといけないとか、Zoomとかいろいろこう考えていて、Zoomだと編集もできるからならまだ感覚がわかるんですけど、YouTubeでそのまま配信するというのは、結構、直前になってからの名古屋市側からの提案で。業者側からの立場からすると、おそらくは委託元から提案された以上は、それはやるという形にならざるを得ないと思うので。そこは、やっぱり名古屋市側がちゃんと考える必要があったところと思うのですけれど。出どころまでは、現状まだ確認が取れてなくて、そこは確認しないといけないところとして挙げられていたというふうに記憶しております。YouTubeで広く共有するっていうこと自体は悪いことじゃないと思うんですけど、やるんだったら、それなりに覚悟を持って、十分に対応して、きっちりやってもらわないと、昨今のいろいろな状況を考えたら、何というか、無謀な勇気はいらない気がします。 ○杉野会長 普通、会議とかで出席できなかった時に、その方と共有するため、Zoomもそうなんですけど、やり方があるんですけど、不特定多数の方が見る場の、会議の情報の出し方、情報の公開の仕方というか、外への出し方ということを、マニュアルの中で定めておくか、根本的な情報管理の問題か分かりませんけれども、ひとつ問題だと思いました。先ほど鳥羽委員が、行政は委託事業をすると、委託先に丸投げしがちな傾向があるっていうふうに発言ありましたが、私はそうは思ってません。委託に出す限り、かなり行政は責任もって内容まできちんと事業者と議論をしようっていうところが多いと思います。ただ、今回のような話でいうと、行政は説明会が得意です。行政が一方的な情報を出すということは得意なのかなと思っています。その時に、例えば行政職員に反対意見が浴びせられる言葉というのは、職員は割と慣れていますので、そこでどのような発言が職員に向けて発せられても、多分、受け止めて次に進んでいくということがあると思うんですけど、この双方向というか、ワークショップとか市民同士で、建設的な意見を喚起して出していただくっていうやり方には長けていなくて、ワークショップですと、今回の委託事業者のような慣れているところに丸投げにするという傾向があります。なのでマニュアルも、もし市民参加型であるならこういうリスクがあるということを書いていかないと、もしくは想定していかないと、行政職員はなかなか浸透していかないのかなあと、感想を含めて思いました。 ●小林委員 ちょっといいですか。小林です。マニュアルについては、そういうことになると思うんですけど、今回の市民討論会について言うと、やっぱり丸投げ感は避けられないところがあって、だからこそ、多分、目的の共有とか、細か 19ページ いところはどうも打ち合わせの形跡はあるんですけども、根本的なところの共有というんですかね、通常委託する以上は目的とか趣旨とか、根本のところをちゃんと詰めて、やることだと思うんですけど、そこがほぼないと言われても仕方がないぐらい共有できてなかったと認識しておりまして、そういう点ではやっぱり、基本は丸投げだったんじゃないかなと思っております。 ○杉野会長 おっしゃるように、この双方向型とか、討論会とかミーティングなのか、市民の意見をできるだけ喚起をして、そこで何かを作っていくというやり方が苦手なので、丸投げをするという形になってしまったのかなと思います。 ●小林委員 そこは名古屋市の側の認識としては、何かこう、話し合って作っていくという認識じゃなかった節もどうもあって、あくまで意見聴取が目的という意識があったところを、どっちかというと業者さんは話し合って考えを深めていくというものと認識して作っていたっていうところで、そういう意味では、業者さんはワークショップっぽいことをかなり意識しているところがあり、名古屋市側はあくまでアンケート調査を補うために意見を聞きたいという位置付けだったっていうところのズレ感が、多分、あったんだろうとは思っています。 ●田中検証委員長 他はいかがでしょうか。もう、問題点や感想で結構ですので自由にご発言いただきたいと思いますが。 ●小林委員 小林です。総じて言うと、なかなか、やっぱりタイトさの中で、名古屋市の中でも、この討論会の位置付けと目的について十分深めきれていない中で、作業的にどんどん進んでいったってところがあるような気もちょっとしていて。その中で受託業者とも、ちょっとうまく共有できてなかったところもあったりして。その背景なんかは、12月頃に、どうも副市長と名古屋城総合事務所との間で意思疎通が困難な状況があったという表現もあったみたいで、いろいろな要素があった結果、こうなったのかなっていう気はしております。 ●田中検証委員長 浅田委員はよろしいでしょうか。 ●浅田委員 浅田です。先ほどの丸投げ感のところですが、やはり今回の委託業者さんは、昇降技術の選定の辺りからも関わってらっしゃって、名古屋城との事業には7年ほど前から関わっているということを言われていました。つまり、職員は7年間で入れ替わっていくけれども、業者さんの方はずっと長い期間にわたって関わっているということで、経緯もよくご存知で、どういう方がどんな意見を今まで言っていたかという、説明会でも同じ人ばっか 20ページ り来て同じような意見を言っていたんですよ、というなことも言われて。だからものすごく熟知されているという印象があったので、そうしますと、4月から赴任した職員の方にとってはやはり心強いし、うまくやってくれるだろうという表現もあったかなと思うんですけど、そういう思いを持ってしまうかなということは、今回の話し合いの中で感じたところです。実際に打ち合わせをした記録とかがあまりなくて、それを何回も請求しているところなんですが、結局、綿密にどんなふうに打ち合わせされたかのか、ちょっとここまでの経緯、把握できていない状態です。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。どうぞ。 ●小林委員 ひとつだけ。打ち合わせの経緯をちょっと調査したくて、名古屋城総合事務所の方に、打ち合わせのいろんな資料を出して欲しいと言っても、とにかくないという話になっていまして。だから行政文書のメールのやりとりとか、あるいは業者さんから提案されたものとか、当然、取得した行政文書になってくると思うんですけど、私の感覚だと、当然打ち合わせの中でバージョンが上がっていくにしても、毎回、打ち合わせのたびにファイリングを普通しておかないと、変化がどこにあったかわからないと思うんですけど、そういうものも一切もう持ってないという、出てこないんですよね。そんな文書管理のやり方があるのか、ちょっと疑問に思っているんですけども。そういうものなのかっていうところですよね。業者とのやりとりの経緯が、正直はっきりわからないところが多いんですけれども。 ○杉野会長 この業者、ワークショップとか市民の意見を自由に出させることをとても得意とする業者でして、浅田委員おっしゃったように、名古屋城がずっと信頼して使っていたとすると、慣れている業者にお任せするっていう意識が働いていたと思うんですけど、委託の時に、ワークショップ的な会議のときの、行政職員の記録の残し方ってどう思われますか。そこ、ファイリングを順番に、シナリオが変わっていく度にしていますか。そのあたりはどう思われますか。 ○鳥羽委員 スポーツ市民局の鳥羽ですけれども、私の常識でいけば、やはり打ち合わせをして、こういうことを提案し、向こうからこういう回答が出た、こういう課題があった、そんなようなやり取りを5回したなら5回分のメモが残るというのが、私の感覚ではありますけれども、ただそれが頻繁に行われるような状態であったり、あるいはよく知った中で行われるような状態であると、会話の中で過ぎていくということもあると思いますので、ちょっとその状況によるのかなと思います。 ●小林委員 口頭で打ち合わせしたものまで全部きっちりメモで残すところまではない 21ページ 気はするんですけど、必ずしも。ただ、今回、向こうから出された資料とか、こちらが出した資料っていうのは、基本その打ち合わせのためにファイリングするのが、通常の会議の形式だと、私は思っていたんですけど。更新されたから、古いやつは全部捨てていくっていう仕組みって、あんまり聞かないんですけど。資料が残ってない、そんなことが一般的な形であるのかっていうのがわからないんですけど。 ○平松委員 通常はやっぱり残っているはずですね。少なくとも業者さんのほうは、バージョンアップする度に、資料を打ち合わせして変更される度に残されると思いますし、あるいは通常、事前に資料いただいたりするので、メールのやり取りも多いことがまあ普通なので、メールでのやりとりが普通だと思います。先生方のところにもおそらく資料とかも、メールも含めてやりとりが行きますからね、ああいうやりとりが残るはずなんですよ。それがないというのは、おそらく小林先生がおっしゃっているように、事前の打ち合わせとかがなく、丸投げになっていたんじゃないかなというところに思いが行くのは当然のことなのかなという気がします。 ●田中検証委員長 よろしいですか。 ●小林委員 例えば、中間報告で資料提供を求めたけど全て捨てられてありませんでしたと書いてもいいんですけど。だからその文書管理が、何ていうか、管理している行政文書と認識してないのか、そもそもないのかもわかんないんですけど。とりあえず、あんまり出てこないことについて、やや不満があるってことです。経緯として、どこが発案かというところが、少し、こう分からないんです。その経過っていうか、分からないと業者が出したものがそのまま残っているのか、名古屋市の側が修正を求めて変わったのかというところで、どちらのやりとりかっていうのがはっきりわからないところもあるので、そういうのは気になっているんですけども。 ○鳥羽委員 スポーツ市民局の鳥羽です。今まで資料を名古屋城に要求すると、かなり出していただいているなという感覚はありますので、本当になかったのかもしれないという気はしています。出しにくいとか、メモだから出せないではなく、本当になかったのかもしれないという気はしておりますけど、今後きちんと求めに応じて適切な資料が出るようにということは、再度伝えさせていただきます。 ●小林委員 私も本当にないだろうと思っているんですけど、それだけに、丸投げ感を感じるという推察をしているということです。基本的に業者さんにイニシアティブがあって、口頭でちょっとやりとりして、全部済ませたんじゃないかなっていう気がちょっとしているだけです。 22ページ ◎事務局(伊藤主幹) 一点、事務局から補足させていただきたいと思います。職員のヒアリングの中で、小林委員が事業者とのやりとりに関して、資料がないというふうな話の中に、メールでのやりとりについて質問された部分がございまして、メールの中にはちょっと残っている、また添付文書もあるというような話もありまして、ヒアリングの中で先生がそういったメールなんかも提出することは可能かというふうな質問をされた時に、職員の方は可能だというふうな回答もしておりました。小林先生とそのあとにいろいろご相談させていただきながら、事前に観光文化交流局の所管に話をしましたら、そういったものを出せるというふうなことを確認しています。この会議の後から正式な請求をするとちょっと時間がないものですから、とにかくそういったような全てを、とりあえず正式な文書は置いといて、用意をして欲しいということで、一応ですね、可能な限りものを出していただくような準備を進めておるというところでございますので、報告させていただきます。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。実際のところですね、口頭で打ち合わせされたところも多々あるんだろうとは私も思います。そこはやっぱりスケジュールのタイトさがあって、もういつまでにこれをやらなきゃいけないという中でのやりとりだったので、そこも影響したのかなというところは、私は感想として持っておりました。 それからもう一つ。これはちょっと評価のところにかかってしまうかもしれませんが、差別発言を聞こえていたか、聞こえていないかというところですけども、物理的に聞こえない状況にあることもあると思うんですね。会場にもいなくて別室で控えていたということであれば、物理的に聞こえてない。その会場に居合わせたけれども聞こえていないっていうことは、二つ評価があって。本当に聞こえていない、別事をしていて聞こえていなかったという可能性もあれば、意識が低かったので、特に意識せずに聞き流した結果、聞こえていない、聞こえていなかったという表現になっている可能性もあります。そういう意味では、聞こえていなかったから対応しなかった、できなかったということをどう評価するのかは、検証委員会としては少しコメントしたいところだなということは、私は感じています。それから、そのあたりでしょうかね。 浅田委員は何か感想ありますか。全体についてでも結構です。 ●浅田委員 ありがとうございます。今おっしゃっていただいたこと、とても大事なことと思いましたので、入れていただくといいかなと思いました。あと問題の背景は、この後関わってくるのかもしれないんですけど、時間がなかったことに関わってもきますけれども、職員同士のコミュニケーションであるとか、職員の皆さんのこの事業に対するモチベーションとか、その辺りは今後どんなふうに扱っていくといいのかなと思いました。以上です。 23ページ ●田中検証委員長 ありがとうございます。これは、ひょっとしたらその次の第5のところにもかかりますか。直ちに取り組むべき再発防止の対応。ちょっと遠いかな。浅田委員はどのあたりで扱うと良いとお考えでしょうか。ちょっとすいません、コメント補足していただけると。 ●浅田委員 この名古屋城にかかわり、今までのいろんなところと関わってきてしまうし、最初に話していた市長さんの思いとかとも関わってきてしまうんですが、この事業に、担当になられた方たちが、一生懸命取り組まれるけど、どこに向かっていくのかっていうか、そういうあたりが見えにくい思いを持たれていたのかなというところを感じたので、それは問題の背景ということで、次回のところでも、中間報告ではなくて、その先でもいいのかなとは思います。すいません、中途半端な意見になりました。 ●田中検証委員長 いえ、とんでもないです。ありがとうございます。私がよく理解できました。そうですね、そのあたりは、背景事情はそうですね、最終報告の方で取り上げるのが、座りがいいのですかね。中間報告でも関わってはきますけどね、もちろん背景事情なので、関わってくると思いますが。はい、どうぞ。 ●小林委員 小林です。中間報告のどこに入れるかっていうのはちょっと考えないといけないと思うんですけども、いわゆる職員の方とか事業者も含めて、特に職員の方のコミュニケーション不足とかですね、あるいは名古屋城整備に関する方針の揺れの中で、実際モチベーションが低下していたかどうかまでわかんないんですけども、その可能性自体は、ヒアリングでそういうお答えになった方もいらっしゃるので、そういうことを触れるぐらいはあっていいかなという気はしています。それを実際どうしていくのかっていうところは、なかなか中間報告では書けませんけども、そうした問題もあったということは。あと協力がちょっと求めにくい雰囲気もあったんじゃないかとか、人員配置が適切だったのかとかというところは、触れていいのかなって気はしております。 ●田中検証委員長 ありがとうございました。あと少しご相談したいのは、この中間報告の骨子の中に第5というところで、直ちに取り組むべき再発防止の対応という項目がありますけども、ここについてはどういう内容にするのか、あるいは項目自体、今挙げていますけれども、最終報告の方に回したほうがいいだとか、何かご意見ありますでしょうか。 これ、ただし名古屋市でもうすでにいくつか対応はされているんですよね。ちょっと事務局、伊藤さんの方からコメントありますか。 ◎事務局(伊藤主幹) 事務局伊藤から説明させていただきます。すでに差別発言直後に対応し 24ページ ました件につきましては、第2回の検証報告で、会議での周知だとか暫定的なマニュアルだとか、いろんな対応をさせていただいております。そして今、検証委員長からお話いただきました、直ちに再発防止に取り組むべき対応といいますのは、今回、6月3日そのものの直接的な原因、そういったところの検証を進めておりますので、ここのさらに検証を深めて直ちに取り組む中で、職員の意識とか、マニュアルとかいったようなお話も今ありましたので、今やっていること、研修だとかマニュアルその他にも多分何か色々あろうかと思います。最終報告まで待つと、やはり翌年のまた一定の時期までかかってしまいますので、中間報告時に出せる、直ちにすぐ取り組めること、例えば年度内に検討したり、次年度すぐに対応できるもののご意見をいただければというふうな項目と考えております。 ●田中検証委員長 はい、ありがとうございます。そうすると、今までのご議論からだと、マニュアルの整備とか、市民向けの説明会等を開催する場合の責任体制、責任の所在とか役割分担をはっきりさせるとか、そういうあたりになりますでしょうか。 ◎事務局(伊藤主幹) 失礼します、もう一度事務局伊藤です。 そういった取り組みにつきましてのご意見というのをいただきたいと思っておりますが、次回第4回が、骨子の検討になっております。今回につきましては、またその再発防止については、特に行政の方からも提示するような部分にもなってございますし、この会議終了後に、ご意見をいただきまして、次回によりご検討いただければというふうに考えております。今回は、主に先生方にご検証いただく問題意識とか、特に評価とかですね、実際にそちらの中身の方でご意見をお時間いただければと思っています。再発防止については、この場でいただけるご意見はいただきまして、深いところはまた今後に回させていただければと思っております。お願いします。 ●田中検証委員長 はい、ありがとうございました。鳥羽委員どうぞ。 ○鳥羽委員 今、田中委員長さんのご指摘で、そもそも対応策を中間報告に書くのか最初に回すのか、という話でいけばですね、やはり当面すぐに対応しなきゃいけないこと、例えばマニュアルでいけば、当面の改正はしたんですけど、根本的に改正できてない部分もありますので、やはりそういうことは直ちに対応すべきことというふうに思っておりますので、中間報告の中でもこれはしっかりと触れた方がいいと考えます。 ●田中検証委員長 はい、ありがとうございます。どうぞ、会長お願いいたします。 25ページ ○杉野会長 今、研修に入れたり対応マニュアルに入れたりっていうことはやってくれています。やっぱり私すごく気になるのが、先ほどの話の中で、今回討論会といって、ミーティングでもよかった、意見交換でもよかったけど討論会になったと。でも、途中で人事異動があった時に、その職員の経験の中で、市民が意見交換するっていう場がなければ、やっぱり想定できないんですね。説明会スタイルでずっと来た職員はそれしか知らないので。討論会だ意見交換だと言っても、例えば今回の名古屋城の中でどういう会にするかということがきちんと共有できていたかにかかると思いますし、新たに来た職員が今までの経験の中で、こうやって討論会と書いてあるけど説明会だなと思って投げていたのか。事業者の方はずっとワークショップもやってきたので、討論会っていうんだから意見交換にすればいいのかなとか、そこの事業者との意識合わせも、打ち合わせ資料にも出てこなかったっていうことは、そこまでなかったのか。対応マニュアルもありますけれど、経験がなければ、職員は想像することができなくて、想定事例からあなたはどうしますかと考える研修をしなければいくらマニュアルに書いてあっても、一方的な座学研修で聞いても身についていかないと思います。その辺りでと思います。これでは足らないんじゃないかなっていうご意見もぜひいただきたいなと思います。 ●小林委員 小林です。そういう点では、いろいろ企画とかの起案、形成に当たってのプロセスの研修っていうんですかね。ちゃんとチェックをしてみたいなということもあると思うんですけど。そういうものが、多分、必要だし、外部委託にあたってのポイントとか、そういうこともやっぱり研修としては、多分、必要になってくると思っています。あるいは、今回、こういう形の市民向けのワークショップとか、こういう討論会の企画そのものが悪かったと私は思ってなくて、きちんと準備と対応をすればよかったと思うんですけど、そういう点ではこうした形での市民との関係性を作るにあたってのファシリテーションも含めた研修とかが、多分、必要になってくる気はしていまして。それにあたっては外部のそういうことをやっているところから、いろいろと協力を得ながら、多分、作っていかないといけないと思うんですけども。そういうことはできるだけ早くやったほうがいいのかなっていう気はしています。いわゆるトラブルの対応マニュアルだけではなくて、あるいは人権の研修だけじゃなくてっていうところは、盛り込めた方が、多分、いいのかなって気はしているということです。 あと、ちょっとだけこれ関連して聞きたいんですけど。そもそも報道で知ったことなんですけども、障害者団体から意見を聞く第三者機関を作るっていう話を。名古屋城のこの関係で5000万ぐらいかけて。報道で聞いたので、事前に聞いてなかったらわかんないんですけど、ここと関連することなのか、位置付けとか、あるいは、こことは関係ない話なのか。 26ページ ○平松委員 関係はない位置付けという、この場においてはご理解いただければと思います。ちょうど金曜日の日に障害者団体の方々にも説明をし始めて、今後ご意見を聞きながら、どうしたものにしていくかっていうのは作り上げていくイメージです。ただ、ヒアリングの資料を見ると、市長さんのヒアリングのところにはそうした種の話がありますので、ただ、まだ事務方としては、それはまた別物というふうに考えています。 ●小林委員 あたかも名古屋城のこの問題の関係でそういうことをやるんだって決めたっていう報道だったので、それだったら、聞かされてないのは、ちょっとあれかなって思ったんですけど。ちょっと確認だけ。 ○杉野会長 すみません、情報が錯綜していました。予算の公開が始まったときに、その前の段階で、ニュースソースがどこかわからない情報が出回りました。なので私もいろんなことを聞きましたが、そんな情報はどこから出たんですかって言うんですけど、なんか名古屋城の問題と、障害者のことが今回問題になっていてくっつけた、どこかが。情報が出回ったなということですので、正確な情報じゃないと思ってください。 ●小林委員 それであればもちろんいいんですけど。ただ何かそういう報道が出ていたので中間報告とか書く時に再発防止みたいなところで、全く触れない、誤解だって書くのも変なんですけど、そこの書きぶりがちょっと世間的にそれが流布している中で障害者団体の方もひょっとしたら、そういう位置付けで理解されている方もいらっしゃるかもしれない中で中間報告出たときに、触れ方っていうんですかね、触れないのかもわかんないですけど、そこはちょっと気になったということです。 ●田中検証委員長 はい、ありがとうございます。そうすると再発防止策を中間報告でも少し触れるということになりますが、小林先生ご自身にお聞きしますけど、これYouTube配信への対応っていうのは、これは直ちに取り組むべき再発防止策に入れてもいいかと思いますけども。 ●小林委員 YouTube配信をするかどうか、する場合はどういうものでなければならないのかっていうところは、今回のことを踏まえれば決めといた方がいい。市の職員の方々の常識では対応できなかったってことだと思うので。一般の市民が自由に発言してくれる場だとどういう発言が出るかわからない以上は、それを配信するっていうのはハイリスクに多分なるので、発言がある程度はコントロールができるような場であれば問題ないと思いますけど、その辺のマニュアルは必要で、常識でわかるだろうでは駄目だろうということだと思います。 27ページ ●田中検証委員長 ありがとうございます。そのあたりは、触れられるかなと。 ○杉野会長 すみません、もしかして名古屋市の中でYouTube配信をやったことがないんじゃないかと。あ、市長定例会見はありますけれども。ありますか。 ○鳥羽委員 スポーツ市民局の鳥羽ですけども、10年ほど前に、事業仕分けっていう言い方が分かりやすいかと思いますけどそれをやったことがありまして、その時もですね、議会等からいろんな意見があって、本当に急遽、突然、YouTubeというものはなかったんですけども、リアルタイムで配信するという試みを急遽やりました。その時にどうだったかと思い返すと、こういった危機管理意識というのは全くない中で、とにかく状況を生で市民の皆様にお知らせする必要があるということだけに意識がいってやっていたなというのを今、ご議論聞いて思い出しまして。もしその時に何か起こっていたら、同じことが起こっていたんではないかというふうに思います。そういう生の配信っていうのは、あまり例ないですよね。 ○平松委員 今でいう基準めいたものとかマニュアルめいたものは。 ○杉野会長 あるかどうかも確認しないといけませんよね。 ○鳥羽委員 そうですね、見たことがありませんので。これも確認しますけどおそらく、マニュアルのようなものはないんではないかと思われますが、それも含めて一度確認させていただきます。 ○杉野会長 当日参加者がそれを承知していたかどうかっていうのもあるなと思うんですが。 ○平松委員 議事録をさっき確認したら書いてありました。 ○杉野会長 あ、承知していました?YouTubeで配信しますって。 ○平松委員 ええ、入っています。特定されないようにしますと言って。 ○杉野会長 じゃあちょっと、名古屋市の中でどういうルールになっていたかを一回確認をするということで。 ●田中検証委員長 それから、対応要領に例えば具体例を入れるようなことも、これは最終報告で大丈夫ですか。対応要領に関するコメントは。 ◎事務局(田嶌部長) 障害福祉部長の田嶌です。よろしくお願いします。 28ページ 名古屋市職員対応要領を、先週金曜日に障害者施策推進協議会でお諮りしまして、改訂案がまとまったところで、12月1日から施行ということで今考えています。その中で、公開の市民討論会で、障害者を差別する発言を止めないことが直接的な差別に該当する可能性があるということで、事例として掲げております。 ●田中検証委員長 突然振って、ご回答いただいてありがとうございます。わかりました。 そうしましたら、4時が近づいておりますけれども、今後の進め方を少しご相談させていただきたいんですが、12月18日に向けて、どのようなスケジュール感で進めましょうか。まずは、今日の議事録を起こしていただいて、今回ですね、様々な要素が出されたかと思いますので、その要素ごとに発言をまとめていただくという作業をしてもらえますでしょうか。事務局から進め方のイメージご説明いただけますか。 ◎事務局(百合草室長) 今、委員長さんがおっしゃられたように、意見提出シートの方、こちらをご利用いただきまして、資料3が全て埋まるような形でご提出いただければ一定まとめられるのかなと。今日の議論の部分も議事録から抽出しまして、埋めてはまいりますけれどもそれとは別に改めて委員の方々から資料3にまとめられるように、箇条書きでも結構でございますのでご提出いただければと思っております。11月27日までにご提出いただければと思います。中間報告の方の検討に向けまして、直ちに取り組むべき今ご議論いただいていた部分に、再発防止策の案につきましては、行政委員も含めてご提出をお願いしたいと思っておりますけれども、こちらの期限は12月7日までにお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。 ●田中検証委員長 資料3で、問題意識、検証結果、評価というふうに、細目に分かれていますけども、そこまで厳密にこだわっていただく必要はないですよね。 ◎事務局(百合草室長) イメージでも結構でございますし、大体の漠然としたものでも結構でございます。 ●田中検証委員長 はい、ありがとうございます。それから11月27日という締め切りですけども、もうちょっと後ろにずらせないですかね。 ◎事務局(百合草室長) 当然、可能でございますので。極力、なるべく早めにという思いなだけでございますので、大丈夫でございます。 ●田中検証委員長 そうですか。 ◎事務局(百合草室長) そうですね、12月18日が次回ということなので。小林委員と浅田委員は 29ページ いつごろでしょう。私どもも頑張らないといけないんですけど。1週間前だと事務局がきついですね。テキストデータ化等がございますのでできるだけ、ちょっと前にいただけると。 ●田中検証委員長 12月8日だとちょっとまだ遅い。12月6日でもよろしいですか。浅田委員何かご意見ありますか。 ●浅田委員 12月6日で。 ●田中検証委員長 6日で大丈夫ですか。6日までに様々お出しいただいて、6日のその日が終わるまでということで、7日の朝、事務局の皆さんが出勤した時にはメールかなんかで届いているという状態であれば、何とかまとまりますでしょうか。 ◎事務局(百合草室長) はい、頑張るしかありませんので、よろしくお願いいたします。 ●田中検証委員長 誠に申し訳ないです。じゃあ6日までということで。 ●小林委員 次の12月の検証委員会の時には、ある程度、項目じゃなくて文章になった形のものが、素案的には要るんですよね。 ◎事務局(百合草室長) まず、箇条書きでもまとめられた形のものがある程度項目ごとに並べられれば、文章化は最終的にすればいいという形になりますので、まずは項目を埋めていく作業を進めないと先に進みませんので、項目を埋める形での、箇条書きでもなんでも、考えをお出しいただくところが大事かと思っています。 ●田中検証委員長 そうしましたら、もし文章化しているものがあればもうそれはそのまま出していただいて、私、結構文章化が時間かかる方なので、多分、項目出しでお許しいただくことになりそうですけども、浅田委員はできるところはやっていただいても全然問題ないですし。項目出しだけでも結構でございますので、12月6日を目指して、ともに努力をしていければと思っております。それでよろしいでしょうか。 1月29日に中間報告を取りまとめるということで努力していきますけども、ここが絶対のラインということになりますか。議会への報告の関係があるので1月29日が最終ラインでしょうかね。 ◎事務局(百合草室長) できればでございます。今年度中には市民の方々に一定のものをお示しする必要があると思っておりますので、2月の中旬の週、最終ラインがそこ 30ページ目 かなあとは思います。 ●田中検証委員長 わかりました。とにかく1月29日ですね、了解しました。 まずはちょっと12月6日を目標にして頑張ってみて、12月18日にどういう骨子案が作れるかというあたりになるかと思います。 私と小林委員、浅田委員はもうそれぞれ各自で問題意識を出し合って、重なっても全然問題ない。そこは事務局でまとめていただけるという理解でいいでしょうか。 ◎事務局(百合草室長) バラバラであれば当然、ひとつに合わせますし、皆さんで分担していただいてもそれはお話し合いいただければ結構でございます。 ●田中検証委員長 わかりました、ありがとうございます。小林委員は大体もうできたんですか。 ●小林委員 事前にこの項目の資料をいただいているので、それを大体盛り込むような形では、もう文章にしましたけど。それでよければ、皆さん、事務局に送るので共有していただけたらと思います。 ●田中検証委員長 それどうしましょうか。共有いただきますか。浅田委員ご意見ありますか。 ●浅田委員 いえ、ありがたいことで。 ●小林委員 ただ、私がちょっと自分の頭を整理するために文章化しているんですけど、文章化している中で、最初、4の最初の討論会とされた経緯のところは、討論会の目的及び名称並びに5000人アンケートの項目みたいな感じにしたほうがわかりよいかなとか、ちょっと変えているところもあるんですけども。あと事後対応のところは運営のところに組み込んでいるとかですね、ちょっと修正していて。一旦、明日中に、事務局に送りますので、事務局から皆さんに共有していただけたらと思います。例えばの案ということで、はい。 ●田中検証委員長 ありがとうございます。それも参考にしながら、また小林委員ご自身も追加の項目出しあろうかと思いますし、浅田委員と私も、頑張っていこうと思います。 そんなところですかね。じゃあ、中間報告の第1から第3までは、名古屋市の方で粗稿でもいいので作っていただいて、というふうに思います。 以上で良いかと思いますが、何か漏れているとこありますかね。 ○杉野会長 委員長、ありがとうございました。 31ページ 本当に精力的に取り組んでいただいて私ども、とても心強い限りです。 ただ、このまとめが多分、かなり大変だろうと思いますので。今、もう4時も過ぎておりますこの辺で、この会については終了とさせていただきます。段取りについてとか日にちについて今、委員長の方から確認していただきましたので、それぞれご理解いただけると思います。また事務局からお知らせをさせていただきますのでよろしくお願いいたします。次回が12月18日午前10時からということですので、よろしくお願いいたします。 本日も非常に熱心にご議論いただきましてありがとうございました、本日の会議は終了させていただきます。長時間ありがとうございました。