職員に対するヒアリング結果【第2回目 令和6年5月実施】 ☆目次☆ 1 「史実に忠実な復元」「本物」に対する認識について (1)市長と職員との間で共通認識はあったのか。 1 (2)市と市民との間、また市民間で共通認識はできていたのか。 2 (3)市民に正しく理解していただくために何が必要だったと思うか。 3 2 竹中工務店提案の小型エレベーターについて (1)小型エレベーターを設置しないとした経緯・理由等について 5 3 エレベーターと、公募によって選定された昇降技術について (1)市民に正しく伝えられていたか。 6 (2)市長は昇降技術についてどのような認識だったのか。 6 4 業務の引き継ぎについて (1)意見対立の経緯等や注意点も含めて引き継ぎはしっかり行われていたのか。 8 5 障害者団体へ行ってきた説明等について (1)どのように行ってきたのか。 8 (2)障害者団体に対する市民からの誹謗中傷等は把握していたか。 9 (3)障害者団体は公募結果についてどう受け止めていたか。 10 (4)改めて市民の意見聴取を行うことについてどのように説明を行ったのか。 10 (5)公募による選定後、健康福祉局との連携が希薄になったのはなぜか。 11 (6)公募選定以降、障害者団体との関係は希薄になったか。 11 6 障害者団体との合意形成の経緯がある中で、改めて市民からの意見聴取(市民アンケートと討論会)を実施した趣旨について (1)どのような経緯で実施することになったのか。 12 (2)障害当事者の意見が届きにくいとされる方法で整備方針を決定することとしたことについてどう捉えているか。 14 7 公募結果後の市民に対する説明について (1)令和5年1月21日の市民説明会では公募結果とは別の判断もあるかのような説明があったように見受けられるがそれはなぜか。 15 8 公募結果に関する文化庁への説明等について (1)文化庁の反応に対して市はどのように認識等していたか。 15 9 市民アンケート、討論会について (1)発案者等について市長とその他の職員との間に認識の違いがあるのはなぜか。 16 (2)市民アンケートの客観性についてどのように捉えているか。 17 (3)討論会に関して受託業者に対して討論の要素を加えられないかと依頼がされていたようだが。 18 (4)討論会当日、市民意見に対して最低でも1階までは昇降技術を設置するとはっきり説明がされていなかったのはなぜか 19 (5)討論会に出席した有識者の選定基準はどのようなものか。 19 10 市長や副市長と職員との関係について (1)副市長と職員との関係はどのようなものだったのか。 20 (2)市長と職員との関係はどのようなものだったのか。 21 (3)市長、副市長以外との関係等はどのようなものだったのか。 22 11 職員の苦悩や葛藤などについて (1)事業を進めるにあたって何らかの苦悩や葛藤はあったのか。 23 1ページ 1「史実に忠実な復元」「本物」に対する認識について (1)市長と職員との間で共通認識はあったのか。 ・(市長と職員、特に名古屋城の担当者との間で認識合わせを意識して行ってきたかというと)難しいですね。史実に忠実というのが、かなり幅が広いと思いますので、どのレベルというか、江戸時代のそのままというものなのか、今の天守閣がある上での木造復元なのかで変わると思いますが、有識者の先生方からは、柱や梁をさわらない、柱を取り除くことなくということと、あと、(現代設備を)取り外せば、何もないといいますか元のオリジナルの形に戻せることについては、そうあるべきであろうというお話をいただいていましたので、そこについては、私の周りの職員とか、市長も含めて、ご理解いただいているのではないかなと考えておりました。 ・市長の考えとは違うかもしれませんが、我々の方から史実に忠実というものはどういうことかと言った時の話としては、復元ですので、本物と言ったら失礼ですけど、当時のものが残っているわけではないので、復元する上では、このご時世というか、令和の時代以降に復元する時に必要なもの、建築基準法の適用を除外するというのはありましたけれど、消防法とかは除外にならないということですので、建物の中に人を入れる以上は、防災設備であったり、耐震設備であったりとか、その中の一環として当然バリアフリーというのも、一つの選択肢といいますか入れなくてはいけないご時世だということで、それを踏まえた上で両立をするという意味だと。先ほどお話したみたいに柱を取らないとか、取り外せば元に戻せるというようなことが、やっぱり求められているものなのかなということで、進めていったということですので、市長がおっしゃる本物というものと、少しそこはもしかしたら違うのかもしれないです。 ・(市長も柱や梁がそのままで、(現代設備は)取り外しができるものとして認識しているかというと)そこが難しくてですね、市長はとにかく本物を作りたい、当時のものを作りたいということは一貫されていましたが、ではそのためにどうしたら、そういうようなものができるのかということになると、ご自身のご意向と今のご時世に合わせて物を復元するというところの、実務をすり合わせるというところでいくと、有識者の先生方のお話もありましたので、当然、公募を行う前提条件として、市長には説明をしていますので、そこはご理解をいただいていると考えているところですが、市長がどう捉えていたのかは、はかり知れないかなと思います。 ・(市長が考えている史実に忠実な復元とか本物という意味については)疑問だらけです。 ・このご時世に復元するということで、江戸時代そのものの軍事施設を作るという意味ではなくて、そもそも復元する目的が本質的価値の向上と理解促進でしたので、そのためにはバリアがあるものをバリアフリーにする以上は、やはりそのまま作るというわけにはいかないというところもありますので、そうなると、本物と市長が言われているのが、どこまで許容されているのか、耐震設備であったり照明であったり、そういうものはよくて、箱物みたいなものは駄目だというところは、付加するものというか、このご時世に復元する以上付け加えるものというところがどこまで、市長が許容されているのかというところは、何が良くて何がいけないかまでは、はっきり確認してはいないです。 ・(市長が具体的にどういうものを考えているのかという共有はなかなか難しかったということかというと)そうですね、市長がおっしゃる「本物」というものが、極端な話をすると、中に人を誰 2ページ も入れないのであれば、図面通りに作ればいいと思いますけれど、人を中に入れて、人命最優先で、中を観覧していただくという視点からすると、先ほどの消防法とかいろんな基準に当てはめて作らなければいけないので、当然そこは「あれやれ、これやれ」と、当然、市長からそんな細かな話が来るわけではございませんので、復元するためには実務的にどうしたらいいかは、当然担当者レベルの中では話を進めた上で上の方へレクをして上げていくことですので、それで進めるためには必要なものはやらざるをえないという認識でずっとやっておりました。 ・共有というか言っても聞いてもらえないという思いが強いこともあったので、再三レクの方はさせていただいていましたけれども、やっぱり想いが強いっていうのはすごくありましたし、そんなお気持ちもよくわかりましたので、それを何とか実現するために、なかなか、突っ込んですり合わせたかどうかと言われると、そこまではやってはいないです。 ・まず、職員の中での意識としては、市長の言う史実に忠実な復元と同一かどうかはちょっと置いといて、木造天守の復元に歴史的な蓋然性と言ってますけど、それをどう担保するのかってことについては、再三議論しまして、十分な認識を職員の中では、共通認識として持っていたというふうに理解しています。一方で、市長に対して、職員としてのそういう理解を市長レクとか、予算関係のレクのタイミングいろんなところで再三説明したり相談しているんですが、市長とそれ以外の職員、事務方の局長以下の職員とは、かなり解釈とか理解に溝があったっていうふうに理解してます。 ・私ども、市長の主張に十分理解できていたかちょっと悩ましいところありますけれども、基本的に市長は木造天守の中で、できるだけ市長が発言する中身「異物をつけたくない」という発言をされていました。市長の言う「異物」というのは、かつて消失前の天守にあったものではなくて、簡単に言うと現代的な構造物であったり、現代的な設備のことを言っているようには受けとめましたが、それがじゃあどこでこれが、市長の言う現代的なもので、異物に相当するもので、これは相当しないものだっていうその境界線については、非常に我々としては曖昧だなと。理解する上では、なぜこれが良くてこれが駄目なんだろうってことについては、非常に理解しにくいところでありました。 (2)市と市民との間、また市民間で共通認識はできていたのか。 ・(名古屋城木造復元天守に関するバリアフリーの考え方や、史実に忠実な復元という意味内容について、適時、市として市民の方々に十分な情報発信を行い、市民の間でも概ね市と同じ認識共有ができていたかどうかというと、)ここは、ちょっと足りなかったかなと思っています。(市民に)お話をしたことはありましたが、やはり色々な意見があるということで、公募が終わった後でいろんなご意見がありましたし、当然そのあと本当に市民の意見をしっかり聞いて、やっていこうとするともう少し時間がかかるんじゃないかというようなお話をしていましたので、ちょっと情報発信はやっぱり足りなかったかなというところは、ちょっと反省しているといいますか、そういうところはあります。 ・(現代設備がある前提ということを多くの市民が)正しく認識していたかというご質問ですと、認識は浸透していないんじゃないかと思います。いろんなご意見を聞く中では、やっぱり江戸時代そのもののものが見たいとおっしゃる方は多かったですので、スプリンクラーとか防災耐震ダンパーがつくなんていうのは多分、思ってはいるかもしれませんけど、どうなるのかなって 3ページ いうような感じだったんじゃないかなというふうには推測はします。 ・市民っていうと230万人いらっしゃいますので、なかなかどこまでの方に十分な理解をしていただいていたかは非常に難しいし、むしろ我々がお話できるタイミングとしては、市民討論会以前に、市民に対しての説明会を(令和5年)1月に実施をした時、あるいは、■■■■■■■■■■さんだったかな?そういう団体の方々にお話をして欲しいと言われた時にお話をした。あるいは名古屋市の■■■っていう団体に対して現状の木造復元に関する取り組みについてのお話をさせていただいた。それもリクエストいただいて。 そういったところで、こちらからお伝えしたという内容として、お話をさせていただくとすると、一般のそこに参加された方々にお伝えした内容としては、史実に忠実な復元というのは、少なくとも事務方が、共通認識として持っている中身は次の通りです、ということで、1点目としては、消失前の天守があったころに、実測図面あるいは記録写真、そういったものが豊富に残っているので、それを極力尊重しながら現代の技術の中で最大限復元、再現ができるものについてきちっと作っていきますと。具体的には、少なくとも、その建物の基本骨格である柱と梁。これは構造体としてのいわゆる、根本的な要素ですけれど、それをきちんとかつてのものと同じ構造で保持した上で、あとは細部についても、極力類似のもので再現をしますと。ただし、非常用の、避難のための設備であったり、照明設備であったり、防火設備であったり、あるいは耐震的な必要な補強といったことについては、現代技術を活用しながら、安全を確保して復元をしますと。そういった中で、可能な限り消失前の天守に、近づけたものを構築するということを、我々としては史実に忠実な復元というふうな理解をしているということでお話をしました。もちろんその中にバリアフリーの施設も含まれるという理解をしてお話をしています。 ・(あくまで感覚ですが)いわゆる、市長がいつもお話をされている史実に忠実な復元ということ自体に、非常にやっぱりこう曖昧さがありますので、その史実に忠実な復元を市民の方がどう理解をされているかってことに対しては、多分、かなり個人差があるだろうというふうには理解しています。 一方で史実に忠実な復元というと、極端な話をすると、全く消失前と同じものができるんだろうという理解をされている方もおられるであろうと。一方で、それは現実的な話としては、今の人たちが安全にその中を観覧されるためには当然そういう照明が必要だったり、今の基準に合ったものにするべきだろなというふうな想像も含めて、そういった理解をされておられる方も当然いらっしゃると思うんです。なので、その両者が多分存在するので、どちらが多いかっていうことに対しては我々としては、なかなか今手元にデータがないので、お話をするということは難しいんですが、おそらくいわゆる何ていうか、両方の見解のどこかに、バラっと市民の方の意見が広がっているんだろうなというふうに思っています。 (3)市民に正しく理解していただくために何が必要だったと思うか。 ・市民の方々へ周知をどういう手法でするかはちょっと難しいかなといいますかご存知の通り、毎年市民説明会をやってはいますけども、そこにご出席いただける方も少なくなってきましたし、名古屋城そのものへの興味というか、注目というところはどうなのかなという点もあったかなと思いますので、こちら側から発信をするとなると、どういう形がいいのかというのは、ちょっとなかなかお答えしづらいところあるかなと思います。 ・まず根本的なお話をさせていただくと、史実に忠実な復元と、基本的には市長はそういう話を 4ページ されているし、我々もそれを否定はしないんですけれども、史実に忠実ということではなくて、やはりその消失前の天守の価値をきちんと現代に再現する。もしくはその価値を、訪れる方々に理解をしていただく。本質的価値の理解促進って言ってますけども、そういうことのために天守を作るんだという話を、事あるごとに話をしていますので、我々として史実に忠実な復元を目指しますというのは、そのままの表現ではね、必ずしも使っていないんです。だからそこら辺には、どうしてもやっぱり市長の発言と我々の説明の中にギャップは当然、発生する。当然ですけど、その史実に忠実な復元ということの解釈もそうですし、学術的な理解としても、何かこう固定化されたものがあるわけではないんです。 ましてやどこまでいったら史実に忠実といえるのかってことに対しては、非常にやっぱり難しい案件を孕んでいまして、むしろそれは将来文化庁の復元の見解・計画を提出した時にですね、その文化庁の有識者の方々が、いわゆるその史実性に対する蓋然性が認められるか、要は昔のものに可能な限り近づけてあるのか、もしくはそれを必要な、要は安全対策とかそういったことの、やむを得ないところは除いて、必要な措置が講じられているのかっていうことに対しての、いわゆる判断、判断っていうか評価ですね。それをいただいたときに、最終的にこれは現代の中で可能な限り史実に基づいた提案をしていますっていうことが担保されることになるので、それ以前に我々として断定するってことは非常に難しい。我々としては、「こういう復元が、可能な限り史実性に基づく復元として我々考えてますよ」ってことは言えても、「これは絶対に史実に忠実な復元です」と言い切りは我々の立場はできない。 市長は政治家であるから、そういう思いを述べてお話をされることは可能ですけども、行政判断として、これは絶対に史実に忠実な復元ですから大丈夫ですという、そういう言い方をするのは我々の立場上はできないです。それを考えるのは、本来は有識者会議をちゃんと経た文化庁さんの見解が最終的なものなので、我々としてはそれを、大丈夫ですっていう言い方はできないはず。構造的にですね。 ・ある意味時間をしっかりかけて、そういった情報を市民の方と共有すべきであって。 もともと市民討論会のあった令和5年の1月あたりから、副市長とは、再三、市民の意見の聴取の仕方については、少しずつ議論をしていたんです。2月の段階で、2月の本議会で副市長は、市民の意見をしっかりお聞きするという話をされてますが、ちょっとその段階で我々として、どういう市民の意見の聞き方とか、簡単に言うと説明をどうするのか、そういったところについての手法についてはまだ十分に固め切っていなかったんです。それはなぜかっていうと、もともと1月2月の段階では、少なくとも市民にしっかりと説明をして情報提供して、その上で市民の方のご意見をいただこうとすると、3か月や半年ではとてもできないだろうと。その時に我々、全体スケジュールをもう1回作り直してくださいと。少なくともしっかりと市民の意見を踏まえてやるために、これだけの時間かかりますということをちゃんとペーパーで示して、それで相談しましょうという話で。少なくともそこには、大まかに言っても2年はかかるだろうという話をしています。とても3か月半年じゃできないでしょう、なぜならこういう段取りを踏むから。ですからそもそも我々としてはそのぐらいかかるので、夏の提出は無理ですっていうのは、ずっと言い続けてきたんです。 申し訳ないんですけど、それを、正直言うと、脇に追いやって、それでもやれと言ったのは、我々ではないので。大変申し訳ない言い方ですけど、それは、上層部の判断で、そういう無理をしているって、もう、言わざるをえないですね。例えばその辺の話はもう象徴的な話だと思いますけど、少なくとも我々はきちんと説明の中に、史実に忠実な復元って何だって話とか、少なくともそれを市民との対話の中で、ある程度理解をしていただくことの方に時間を割くべきでしょうという話は当然していました。 ・全体整備検討会議という名古屋城全体の整備の計画とか進捗について相談をするための有 5ページ 識者会議を持っていまして、そこと上下関係は多少ありますけど、天守閣部会というのがありまして。木造天守の復元に関しての有識者会議も持っているんですよね。もう一つ、ちょっと別組織にはなっていますけど、バリアフリー検討会議というのもありまして、少なくともその3有識者会議がある中で、今回の事象に関しては、そういったところにもしっかりと、もう少し丁寧な説明が必要だったと思っているんです。 ただ、そこも含めて、そういった時間的な制約であったり、あるいは端的に申し上げると、結論ありきの中で、我々としてはそういう有識者会議は、ミニマムの、最小限で、取り組みで進まざるをえなかったというのが実態としてあります。 ・少なくともそういう意味では、それを何度も、やっぱり説明会であったり、いろんな形で情報提供するべき。やっぱりそういう手間をかける必要が当然あって、本来はそういったことも含めて、ちょっと2年というのは大ざっぱなレンジですけれども、いろいろやっていくと、そのぐらいは必要でしょうという話をさせていただいたところなんです。 2 竹中工務店提案の小型エレベーターについて (1)小型エレベーターを設置しないとした経緯・理由等について ・4人乗りの小型のエレベーターで介添人も乗れないというものでしたし、さすがにそれだけ小さいものですと、障害のある方がお1人で、この狭い空間で上に上がっていくというのは、とても怖くて乗れないんじゃないかというようなお話もあってやっぱり介助者は乗れる必要があるだろうと。 さらに、有識者会議の中でも、「ちょっとこれは小さすぎて、バリアフリーとは言えないよね」っていうようなご発言があったということがありましたので、しかもそれは行けても4階までで、柱とか梁を一部切り欠くっていうような提案でもありましたので、しかもそれは今から開発するというような話も聞いてたので、なかなかそれは、現実味がないと。というかバリアフリーというにはちょっと駄目なんじゃないかというようなお話があったということで、それでは駄目だろうということになったと思います。 ・当時の話ですのでちょっと私ではわかりませんが、文化庁からの記述は何もなかったと思います。 ・私、お聞きしただけなので、ちょっと十分な正確な情報ではないかもしれませんけど。私が理解している中身としては、当初の竹中案の中では、既存のエレベーターを設置するということで、ただ、柱・梁を傷める、切り欠くということも一部前提としながら、それでも最小限に収めようということはあったかな。そこまでの多分、検証はされてない段階での提案だったと理解しています。一方でその後、竹中さんがパートナーとして想定されていたエレベーター会社からはお断りがあったと。今回少なくともその柱・梁を痛めないで設置することが、有識者会議の中で前提条件になったと。で、少なくともそれを受けて付加設備の方針が後から決まってますから、その付加設備の方針に沿って、やっぱりバリアフリーを実現できるかっていうと、当初予定をされていたエレベーター会社は、それはうちはできませんということで、どうもお断りがあったというふうには聞いています。なので従って、公募してでもやらなきゃいけないし、公募をした時はその会社は出ないということで、公募の段階では確定をしてたように聞いてます。 6ページ 3 エレベーターと、公募によって選定された昇降技術について (1)市民に正しく伝えられていたか。 ・(今回の垂直昇降技術は、平成30年5月に決定した付加設備の方針で、いわゆるエレベーターを設置しない代わりの新技術というふうに、この昇降技術というのは、エレベーターとは異なって柱とか梁を痛めたり、内部構造を壊さない「従来のエレベーターと違う」ということについては)伝わっていないと思います。 ・市民というのは、なかなかやっぱりちょっと限られた方々にそこまでの詳細な説明ができていないということでいくと、かなりの大多数の方々には、そういった情報が十分伝わっていないだろうというふうに考えています。一方で、これも新聞報道などによって、我々も、昇降技術を公募によって選定をしましたよと。なおかつその公募技術がこんな技術ですよということは、全くお知らせをしていないわけではなくて、ある程度、最小限度の形ですけれども、報道を通じてお伝えはしている。ただ少なくとも、昇降技術については、柱・梁を痛めずに内部を昇降する技術として、世界的な公募をかけて選ばれた技術ですということについては、情報提供はしています。それは十分理解されているかどうかちょっとさておき、そういった情報提供については、そういったところで折に触れてお話をさせていただいています。 ・(エレベーターじゃなくて、別の昇降技術だとか、柱とか梁とかを痛めないんだとかっていうことも含めて、意見対立が起きないように解消するための市民へのちゃんとした情報発信が)ちょっと我々もそこは足りなかったと思いますが、やっぱり今までのこともありましたので、障害者団体の方々とか、障害のある方への説明というのは細かくやってきたということで、今の柱や梁を痛めないという条件であったりとか、エレベーターを排除しないということも含めて幅広く、国際公募をやるということで説明はしてきたんですけども。確かに一般の市民の方々にそういうところが、伝えることができていたかと言われるとできてなかったところは反省すべきところかなと思います。 ・(そこまで、その段階では)至らなかったと言いますか、どちらかというと設置に反対だという意見が我々のもとに届く声としては、ある程度拮抗はしてましたけども、直接お話聞く電話等の中ではどうしてもそういう意見もありましたので、どうしても付けるべきか、必要なのか必要ではないのかというところまでいくと、やはりちょっと必要だという我々の認識もありましたので、そちらの方でちょっと意識がいっていたというところかなと思います。 (2)市長は昇降技術についてどのような認識だったのか。 ・(昇降技術は内部構造を壊さない技術であることについて、市長が理解していたかというと)我々は公募前に、当然市長レクをして、こういう条件で公募しますと。それで決裁をいただいていますので、当然それはわかっていたと思います。 ・端的に言いますと、最優秀者が決まった段階で、これは通常の、既存のエレベーターではなくて、今回新しく開発するちょっと特殊な変わった技術、これから開発しなきゃいけない技術だということは再三お話をしましたけども、箱が動く時点でもう市長がエレベーターだと判断してしまったということです。ですので、どんな説明を持っていっても、箱が床を貫くものはエレベーターだと。だからこれは認めないということを最初からそういう話になってしまったので、もうどう 7ページ しようもなかった状態ですね。 ・提案書の断面図を見た段階で、これはもうエレベーターだと。もうそもそも最優秀者も認めてくれるかどうかというところでした。 ・エレベーターという言葉の定義というか、じゃあ何をエレベーターというのかというところで、我々は既存の、もうすでに今ある建物の基準に合致したエレベーターメーカーが作ったエレベーターは当然、入れられないと。それは市長が言ったからじゃなくて、柱・梁を取らないという前提だと、通常の建築基準法で定められた建物の揺れよりも3倍以上木造の建物はしなるということでしたので、3倍以上しなるようなところに既存のものを入れても、当然耐久性がないというか、つけられないので。 そうすると中にコンクリートのエレベーターシャフトを作るとそれは木造復元といえるのかというところもあったので、柱・梁を取らずにやるということは、既存のエレベーターはつけられない。ですが箱が動くというところは、床を抜くとか壁を抜くとかいうところが許容できるかどうかについて、いろんな有識者の先生方からのお話では柱と梁が大事なところなので、そこはやっぱり骨格は触ってはいけないだろうと。それ以外で、その構造物を支えるようなとこは駄目かもしれませんが、それ以外のところは手を入れても、それは先ほど話したスプリンクラーと同じ話に近くなるので、ただ、目に見えるか見えないかというところは、あると思うので、それは今後の検討だと思ってました。 ・本質的価値の理解促進の話から、昔の建物に入って、目の前に現代物があったら、確かにそれは幻滅するっていうのは、例えばそういうふうになってしまうのであれば、当然それはちょっとつけるべきかつけないべきかというところは技術開発が進んだ段階で、建物全体の使い方というか、見え方の工夫、観覧の仕方とかで、またそこはそこでまた次のステップの検討かなというふうに思ってましたので、それはどこにつけられるのか、例えば部屋の中に隠れてしまうということになれば、それは耐震ダンパーとかと同じ話ですので、使い方とか動線を工夫すれば、建物の中の観覧はそんなに影響はないんじゃないかとか、そういういろんな検討は進めていました。 ・最初の段階でまだ開発前ですので、どうしても箱が動くという絵が、どうしても断面図上提案上出ますので、それを見たときに、確かに1階ずつ上がるエレベーターだと言われても仕方がないんですけど、それでエレベーターだというふうに、最初にポンとおっしゃられたので、そこからもう何を言ってもエレベーターになってしまっているというようなところかなというふうには、私個人的には考えてます。 ・(エレベーターではない、コンクリートで枠を作るわけじゃないと)説明はしてます。 ・もうこれはエレベーターだと思われてしまったので、もうそこから先はもう何ともならない。という状況だったというふうに、思っています。 ・元々は昇降技術のコンペをやる前提条件がありまして。それ付加設備の方針というペーパーになってますが、それは市長自らが相当手を入れられて、ご自身で書かれたペーパー。当然その市長が、一言一句全部チェックして確認をして、その設備のこういう方針でもってやりますと。そのためのそれを満たす技術として、公募します、コンペをやりますというのも、市長のこれ議会の中でやっていることなんです。 その付加設備の方針の中の根幹にあるのは、天守内の柱・梁を痛めない。それこそが本物で 8ページ あることの証だということも、これ実は我々だけではなくて、先ほどの有識者会議、天守閣部会もそうですし、全体整備検討会議でも「その方針なら、そうでいいでしょう」ということを、大枠として理解していただいてるので、公式的には、柱・梁を痛めないということが守られれば、本物性は保持されるということです。市長も含めて、公募前に決まっていたことなんです。 その上で、再度その前提の中で公募をした。結果、実際それは可能だなということ。これ技術士さんにも判断していただいて、言ってることがいい加減ではなくて、現実味があって、実現性があるということで一応評価をいただいた技術なので、それを柱・梁を痛めない、いわゆる公募前の付加設備の方針を満たす技術として成り立っていますということも含めて、それは市長に12月の段階で当然話をしています。それは理解した上で、市長は「駄目だ」と言っています。それは簡単に言うと、梯子外されているだけなんです、我々。市長これでいいって言ったじゃないですかっていうことで。それを「駄目だ」っていうのは、それ梯子外しとか後出しジャンケンですって。我々何を信じてやったらいいですかって話になりますよね。我々はきちんと説明をした上で、理解をすべきものを理解しなかったのは市長だと思います。 ・(昇降技術は内部構造を壊さない技術であることを市長は分かって言っているということですね。)はい。 4 業務の引き継ぎについて (1)意見対立の経緯等や注意点も含めて引き継ぎはしっかり行われていたのか。 ・きっちり受け、引き継いだと認識しています。 ・木造天守の復元事業に関して、そこだけで、なんというか十分な時間をいただいたかっていうとその時間はなくて、全体として引き継ぎ事項としてはありましたけど。結果引き継ぎではなくて、そのあと、これまでの経緯とか課題については担当する職員から聞きました。 5 障害者団体へ行ってきた説明等について (1)どのように行ってきたのか。 ・障害者団体の方々からも、そもそもバリアフリーをやるかやらないかというようなことについては、最初、ボタンのかけ違いではないかと。平成29年にエレベーターをつけないと市の方針を出したことはどうなのかと。いきなりエレベーターをつけないという判断をしてしまったのはどうなのかと。ただそういう前提の中で、もう何年も話をする上では、もう少し最初の段階で丁寧に説明をして話し合って決めていくという姿勢があれば、こんなふうにならなかったんじゃないかということをおっしゃられている団体もありますので、一番最初のところから、本来であれば、しっかりすり合わせて、エレベーターつけるかつけないかは結果論と思いますので、過去には、何年か1年か2年ぐらいかけて調整とかされていたとのことですし、バリアフリー説明会みたいのもあっていろんな企業もバリアフリー技術を出してくれてた会とかもあったと思うんですけど、それでもちょっとまだ、その話し合いが終わっていない状態でいきなり方針を出されたというところに、わだかまりがあるというか、そこはもうはっきりとすべての団体の方がおっしゃっています。ただそうは言っても、もう何年もずっと止まってるというと、名古屋城を止めてるのは、障害者なんだというふうに一般の方々が思ってしまうと。それは団体としても望んでないと。公募やることによっていろんな技術が出てくるという可能性もあるのであれば、公募やると 9ページ いうことは、しょうがないということで進めてきたのかなというところです。 ・少なくとも、市民討論会の前の段階ですけど、12月に公募結果が出たときも当然、各障害者団体に職員が話に行ってまして、先方の意見とか反応はこうでしたって話はお聞きをしました。概ね昇降機、もともとこういう提案が最終決定ではないですけど候補技術として出てますって話は、それから何か月か前に説明はしてあって、最終的にMHIさんの技術が選ばれましたよっていうことも報告に行ってるので初めてではないんですけど、ある意味「よかったね」とか「当然だね」って話でお聞きしましたって話は何度か各団体に回って、結果として聞きました。「そりゃそうだよね」とか「でも理解していただいてよかったよね」って話はしていました。 合わせて年明けに、障害者団体に回る必要があれば、しっかりそういったところの、やっぱり技術開発についてはやっていくことについては、市としてちゃんとこう取り組んでいくから安心してもらっていいって話で。障害者団体とはきちんと信頼関係を保持していくべきだよねって話のニュアンスとしては、発言をしています。 (2)障害者団体に対する市民からの誹謗中傷等は把握していたか。 ・件数とか時期とかわかりませんけども、かなり多くの回数、会っていただいたので、団体の会長さんのところに行くとクレームの電話とかメールとか、そういうちょっと辛いことおっしゃられる、一般の方々からのそういう意見があったということは、たびたびは聞いていましたので、それはかなりあったのかなというふうには認識しているところでした。 ・(認識していたことを前提として、具体的にどういう対応を検討し実施したかというと、)一般の市民の方々にちゃんと周知をしていたかというところに繋がるかもしれませんけども、どうしても最初の時に障害者団体と市で亀裂がかなり入ったということもあって、そちらの修復の方に意識が向いていたということもあって、何とかご理解いただいて、名古屋城木造復元を進めたいということを言ってましたので、団体の方への気づかいはしてたつもりではありましたけど、一般市民の多くの方々に周知できたかというと、やっぱりできていなかったですので、繰り返しになってしまいますけども、そういうところではちょっとフォローが足りなかったと思います。 ・(誹謗中傷について、公募の選定前と選定後でいうと、)障害者団体に対しては、選定後は12月以降ですので、お会いする回数が少なくて、ちょっと選定前の話はもう過去何年かずっとこれぐらいいろいろ話があったんですよというお話をたびたびお聞きしましたけど、選定後に、どれだけ(誹謗中傷等が)入ったかということは、ちょっとお話を聞いてないという状態でした。 ・公募前にはちょっとそういった認識が残念ながらなくて、公募後にそういった中傷のお声があったというのは間接的にはお聞きしたり、報道でちょっと知ったところですので、非常に申し訳なかったなと思ってます。 ・公募後に、誹謗中傷はそんなには件数がなかったというふうに理解していまして、中にはそういった意見があったふうには聞いた気もしますけど、まずその公募結果に対して、直接障害者団体にクレームが入ったということについてはあまり聞いた記憶がないです。少なくとも市民討論会の中で起きたことに対しての誹謗中傷みたいなことが、その後の障害者団体の中ではあったように記憶しています。 10ページ ・公募を実施した後で誹謗中傷の声が各団体に入ったってことについては、あまり記憶がないんです。少なくとも公募の内容について障害者団体は理解をしているし、だからといってけしからんという声がその段階で障害者団体に入ったというふうには理解していないんですけど、もしそういう声があったとしたら私ちょっと記憶の中で失念してるかもしれません。少なくとも、障害者団体の100点ではないんですけど理解を得て公募を実施したものなので、我々としてはそれが最大限公募後の段階としては、障害者団体に寄り添っている形なので、それは一定そういうふうに評価していただいてるというふうに思っていました。公募、公募だけのね、公募後の段階ですよ。 (3)障害者団体は公募結果についてどう受け止めていたか。 ・障害者団体側の中で、公募そのものに全面的に反対の意見があっても、公募賛成です、やってくださいっていうことを言ってくださる団体もおみえでした。個別には、これだったらまあしょうがないかなっていうところもあれば、もうちょっと大きなもの入れられないかなあとか、5階まで全て行こうとすると、同じ大きさのものになっちゃうかもしれないですが、例えば下の方の階だけもっと大きくできないかなとか、そういう工夫をすることでもっといろいろな人が使える、昇降できるとか、前向きな意見をいただいてたので、開発次第っていうこともあってまだ、何階までいけるのかわからない状態ってことはずっと言ってました。 ・「絶対認めない」と否定的な団体以外は一定程度、公募の最終案を決める前に、ワークショップを(令和4年)9月に、老人クラブ連合会や障害者団体の方に来ていただいて、提案技術に対して、ご意見をいただいたときも、垂直的に動くものだったらこれならばしょうがないかなっていうようなご意見も、その場でいただいたこととかありましので、すべてがすべて反対っていうふうではなかったかなというふうに思います。 (4)改めて市民の意見聴取を行うことについてどのように説明を行ったのか。 ・年明けてから、副市長の意向が変化し始めたということで、2月になってから、意見交換、意見聞くという場を設けるという話になりまして、4月に市会議員選挙もあるということで、非常にスケジュール的に厳しいという状況でしたので、団体の方には、会長さんのところにはそういう一報はお話しましたけども、回る時間がなかったというか、各団体まで説明に回れなかったというのが、スケジュール的にかなり厳しいという状況でした。 ・2月市会での副市長発言なんかもあって市民討論会をやらざるをえないって形でやることになりましたということについては、各障害者団体に報告に行っています。で、その時になぜやるのかって話については、当然やっぱり障害者団体からは質問というか、疑問の声が出たと聞いてますし、それについて、なかなか我々として、理由を論理立てて説明がしづらいところが正直ありましたけど、市長とか副市長の方針も含めて、こういうふうになりましたっていう話については、さらっと話をしたと思いますし、それ以上になかなか丁寧な説明にいくというようなタイミングもなかったですので、それだけでどうだったかなと思ってます。 11ページ (5)公募による選定後、健康福祉局との連携が希薄になったのはなぜか。 ・健康福祉局と希薄になったとは思ってはいないつもりでした。健康福祉局の担当職員とは、よく話をしてましたし、確かに顔を合わせて打ち合わせをしたかと言われると、それは数は少ないんですけど、電話やメールでのやりとりは、それなりにしていたと認識しています。 ・例えばですけど、選定し終わって、この案件ですので、多分何かいろいろと、事が起こるだろうということを想定して打ち合わせをやったかと言われると、それはやってなくて公募前とかと同じようなスタンスで情報共有していたと思っています。 ・公募に際しては、かなりアドバイスをいただいたり、オブザーバーに入っていただいてました。公募が技術選定をされて、当然結果もお伝えは健康福祉局さんにしてたはずです。で、一方で市民討論会に関しては、先ほどの話の延長線ではあるんですけど慎重に取り扱うっていうタイミングとしては、もう時間がかなり厳しくて、もっと言うと、4月の段階で我々としては急にスタートしろと、全力スタートしろという話が出ましたので、それまでそこにじっくり時間をかけて検討するというような、そういう立ち位置には居なかったんです。2月市会で、そういう意味でいくと急遽、「早くやれ」って話を上の方から言われてたので、むしろ健康福祉局さんにお話をするタイミングを失していたということかもしれません。もっと言うと、先ほどのしっかり時間をかけるべきことなので、それを、来月、再来月にやるという話になると、ちょっと言い方あれですけど健康福祉局さんに言っても健康福祉局さん困っちゃいますよね。迷惑かかっちゃうし、もっと言うと、そんなことできないって話をされたとして正直言うとじゃあどうするんですかって話になっちゃって。そこは今となっては逆に言うとブレーキ役に健康福祉局さんの方がなっていただけるんだったら、それはそれなんですけど、さすがにそういう、健康福祉局さんになんていうか無理を言って責任転嫁するようで。それも非常に、心苦しいところは当然ありますから。少なくともそういう意味でいくと、我々としては走ること前提で、動かざるをえなかったなっていうふうには思います。 ・(スケジュール的に、密にやる余裕もなかったからという感じですか?)そうですね。少なくとも本当は障害企画課さんであるとかそういったところにきちんと話をした上で、そういう…ただ市民討論会をやるんだって話についてはもちろん情報提供はしていますけど、彼らとしてはそれをイエス、ノー言う立場には当然ないですから。やり方について、適宜また相談しますっていうぐらいのことは当然言ってたと思いますけど、そこまでの危機感を少なくとも我々も持っていなかったし、健康福祉局さんもそれに対して、すぐにブレーキをかけるっていうところまでは至ってなかったというふうにお伺いをしてます。 (6)公募選定以降、障害者団体との関係は希薄になったか。 ・選定後は希薄になったという意識もあんまりないんですけど、市長の定例記者会見で、2階までと言った時に、ちょうどその裏で経済水道委員会で最上階を目指すという答弁がされていましたので、2階までと市長が言ったことに対してどういうことだというクレームはありました。その直後に障害者団体の皆さんに話する時には、会長さんのとこには直接事前に説明もしてますし、あまり希薄になったという感じは受けてませんが、ちょっとその件で、いろいろ要望書とかいただいてて、その要望についてなかなか回答ができないということで、会ってもらって各団体に話をしたということはありました。 12ページ ・(障害者団体ともある程度情報共有とか意見交換は行った)という認識は持ってます。ただ正式に回答ができていないので、要望に対して、市長が言ったことに対して、訂正を求めるとか、どういうことかを市長から説明して欲しい、というようなことに対して、回答は市長との調整が全然できてなかったので、できないという状態でした。 ・障害者団体に関していうと、「なぜ市民討論会やるんですか」っていうことに対しては、我々としてなかなか明確なお答えができないということは当然ありました。立場上しょうがないのでっていうぐらいの。その段階で何度もやりとりを、当然もう少しやっていたら、そんなことやらないでくれってことはあったかもしれませんけど、逆に言うと我々としてはやることが前提の事業になってしまっているので、それはそれでなかなか悩ましいところでは当然ありました。少なくとも副市長が2月に発言をされたことの結果として、我々としては文化庁へ8月ぐらいまでに計画を提出することが組織目標に設定されていたので、正直言うとそれを実現するために動かざるをえなかったってのはあります。その中で、極力外部要因を排除するということになっていた可能性はあります。 6 障害者団体との合意形成の経緯がある中で、改めて市民からの意見聴取(市民アンケートと討論会)を実施した趣旨について (1)どのような経緯で実施することになったのか。 ・長年、障害者団体の方々とは、お話を直接、面と向かってしてきました。付加設備の方針を認めてるか認めてないかというところでは、付加設備の方針には、エレベーターを設置しないと書いてありますので、エレベーターを設置して欲しいというのが障害者団体からの要望ですので、それで認めるか認めないかは別としても、もう市として、国際公募やるんだねと。そこはもうしょうがないということは、ほぼすべての団体からお話はいただいていて、その出てきたものに対して、うんといえるかどうかはまた別の話だと。だから公募はもうやると決めて予算もつけてやっている以上、そこを反対してもしょうがないというようなお話をいただいていた。公募直前のところでもいろいろお話いただきました。市と団体の方で亀裂が入っていたところを公募やることで何か良い技術が出てくるっていうのもありますし、特定の技術だけを排除しないというところをお話した段階で、せっかく公募するのであれば、エレベーターは駄目でそれ以外でやってくれというような、そんな公募があるのかというふうに思いましたので、そういうとこも含めて、公募で決めること自体はしょうがないんじゃないかというところまで来たので、そこで出てきた最終的に選んだものも、評価員の先生方、外部の有識者の先生方を交えて、決めさせていただいたものでしたので、当然その技術をベースに、設置をする。そして、その技術開発によって、1階までは最低要求水準ですので、必ずどんなことがあってもつけると。ただそれ以上は技術開発によってどうなるかというところについて、最上階を目指すという気持ちはありますけども、確実につけるかどうかっていうのは開発を待たないとわかりませんので、結果として何階になるかわかりませんけども、そういうことを、団体の方とお話させていただいて、また団体の中でもエレベーターじゃなきゃ駄目だと、強硬に反対されている団体もありますので、そういうところはもう一切認めないということはおっしゃっていました。とはいえ、賛成反対の意見はどんなことでもありますので、できるだけ多くの団体が賛成いただいたというところで公募を始めさせていただきましたので、最優秀者が決まった後にまた意見を聞くというのはどうかというのは、我々としても少しもやもやしてるところがありましたけども、ただ一般の市民からそれだけ反対の意見が出たと公募が終わった後に市長、副市長に言われましたので、そういうことであ 13ページ ればもう一度一旦立ちどまって、いろんな意見を聞くという場を設けるというのも、あり得るんじゃないかというところで実施したというところです。 ・付加設備の方針に基づく公募を実施したわけなんですが、障害者団体との対話の中で、合意形成を図ってきたことの結果が、付加設備の方針なんです。その付加設備の方針に基づく公募をやるということまでは、合意形成した結果なんです。その中にあったことの最も重要な観点は何かっていうと、障害者団体の一部急進的なところは別として、我々、名古屋市として、ずっと対話を重ねてきた大部分の障害者団体の方々のご理解をいただいた付加設備の方針の根幹は何かというと、史実に忠実な復元を我々は目指したいので、柱・梁を傷つけないことを前提とします。一方で、可能な限り上層まで障害のある人に登っていただくためのそういう設備を工夫して備えますと言ってるんです。それはもう提出資料「付加設備の方針」をご覧いただいたらわかりますけど。表現はともかく、そういう趣旨の付加設備の方針になっています。 簡単に言うと、外観とか内部の構造は極力保持をしていくけれども、100点ではないけれども、上層部まで可能な限り障害のある人にも登っていただくような、そういうものを公募でもって設置をしますと言ってるんです。それは条件としては可能な限り上層階を目指すって言ってるんです。上層階というか高層部の最上階ですけれども。それは技術的な問題とか様々ありますが、少なくともそういったことの条件がクリアできれば、5階まで目指しますと言ってるんです。これはもう市長が自分で添削したところも含めてそうやって書いてある。 一方で、早い段階から12月の段階から市長は、公募で選ばれた昇降機の設置を認めないと言って憚らない。なおかつ、かなり早い段階でも「設置しても、1階ないし2階、3階までかな」っていう話もされていて、それは技術的な限界とか、そういったことの検証の前の段階ですから。それは何を言ってるかっていうと、付加設備の方針と相反する発言なんです。少なくとも付加設備の方針の中では、技術的な限界はさておき、そこまで書いてある、可能な限り上層階を目指すと言ってるので、市長の発言が妥当だとすると、可能な限り上層階を目指すことでこれを活用しますと言わないと、それは既に市長が障害者団体との合意に基づいていないことに当然なります。なので、それを12月の発言があったときに「それはおかしいです」って話は、市長も副市長も含め再三お話をさせていただきました。ですけど、そこから先はもうご自身の主義主張であるのか支援者のお考えか知りませんが、そういったところで、「そんなことは認められない」の一点張りなんです。 ですけど、それはそのままやるとどうなるかっていうと、まさに障害者団体と、合意をした合意点を自ら崩すことになります。少なくとも障害者団体にご了解をいただいたのは、ここまで努力をしたということに理解をしていただいてたんです。100点じゃないけど、大型のエレベーターじゃないから、ストレッチャー型の車椅子が乗らないとか、そういった制約は当然あるんですが、それでも可能な限りそういった方々にも上がっていただきたいということの中で理解をしていただいたはずなのに、すでに市長の発言はそういった合意点を反故にしている。それはおかしいですって話は再三させていただいたんですけど。 一方で、要は…もうここから先はストレートな話ですけど、要は技術的な開発をした上で我々としても決めていけばいいですよねって話をしたらそういう問題じゃないと言われる。そうではなくて、簡単に言うと、「しょうがないから1階から2階まではつけてやるけど、それ以上は認めない」というような、そういう趣旨の発言を再三市長はされていた。それは何かっていうと、要は異物だからとか邪魔なものだからという発想なんです。 それは根本的に障害者団体との合意から大きく外れて、それ邪魔なものじゃなくて、最低限必要な設備として合意したはずなのに、「いらない」って言ってることは、それはまさに障害者団体の発言の否定ですよね。で、それを本当にやるんだったら、我々としては、これが技術的な限界でここまでしか行けないので、仕方がないですというのは我々として頭下げるところですが、やれるのにやらないというのは我々としては許されないことだと思うんです。少なくともそういう 14ページ 発言に、賛同していただける市民が多いんであれば、「市民がこうだから仕方がないです」っていうことは我々としては言えますが、市民の意見もわからない障害者団体もおかしいと言っていて、じゃあ誰がどうやって決めるのかって話です。「市長が言ったから、決めました」、我々としてはそういう発言しかできないんです。我々ちょっとさすがに子どもじゃないのでそんな説明はできないので。少なくとも議会とか一般の市民の方に「市長がやれって言ったらやるのか」っていう話で、「そうです」とさすがに我々としては言えないので、少なくともじゃあ市民の意見を聞くしかないんじゃないですかって話はしました。それはもう事実です。 ただ、市民の意見の聞き方とか、これまでの積み上げの中で、その市民の意見がどう位置付けられるかということに関しては、やっぱり十分な時間がなかったので、慎重な議論が必要だと言ったにもかかわらず、先ほどの2月の議会で聞くこと前提でやりますという話は、副市長の方から発言がありました。我々としてはその段階で発言するのはまだ時期尚早だと思ってたんですけど。もうそれはそういう流れの中で発言されたということです。 ・(これまで積み重ねてきたことを反故にするような、市長の見解が示されていて、仮に、市長の考え方を通すとすれば、少なくとも市民の意見を聞いて、それを根拠づけるようなものがないとやっぱり難しいという話?)それが少なくとも、それも含め2年かかりますって話に繋がってるんです。 ・(令和5年2月市会での副市長の発言は、副市長がご自身の判断でしたものか?)そうですね。我々としては副市長の答弁の骨子は最初に作ってあったんですけどそこには、市民意見をお聞きするっていうのについては、書いていなかったんです。それを加筆されたのはご自身になると。「今後様々なご意見を踏まえ検討していきます」ぐらいのことだったと理解していて、具体的に市民討論会とか市民の意見聴取する場を設けてなんていうところまでは、ちょっとニュアンス的な問題ではありますけど、一歩踏み込んでいて。さすがにそこについては、まだ議会でも十分説明していなかったですから、そこについては我々としては、記述をしていなかったということです。 (2)障害当事者の意見が届きにくいとされる方法で整備方針を決定することとしたことについてどう捉えているか。 ・ちょっと話がずれるかもしれませんが、障害のある方がすべて全員、いるんだというようなご意見であれば、あと健常者のすべての方が必要ないんだというご意見があれば、今のお話になるのかもしれませんが、障害者団体に入っていない障害のある方と、いろんなお話を聞くと、障害のある方の中でも、やっぱり河村市長の言うように忠実に復元をして欲しいんだと、バリアフリーはいらないんじゃないかと、自分は上がれなくてもいいというふうにおっしゃる方もいますし、健常者の方でも、バリアフリーあった方がいいんじゃないかとおっしゃる方もいる。ですので、障害のあるなしかかわらず、もういろんなご意見が名古屋城の復元には、あるということでしたので、障害のあるなしだけではなくて、高齢の方とか子供をお持ちの方とかも含めると、やっぱりいろんな意見がある中で何かに決めなきゃいけないということの一つの方法として今回の討論会のような意見を聞く場を設けたと、いうところです。 ・(ちょっと積み重ねを踏まえるともやもやするところもあったけども、広く意見を聞くということも必ずしもおかしいわけじゃないかなと)思っていました。 15ページ 7 公募結果後の市民に対する説明について (1)令和5年1月21日の市民説明会では公募結果とは別の判断もあるかのような説明があったように見受けられるがそれはなぜか。 ・その場(エレベーター設置反対の方への回答の場)での(昇降技術はつけるとの)説明は確かになかったかもしれませんけど、バリアフリーの技術は、一つだけではなくて、いろんな障害のある方がいると思いますので、VRの技術とかもどんどん発達してるってこともあったので、開発の状況によっては最上階まで今の最優秀者の技術ではいけないかもしれないので、そこも含めると今の段階で、確実にこの技術だけでバリアフリーやりますということではなかったということです。 ・そのやりとりの前に公募の前提条件とかがすべて説明されていますので、これはあくまでもそのやりとりの中でのことだと思います。最低要求水準として1階まではつけますと、何らかしますと。その技術により上層階を目指して、最優秀者を選びました。これから技術開発進めますとの説明をしてる中でのお話です。前提条件があった上での回答ですので、VRの技術もすべてVRとかではなくて、当然その全てではなく、もしいけなかったからじゃどうするのといったときに、VRの技術も発達してきているという、例を挙げたような形ですので、これで誤解を生んだと言われればそうなのかもしれませんが、そういう意味ではなくて、色々なものまだ検討は当然木造天守ができ上がるまでに技術も発達するのでやりますよという意味です。 ・市民説明会の中でも、公募はその説明(1階までつけることを前提とした説明)を再三してます。 ・(市長や副市長から、そういうVRとか、あるいは公募したけれども、まだ決定ではないということをちゃんと言うようにというような、そういう何らかの指示とかがあったかというと、)それはないです。 ・最優秀者の技術だけですべて賄えるのかということを、障害者団体との話でもありましたので、例えば視覚障害のある方だったり、そういう方々に対しての、他の、バリアフリーの技術の採用とか、そういうこともあると。車椅子だけじゃないということを言われてましたので、そういうことも含めて、いろいろな障害に対応できるようなものはやっぱりやっていくべきだという意味です。 8 公募結果に関する文化庁への説明等について (1)文化庁の反応に対して市はどのように認識等していたか。 ・文化庁へは毎回そうですけども、市がちゃんと地元で決めて持ってきてくれということをおっしゃるだけですので、文化庁がこれならいいね悪いねっていうことは仰ったことはないかと思います。なので我々はこうしたいので、これで、作りますってことを「あ、そうですか」っていうような、端的に言うとそういうような感じかなと。ですので、柱を取る、取らないっていうところについても別に特に何も文化庁としてはおっしゃってないです。 ・(令和4年12月5日の経済水道委員会の中で、文化庁から一定ご理解をいただいたというふ 16ページ うに考えているという趣旨の当局答弁がされているが、それは)反対されなかったという意味をそういうふうに言ったと。特に反対されたというわけではない。文化庁がいいと言ってるのかっていうご質問に対しては、多分そういう言い方しかせざるをえないのかなというところでした。 ・(文化庁は)バリアフリーをどうするのかを市で決めてくるようにということだけで、史実に忠実な状態、昔の図面の状態からどれだけ今回新しく建て直すもの、作り直すものが、変化するのかというか、追加されたりとか、今回階段つけたりとかもありますけども、何がどう変わるのかをちゃんと示すようにというようなお話はいただいたかと思います。 ・(昇降技術についての文化庁へ説明し特段の意見や問題点の指摘がなかったことを市長へ説明していたかというと)「文化庁に行って説明してきました。特に話いただけませんでした」っていうのは副市長レクの度に報告はしてると思います。 ・(検証委員会の前の書面質問で、何か特段意見がなかったことから、特に意見がなかったから、その説明の報告は上げてないとあったが、)そうかもしれません。こういうことを文化庁が言ってきましたっていうことは、報告に上げてると思いますので、言われなかったんで言わなかったっていうのももしかしたらあるかもしれないです。ただ、毎月のように文化庁に行ってましたので、その行く度に市長に上げたかっていうとそういうわけではないですので、市長レクのタイミングで文化庁が何かちょっと気になること言った時に報告するみたいな感じだったかもしれないですね。あまりはっきりとその辺は議論の場になってないという考えだったんでちょっとうろ覚えで申し訳ないんですが。 ・結局、文化庁は、名古屋市でどうするか決めてその計画を出してくるようにと言われるだけですので、どういう形でそのものが上がってくるかを待っているだけだと思います。 ・(特段の意見が文化庁から示されたことは、)令和3年の6月に、解体と復元を一体とした全体計画をというような書面でいただいたものはありますけど、一定程度調査が進んだのでっていう前提でっていうのがありました。それ以外、昇降機関係はそんなになかったかなと思います。 ・公募結果については、当然、文化庁には見せたりしています。そこに書いてあることの趣旨は、単純にその技術が良いか悪いかを判断する立場にないというのが文化庁の立場。なぜかっていうと、最終的には計画全体が出てきたときに、それは文化庁ではなくて文化庁から委任された有識者会議で判断するところだから、それを前に、文化庁の調査官さんとかが、これでいいですとは言わないので、当然そういう答えになるというだけのことです。端的に言うと、市長は文化庁の役人がOKだと言おうが駄目だと言おうが気にされないだけのことなので、申し訳ないですけどそんなこと、その都度市長には言わない。副市長には報告してると思いますけど。いや今回こういう話で説明に行きましたけど、これでOK出ましたとか、いやこれはこれで理解をしていただきましたってことをその都度市長には上げないですね。上げるとまた要らないことっていうか、あの、違う観点で、もっと圧かけてきますから。だからそれは無意味なんです。 9 市民アンケート、討論会について (1)発案者等について市長とその他の職員との間に認識の違いがあるのはなぜか。 17ページ ・いろんな市民の賛成反対の意見が上がってきたので、もう一度市民意見を聞くというお話が副市長から出た記憶があります。その副市長の意見が出たときに、以前も話したように賛成と反対がいるというそういう場が他局であるという話をいただいて、そこに話を聞きに行ってやり方をどうするかという話を聞き、副市長に報告を上げたところ、意見を聞くというところは、もうやらないかんのだということで、やることになったというところです。 ・我々からアンケートを取るとか、市長に直接説明した覚えがちょっと、記憶が定かでなく・・・市長レクをやった覚えはあるんですけども、そこでアンケート取ってというところまでしっかり細かく説明したかはちょっとすいません、覚えがないんですけども。もちろん副市長にはしっかり説明をしています。ちょっとすいません、はっきりとはわかりませんので何とも言いようがないところです。 ・(市長は松雄副市長が議会から要請されたからやってるんだという認識をしていたが?)それは正しくないんですね。 ・経過としては2月議会で、勇退された自民党の議員がありまして。その方の最後の本会議質問で、この件のやりとりがあったんですど。で、その質問が、名古屋城に関する木造天守の部分があったんです。名古屋城の木造天守はいつできるんだと。ぜひ名古屋の魅力向上のために、ここを早く作って欲しいということを、その勇退された議員がお話をされる、そういう段取りだったんです。それに対する答弁は副市長がされるということで、非常になんていうか、時間はかかってるけども、今回、公募技術も選定されたのでしっかりそれを実現させるということで取り組んでいきたいというような趣旨で、我々として答弁要旨を作っていたんですけど、そこで少しご自身が、思いを付加されて、副市長がですよ。市民討論会をやってしっかりお聞きをするので、それも含めて頑張っていきますというようなですね、そういうエールを送られたんです。ただそれは、少なくともその質問をされた議員は、別にそれを言って欲しいわけではなくて、まだ少なくとも市民討論会をいつやりますっていうことについては言ってなくて、少なくとも市民の意見は聞かないといけないと思ってますっていう話ぐらいは情報提供してますけれども、ふーんで終わってましたので、向こうから市民の意見聞かないかんだろうという話は全然ないです。少なくとも事実関係上は行政主導でそれはやっています。議会に関して言うと、議会からも何でそんなもん聞くんだという意見は一部の議員からは、事後的にはありましたし。そこは、議会から要請があってやったわけではないです、事実関係上は。 ・(今回の意見聴取等々は、市民の意見を聞いて客観性が必要ということで、名古屋城の側からやろうという話?)やるしかないでしょうと。いや、少なくとも、市長が勝手に決めたってわけにいかないでしょうと。少なくとも市民の意見を反映して市長が判断するってのはぎりぎりあり得るかもしれませんってことは言ってます、当然。 ・(もっと時間をかけてやることだけれども、結局、時間をかけずにやることになったので、本来の名古屋城側が意図した形ではない形でやらざるをえなくなった結果?)そうですね、おっしゃる通りです。 (2) 市民アンケートの客観性についてどのように捉えているか。 ・市民意見を聞くといったときに、こういう名古屋城のバリアフリーはかなり重い案件でしたの 18ページ で、単純にアンケートとかSNSラインとかの市の施策に対する意見をいただくようなやり方では、市民の意見を聞いたとは言えないんじゃないかということで、最初は例えば1回ではなくて、何回かに分けて、ワークショップのようなものだったりとか、健常者だけだったり、障害者だけだったり、高齢者の方だけであったりとかお子様をお持ちの子育て家族だけだったりとかっていうのも、いろいろなところから意見を吸い上げて、それを総合して、今のアンケートだったりとか討論会になってしまいましたけども、そういうのを改めてやろうとすると、その企画運営と実施期間で、数か月では無理だと、やっぱり、1年以上2年近くかかるんじゃないかというような話はしていて、やるのであればそこまでしっかりやらないと対外的に説明できないじゃないかと。もう10年ぐらいずっとすったもんだしてる事業ですので、そこまでしっかりやって、そこで市長に最後に判断していただくということの方が説明ができるんじゃないかということで話はしていました。ただそんなこと言っていると、いつになるかわからんので、すぐにやるようにという指示が副市長から来たので、その中で一番手っ取り早くやるのには、アンケートをまず出して、ただアンケートだけではちょっと掴めないところもあるので、参加希望の方に生の意見を言ってもらって、その生の意見を聞いて、市長も同席して判断をするというやり方を取った方が、短期間でやるのであれば、よいのではというような感じでしたので、こういうやり方になってしまったということです。 ・8月に文化庁に持っていくようにというような指示がかなり厳しく来てましたので。ただそんなやり方したら本当に自分たちの首がもっと締まるんじゃないかということは再三言ってますし、2月とか1月の時には話をしてたこともありましたので、ただそんな悠長な時間はないという形になってしまったと。 (3)討論会に関して、受託業者に対して討論の要素を加えられないかと依頼がされていたようだが。 ・討論っていう言い方で言ってますけど、少なくとも意見交換はしないといけんわねって話はしたんです。ただその、多分ずれて伝わっちゃってるんですけど、多様な意見を出してもらう必要はあるよねっていう話はしていた。だからそこを、多分市民討論会というテーマだから討論の要素っていうふうに担当は受けとめてしまったのかもしれませんけど。討論の形というよりは多様な意見として、要はどこかに寄ったような形の意見ではなくて、いろんな意見を欲しいよねって話はしていたと思います。討論したいからっていうことではないはずなので。 ・少なくとも今回、確かに結果論としては、市長が参加していたことによって、大分市長寄りの発言にすごく発言を促してしまうような構造になってた可能性は当然あると思いますし、少なくともそれはそれでやむを得ないんですけど、反対の意見もしっかり、当然、市長に届くかどうかは別として、発言は当然していただくことは必要だと思います。逆に言うと我々としては、どこまでも全部つければいいって発言だけだと、市長も機嫌損ねるので、両方あるべきっていうふうな話は当然していて、そういう観点からすると、多様な意見を出してくるような、そういうある意味構造としては、何か工夫が要るかなっていうことについて、言っていたと思います。なのでちょっと討論という端的な言い方になってしまったので、ちょっと私もメールまで確認してないので、ちょっと申し訳ないなと思います。 19ページ (4)討論会当日、市民意見に対して最低でも1階までは昇降技術を設置するとはっきり説明がされていなかったのはなぜか。 ・市長が決めてなかったからです。 ・(市長は、討論会の段階では1階までは認めている認識を示してるような話もあるが)仕方がないわなぐらいなんです。 ・(本音のところは)そうなんです。だから、できたらやめたいと思っています。簡単に言うと必要悪としての1階設置を渋々認めているというのが、その状態でした。つまり簡単に言うと、市長が最終的にはそこに出席していただくしかなかったので、少なくともその前で、「1階まではつけることが決まっていますけど」という発言ができるかというと、圧の問題も含めそれが前提だとしても、発言できませんよね、普通は。 「1階までは決まってますけど、それ以上どこまでつけるかが課題なんです」と言った瞬間に市長激怒します。誰が決めたんだって。ですから申し訳ないんですけど、その発言は禁じ手だったと思います。 ・(忖度というような感じ?)忖度よりもっとストレートですよね、少なくともこの案件については、市長はご自身の、ライフワークとまで言っていいかどうか別ですけど、マニフェストの1丁目1番地だと理解されている。しかもそれが、史実に忠実がすべてだというふうに多分思っていて。少なくとも史実に忠実な復元の中に、本来であれば、1階までの昇降機設置はないんです。ですからそこは目をつぶるというのが正しいのかもしれません、市長の中では。積極的につけたいわけではないけれどもと。 ・(市長がそういうふうに考えてるっていうことを認識した場合、なかなか)言えないですね。市民討論会で使用した資料についても、何度も手が入っていまして、発言内容に関しても、かなりそういう意味では、市長の言う史実に忠実な復元がいかに重要であるかということに関する参考資料であったり、説明の部分を評価しているので、同様の取り扱いになっています。 (5)討論会に出席した有識者の選定基準はどのようなものか。 ・3名だったですかね。お1人は木造天守の構造に非常に詳しい建築の先生です。もう1人はちょっと、非常に当日のアクシデントの大きな要因の一つなんですけど。東京からお越しいただく福祉の関係の先生だったんですが、新幹線が遅延でその時、その前の日だったか、午前中いっぱい結局新幹線止まってたんですよね。それで来られなかったので、急遽ウェブ参加になったんですけど、その福祉の関係のバリアフリー検討会議っていうところの座長をしていただいてる先生でした。もう1人は車椅子を使われてる方。3名ですね。少なくとも福祉の関係とその構造の関係は必ずいるよねって話はしていました。そのバランスを何とか取ればいいかなと思ってましたけど会場に来られなかったんで、本来は市民の意見をいただいた中で、ブレーキ役になっていただくことも、その場におられたら可能だったなっていうふうには思いますので、非常にそういう意味では、ネガティブな要素が重なったことでもあるのかなと思います。 ・(本来は福祉とかを専門にしている人がいることで、バランスが取れることを想定していたが、いろんなアクシデントの中でうまく連携できなかったような感じで、今回の形になったとい 20ページ う感じですか?)はい。 10 市長や副市長と職員との関係について (1)副市長と職員との関係はどのようなものだったのか。 ・(副市長に対して意見を)言いにくい雰囲気とは私は感じていませんでしたけども、やっぱり副市長のお考えが少しずつ変わってきたと。市長の意向に、引っ張られるのは、仕方がないとは思いますが、何階までというのは、まだ決められない段階で1階とか2階とか限定してしまうというのは、最上階を目指しますと言って、障害者団体にお約束をして、公募を始めたにもかかわらず、それを公募が終わってからひっくり返すっていうのは、いくらなんでもちょっと事務方として、できないんじゃないですかっていうところで再三、衝突したというところはありました。そういう意味で、お互いの意見に隔たりができてきたというところは、あったと思います。 ・レクしても結局結論が同じになってしまうので。結局レクに入ったところで、変わらないんですね、結論が。ですので、結局話しても、全く話せないわけではないんですけど、話しても話が平行線で、結局どんどん溝が大きくなっていくだけっていうようなところがあったかなと思うので、そういうところの雰囲気がもしかするとそういうふうに感じてる方がいるのかなっていうのはあるかもしれませんけども。だから、同じところに話がいってしまって平行線で喧嘩別れみたいになってしまうのは、やっぱりありましたので、喧嘩別れといいますか立場が違いますので、そこはちょっとお互いの意見ちょっと譲れません、こっちも譲れませんっていうのもありますし、それどうやって議会で答弁するんですかっていうところも含めて、とてもじゃないけどこれはそんな公募やる前と全く違う答弁を理解することはできないと。そんなことをやっていたらもう市の施策自体が崩壊するっていうようなことで、ちょっと決裂した部分があったのは事実です。 ・(対立は)ありましたが、ただ最終的には最上階を目指しつつということを本会議答弁で副市長にも入れていただきましたので、少しずつ溝を埋めていかなきゃいけないというようなところはありました。 ・副市長は、公募やる当時は局長でしたので、局長の時から準備を進めてましたので、当然公募をやる前の段階ですべてご存知でしたし、副市長になられてからも当然その流れでずっとやっていただいていたと思ってたところがありましたので、心変わりを急にされたというところもあって、なかなかそういう意味では、わだかまりが出たということかと。 ・(副市長に何か意見を)言いにくいどころか言ったらなんか、それこそパワハラ的に発言されましたから。 ・(意見の相違があって溝が埋まらないというレベルではなくて)「これはこうこうですよね」って話を副市長の方にすると、「だったらお前市長に説明してこい、お前!」って、かなり語気を荒げて話をされましたので。これ複数聞いてて当然理解はしてますけど、今頃だったら、パワハラでかなり物議を醸す。ここ数か月の変化ありましたですけど。少なくともそういう時代としては、そこまでありましたから。それ発言しやすい雰囲気じゃないですよ。 ・(意見の相違とか議論っていうレベルではなくて、ハラスメントに近いような雰囲気が)ありました。 21ページ ・本来は副市長、観光文化交流局長でしたけどね。真逆の話になってますから、ちょっと。我々としては非常に何といったらいいのか。人間不信になりますよね。 (2)市長と職員との関係はどのようなものだったのか。 ・意見が言いにくいと同じ話なんですけども、結局最初にエレベーターだと決めつけられた時点で、もう何を言っても聞いていただけないので、言いにくいかどうかって言われればいいにくかったです。 ・何と言ったらいいか、もともと市長は政治家なので、ご自身の思いで発言されるのは、それはそういう立場だと思いますけど、特に名古屋市、末端行政については、最終的には行政行為として、落とし込まなきゃいけないので、市長の政治的な思想だったり判断というのが、そのまま必ずしも実現しないはずなんです。ですから、そこに対して、どこかで本来は譲歩とか妥協といったところが必要なんですが、少なくとも今回に関していくと、市長はみずからの主張を曲げない。しかもそれは一般論としては、今の社会の状況の中では、非常に言ってみれば、社会性に照らすと弊害が多いというと語弊がありますけど、たとえ、史実に忠実になるべく近づけようとしても、できる限り多くの方に見ていただくために、そういう設備をつけることが当然の施設だと私は理解しているし、職員全体がそう理解している中で、それをあたかも異物であるとか、不要なものだとか、必要悪みたいなそういった形で発言されるので、それ自体に我々としては賛同するわけには参らないと。 ・最終的にそれは市長の判断ではあるけれども、市長が、そういう、言ってみれば、社会の要請に応えないことを我々として実現していいのかということに対しては、根本的にやっぱり問いがあるんです。そういう意味でいくと、我々としては、そこを市民に問うという乱暴なやり方しかなくて、しかもそれは本来であればじっくり対話型で、ワークショップをやったり、何度もディスカッションしていく中で、ある程度市民が市長に近い意見になるんであればそれは市民の意見としてはあり得るけれども、そうではない段階で、市長の言っていることを、我々が単に事務的に処理するというのは違うだろうというふうには思っていました。 少なくともそれを我々だけではなくて、本来であれば先ほどお話した有識者会議があるので、有識者会議にしっかり諮った上で、当然、何階まで設置するのかという議論が必要だったんですけども、それをやるだけの時間的な猶予も、もしくは有識者会議に諮りますということに対しても、非常に、抵抗感のある空気感でしたので、簡単に言うと市長がやるんだからお前ら黙ってついて来いみたいな話になっていたと言わざるをえないです。なぜなら市長の選挙公約だからみたいな。 ・市長についても、ちょっと追加で申し上げると、再三、市長レク、12月までの公募の案件の時もそうですけど、それ以降の市民討論会の出来事があったその後もそうなんですが、再三、市長が、もう結局この自分の思うような史実に忠実な復元ができんかったら、切腹してもらわないかん。切腹っていう発言は、少なくとも4,5回は聞いています。切腹しないかん、切腹してもらわないかん、切腹だわ。もう言い方悪いですけどちゃんと。ただ、戯言でお話されているのかもしれませんけど、東郷町長じゃないですけど、レクの中でそういう発言を単なる勢いじゃなくて、繰り返し発言をされること自体が、れっきとしたパワハラだと思うんです。 22ページ ・(それは市長が言ってるんですか?)そうです。それはもう私どもだけじゃなくて、もう何年も前からお話をされていて、また言ってるわねぇぐらいの話になりますけど。 不穏当ですよね。 ・(副市長は)聞いてるだけです。 ・(副市長は市長の切腹発言を聞いているだけで)止めてません。だからどっちかというとそういう意味でいくと、言っては悪いですけど、パワハラが常態化してるところも含めて、そういうやっぱり圧がかかる中で、「市長の言ってることがわからんのか」みたいな話も含めて、我々としては抵抗してきただけのことというふうには理解してます。 ・(切腹という言葉は、クビというか辞職を含めて)そうですよね。そういうことですよね。現代的にはそうです、本当に腹切るわけじゃないですから。 (そう)受け取ります。 ・(そういうような受け取り方をするような発言が結構)ありました。 ・(市長がそれを言って副市長はそれを)止めません。そういう意味では、昔はありましたよね、確かに平成の時代とか。私も若い頃、そういう横暴な発言する上司もいたけど、ちょっとそこからアップデートしてなさすぎなところは当然ありますし、まさにそこが、今、現代社会の中で、顕在化していって問題にもなってますから。申し訳ないんですけど、だからそういう意味でいくと論理的な話が全く通じないと。ずっと12月からそれこそ市民討論会を経た今でもそうだと思います。やっぱりこう、理路整然と話をしても、自分の中の方針と違うことに対しては、理解をしようとされてないというふうにしか見えません。根本的にはそういう話です。まあ、全部が全部とは言いません。名古屋城だけなのかもしれませんけど。 ・他の案件について、私、正直そんなに、十分情報がないんですけど。思いの強い案件であったり、あるいは選挙公約として掲げられたところについては、相当過去にも、軋轢があったと理解してますし、かつては、今ちょっと最近言わなくなりましたけど、地域委員会っていう、いわゆる地域の中で、そういう区政の関係の組織とは別に新しい組織を起こそうといった話のときも相当揉めたってのは。あと、減税施策についても、減税の行政的な効果とかそういったところに関しても、やはり検証とか、そういったところについても、相当やっぱり担当の職員の方は、苦労されてたって聞いてますので。その一環としては、名古屋城もそれ以上に想いが強いんだなとは思いますけど。なかなか行政判断の中で、客観的に我々が物をお話しても、理解されてないということは、他にもあるかもしれません。 (3)市長、副市長以外との関係等はどのようなものだったのか。 ・(上司に意見や相談はしにくい雰囲気は)全くないです。 ・(他の職場の職員からは)大変ですねっていうのは言われてました。そういう話は大変だねって話はありますけども。別にだからといって、仕事だからしょうがないという感じを持っていました。 ・局長は、我々と同じ方向です。 23ページ ・観光文化交流局全体に、なかなかね、やっぱりそういう意味では、他局から見ると何かもめごとが多い大変なとこだなっていう認識はありますし、特にそういう中で、特に我々名古屋城の事務所も他局からいろいろ入れ替えで職員を異動で配置していただいてるので、なかなかそういう大変な職場だなというふうに同情というか、していただいてるのはもう多々お聞きしています。 11 職員の苦悩や葛藤などについて (1)事業を進めるにあたって何らかの苦悩や葛藤はあったのか。 ・エレベーターの技術を排除しないということも含めて、国際公募やりますと。その中で、評価員、外部の先生が選んだものを最優秀者にしますということを公募前に、市長には説明しています。にもかかわらず、決まった後で、ひっくり返すのであれば、最初からやらなければいいんじゃないか、公募の実施を認めなければいいんじゃないですかっていうのは、そのとき思いましたし、確かに箱が動きますけど、市長が今までずっと言ってきた障害者用の大きさの11人乗りエレベーターとか、15人乗りエレベーターではなくて、何とか柱・梁を取らずに、できるだけ使いやすいものという制約のある中で、何とか提案をしていただいた地元の企業の方々にも、何かあんまり誤解を生まないような、ご説明が市長からあるのかなと思っておりました。どういうふうに思いましたかって言われると、今さら何も答えようがないです。 ・ずっと事業が止まってましたので、令和元年からずっと、令和元年前からですね、で令和3年の6月に所見もらってから動き出したってこともあるんですけど。事業が動き出すことによっては当然、大変だといろいろストレスたまることは大体想定してたので、それはしょうがないかなと。議会もかなり厳しく指摘してくるでしょうし、市長に対しての批判もあるでしょうし。公募するとなったら、障害者団体も反応されるでしょうし。公募始めるときにもいろいろなご提案いただいて、民間の企業の方々もやる気のあるところもあって、やりがいもあっていいかなと思ったんですけど、一番しんどかったのはやっぱり最優秀者が決まった後で、何やってたのかなっていうことは思いましたし、公募をやってよかったのかとは思いました。 ・(やってきたことが)報われないっていうのもあるんですけど、障害者団体が反対してるから木造復元が進まないんだということで一般の市民からかなり苦情があるというようなお話を何回もいろんな団体から同じことを皆さんおっしゃられるんです。市の方針としてはエレベーターつけないとは言いつつも、柱や梁を取らないとか、史実に忠実な復元っていうものを目指すとどうしても今のエレベーターはつけられないので、ちょっと市長の言い方があったかもしれませんけど、そこは理解して欲しいとは言いつつも、それで何か公募すると、いろんな技術が出てくる可能性があって、それは団体の方も、国際公募をやるんだから、日本以外の技術も見てみたいっていうことをおっしゃるところもあって、話を詰めながら今後もようやく公募実施はしょうがないかなとなってきてることで議会で認めてもらって、公募をやって出てきたものに対して、市長自らひっくり返すっていうのが申し訳ない。ちゃんと話も聞いてずっとやってきて、せっかくここまで来たのに、お1人の考えは大事かもしれませんけど市長なので。 ・(市長から本物を壊すというようなことで、他の職員の方はどう感じていた?)少なくとも担当の職員、それこそ4人くらいかな、少なくともいたし、総務課の方とか何人も入られていたし。そこの中で、特に副市長の、そういうレクの中では、我々として一枚岩で頑張ってきたつもりだ 24ページ し、少なくとも、非常にどっちかというとこうハードルの高い条件で、公募に参加していただいたはずなんです、その企業さんにも。なので担当としてはまさに、かなり提案をしていただいた企業さんに対しても、やっぱりそれは信頼をしているし、彼らの努力も知っているので、その努力を反故にしてしまうことに対しては許しがたい。それも、かなりこれから技術開発も含めて、難易度のそんなに易しいものではないだろうということもあって、いろいろ法的な制約もある中で、開発をしていく必要がありますので、技術だけじゃなくてそういったこの調整業務も多いので、そういったことも含めると、やっぱりこう名古屋市だけではなくてそういう民間のパートナーの方も巻き込んでいる以上は、そこに対してきちんと応えるべきだろうということは当然のように担当の職員も思ってるし、それが前提だというはずなのに、いきなりその1階でいいだろうとか、つけなくてもいいみたいなことが、極端な話ですよ。つけなくてもいいとは言わないけど形だけつける意味で1階まででやめておけみたいな話が、少なくとも副市長の方から出ることに対しては、もうふざけないでくださいと。要は我々じゃなくてやっぱり民間の提案された方に対する、それは裏切りでしょ。信頼を損ねますよっていう話で。我々、全員がそう理解していたはずです。 ・もう忸怩たるものですよね。少なくともそういったことの中で、じゃあ我々はどうやって相手方に説明するのか。1階まででいいですっていう言い方も含めて。本来であれば最上階を目指すことを前提に公募をかけてますから。もしくは可能な限り上層階。最初から1階までっていう条件だったら、もっとハードル低いはずですよ。もっと言うとその会社じゃなくても、たくさん出てくるはずなんです。ですから、根本的に公募条件を否定する形の発言だと思います。1階でいいっていうこと。結果として、どうしても1階までしか行けなかったっていう技術的な限界で、開発がそこまでしかできなかったというんだったら、それは仕方がないんですが、やる前から1階にしとけってのはそれはないでしょう。それは公募自体を全否定しているはず。