1ページ 資料9 非公開 第1回検証委員会後の委員からの意見 (浅田委員) 〇市民討論会について ●名古屋市からの説明 ・当日配布資料(資料2)において、「史実に忠実な復元が重要である一方で、障害のある人とない人も共に木造天守を体感していただくためのバリアフリーも重要」(スライド7)と説明されている。討論会で観光文化交流局は「バリアフリー」は重要なものであると説明をしているが、観光文化交流局としては「バリアフリー」をどのようにとらえて重要なものと説明をしたのか。 ・今回の説明内容の中で、車いすを使用するなどの障害のない人は何階まで上り、どのような体験ができるのか、車いすを使用するなどの障害のある人は何階まで上ることができるのか、違いが明確にされていないように思われた。参加した市民の方々には共有されていたのか。 ●市民討論会の内容・運営について ・今回の市民討論会で話し合う論点と、討論におけるルールはどの場面でどのように伝えていたのか。 ・今回の市民討論会の場で、武将隊の方が進行に加わったのはなぜか。市民の真剣な意見を武将隊の方がゆるいキャラクターのままで読み上げ、市民の方の補足発言を求める状況に違和感を感じたが。 ・こうした進行によって、どういう意図で市民討論会を開催しているのか、真剣に市民の意見を聴こうとしているのか、という市側の姿勢が伝わりにくくなってしまったということはないだろうか。 ・資料10のヒアリング結果から、「これまでも反対派という、発言力の強い人が来て、一方的な雰囲気になっていた」と述べられている。なぜ、今回はそうならないと考えたのか。実際には懸念したことが起きているように思う。 ・市民討論会の開催趣旨「復元する木造天守への昇降技術の設置について、名古屋市の方針の参考とするため、市民から意見を聴取するもの」となっている。資料10のヒアリング結果からは、市長と当局の思いの違いの中で、現在に至るまで様々な経過があったことが推察される。今回の市民5000人アンケートと市民討論会を行うことで、方針を出すことができると考えていたのか。「昇降機を一階まで」設置という方針を市民の意見を聴くことで本当に変えていくことができると考えていたか、知りたい。 ●アンケート結果について ・5000人のアンケート結果では、「設置しない」が23.4%、「1階まで」が16.9%、「最 2ページ 上階まで」が47.2%、「わからない」が8.3%、「その他」2.3%と会場で報告されている。「最上階」と「5階」は同じかどうか、この結果の報告から分からないが。あるいは質問の仕方が適切だったのかどうか。「その他」の内容についての紹介が必要だったのではないか。 ・会議録27頁で「今回の討論会の参加者がアンケート結果の比率と同様である」と司会者が述べているが、24人の「質問・意見用紙」の内容を見るとバリアフリーを「必要」とする意見と「不必要」とする意見がほぼ同数であるように思われた。会場において、「不必要」とする意見が強いという見方はなかったか。 ・こうした「質問・意見用紙」の内容を踏まえ、市民討論会の進行において配慮したことがあったら教えていただきたい。読み上げる「質問・意見用紙」はだれがどのような観点で選んだか。 ・会議録27頁で「今回の討論会の参加者がアンケート結果の比率と同様である」と司会者が述べていることから、アンケート結果を踏まえて話し合うことができるように、アンケート結果について伝えたうえで、意見を求めるという方法をとらなかったのはなぜか。 ・資料10 ヒアリング結果から、「アンケート結果を先に出すのか、最後に出すのか」、議論されたことが読み取れる。先に出すことによって、どのような議論になることを予測していたのか。 ●市民討論会の進行について ・当日になってシナリオが変更されたとのことだったが、だれがどのような経緯で変更するに至ったのか。関係者にどのように共有されたのか。市民討論会の進行に関する責任の所在はあいまいだと感じるが。 ・司会者は差別発言だけでなく、その場の異様な雰囲気などの状況に対応せず、進行していたが、プロとしてそのような進行になってしまったことをどう思うか。どのような契約内容で、責任範囲を示されていたのか。市との打ち合わせの内容について確認したい。 ●市民討論会終了後の対応について ・差別発言のあったと感じた職員が差別発言を受けた方々に謝罪をしたり、声をかけたりすることはなかったか。教えていただきたい。 ・差別発言を受けた方への新聞社の取材内容から、「帰り際にも暴言を浴びせられた」と書かれていたが、把握していたか。その場にいたら、寄り添うべきではなかったかと思うが、どのような対応がされたのか。 ・差別発言を受けた方への討論会後の謝罪、対応について、だれがどのように対応されたかを教えていただきたい。 3ページ (小林委員) 〇市長や副市長のヒアリング(事項の検討)前に、観光交流局長以下の討論会実施関係者(前職も含む)に来てもらい、ヒアリング事項を踏まえて、細かな事実確認をした方が良い気がします。直接、聞かないとよくわからないこともありますし、あるいは、そうした方が理解しやすいこともあると考えます。この辺りを詰めてから、市長・副市長のヒアリングを検討した方が良いと思います。 〇今回の討論会に関しては、目的も微妙に共有できていなかった気もしますし、異動に伴う引継ぎも含めて責任体制も不明確な気がしますし、イメージしている行政組織と異なっているように感じています。そこで、本来であれば(あるいは、通常であれば)、どのように企画・実施運営・問題が起きたときの対応がなされるのか、教えて頂ければと思います(他の部署との連絡・連携等も含めて)。 〇今回の所管部署の職員の方々の業務量や業務の適性も教えて頂きたいと思います。たとえば、多大な業務量の中で十分な準備ができなかったことも考えられますし、適性として設計系の方々であれば、そもそも討論会等の企画準備は不得手ということもあり得ると思います。