表紙 資料1-1 経済水道委員会説明資料 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会の総点検について 令和6年5月31日 観光文化交流局 目次 目次 1名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会の概要・・・1 2名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会検証部会の設置・・・2 3資料調査・・・4 4ヒアリング調査・・・5 5ヒアリング結果を踏まえた分析及び評価・・・6 6結論・・・8 (添付資料) 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会に係る検証報告書 1ページ目 1 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会の概要 《以下表形式で時期、説明会名称、内容、開催日数、会場数、参加者数を記載。開催日数と会場数、参加者数は合計も記載。》 時期:平成28年度 名称:報告会 内容: ・整備概要の説明 ・優先交渉権者の提案内容 ・質疑 等 開催日数:5日 会場数:5会場 参加者数:876人 時期:平成29年度 名称:説明会 内容: ・整備概要の説明 ・質疑 開催日数:5日 会場数:5会場 参加者数:346人 時期:平成29年度 名称:シンポジウム 内容: ・基調講演 ・整備概要の説明 ・質疑 等 開催日数:1日 会場数:1会場 参加者数:313人 時期:平成30年度 名称:説明会 内容: ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:5日 会場数:5会場 参加者数:298人 時期:平成30年度 名称:シンポジウム 内容: ・基調講演 ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:1日 会場数:1会場 参加者数:121人 時期:令和元年度 名称:説明会 内容: ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:8日 会場数:8会場 参加者数:448人 時期:令和2年度 名称:説明会 内容: ・学芸員による講演 ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:3日 会場数:3会場 参加者数:153人 時期:令和3年度 名称:説明会 内容: ・学芸員による講演 ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:3日 会場数:3会場 参加者数:208人 時期:令和4年度 名称:説明会 内容: ・学芸員による講演 ・整備概要、進捗状況の説明 ・質疑 開催日数:1日 会場数:1会場 参加者数:217人 時期:令和4年度 名称:シンポジウム 内容: ・講談 ・基調講演 ・パネルディスカッション 等 開催日数:1日 会場数:1会場 参加者数:445人 計 開催日数:33 会場数:33 参加者数:3425 《表終わり》 2ページ目 2 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会検証部会の設置 (1) 目的 《囲み開始》令和6年2月定例会における質疑及び附帯決議を踏まえ、名古屋市職員の倫理の保持に関する条例の趣旨に則り、職務の執行の公正さに対する市民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り、もって公務に対する市民の信頼を確保すべく、観光文化交流局が実施した名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会(シンポジウムを含む。以下「市民向け説明会」という。)に係る取り組みを総点検するために、観光文化交流局行政監理委員会のもとに名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会検証部会(以下「検証部会」という。)を設置するもの《囲み終わり》 (2) 検証事項 《囲み開始》・公平性及び公正性に疑念を持つような働きかけ及び発言等の有無・市民の疑惑や不信を招くような行為の有無《囲み終わり》 (3) 構成 《以下表形式で区分、職名、氏名を記載》 区分:部会長 職名・氏名:観光文化交流局長 佐治 独歩 区分:部員 職名・氏名: 観光交流部長 鈴木 康生 担当部長(都市魅力・国際都市化) 遠藤 剛 文化歴史まちづくり部長 大島 吉清 総務課長 片岡 進矢 課長補佐(庶務) 内田 祐太郎 《表終わり》 3ページ目 (4) 開催経過 《以下表形式で開催時期と内容を記載》 令和6年4月8日 第1回検証部会 ・調査内容やスケジュールについて協議 15日〜26日 資料調査の実施 5月2日〜21日 ヒアリング調査の実施 13日 第2回検証部会 ・調査の進捗状況について共有 27日 第3回検証部会 ・ヒアリング結果の共有 ・報告書の内容を協議 29日 第4回検証部会 ・報告書の内容を協議、決定 観光文化交流局行政監理委員会へ報告 ・観光文化交流局行政監理委員会へ報告書を提出 《表終わり》 4ページ目 3 資料調査 (1) 概要 《囲み開始》市民向け説明会に関する文書の保存年限が経過しているものもあるが、事務参考用に保存してあったものを含め、電子又は紙媒体で保管されていた資料すべてを対象に実施《囲み終わり》 (2) 調査員 《囲み開始》検証部会開催要綱第4条第6項の規定に基づき検証部会から指名された監理主幹(総務課長)及び監理主査(課長補佐(庶務))《囲み終わり》 (3) 対象資料 《囲み開始》・事実確認資料 ・事業企画から開催に至るまでの調整経過がわかる資料一式 ・開催案内の内容、発送先がわかる資料一式 ・開催当日の配布資料以外の資料一式 ・回収したアンケート《囲み終わり》 (4) 調査結果 《囲み開始》・公平性・公正性に疑念を抱かせるような働きかけ・発言などの記録は確認されなかった ・市民の疑惑や不信を招くような内容や調整経過が不自然な点も確認されなかった《囲み終わり》 (5) ヒアリング調査に向けた検討 《囲み開始》資料調査を踏まえ、ヒアリング調査における聞き取り項目を年度ごとに整理《囲み終わり》 5ページ目 4 ヒアリング調査 (1) 概要 《囲み開始》・まずは、令和6年3月13日経済水道委員会における観光文化交流局の答弁調整に関わった職員に対してヒアリング調査を実施 ・そのうえで、過去の市民向け説明会の運営に関わった当時の役職者に対してヒアリング調査を実施《囲み終わり》 (2) 調査員 《囲み開始》・検証部会開催要綱第4条第6項の規定に基づき検証部会から指名された監理主幹(総務課長)及び監理主査(課長補佐(庶務)) ・市長に対するヒアリング調査は倫理監(局長)が加わり調査《囲み終わり》 (3) 対象者 (単位:人) 《以下区分と人数を表形式で記載》 区分:令和6年3月13日経済水道委員会における答弁調整に関わった職員 6人 平成28年度から令和4年度に実施した市民向け説明会の運営に関わった当時の観光文化交流局役職者及び市長 23人《表終わり》 (4) 調査結果 ア 令和6年3月18日経済水道委員会における答弁調整に関わった職員 《囲み開始》 ・平成30年度、市長から職員Aに対し、市民向け説明会に賛成派も呼べないかとの発言があったという事実は、改めて確認された ・答弁内容の作成に当たり、職員Bは過去の歴代担当職員に対し、ごく端的な確認を電話でしたにとどまっている。市長の発言がいかなる場と状況において発せられたものであるか、丁寧な把握は行われていない ・答弁調整に関わった担当者は全員、過去の担当者に確認した内容を、あくまで事実ベースで答弁するだけという理解に立っており、やり取りの一方の当事者である市長に確認を取るという必要性は感じていなかった。市長と職員Aとの関係性から、やり取りに十分な信ぴょう性があると思ったとの証言もあった ・答弁調整の過程において、関係者からの圧力や恣意的な調整を疑う事実は確認されなかった《囲み終わり》 イ 平成28年度から令和4年度に実施した市民向け説明会の運営に関わった当時の観光文化交流局役職者及び市長 《囲み開始》 令和6年3月18日経済水道委員会において答弁された、平成30年度における市長と職員Aとの間でなされたやり取り以外に、公平性・公正性に疑念を抱かせるような事項は確認されなかった《囲み終わり》 6ページ目 5 ヒアリング結果を踏まえた分析及び評価 (1) 概要 《囲み開始》「4 ヒアリング調査」において、その他に公平性・公正性に疑念を抱かせるような事項が確認されなかったことを踏まえ、平成30年度における市長と職員Aとの間でなされたやり取りについて、背景事情や関係者の認識等を中心に、ヒアリング結果の分析及び評価を実施《囲み終わり》 (2) 平成30年度におけるやり取りの詳細 《囲み開始》 ・平成30年度1回目の市民向け説明会が開催される少し前(12月頃)、職員Aは単独で市長の執務室に赴き、説明会当日の進め方について市長に説明、最終確認を行った ・市長から職員Aに「こういう説明会をやると反対派ばかり来るので、賛成派を呼べないか」という話があり、職員Aは「行政の職員としては、一方の主義主張の方に声かけをするようなことはできない。偏って参加を呼びかけるということはできない」と答えた ・市長からは、それ以上、職員Aに対応を求めることはなかった《囲み終わり》 (3) 平成30年度におけるやり取りの背景事情 《囲み開始》 ・平成29年度の市民向け説明会の参加人数は少なく、こうした状況を市長は残念に思っており、「会場がガラガラではいけない」「名古屋城のことを詳しく知らない市民にしっかり説明をする会にしなくてはならない」「反対の人ばかりではなく、賛成の人にも来てもらわなくてはならない」と考えていた ・参加者が総じて少なく、質疑応答では反対の意見を持った方々が積極的に発言していたという認識は、当時の、あるいは他の年度の市民向け説明会を担当した職員からも複数確認された《囲み終わり》 (4) 平成30年度におけるやり取りに際しての双方の認識 《囲み開始》 ・職員Aは、市長の発言を指示とまで捉えることはなかったが、市長自身の経験から、それなりに強い思いがあって言っているものと認識していた ・市長は、採決したり決定したりする場合は別だが、誰でも参加することができる市民向け説明会において、賛成の人に来てもらうことは悪いことではないと考えていた。こちらの意に沿う意見をしゃべってもらう、意見を捏造することがサクラであり、それは絶対にやっていないと証言している ・職員Aは、市長が求める「賛成派」について、「賛成の意見を言う人」というほどの意味ではなく、賛成の意思を持った人を呼べないかという意味に受け取っていた《囲み終わり》 7ページ目 (5) 市長の発言を受けた局の対応 《囲み開始》 ・職員Aは、市長からの話に対し、一貫して対応を断っており、市長がそれでもなお対応を求めることはなかった。また、他の職員に同様の対応を求めるということも、確認されなかった ・市長の発言により、市民向け説明会の公平性・公正性に疑念が生じたり、市民の疑惑や不信を招くような行為が行われたりすることはなかった《囲み終わり》 (6) 平成30年度という発言の時期 《囲み開始》 職員Aは、市長とのやり取りがあった時期を「平成30年度」と明確に記憶している。一方、令和6年3月15日の総務環境委員会において、中川委員から発言のあった「中川文化小劇場で開催された市民向け説明会において木造天守復元に賛同する方の動員依頼が市長特別秘書からあった件」は、令和元年12月3日のことであり、1年近く時期の開きがある。このため、両件について、直接の関係はないと解するのが妥当《囲み終わり》 (7) 平成30年度をはじめとする各回の市民向け説明会の運営 《囲み開始》 ・市民向け説明会における質疑応答は、様々な立場の方からできるだけ広く意見や質問が出るよう行われており、不自然に思われる場面もなかった ・平成30年度からは、司会者を外部の第三者に依頼するようになっており、質疑応答の冒頭、司会者がこれまでの説明会で一度も発言していない方を優先したい旨のアナウンスを行っている。このことはあくまで、より多くの方から多様な意見をいただくために行われており、恣意的に特定の方を排除するような運用にはなっていない ・発言にはおおむね3分という持ち時間が設定され、司会者から発言者に対する適宜の声かけが行われていたが、持ち時間を超過したとしても、発言を突然に打ち切るようなことはなく、市民からの質問、意見を真摯にお聞きする場としての運営が心がけられていた《囲み終わり》 8ページ目 6 結論 《囲み開始》 ・今回の調査では、平成28年度から令和4年度に開催された市民向け説明会において、公平・公正な会の運営に市民の疑念を抱かせるような事実は確認されなかった ・平成30年度の市長と職員Aとのやり取りでは、市長の「賛成派を呼べないか」との発言を指示とは認識していなかったこと、ここでいう「賛成派を呼ぶこと」が「市民向け説明会において賛成の意見を言わせること」という意味には捉えられていなかったことが、言った側と言われた側、双方において確認された ・平成30年度の市長の発言は、結果として職員による何らかの行動につながることがなく、市民向け説明会の公平性・公正性に疑念が生じることはなかった ・市長の発言のあった平成30年度と、中川文化小劇場における中川市議と市長特別秘書による動員依頼が指摘された令和元年度には、時期的な開きがあり、両件に直接の関わりはないものと解される ・今回の検証により、以上のことが明らかとなったが、ここで今回、市民の疑念を招くこととなった令和6年3月18日の経済水道委員会の答弁を振り返ると、答弁内容の作成に当たり、職員Bは過去の歴代担当職員に対し「市長及び市長特別秘書から賛成派の人を集めるようにといった働きかけがあったか」とのみ問い、これに対して職員A1名から「市長から、こういう説明会をやると反対派ばっかり来るので、賛成派を呼べんのか、という話があった」との答えがあった。これは、ごく端的な電話でのやり取りである。市長の発言がいかなる場と状況において発せられたものであるか、丁寧な把握は行われていなかった ・また、答弁は職員からの聞き取り結果に基づいて調整されたが、それのみでは正確な事実が伝わらない可能性があることに鑑み、適正を期す手続きとして、一方の当事者である市長にも事情を確認すべきであった ・答弁当日は、このことを証言した職員の特定を避けるために、市長の発言の時期がわからないように答弁をした。これにより「中川文化小劇場で開催された市民向け説明会において木造天守復元に賛同する方の動員依頼が市長特別秘書からあった件」とは時期が異なっていることが明確にならず、両件が直接関係しているかのような誤解を生じさせる可能性がある答弁となった ・当局としては、過去の担当者に確認した内容を、あくまで事実ベースで答弁したという認識であったが、市長の発言がいかなる場と状況において発せられたものであるか、また、市長の発言がその後、局においてどう扱われたかが丁寧に答弁されていれば、委員会審議に際し、より正確な事実を示すことができたと考える《囲み開始》