1ページ 「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」における差別事案に係る検証委員会による検証のための聞き取り 発言記録 団体A ●小林委員 では、聞き取りに入らせていただきたいと思います。 まず書面でご回答いただきました点について、もし補足すべきところがございましたら、お願いしたいと思います。 〇団体A 補足ですけれども、(1)の、この天守閣部会でエレベーターを設置しない考えが示された時期っていうのがありますけれども、エレベーターを設置しない考えを示された時期のことで若干書いてありますけれども、何ていうんですかね、障害者への差別的なコメント等発言がですね、これの前から存在していたということを、多分、名古屋市のところではですね、把握していたんではないかということを思います。 私どもにちょっと残っている資料をもう一度見直してみると、これの前に出てきてるんですけども、私どもの方に送られてきた文章があるんですけれども、それ読んでると本当に、何ていうひどいファックスを送ってくるんだ、ということで名古屋市在住の方ではないんですけれども、そういう文書がですね、送られてきた。これはですね、名古屋市さんの方にも、こういう文書が送られてきたということは言ったかと思うんですけれども。そのあたりのことはですね、ちょっと定かではありません。 あとは、要望としてはですね。木造復元についてですね。復元する際には誰でもがですね、行ける、訪れることができるようにということで、そこに書いてあるとおりです。 あと、昇降技術に関してはですね、要するにエレベーターに代わるものがあるかもしれないと言ってですね、名古屋城の担当の方から言われてですね。そうだわな。日本の中で考えているよりも、それは海外まで伸ばして、公募すれば何かあるかもしんないねと、いうようなことは言ってですね、公募には賛成をしました。ただですね、公募の内容がですね、非常に不安で。少なくとも大天守1階に昇降できることと。で、可能な限り上層階へ登れるっていうのなんですね。これはですね、その文章の中にも、書いてありますけれども、まぁ市長のですね、思惑を反映したようなあれになってて、やっぱり公募の内容そのものもですね、これはだなというふうに思ってます。最初に、名古屋城の方からですね、ちょっと説明があった 2ページ ように、エレベーターに代わるもので最上階まで上ることができる技術を募集するというような内容の方が、よかったのではないかなということで。まぁ実際に行われちゃってる、公募されちゃった後でですね、内容については聞かれたかどうかちょっと覚えがないんですけれども、公募されたと。で、結果をですね、そこにも書きましたように海外からの応募はなくてですね。新技術では全くないと。既存の技術を応用したものだと。そうすると別に何も、海外までですね公募するようなですね、私どもで言うと、無駄な費用をかけたなというふうに思っております。 それから(4)のところは書いてある通りで、外部というところですね。あとは2で、市民アンケートと市民討論会の開催について、説明があったのはあんまり記憶をしていません。市民討論会での内容ですね、当日の・・・まぁ消されちゃったんですけれども聞いたりですね、文章起こししたやつをいただいたんですけれども、市民討論会が何でやったのかっていうのがもう1つよくわかんないですね。 はい。こんなようなことです。 3ページ ●小林委員 はい。ありがとうございます。 書面をいただいて、こちらからも可能であれば、ちょっとお伺いしたいことがあるんですけどもよろしいでしょうか。 〇団体A はい。 ●小林委員 1つは、要望書を出されて回答があったということなんですけれど、2018年の2月と3月に出した要望書にはご回答があったということだと思うんですけど、その前に出した2017年の11月の要請については、回答を求めたにもかかわらず回答は来てないっていうことでよろしいでしょうか。 〇団体A はい。来てません。これについては来てない。 ●小林委員 わかりました。 例えば18年の2月とか3月に対する回答と合わせてきたってわけでもなくて、そもそも、17年11月のやつは、全く何も来てないっていうことでよろしいでしょうか。 〇団体A はい。 ●小林委員 わかりました。 あと、次のところなんですけども、昇降技術等々の公募とかの話で、能楽堂で4つの技術案について事業者の説明、プレゼンがあって、最終的に採択された垂直昇降技術についても説明があったと思うんですけども、このプレゼンのときは参加されましたでしょうか。 〇団体A 行ったような記憶があるんですけども。 ●小林委員 その時に垂直昇降技術のプレゼンのときに基本的には5階までいくものだっていうふうに、理解されたかどうかってことを、もし、覚えていれば教えていただきたいんですが。 〇団体A 5階までいくものだというふうには、受けとめていませんでした。 ●小林委員 わかりました。ちょっと参加された方によって、5階までいけるものだっていう理解をされた方と、そういうふうには理解してなかった方と結構分かれていて、それでちょっと確認させていただいたということでございます。わかりました。 あと他の団体からのご意見でも結構あるんですけど、職員の方がいろいろ説明されるときと、報道とかで市長が言う話が、かなり違うというところを感じていらっしゃったことが多いんですけども、そのように感じられていたかどうかっていうのも教えていただければ。 〇団体A 市長のコメントと名古屋城事務所からのコメントはですね、もう違っていると。最初に私どもに名古屋城事務所から来てですね、私どもの事務所に来て説明を受けたのと、そのあとですね、いろいろ出てくる市長からの話とはですね、大きく違ってるなというふうに思ってます。典型的なのは、名古屋城のですね、私どもの回答にも書きましたけど、要するに外にエレベーターを設ける案がですね、これ示されてたんですけども、「これは部内資料なので、置いていくわけにいかないし、出さないでください」って言われて、そのあとですね、公表も何もされてなかったね。で、技術公募の中で、こういう、「外部エレベーターは設置しない」というふうにですね、わざわざ書いてあるんですね。だから疑問としてはですね。私どもに説明をされたのがどこかで否定されて、技術公募のところでこういう言葉が出たんではないかなというふうに思って受け止めていま 4ページ す。でないと、このわざわざ「外部エレベーターを設置しない」というのがですね、技術公募要項で出ないと思うんですね。公募の対象である天守閣の歴史的な外観を損なわないというところで、そこは、要するに技術要件のところで、損なうことのないようにするということだというふうに思うんですけど。外部エレベーターを付けるのはですね、これは付け外しができて、外部から城の壁に行って入れるようなっていう案だと思うんです。これは、外部エレベーター等は付け外しができて、壁もですね、十分修復できるものだというふうに一番最初聞きました。 だからこのことについて、名古屋城事務所に何らかの記録があると思うんですけど。それがですね名古屋城事務所に無いということになると、あれ、私どもが聞いたのは一体何だろうというふうに思ってます。 事務局の伊藤さんとちょっと話したけれども、この検証委員会の中で、名古屋城事務所の相当な人にやりとりや聞き取りしてですね、その記録が、行政組織ですからあったんと思うんです。その記録をやっぱり、1つ1つ要するに名古屋城事務所がこの天守をですね、再建するころからの記録がですね、いろいろなやりとりが残ってると思うんで、そのあたりのところを見ていただく…見れる状況であれば、見ていただくと、なぜこのことが起こってくるのかっていうのが見えてくるかなと思ってます。はい。すいません。 ●小林委員 はい。ありがとうございます。 あとこれも、念のためなんですけども、名古屋城事務所の説明と報道とかでよく出る市長の話っていうのは、食い違いがあるというときに、名古屋城の職員の方が説明するときに、「市長はこういうこと言ってたけども、ちょっと違うんじゃないか。これどうなんだ」みたいな確認をされたことって、もしあれば、教えていただけたらと思うんですけど。 〇団体A 名古屋城事務所から来る時には、新しい段階の、次の段階の話をしに来るんですね。ですから、なんだろう。この前言ったことと違うとかっていうことはですね、ちょっとこれ、戻るっていう感じじゃないですよね、話になっても。で言ってもしょうがないけど、でも言わないとなっていうことでそれに対しての意見は、言わせていただくと。一部のところは、来られても何も言うことはないということで、断られたというようなこと言ってましたけど、うん。 (団体の他の方と会話あり) 5ページ ええとですね、あの、金シャチ募金のことについて言ってきた、「エレベーターを要望するんなら、まずは名古屋城木造復元の金シャチ募金に募金してください。募金もしてないのに余分にお金がかかるエレベーターを作れと要望するのは間違ってます。」というようなことがですね、書いてですね、岐阜の■■■■■■■■■■■■会員という肩書きの方がですね、送ってきた文章がありますけれども。というようなですね、言葉で送ってきたようなことがありますけど。はい。すいません。 ●小林委員 そういう誹謗中傷みたいなのが来ていたっていうことですよね。 〇団体A そうですね。 ●浅田委員 今回の市民討論会での差別事案がありましたことについて、【団体名】の皆さんの中から出てきたご意見とか、どのように受けとめられたかということで、お話しいただけることはございますか。 〇団体A 出てきたことについて言うとですね、あまりにもひど過ぎるということで、ひど過ぎるのと、呆れかえるというのはあります。やっぱりまずですね、そういうあからさまのですね障害者差別の発言が出て、で同調をそれにしたのかっていうこともですね、ぜひとも検証していただければと思うんです。で、このことはですね、名古屋市がですね、いろんな形で障害者差別解消条例とか職員対応要領等々作っているんですけれども。また、名古屋市民に対して障害者週間ということで、やることはですね、障害のある人たちに対しての「差別」というのは、これよくないことなんだよと。一緒に、この社会を作っていく中で差別ということは、要するに一人一人を大切にしない社会なんだということですね、これをですね、明確に発信をしてこなかったんじゃないかなというふうに私は思ってます。 で、障害者週間記念のつどいの実行委員会に私どもの副会長が一人いるんですけども、その人が出てですね、やっぱり差別、今回の差別発言のこと、だから今年このこともですね、言ってもらったんですけど、どうもですね、障害者団体連絡会の中でですね。どうも正面から訴えていこうというか、そういう障害者の人権権利という言葉ですね。どうもはっきりものを言わないところが多いかなというふうに思ってます。 ですから、障害者週間記念のつどいとかって言ってもですね。名古屋市がですね、トータルの人権に関わってはですね、どうなのかな 6ページ というふうにも思っていますけれども。人権教育っていうか障害のある人たちに対しての理解。で、障害と言ってもですね、今、いろんな形での障害、発達障害も含めてですね、知的・精神・身体それから重心の人たち。で、学校教育に、現場で言えば、発達障害の子どもたちが増えてるというのも言われてます。しかし教育の中で、具体的にですね、障害のある人達のことについて、どう教育されているのかというようなこともですね、いろいろと、要するに行政が積極的に関与をしなければ、やはりこういった人権侵害が起こってくるということは、はっきりしてると思うんですね。特に、先日の最高裁判決で言われているようにですね、国がですね、積極的なそういう差別をなくす取り組みをですね、怠ってきた結果ではないかと思うんですね。判決の中で言われてるわけですけれども。今回の件も、これはまさにそれと同様ではないかなっていうふうに、改めて思っているところです。 ●浅田委員 ありがとうございます。今お話しいただいきましたことを私達も再発防止に生かしていく意味でも深く受けとめていきたいことと感じました。 もう1点お尋ねしたいんですが、先ほどお話いただいた職員の方の説明で、例えば、5階まで昇降設備を付けるようにすることや、外部のエレベーターとか、職員の方としてはできるだけ最上階まで上がっていただけるようにいろいろな努力や思いを持ってやっていたというふうに、受けとめられていたのかと。その内容と、市長さんが言われることと、職員の方が間に立たれているということを、説明を受けられる中で、しばしば感じられましたか。 〇団体A それはね、まともに感じます。職員の人もですね、苦しい立場なんだろうなということはですね、言葉の端々といいますか、流れからいってですね、苦しい立場にあるんだろうな。で、何とかですね、事を進めないといけないので、というようなですね。行政さんですから上からの指示に対してですね、いや、障害のある皆さんがこういうふうに言ってるけれども、この現行では、というのはですね、仕事のやりとりではそれは難しいんじゃないかなというふうには思ってます。 ●浅田委員 ありがとうございました。私からは以上です。 ●小林委員 こちらからお伺いしたい点は以上となりますが、最後に何か、この 7ページ 検証委員会の方に言っておきたいことが、もしございましたら、よろしくお願いします。 〇団体A 検証委員会の方で、やはりもっと問いかけがあったこの、一番最初のこの時期、天守閣部会でエレベーターを設置しないことを決めた時期についてということで出てますけれども、それ以前のところにも遡って検証していただくと良いというふうに思っています。 この間、愛知障害フォーラムがですね。意見を出してますので、そういったところもですね是非とも見ていただくといいと思います。事務局から平成28年3月29日がプロポーザルの提案を決定となってますけど、これを見てもですね、小型エレベーター設置案、竹中の案は設置案だったんだね。それに対して私ども、いやこれは余りにも小さ過ぎるぞと。これじゃあ車いす1台で介助者が乗れるかどうかみたいな感じで、もう少しこれでは小さすぎるということは言った覚えもある。その後、設置しないよというようなことでいろんなやつが出てきている。で、優秀提案を決定というこれの前の段階からですね、公募をなぜしようと思ったのかということなんかも是非とも検証をしていただくとありがたいというふうに思っていますし、市の職員のですね、入れ替わりが激しいので、この何代か前の所長なりですね、実際の担当の職員等にですね、どういうふうに説明し、どういうふうな思いで、というところもですね、検証をしていただくといいというふうに思ってますんでよろしくお願いしたいと思います。 ただやっぱり検証委員会がですね、検証していただくには、やはりまだまだ時間がかかるんじゃないかなというふうに思ってますので。今年の秋でしたっけね。まとめを出すという話ですけれども。そこよりも、少なくとも年度内で目途をつけるような形で、皆さんお仕事お忙しいので、難しいかもしれませんけれども、何とかいろいろと検証していただければというふうに思います。 それで最後にですね、名古屋からこういった差別っていうのがないよう、やっぱり名古屋っていうの、つくれるようなですね、検証委員会からの提案も含めてですね。出していただけるとありがたいと、いうふうに思います。はい。以上です。 ●小林委員 ありがとうございます。ご意見を深く受けとめて、進めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。では事務局の方に戻します。 8ページ ◆事務局(伊藤) ありがとうございました。 本日の予定は以上となりますので、また何か思い出したこととかあれば事務局通してご意見いただければ検証委員の方にもお伝えさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。