表紙 資料1-4 添付資料 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会に係る検証報告書(増補版) 令和6年6月13日 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会検証部会 (1ページ目) 目次 1 令和5年度名古屋城バリアフリーに関する市民討論会の概要及び取扱い・・P2 2 ヒアリング調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P3 (1)対象者 (2)ヒアリング結果 3 調査報告書における「答弁調整」という用語について・・・・・・・・・・P7 (2ページ目) 1 令和5年度名古屋城バリアフリーに関する市民討論会の概要及び取扱い (1)概要 名称:討論会 内容: ・市長挨拶 ・講演 ・「名古屋城木造天守復元とバリアフリー」の説明 ・討論会 ・アンケート結果の発表 ・市長挨拶 日付:6月3日(土) 会場:中区役所会議室 参加者:36名 計 1日 1会場 36名参加 (2)取扱い 名古屋城バリアフリーに関する市民討論会については、一部の参加者から他の参加者に対する差別発言がなされ、その場にいた職員が発言の制止や注意喚起などの適切な対応を行わなかったという事案が発生したことを受け、人権擁護の観点から「『名古屋城バリアフリーに関する市民討論会』における差別事案に係る検証委員会」による検証が進められている。 観光文化交流局は、その検証を受ける立場であり、その最終報告が出た段階で局としての総括をする考えであるため、名古屋城バリアフリーに関する市民討論会については、今回の検証の調査対象とはしていない。 (3ページ目) 2 ヒアリング調査 令和6年5月31日経済水道委員会(所管事務調査)における質疑を踏まえ、次の対象者に対して追加のヒアリング調査を実施した。調査は、検証部会開催要綱第4条第6項の規定に基づき検証部会から指名された倫理監(局長)、監理主幹(総務課長)及び監理主査(課長補佐(庶務))が行った。 (1)対象者 平成28年度から令和4年度当時の局担任の副市長及び市長特別秘書 計6名 区分:副市長 人数:4 区分:市長特別秘書 人数:2 合計人数:6 (2)ヒアリング結果 対象者のヒアリング内容は以下のとおりである。 ア 副市長 (ア)平成28年度から平成29年度当時の局担任の副市長 ・サクラはない。市長が言ったかどうかは覚えていないが、そういうふうにしろと自分が言ったことはないし、そんなふうにやるんだったらそれはだめだというのに尽きる。そんなことは許さなかったと思う。 ・市長は、公平な色んな意見を出してほしいという思いはどういう時でも言う人だから。この件に限らず、行政計画の案を作っている時も、公共工事のときも。そういうところであっても反対という人が良いことを言うと「そういうところは良いと思う」と言う。 ・市民説明会はこれだけではない。名古屋市はいっぱいやっている。市長はどういう説明会でも、同じスタンスで、政治家の顔と名古屋市長の顔を両方持っている。 (4ページ目) (イ)平成29年度当時の局担任の副市長 ※担任変更後も暫くの間(令和元年度頃まで)関与 ・市長の考え方としては、よく新聞なども例にとっているが、賛成の意見も反対の意見も両方とも公平に載せるべきだと。そういう理念をお持ちだということは色んな場面で市長から聞いていた。障害のある方と話をするときも両方の意見をという感じのことは言っていた。 ・端的に言うと市長からの指示はないし、私も指示していない。市長は、賛成反対の意見を両方とも俎上に載せて議論するのがいいわなとは思っているが、私に対して何かしてくれといったことはない。指示も当然したことがない。 (ウ)平成29年度から令和3年度当時の局担任の副市長 ・記憶が定かではないが、何回か出席した。だいたい文化小劇場。複数年にわたって何回か出席したのは覚えている。 ・ただ、それに対して、市長から何かを言われたであるとか、誰かに何かを頼まれたということはない。記憶の限りでは。普通に公務として予定が入って、来週これがありますからと。それで行って、脇で聞いて帰った。それ以上でも以下でもない。 ・特に当時説明会に関するレクも色々と受けていたが、特段別に何か賛成派が多いとか反対派が多いとか、そういう話題はあまり聞いていない。あくまで市民説明会なので、どういう方が来られて、どう発言するか分からない前提で進んでいた。特段、動員をかけたとか、やらせで誰かを当てるとか、そんな話は聞いたことがなかった。 ・受けた印象としては、いろんなご意見があるもんだなあと。割とエキセントリックな意見が出ている時もあるし、あまり意見出なかった時も。どちらかというと市長に対してちょっと言いたいみたいな、そういう方が多かった印象はあった。例えば「なんで木造にするの」のようなご発言が多かった。 ・片ややっぱり、河村さんが言うように江戸時代を再現してほしいというご意見もあった。賛否両論出たなと。その中でどうまとめていくかが課題だなという感じだった。 (5ページ目) (エ)令和3年度から令和4年度当時の局担任の副市長 ・市長や市長特別秘書から市民向け説明会の準備や当日の運営に関して、働きかけや指示は一切ない。 ・仮にあったとしても、市民の疑惑を招くようなことはやってはいけないので、当然お断りする。 ・議会からもそういったことはない。 イ 市長特別秘書 (ア)平成28年度から平成29年度当時の市長特別秘書 ・7〜8年くらい前の話なので、細かいことはよく覚えていないが、2回くらい聴衆として出席したと思う。会の雰囲気が知りたかった。 ・市民説明会もその前のタウンミーティングについても、会の企画運営は現場の事業ラインで動いていたため、市長から私に対して何らかの指示は、まずなかったと思う。また、市長から命を受けて調整にあたったということもないと思う。市長から市民の疑念を抱かれるような指示は全くないし、あり得ないと思う。 ・説明会に関して市長と自分の間で話をした記憶もない。私はそもそも事業ラインではなく調整にあたっていないので、職務の内容としては記憶にない。 ・河村さんから変なことをせよと言われたら記憶があるはずなので。あの人はそういうことを絶対言わないので。あり得ないと思う。 (イ)平成30年度から令和4年度当時の市長特別秘書 ・私は答弁したとおりだが、市長から今回疑念になっているような指示は一切ない。話の中で「人が少ないな」とか「なんでもっとちゃんと集客せんのだ」とか、そういう話は聞いていただろう。市長はだいたいこういう説明会だと、毎回そういうことは言われるので、その範囲くらいでしか聞いていない。 ・多分、着任した平成30年度と令和元年度は、開催時間が夜もしくは土日なので、 (6ページ目) 特別な私用が入っていない限りは全部出席していた。 ・令和2年度以降は事業の一通りが分かったので時間があるときに勉強しに行っていた。 ・局の職員や司会者に特定の人を当てるよう依頼するといったことは全くしていない。中川市議とのやり取りそのものは覚えていないが、サクラのような重大なことを覚えていないということはしていないんだろうと思っている。色々調べて確証があるのは、当日の司会者の方は、その一年後か二年後に初めて名刺交換した方なので明確に記憶がある。その当時、何か依頼したならば、そこで面識があるはず。司会に依頼していないということは自信がある。また司会に依頼していないものを中川議員に依頼するということはないと思う。 ・たまたまメールで3人紹介された方のうちの一人が当たったということだと思う。3人中1人であればだいたいそれくらいの確率で当たるはず。手を挙げている人もそんなに多くない。 ・何年度かは具体的には覚えていないが、複数会場で同じ方が指名されて話しているから、色々な方の意見が聞けるように、はじめて話される方を優先的に指名するようにというのは市長なのか、局長なのかは記憶にないが話題になり改善された記憶はある。 ・12月3日、説明会が終わった後に市長の控室に来てくださいという中川市議とのやり取りは、多分あったと思う。特別秘書の仕事として中川市議だろうが、減税会派の議員だろうが、それ以外の会派の議員だろうが、市長と議員が円滑にいくことは大事なことだから、市長と本会議で激論された議員でも、その後の市長の様子を聞かれた際に「市長も先生のこと気にされていましたから。話しかけてあげてくださいよ」ということは言うし、説明会等で会場に来てくださったら、「先生、後から市長の控室によかったら来てやってください」だとか、どの会派の議員にも言う話である。市長と議員の調整も仕事のひとつだと認識している。 (7ページ目) 3 調査報告書における「答弁調整」という用語について 調査報告書において使用している「答弁調整」という用語は、市当局が答弁を作成するのに際し、議員の質問意図や問題意識を的確に把握したうえで、市当局の内部において行われる一連の議論・検討を指すものである。 「答弁調整」という用語が、市当局と議員との間で質問・答弁の調整が行われるものとの誤った認識を市民に与える可能性に鑑みると、当該箇所については、「答弁作成」という表現を用いることがより適切であると考える。