表紙(1ページ) 名古屋城天守閣整備検討業務委託「名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会」報告書 平成28年6月 目次(2ページ) 目次 1 開催概要 (1)趣旨 (2)開催日時及び参加者数・インターネット配信 (3)当日の進行 2 当日の記録 (1)記録概要(質疑部分のみ) @名東文化小劇場(平成28年5月10日) A西文化小劇場(平成28年5月11日) B港文化小劇場(平成28年5月12日) C緑文化小劇場(平成28年5月13日) D鯱城ホール(平成28年5月15日) (2)文字起こし(全文) @名東文化小劇場(平成28年5月10日) A西文化小劇場(平成28年5月11日) B港文化小劇場(平成28年5月12日) C緑文化小劇場(平成28年5月13日) D鯱城ホール(平成28年5月15日) 3ページ 1 開催概要 (1)趣旨 名古屋市においては、市長の「世界にアピールできる千載一遇のチャンスである東京オリンピック・パラリンピックにあわせ2020年7月までに天守閣を木造復元する」という方針が示されたことから、4年余りの中での迅速な整備が求められている。木造復元の際には、仕様の前提となる条件の確定が困難な工事であることなどから、民間ノウハウを活用する「技術提案・交渉方式」を採用し、工期・工程・概算事業費などを明らかにするため、2020年7月までに天守閣を木造復元する提案を募集し、平成28年3月に優秀提案を選定した。 これらのことを踏まえ、「名古屋城天守閣の整備の概要」について市民に説明するため、「名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会」を開催した。 (2)開催日時及び参加者数・インターネット配信 会場は、市内5箇所で実施し、各会場ともビデオカメラによる撮影を行った。各回終了後1〜3日以内に編集し、名古屋市の施策や施設などを紹介する動画をYouTubeを活用して配信する「まるはっちゅ〜ぶ」上で配信できるようにした。 開催日時、参加者、インターネット視聴回数を以下に示す。 《以下表形式で日時、開催日時(会場)、参加者数、インターネット視聴回数を示す》 日時:5月10日 開催日時(会場):名東文化小劇場 参加者:130 インターネット視聴回数:865 日時:5月11日 開催日時(会場):西文化小劇場 参加者:256 インターネット視聴回数:414 日時:5月12日 開催日時(会場):港文化小劇場 参加者:123 インターネット視聴回数:304 日時:5月13日 開催日時(会場):緑文化小劇場 参加者:182 インターネット視聴回数:183 日時:5月15日 開催日時(会場):鯱城ホール 参加者:185 インターネット視聴回数:453 参加者数合計:876 インターネット視聴回数合計:2219《表終わり》 インターネット視聴回数は6月21日現在 《動画の表紙タイトルと、名東文化小劇場における市長あいさつの様子の2つの動画イメージを添付》 4ページ (3)当日の進行 各会場とも全体で2時間、以下のプログラムにより実施した。 《囲み開始》 1.開会 市長あいさつ・市会代表あいさつ 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 (1)趣旨 (2)名古屋城の概要 (3)天守閣整備に対する課題 (4)民間業者からの技術提案 (5)天守閣木造復元にかかるお金等 (6)市民意見・議会の議論等 (7)その他の名古屋城設備 4.優先交渉権者の提案内容 5.質疑 6.総括コメント(市長・市会代表)《囲み終わり》 《会場全体(西文化小劇場)写真と質疑の様子(港文化小劇場)写真を添付》 5ページ 2 当日の記録 (1)記録概要(質疑部分のみ) @名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会 会場:名東文化小劇場(平成28年5月10日) プログラム5.質疑 市民A 千種区から来た■■■である。今、名古屋市ではアセットマネジメントというものを推進されている。これは、市の建造物が一斉に経年劣化して、今まで通り建て替えていくには毎年750億円も必要ということでとても対応できないため、今後は耐用年数を大幅に伸ばすためにリニューアル改修によって長寿命化を図ろうという考えである。今まで40年、50年で建て替えていたものを70年、80年持たそうという計画である。そんな時期に天守閣に500億円もかけて復元してよいのか。今回は耐震改修をしっかりやって、40年しか持たないものを60年持たせるための知恵を絞るべきだと考える。市の本庁舎は83年経ってもびくともしていない。天守閣も同様に80年、100年持つしっかりとした大改修を今やるべきだと考える。 さらに言えば、いくら史実に忠実に再現しても、レプリカはレプリカに過ぎない。レプリカに500億円も投ずるのは愚の骨頂、狂気の沙汰であり、復元は即刻中止して耐震改修をしてもらいたい。 市民B 瑞穂区から来た■■■である。このまま天守閣の木造化に進んでいくと思うので、今回の提案書について疑問に思ったことについて質問したい。 ほとんどの人が思っていることだと思うが、熊本の地震を受けて今出されている案で大丈夫なのか。構造計算をやり直した方がいいのではないかと思っている。 竹中案の提案書に載っている日程表だと、調査や協議などで実質的に経費が既にかかっており、他のプロジェクト同じような結果として、名古屋城の整備を止めたことにより幾らか費用を出す、出さないという議論が生まれるのではないか。 障害者用の昇降機について、市長が「人が運べばいいと」(タウンミーティングで)話をしていたけれども、これをつける必要があるのかどうか。 竹中案では国産と外材の比率を50:50としていたが、そうすると「国産を中心に」という要求水準とは違ってくるのではないか。 提案書に書かれた予定表で、議会で経済水道委員会などを進めていくと、最終の可決は7月にずれ込むのではないか。予定表は6月でなく7月の間違いではないか。 提案書では、収蔵庫の考え方が示されているが、乃木倉庫が使えるのであればそこに保管し、今新たに設置を考えている倉庫をつくらない、あるいは規模を縮小するなど考えられないか。 あと1つだけ。提案書の39ページにある4、5階の補助動線について、もう1本の線は必要なのか。 司会 今のお二人のご質問に対して、まず■■様からは、市の建造物でリニューアル改修が必要な時期にある中、天守閣は耐震改修でよいのではないか。それから、史実に忠実でもレプリカはレプリカじゃないかという 6ページ ご質問だったと思う。 瑞穂の方は、今の案でよいのか、熊本のことも考えると大丈夫なのかということと、提案書についていくつか疑問、費用の点、エレベーターの必要性、木材について、それから議会の承認のスケジュール等、そして乃木倉庫が使えるのかといったことだったと思う。 事務局でご回答をいただきたい。 名古屋城事務所 所長 最初のご質問について、市の建物はアセットマネジメントの方針に基づいて改修など整備をしている。一方、天守閣整備については、今の建物を改修して寿命を伸ばしても一定の限界がある。そういう中で昭和実測図などがあり史実に忠実な復元ができるという特性があり、史実に忠実に復元しながらそこで耐震性を確保していくという考えを持っている。それによって多くの方々に名古屋にお越しいただき、天守閣をご覧いただく。多くの方々に来ていただくことで建設費の方も賄って行くことを考えている。 2人目の方のご質問について、熊本で地震があったものの、先ほど竹中工務店の提案でもお聞きいただいたように耐震性については十分配慮してつくられると我々も認識をしている。 エレベーターについては、実際に史実に忠実ということであればないものだが、上に上りたいという方、階段では上がれないという方もいらっしゃるため取り外しもできる仮設的なエレベーターを提案されたと聞いている。一つの提案としては意義があるものだと思う。ただし、実際にこれをつくるとなると、それが適切かどうかという話を学識経験者あるいは文化庁との協議が必要で、最終的にはそういったところにも委ねられてくると思う。 議会の承認については、名古屋市では6月市会において、竹中工務店さんの提案に基づいて工事を進めるかどうか、設計予算、仮設工事の予算などを示して、そこで認めていただければ次に進むという方向で考えている。 収蔵庫として乃木倉庫が使えないかというという点について、収蔵庫は本丸御殿にあった障壁画など重要文化財を収納するためのものであり、劣化を防ぐ温度管理、湿度管理などの要件が求められ、乃木倉庫を活用するのは難しいと考えている。 司会 竹中工務店さんから何か。 竹中工務店 竹中工務店の■■より、6月議会までの間に既に設計行為をしているのではないかというご指摘について回答する。私どもは今回のデザインビルドの技術提案募集に対して、プロジェクトをスムーズに竣工させるため、6月までの3カ月間は自発的に設計行為をさせていただいている。6月の議会を待って契約をしていただければ正式に設計行為がスタートということになる。 木材については、できる限り国産材を集めたいと思っており、実際に専門業者ともお話をさせていただいて、調達の検討を実施している状態である。 市民C 瑞穂区の■■■■である。3つ質問をさせていただく。1つは、最初の説明にもあったが、名古屋城の全 7ページ 体整備計画には天守閣の木造復元ということは全然書かれていない。15年かけて修繕するということが書かれ、パブリックコメントを踏まえて決められた計画だと思う。今回木造復元に方向転換したというのは市長の個人的な見解なのかを伺いたい。 2つ目は、竹中工務店が優秀提案に選ばれたが、安藤・間案との一番の違いはどういう点にあったのか、わかる範囲で説明していただきたい。 3つ目は、税金は一切使わないと言われたが、例えば本丸御殿に関しては150億円のうち100億円の税金を使い寄付は50億円だった。名古屋城が名古屋の本当のシンボルであること、非常に貴重な文化遺産であると認識されるなら、あえて税金は1円も使わないんだと、そういう無理な事は言わなくてもいいのではないか。それを計算するために入場料収入や入場者など、誰が見ても非常に困難な数字が出ていると思う。市内の人は450円とか、市外は1,000円だとかいう話は全国でもいろいろな史跡や旧跡、博物館でも聞いたことがない。わざわざ交通費まで使って名古屋まで来てくれる人だったら逆に優遇すべきであって、その人達にまた高い料金をかけるのはおかしいと思う。 市民D 名東区の■■である。入場料の話をお聞きしたが、私が最近読んだ本の中で基本の入場料収入は、例えば清水寺400円、金閣寺600円、名古屋城が500円という入場料だが、イギリス、アメリカ、イタリア、フランスをみると例えばバッキンガム宮殿は2,400円、バチカンは4,000円、平均すると2,000円以上取っているところが多い。日本は非常に安い。なぜかというと、文化財に指定されていることによって補助がある、税金で使うなど。運営してお客さんからお金をいただいてもっとよくしていく、こういう発想が非常に少ないと思う。 先ほどの竹中工務店さんのお話を聞いて、動画も拝見させていただいて非常に素晴らしい、ヒノキの素晴らしいものだが、もう一つそこに何か足りないものを感じる。それはやはり魅力で、そこに人が住んでどういう生活をしていてどんなことをやっていたかを知ること、そこに魅力を感じるのではないかと思う。魅力づくりもぜひお考えいただきたい。例えば名古屋城に来る人の動きを見ても、上から見る人、下から見る人、横から見る人などバラバラでよくわからない。名古屋城ができたいわれだとか生活する人達の暮らしなども紹介していただきたい。先日国宝に指定された松山城、松本城や犬山城などに非常に魅力を感じるのは、やはり何百年前のものがそのまま残っており、それが魅力的でそこに人の生活や文化を感じる、そういうことだと思う。建物そのものは非常に素晴らしく結構だが、そこに魅力を感じるようなものをあわせてお考えいただきたいと思う。 司会 瑞穂区の■■■■様からは、1つ目に、名古屋城の全体整備計画では木造復元のことが書かれていないが、木造復元への方向転換はどうして行ったか。2つ目に、安藤・狭間組と竹中工務店の提案の一番違いは何か。3つ目に、税金を使わないということだが、本丸御殿では税金を使い、シンボルの天守閣ならば税金を使わないという無理なことを言う必要ないのではないか。4つ目に、完成後の料金設定がおかしいのではないか。以上4つのご質問をいただいた。 名東の■■様からは、世界各地の入場料の現状を見ると日本の入場料は安いのではないか。その入場料で 8ページ 施設をよくしていくという発想が必要なのではないか。そして、そこで足りないものとして人の生活や文化を感じることが必要で、そういった魅力づくりが必要なのではないかというご質問だったと思う。 それでは、事務局からお願いしたい。 名古屋城事務所 所長 ■■■■様のご質問について、全体整備計画の中では耐震性が低いためそこを直していくということは書かれている。そのことは我々も認識していたが、その中で天守閣について木造復元を考えたらどうかということは確かに市長の主導の下で来ているのは事実である。名古屋市としては、耐震性の問題も含めて魅力のある名古屋城を多くの方々に見ていただく、その中で方針として木造復元を念頭に置いてきた。今回竹中工務店様の提案は学識経験者のご意見も頂いた上で優秀提案としており、今後木造復元で進めていくということになったら全体整備計画も変更していくという方針で進めている。 安藤・間案との違いについては、簡単に申し上げると竹中様の提案のほうにより具体性があった、そういう評価だったと認識している。 本丸御殿については、150億のうち50億を寄付で賄った。やり方はいろいろあると思うが、天守閣はシンボルとなる施設であり、入場料収入で賄うという手法が可能ではないかと考えている。 入場料の設定については、姫路城は改修して1,000円にしており、名古屋城で木造復元がされた場合に決して高い金額だとは私どもは考えていない。一方で、名古屋市民が名古屋城にお越しいただく率は全体の10%程度と低く、ぜひ市民の方々には頻繁に名古屋城に訪れていただいて外の方に名古屋城の素晴らしさをアピールしていただく意味で、市民の料金を450円とする案で考えている。 司会 今回のご提案に対して、竹中工務店さんとしてはどこが一番のポイントということになるのか。 竹中工務店 竹中工務店の■■から説明する。私どものポイントは、今回の技術提案方式の中でいろいろな課題に対してかなり詳細に検討し、プロジェクトの実現性の具体性を提案の中に盛り込ませていただき、その中で事業費について考えうる最大限の中でこれ以上膨らまないということを考慮してコストを提案させていただいて、より実現性の高い提案書を作成させていただいたと考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 2人目の方のご質問で、文化、いぶきを感じられる、そういった付加したものができないかというご質問だったと思う。先ほどのVTRにも出ていたが、昭和実測図など様々な資料が残っており、史実に忠実な復元ができると思っている。本丸御殿もできる限り史実に忠実という形で整備しているが、みなさんに来ていただければ昔の雰囲気を感じられることができ、定期的ではないが時期を見て障壁画について復元したものと本物を並べることを行っている。このように昔の雰囲気も感じられるよう、ソフト的な部分についても我々としても工夫していきたい。 また、名古屋城の全体整備計画に基づき、天守閣だけではなく石垣やその他の物を整備することによって全体の底上げをしていきたい。そうすることによって名古屋市全体の魅力が向上するのではないかと思っており、先ほどのご意見を踏まえながら今後検討していきたい。 9ページ 市民E 千種区から来た■■■■である。入場料の話が出ているが、私も市民とそれ以外で差をつけるのはおかしいと考える。姫路城が1,000円ということであるならば、そこは中をとって800円ぐらいで一律にした方が気持ちよくやっていけるのではないか。名古屋市民の私も各地から来た人たちを連れて名古屋城に行くことが多いので、入場料は一律にしていただいてより来やすくするなら800円の設定の方がよりよいのではないか。 木造建築ということで地震のことも大丈夫だと言われるが、やはり心配になる点があること。 それから、エレベーターが付きにくいのではないかという点が最大のネックだと考えている。高齢化が進んできて4人かそこらしか乗れないエレベーターがあるだけでは心もとない。エレベーターがないのは最大の弱点ではないかと考える。 1年間に来る人が300万人以上となり、木造建築に登って何百年も本当に耐えられるのか。耐久性がどれだけあるのかは非常に心配である。 司会 千種区の■■■■様からは、入場料で市民と外の人との差をつけるのはおかしいのではないか。姫路が1,000円ならば一律800円で良いのではないか。それから、エレベーターの設置、特にキャパシティーについて問題があるのではないか。それから耐久性はどうなっているのか、という質問だったと思う。 では、事務局から回答をお願いしたい。 事務局 入場料に差をつけるのはおかしいという主旨は十分理解できるが、私どもの今の考えは先ほど申し上げた通りで、名古屋市民の方が他地域の方にアピールしていただき何度も足を運んでいただけることを念頭に置いて設定した。このことをご理解いただければと思う。 木造の耐震については、後ほど竹中工務店からお答えいただこうと思う。 300万人ずっと来てどうかということについても竹中工務店にお答えいただきたいと思う。今後は何百年持たせて行こうと考えていけば、メンテナンスや改修をきちんとやっていき、危険がないように対応して行くことを考えている。 竹中工務店 竹中工務店の■■より、耐震性について考え方を回答したい。提案の際に要求されていた性能は、現行の建築基準法と同等以上の性能を付与することと定められた。中小の地震が発生した時には損傷起こさず、大きな地震が起こった場合はある程度の損傷は発生するが、城郭そのものが崩壊することはない。この基本的な性能に加え、私どもも詳細に把握できていない木造架構の性能があると考えている。なぜかというと、1750年代の半ばに宝暦の大改修をしている。それ以降、1854年に南海トラフの地震として安政の地震、1891年に濃尾地震、1944年に昭和の東南海地震が起こっているが、これらの地震を経験しても城郭が倒壊したという事実はない。まだ把握できていない架構の性能や減衰性能を評価しながら必要な補強を構築していきたいと考えている。 竹中工務店の■■より、エレベーターの件について回答をしたい。確かにご指摘いただいたように今回は 10ページ 4人ということで提案させていただいている。これは史実に忠実な内部構造にしたいということと、バリアフリーという本来相異なる価値観をどういう風にミックスさせるかという一つのアイデアである。今後、関係者と協議させていただきながら方針を決めていきたい。エレベーターだけに限らず、有識者の一部の先生からは階段に緩降機を付けたらどうだとかというアイデアも提出させていただいており、いかに使いやすい施設にしていくかを今後の設計段階で検討させていただこうと考えている。 竹中工務店の■■より、加えて耐久性について沿説明する。当然、建てた形のままで400年持つという話ではない。きちんと調査をして状況を把握しながら修復をして、400年の長い時間この城郭を持たせるということになっていくと思う。 基礎構造については、私どもは500年コンクリートといって非常に劣化の進行が遅くなるようなコンクリートを使うことを提案しており、メンテナンスが難しい部分については耐久性の長い材料を適用して行くことを考えている。 以上 11ページ A名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会 会場:西文化小劇場(平成28年5月11日) プログラム5.質疑 市民A 中川区の■■■である。エレベーターについて取り外し可能であるということだが、可能であるようならあってもよいと思う。イメージ図があれば見せてほしい。 木造復元する場合、屋根とシャチホコは再利用するのか、新しく作るのか。 工期のために夜間作業するということだが、24時間を交代でやるということか。 市民B 中村区の■■■である。私は慌ててつくらなくてもよいと思う。市長が江戸城を木造でつくるとなったら木が集まらなくなると言っていたが、皇居があるところにつくれるわけがない。今は熊本の石垣が壊れて問題になっている。名古屋城も北側の石垣が崩れている。平成16年からということだが、未だに修復がされていない。竹中工務店の説明では、天守閣を直してから石垣を修復するとのことだが、新しくしても石垣が崩れては意味がない。先に石垣をやってほしい。天守閣は補強だけで結構だと思う。 エレベーターをつけるならば厳密的な復元ではなくなるのだから、きちんと検討してほしい。木にこだわる必要もない。木も今の機械で削れば昔のような面影はなくなる。 市民C 中村区の■■■である。今、地球は森林資源が枯渇していて、木材をたくさん使う天守閣の復元をやっていい時代とは思えない。熊本も福島も、日本中いたるところで生活に苦しんでいる人がたくさんいる中で、名古屋だけこんな贅沢豪勢な計画をやっていいとは思えない。市長の得意な名古屋弁でいえば「やってはいかんことだがね」と思う。 木造復元反対の思いは名古屋市民の大半を占めている。現状を知るためにはたかだか200人のアンケートで済ますのではなく、住民投票にしてはどうだろうか。その結果反対が多数になった場合、潔く方針転換をすることに同意してもらえるか。 司会 ■■■は、エレベーターについて取り外し可能であるならあってもよいという意見、シャチホコは再利用するのかどうかという質問、夜間作業に関する質問であった。 ■■■様は、あわててつくらず石垣を先に修繕すべきであるという意見であった。 ■■■様は、熊本地震が起きた状況の中で名古屋城の整備を進めてもよいのかという意見、住民投票により民意を聞いてはどうかという意見であった。 竹中工務店 竹中工務店の■■がエレベーターをどの位置につけるかという質問について回答する。説明資料に大天守の平面図の右に位置を示しているが、規模は4人程度のものを計画している。2人目の方より、エレベーターは現代的なので木造にふさわしくないのではという意見があった。エレベーターが必要か不必要かという問題もあるが、4人乗りならば小規模なので、木造の大梁をできるだけ切らない位置に設置できる。 12ページ 健常者の方は階段で、車いすの方にも上っていただけるように最低限のものを提案している。市民の皆様や学識経験者のご意見を踏まえながら議論をさせていただければと考えており、今は計画段階である。 名古屋城総合事務所 主幹 木造復元にあたるシャチホコについて、現段階では新しいものを作る提案になっている。新たにつくるのかどうか、検討を踏まえながら考えていきたい。 竹中工務店 竹中工務店の■■が回答する。提案で示した金シャチについては、史実に忠実な提案をしているが、全体工費の縮減という話もあるので、VE提案としては現状の金シャチを再利用する案も提示している。今後協議のうえ決定していく。 24時間やるかという話だが、我々がいただいた課題は2020年7月に天守閣木造復元を完成させるというものである。時間を有効に活用して木造復元をしていきたいと考える。土壁の乾燥など必ず時間を要するものもあるので、一部の工程については夜間作業も考えている。 名古屋城総合事務所 主幹 石垣について、今の城はケーソンという基礎で持たせてある状態であるため、石垣に力は伝わっていない状態である。現状北側のはがれている部分に関しては、石垣の調査を実施し、結果を踏まえてどのように対策していくのか検討していきたい。 名古屋城総合事務所 所長 3人目の方の、今やってよいことなのか、住民投票にしてはどうかという意見について答える。名古屋城の天守閣は昭和34年に再建したものであり、老朽化が進んでおり、耐震性が低いという問題があるので、放置することができない。耐震改修工事をするという案もあるが、文化財を保存活用するために復元という考え方もある。名古屋城は戦争で本丸を焼失したが、昭和実測図という精密な図面が残っており、史実に忠実な復元が可能な他にはない城である。名古屋市民にとっても木造復元は大変意義のあるものではないかと考え、木造復元を検討している。 アンケートは2万人を対象としている。多くの市民の意見を聞いたうえで、方向性を考えていきたい。 市民D 西区幅下の■■■である。私の地区は名古屋城ゆかりの旧名で言うと鷹匠町や塩町とか台所町という名古屋城にまつわる町名があったが、今は新しい町名で寂しい思いをしている。 竹中工務店の素晴らしいアイデアと工期とを感じ、木造復元できるということで、ぜひやっていただきたいと思う。石垣の問題について、石垣修繕と天守閣復元は並行してやれば、先ほどの問題は解決すると思う。 市民E 西区在住でライターをしている者である。基本的には建て替えなければしょうがないという状態なのは理解できた。そのうえで耐震か建て替えか考えるべきであると思う。実際、木は今後どんどん手に入らなくなっていくので、世の中としては今建て替えるほかないと思う。そこで確認したいが、現実に木はあるのか。戦国時代も木がなくてどこかのお城をつぶして建てることがよくあった。 13ページ 予算がどんどん大きくなってきているにもかかわらず、市長は税金を使わないと言っているが、全て入場料で賄うとすれば、その計画に対する具体性があまりにもないと思う。金シャチ横丁しか話がされてない。具体的なプロモーション計画が必要ではないかと思う。 石垣の上に木が生えているが、本来はないものなので、切って何かに使えないかと思っている。 木造復元することは市民の文化レベルを上げることにもつながる。熊本城も壊れたまま放っておいて復興にだけ力を入れたらよいかという話ではなく、復興させるために熊本城をつくり直そうという話もある。文化レベルという部分では、名古屋に木造天守閣が復活するというのは非常によいことだと思う。お金の部分に関して教えていただきたい。 市民F 西区の■■■■である。市長は以前、名古屋市役所が国の重要文化財になるということで一生懸命取り組んでいたが、大阪城は昭和9年に建ち、国の登録文化財になっている。名古屋城もあのまま改修して30年ほど我慢すれば指定文化財になるのではないかと思う。 現在本丸御殿が公開されているが、各所に係員がいて手にも触れられない。同じことが天守閣でもあるかと思うと、何のための見学ができるのかと思う。それに年間160万人も人を入れてボランティアで監視させるのかと心配である。 司会 ■■■様は、天守閣と石垣は並行してやるから石垣の問題はないのではないかという確認の質問であった。 2人目の西区の方は、木材はあるのかという質問、予算についてプロモーション計画が必要ではないかという意見、石垣の上の木に関する意見、木造復元は市民の文化レベルを上げることにつながるという意見であった。 3人目の西区の方は、市役所は国の重要文化財に、大阪城は登録文化財になっているのだから、名古屋城も30年後には文化財になるのではないかという意見、木造復元後の公開の仕方が心配であるという意見であった。 竹中工務店 竹中工務店の■■が、石垣と木造復元を並行してやるのかどうかというご質問に回答する。我々がいただいた課題は、「天守閣の木造復元と天守閣周辺の石垣の修繕を一緒にやること」というものであったと認識している。現状の名古屋城は石垣には荷重がかからないようにつくられているので、今後もその形を踏襲し、並行してできないかというお話をいただき、それに対するアイデアを出した。木造天守閣は2020年7月に完成、石垣はその後数年をかけて修復をしていく提案をしている。 木はあるのかというご質問について、我々としても今回の技術提案に参加する際に一番危惧したのは大径の国産材があるのかということであった。有力な木材問屋と調査し、かなりの木材は貯木されているとわかった。直径が1mを超えるヒノキの銘木は、数は少ないが流通している。木材をこうした工事に役立てるためにストックされている方もいると確認できたので、今回提案に参加した。集まらない可能性があるということ、非常に価値の高いものであり、他のプロジェクトとの取り合いになった際に価格が高騰して調達できない可能性があるということから、一部の部材に関しては外材を使うということで提案している。 14ページ まだ優先交渉権者ということで受注したわけではないが、いろんな木材業界の方から「私どもの山にある木はどうか」と聞いているので、プロジェクトが立ち上がれば協力が得られるものと考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 工事費を入場料でまかなうためのプロモーション計画について回答する。我々の計画では年間入場者数360万人を確保するとしており、現在170〜180万人であるから2倍確保しなければならない。当然天守閣だけではいけないと思っている。平成24年12月に改訂した名古屋城全体整備計画に基づいて順次進めていくことで名古屋城全体の魅力を高めていき、それを広く情報発信することによって、名古屋城の魅力が高まるのではないかと考える。現在、「名古屋城老舗街道」という名古屋メシを食べられる企画を催しているが、大変好評で前年と比べても入場者数は伸びている。魅力的な企画を継続的に、季節に合わせて企画していくことが重要ではないかと思っている。今年から名古屋市に観光文化交流局を設置した。名古屋市を今後どうやって売り込むと外からお客さんが来るのか、戦略的にやっていく必要があると考え、我々もプロモーションを戦略的に進めることを考えている。その中でも名古屋城を一つの柱として考えている。名古屋城は「行ってよかった!日本の城ランキング2015」で20位以下のランク外だが、入場者数は170万人で第4位ということで、非常に今後伸びしろがある。魅力さえわかってもらえればお客さんが増えるということで、決して360万人という数字は難しい数字ではない。天守閣を中心として魅力を高めていくことにより入場者数を確保できるのではないかと考える。まだ具体的な戦略はないが、それをきちんと作ってやっていくことが重要だと思っている。 名古屋城総合事務所 所長 3人目の方の質問について、市長にという話であったが、最後に統括的に話すので代わりに私が回答する。大阪城の天守閣が登録文化財になっているが、そのようにしてはどうかという話であった。コンクリートには寿命があり100年持たないと言われる中で、大阪城は中性化されたコンクリートの工事を行っている。この工事の結果、何年長持ちするのかということは科学的にはっきりせず、どれだけ効果があるのか見えないところである。名古屋城は図面が残っており、史実に忠実な復元ができる唯一の城であるという観点から木造復元を考えられないかと検討している。 本丸御殿を木造復元したが、手を触れられない状態で不便をかけていることだと思う。文化財を劣化させないためにいろいろと気を遣う必要があるということで、不便をかけることもあると思う。我々も工夫・研究して、文化財を保ちながらできるだけ利便性の高い運用を心がけていきたい。 以上 15ページ B名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会 会場:港文化小劇場(平成28年5月12日) プログラム5.質疑 市民A 千種区に住んでいる■■である。1点目に、お城の再建の前に世界に打って出る前に、世界に打って出る名古屋市として何を重視するのかを教えていただきたい。 2点目に、経済波及効果について過小評価ではないか。今の時代、海外からも人がたくさんみえることを思うと、これからの世界を見据えてもう少しシビアに計算していただきたい。市民にわかりやすく説明していただけるとありがたい。この2点、よろしくお願いしたい。 市民B 東区から来た■■■である。資料の26、27ページ、収支計画と入場者数見込みについて、これらはどうやって決めたのかをお訊ねしたい。市議会の委員会の議論を聞いていると、入場者数について根拠がある、自信があるとおっしゃっているようだが、姫路城の入場者数が3.1倍というから、としか言っていないと思う。3月14、15日の経済水道委員会では、田辺市議が「収支計画を立てる際には検討委員会を立ち上げ、専門家に見てもらって、コンサルを入れて作るのが誠実なやり方でないか」と繰り返し言われている。これらをしていないのであれば議会軽視ではないか。 さらに、お客さんが来るのであればアンケートをしたのか。実際アンケートをとったというのを私は聞いたことがない。 史実に忠実なということでいえば、現在本丸御殿を建設中だが、当時、220万人くらい来るのではないかと予測されていたが、現在の来場者は年間170万人程度である。私の知人に名古屋城を英語で案内するボランティアの方がいるが、本丸御殿を案内しても感動したという声はあまり聞こえてこない。一番驚かれるのは整備に係る金額であり、この整備に150億円かかっていると話した時で全員がびっくりする。実際に生の声を聞いて入場者見込を立てているのか、非常に不安である。 先ほど、議長も言われたように、入場者数見込みが少しでも外れると赤字になり税金投入をしてしまう。1割減でも平成82年には34億円程赤字、5割減だと425億円もの赤字になる計算である。名古屋城天守閣の整備費は500億円といわれるが、管理運営費も含めると914億円の事業である。港区を走るあおなみ線も当初は税金を使わないという計算だったが、残念ながら予測の22%しか乗っておらず税金投入がされているのはご承知のとおりである。これらを踏まえると、もう一度きちんとした需要予測を算出するべきではないか。 市民C 熱田区から来た■■■である。私は木造復元に大賛成である。というのも、最近、名古屋城に行ってきたが、外国人の観光客がとても多いと感じたからである。外国の方へのPRは本物である方がインパクトは強いと考えている。「尾張名古屋は城で持つ」と言うが、残念ながら私は今の名古屋城に誇りを持つことができない。それは鉄筋コンクリートで、常設のエレベーターがあり、中に入ると現代の建築であり、普通のビルと変わらない。ぜひ木造建築にして、本物を子どもや孫の世代に見せてやりたい。 16ページ 私は熱田区から来たが、熱田区には本物である熱田神宮がある。名古屋城も本物にしていただくと、大きな柱として2つの観光名所ができる。今年度、観光文化交流局が立ちあがったと聞いているが、名古屋城天守閣整備の他に、名古屋全体の魅力を発信するのに秘訣があれば、教えていただきたい。 司会 最初の千種区の■■様は、世界に打って出る名古屋市としては何を中心に考えているかを知りたい。もう一つは、名古屋城木造復元に伴う効果が過小評価ではないかというご意見とご質問だったと思う。 次に東区の■■様は、この収支計画や入場者見込みがどのように決められているのか、その根拠は何かということと、実際に名古屋城に来られている方の生の声を聞いているのか、あるいは総額では維持費も含めて914億円かかるなど額についてのご質問だったと思う。 3人目、熱田区の■■様は、木造再建は大賛成で外国へのPRは本物であることが大切、現在の鉄筋コンクリート造の城には誇りを持つことができない、本物を見せたいということと、熱田神宮も本物だがそれを含めて名古屋の魅力を新しくできた観光文化交流局がどのように打ち出していくか、というご質問だったと思う。 事務局の方からお答えいただきたい。 名古屋城事務所 所長 私の方から、■■さんの最初のご質問と■■■さんのご質問についてコメントさせていただく。名古屋を世界にアピールしていくという意味で、名古屋はものづくりのメッカということで取り組んできているが、もっと交流という視点で、多くの方に名古屋に来ていただく、多くの方に名古屋を知っていただくという観点で4月から観光文化交流局ができた。これからいろいろ戦略を練ってシティプロモーションを図っていきたい。その一つの大きな要素として名古屋城天守閣の木造復元がある。説明にもあるように、昭和実測図が残っており、史実に忠実な復元ができる他にない天守閣であり、そういったことを世界に向けてアピールしていき、今後の名古屋は交流が盛んな都市となっていく上で非常に大事であると考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 私からは、■■さんの2つ目のご質問、経済波及効果が過小ではないかというご質問について回答させていただく。先ほどの説明で100億円という数字をお話ししたが、このくらいの数字はまずあるだろうという前提で算出している。この数字をどうやって計算したかというと、入場者数が平年で360万人くらいになり、今より倍増して186万人ほど増えると見込んでいる。その際に日帰りの観光客の方が市内で消費する平均消費額を割り出し、総務省が経済波及効果を算出する時の簡易計算ツールを出しており、このツールに当てはめて200億円と算出している。今は日帰り観光客の人しか見込んでいないが、宿泊客も含めるともっと大きな経済波及効果を見込むことができる。 つづいて、■■■さんからの収支計画と入場者数見込についてのご質問について回答させていただく。■■さんは経済水道委員会での議論を見られたということで、その時と繰り返しの説明になってしまうかもしれないが、私どもとしては、今回の入場者数を見込む際に、名古屋城に直接影響ある要因のみを使って算出した。今年度は本丸御殿の第二期公開が始まり、平成30年度には本丸御殿が全面公開となるとともに、金シャチ横丁も第一期開業となる。平成32年度には名古屋城天守閣の木造復元整備が終了する。本 17ページ 丸御殿では第一期公開した時に10%程入場者数が増加した。金シャチ横丁に関しては、熊本城にも同様にお土産や郷土料理を食べられる施設ができた時に10%程入場者数が増えた。このような名古屋城や他城郭の様子を当てはめて、期待できる数字を出した。一方、減少要因として、天守閣を閉鎖する際には、直近では姫路城が大改修をした時の率を参考にして50%減少も見込むとともに、開業直後のブームが去った時の減少も加味して平成35年度以降は360万人程になると見込んでいる。 先ほど、こういう数字を出す際に専門家に見てもらっているのかというご質問が出たが、この数字の算出には公認会計士の方に見ていただいている。 近年、徐々に入場者数が増えており、本丸御殿が全面公開となる平成30年度には220万人になると予想している。この数字は、我々としては無理な数字ではないと考えている。 入場者数360万人という数字を維持するためには、名古屋市としても努力をする必要があると思っており、名古屋城全体整備計画を踏まえて一つ一つ整備を進めていくことにより、名古屋城全体の魅力を高めていく。そういったことを広く情報発信することにより、お客様にリピーターとして来ていただくよう努力している。また、「名古屋城老舗街道2016」という老舗の名古屋メシを味わえるイベントを企画しており、それが好評で昨年の同時期より多くの集客を得ている。このような季節ごとの魅力的な企画を継続的に実施し、名古屋市としても汗をかいてお客様に飽きさせない施設を目指している。 現在、「行ってよかった!日本の城ランキング」で名古屋城は上位20位にも入っていないが、入場者数は174万人で第4位である。魅力を高めてみなさまに好きになっていただくという点で、非常に伸びしろの高い城だといえる。名古屋城も魅力を高めることで、入場者数を確保できると考えている。 市民B 入場者数について相談した専門家はいるのか。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 先ほどご説明した公認会計士に、入場者数も含めて相談させていただいた。 司会 今日は竹中工務店様にもお越しいただいており、提案内容や建設についてのご質問もいただければと思う。 市民D 天白区から来た■■■である。天下の竹中工務店さんがやるのでそれなりに信用はあると思うが、東京オリンピックまでに間に合うのか、今から木を切って干して乾かして間に合うのかと素人的に思う。 前回、区のタウンミーティングの時にも出たが、その時には270〜400億円という説明だった。今回は500億円になっており、東京オリンピックの準備が進むにつれて建設費もどんどんあがり、名古屋城でも費用があがって途中で止められないということはないかと不安になる。 素晴らしい動画も見せていただいたが、具体的に大丈夫なのか。税金を使わずにやるというが、結局家と一緒で借金、ローンを組んでやるわけであり、特に(先日の熊本城のように)地震が来て崩れるおそれもあり、後に借金だけ残るのではないかということも思ってしまう。 これは違うかもしれないが、先ほどの入場者数見込みの数字も含め、答えから逆算して資料を作っているように見受けられ、上からの命令でこの資料を作らされている人達が気の毒な感じもする。本心で思って 18ページ 資料を作ってみえればいいが、普通に考えても市民は1回行けば終りで、名古屋市民も将来は減っていくので、小学生の子ども達を毎年強制的に行かせて入場者数を確保するという、答えから逆算する数字に見えてしまう。誰が責任持つか、子ども達に借金だけ残すことはダメ。 また、市長は名古屋城整備に意欲的だが、議会の人達も責任を持ってほしい。議員の給料の事ばかり議論せず、名古屋城のことをもっと意欲的に議論してほしい。建設後も継続的に修理もしていくと1千万円くらいかかるのではないか。 もっと参加者が多いと期待していたが、今日の様子では市民の盛り上がりに欠けるのではないか。 市民E 熱田区から来た■■■である。私は木造復元に賛成である。私には一昨日双子が生まれ、その子たちを連れて名古屋城につれて行きたいと思うが、今の名古屋城ではコンクリート造で魅力が薄い。歴史に忠実な天守閣が整備されることで、戦前に国宝だった頃の名古屋城を子ども達に見せてあげられる、貴重な経験だと思う。さらに自分達の孫、ひ孫にも継承していく、貴重な財産になる。 私の質問は、自分の双子が女の子なので何度もお城に連れていくとなると魅力が伝わりにくいと思う。展示物などで魅力化を考えているのか、教えていただきたい。 市民F 東区から来た■■■■である。質問というより意見になるが、公立の保育園、小学校、中学校と通った子どもを育てている。市長からは400年後の子どものことを考えてと言われたが、今の子ども達のことをもう少し考えていただきたい。お城については改築という話をされているが、ほぼ同じ頃に作られた名古屋市の小中学校は全て耐震で、先延ばしで改築されることなく老朽化した校舎の中で頑張って勉強している。今、待機児童はいなくなったと言っているが、10年前に父母の会長をしていた時にはこれからは公立の保育園を増やさない、統廃合していくという方針が出され、実際、私の子どもが通った保育園は閉鎖された。 司会 今日の会の趣旨にあった発言をお願いしたい。 市民F 前提が長くなって申し訳ないが、趣旨にあった質問でいうと、税金は投入されないということだが、今の説明では税金が投入されるのではないかという不安は拭いされない。その際に教育費や保育費がまたも節減されるのではないかと強く不安に感じる。35年間も360万人の入場者数を維持するとは到底思えず、この報告会も税金が使われていると思われる。もう少し教育や保育を重要視する政策をお願いしたい。 司会 天白区の■■■様からは、東京オリンピックまでに本当に間に合うのか、木材などのことを踏まえると間に合うか心配だ、東京オリンピックの会場の例などを見ると建設費の変動が心配だと。もう一つは市民の数も減る中、入場者数も減って借金だけ残るのではないか、そういう心配があるというご質問だと思う。 熱田区の■■■様からは、木造再建は大賛成で、子どもにちゃんとした歴史を伝えることができ、孫やひ孫に受け継いでいくことができる。1つ教えていただきたいのが、展示物がどうなっていくのかということだったと思う。 19ページ 東区の■■■■様からは、税金が投入されるのではないかという不安があり、そのことで教育費や保育費が減っていく不安があるというご質問だったと思う。 事務局の方はいかがか。 竹中工務店 竹中工務店の■■から、木材の調達が間に合うのかというご質問に回答させていただく。今回のプロジェクトに応募するにあたり、ご指摘のとおり名古屋城に必要な長尺の大径木のヒノキ材の入手を可能かが提案のポイントと考えた。専門も木材問屋や業界の方々と調査したり打合せをし、このようなプロジェクトに対して木材を収集している方もいて、長尺の大径木を保管している人もいることも確認している。今、我々は有権交渉権者の状態であるが、様々な山の持ち主からうちの山の木材を使って欲しいと提案いただいており、木材の収集は可能と考えている。ただし、確保が困難な可能性があるものは外材の一部利用も含めて考えており、プロジェクトの竣工に木材の調達が障害となって間に合わないことがないよう提案をまとめているので、よろしくお願いしたい。 名古屋城事務所 所長 私の方から、■■■さんのご質問について。収入見込みについて信憑性がどうかということかと思うが、姫路城や熊本城では数字が伸びており、これらを参考にまとめている。これが長期に渡って続くかというのは、名古屋城が史実に忠実な復元ができる唯一の城であり、戦争で失った城を忠実に復元していくことを広く世界にアピールできる。名古屋は城下町であり、名古屋のシンボル的なものであり、市民の皆様の心に溶け込む、市民の誇りになるものである。今後長きに渡り、市民の皆様に応援していただき多くの方にアピールし、役所の方でも運営を工夫するなどして入場者数を確保するよう努力していきたい。 次に■■■さんのご質問の展示物について、今の名古屋城は博物館施設となっており、古い刀剣や鎧、本丸御殿にあって避難させた障壁画などを展示したり、子ども達が江戸時代を感じていただけるような体験型の展示を行っている。木造復元をすると、今設計に入っている展示収蔵庫の中で展示を行い、木造復元した天守閣はそれ自体を見ていただくことを考えている。 最後、■■■■さんのご質問について。学校はしっかりと耐震改修をして、今の建物を長く使いながら教育環境としてしっかりと守っていくことだと思う。一方、名古屋城天守閣は元々木造でできていたもので、文化財として復元することを検討している。我々としては、強くアピールしていくことで税金を投入せずに復元できるよう進めていきたいと思っている。ご理解をお願いしたい。 司会 最後に、若い方からのご意見はないか。 市民G 熱田区から来た■■■である。遅れてきたので同じ質問だったら申し訳ないが、個人的には大賛成でぜひ進めていただきたい。理由はシンプルで、他県から友達や知りあいが来た時に観光という面で連れて行く場所がないと思っている。名古屋メシなど食べ物は先行しているが、やはり連れて行く場所が今までなくて、本物が再建できたらそこに連れて行く。名古屋市の誇りとなる名古屋城を復元することに大賛成である。 20ページ 私の質問は、本物が実際にできた場合に国内、世界に対しアピールしていくか教えていただきたい。 司会 熱田区の■■■様から、本物ができた場合にどのように世界にアピールしていくかを聞きたい、ということだったと思う。事務局はいかがか。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 なぜ2020年7月を目指しているかというと、東京オリンピックが開催され、世界中から多くの人が訪れるので、それを好機と捉えて世界に忠実な復元をしてアピールしていくことを考えている。 以上 21ページ C名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会 会場:緑文化小劇場(平成28年5月13日) プログラム5.質疑 市民A 港区から来た■■■である。昨日の会場で発言できなかったが、賛成、反対ではなく、1つの意見として述べる。3年の建築期間で木曽ヒノキを主体とした建築は無理なわけで、竹中工務店の説明では一部外国材が含まれるということだったが、結果として集成材が含まれはしないか。本丸御殿も相当集成材が使われてホルマリンの臭いがする。昨日も一人の方が、一部の人を除いて本丸御殿に感動する人がいないと発言されていた。できれば東京オリンピック完成期限にせず、10年くらいかけてつくったらどうか。せめて200年ほど育った木を使い、たった50年、100年製の木にはしない方がよい。合成接着剤をたっぷり使った集成材では、強くて防炎加工などしやすいかもしれないが、長くは持たないと思う。 市民B 鳴子の■■■である。私が質問したいのはお金のことで、税金を1円も使わず、入場料で賄えるという説明について、そんなにうまい話があるのかを心配している。小さい子から私のような年寄りまで、国の借金を1人約800万円背負っているのが現状であり、今のような不景気の中で入場料だけで賄えるのかと疑問を感じる。現状では、あまりお金をかけずに今のコンクリートの建物を耐震補強するべきだと思う。あるいは、技術の継承といわれる本丸御殿が終わっていない中で天守閣整備を進めるのに疑問を感じる。本丸御殿が完成し、入場者の増加が見込めた時にその試算から進めていただきたい。いろんな問題点にぶつかっていることを先ほど議長さんがご挨拶の中で言われたが、私もそのように思う。東京オリンピックまでと焦らなくても、どなたかが言われたが2026年のアジア大会まで見込むなど、慌ててやる必要はないと思っている。 市民C 緑区片平学区から来た■■■■である。竹中工務店に質問したいが、最初に市長から今の名古屋城の耐震性が0.1くらいしかないと言われたが、木造復元した場合に東南海地震などを考えて震度7に対する耐震性はどのくらいの数値になるのか。 それから、入場料収入だけで賄うのでなく、金シャチ横丁をやるのならその売上から1%寄付するという試算をしたらどうか。 500億円という金額の中にはユニバーサルデザインを含めているのか。 司会 最初の港区の■■■様は、3年間の期間の中で国産材だけでやれず、結局集成材が入ってしまうのではないかという危惧があるというご質問だったと思う。 次に緑区鳴子の■■■様からは、入場者だけでやるというが本当にできるのか心配だというご質問だった。 3人目の緑区の■■様は、木造復元をした時の耐震性はどうなるのか。それから入場料収入だけでなく金シャチ横丁の売上も一部組み込んだらいいのではないか。それから、今の建築費にユニバーサルデザインの費用は含まれているのかというご質問だったと思う。 22ページ 事務局の方からお答えいただきたい。 竹中工務店 最初に竹中工務店の■■から、木造復元について説明させていただく。木曽の木を使うのが一番いいのではないかというお話だったが、私どもも木曽の木を使いたいという思いがある。1610年に築城した時には木曽の山から切り出した木材を使っている。当時は大径木があって国家事業としてやられたのでいい材料が入った。しかし、現在は残念ながらいい材料が木曽からたくさん出てくるという調査結果は出ていないので、もし山から出てきたらその木を使いたい。一方、私どもは提案にあたって全国的に調査をし、国産材である程度の材料は調達できると判断をし、今回の提案に応募している。この中で無理して集めてもいろんな障害が生じることが考えられ、集まらない可能性が高いと考えられる部材については一部外国産材を使いたいという合理的な提案をしている。もう一つ、集成材に関しては、木造復元に付加する要素として耐震補強になるが、その部分は現在技術を用いた木質の材料を使いたいと考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 2人目の■■■さんの「入場料収入だけで賄うというが本当に上手くいくのか」というご質問について。資料でも説明させていただいたが、復元によって今の2倍、360万人程の入場者が見込めると考えている。その入場者数を維持していくためには天守閣だけをやっていればいいのではなく、平成24年12月に名古屋城全体整備計画を作っており、櫓など様々な物を一つ一つ整備して魅力を高め、そのつど情報発信するなど名古屋城全体の魅力を高めていく必要があると考えている。あわせて春のイベントとして「名古屋城老舗街道2016」という名古屋メシを楽しんでいただけるイベントをやっている。そのイベントが好評で、昨年度の同時期と比べても入場者数が伸びでいる。季節ごとに魅力的なイベントを継続的にすることで、一定程度の入場者数を確保できると考えている。 自慢できないが、「行ってよかった!日本の城ランキング」で名古屋城は上位20位にも入っていないが、入場者数は174万人で第4位である。名古屋城の魅力を高めれば非常に伸びしろの高い城だと思っている。360万人と数字は決して維持できないものではないと考えている。 先ほど、オリンピックに間に合わせなくていいのではないかというご意見があったが、2020年7月に東京オリンピックが開催されると世界中から多くの人が日本に訪れるので、そのチャンスを活かすことは名古屋をPRする絶好の機会だと考えており、2020年7月に間に合うのであれば私どもは全力をかけて取り組んでいきたいと思う。 名古屋城事務所 所長 先ほど■■■さんの質問の中で、本丸御殿ができ上がっていないのに急ぐ必要がないというお話しがあった。市長のあいさつの中にもあったが、今の天守閣は耐震性が低いということでこのまま放置はできない。耐震改修をするということもあるが、木造復元により耐震性をあげることも一つの方法だと我々は考えている。史実に忠実に木造復元できる唯一の天守閣であり、他にない天守閣として広くアピールすることで多くの人に来ていただけるのではないかということで、私どもは木造復元の方向で進められないかと考えている。 竹中工務店 23ページ 竹中工務店の■■から、3人目の緑区の■■様のご質問について。木造復元した場合の耐震性について、提案募集時に示された名古屋市からの要求水準では、現行の耐震基準以上ということだった。これは、中小規模の地震では構造体に損傷が発生しない、大きな地震では構造体は損傷しても倒壊する事態にはならないということである。Is値では0.6以上になる。 歴史的な話を補足すると、名古屋城では1750年代に宝暦の大改修が行われ、それ以降南海トラフの大地震を2回経験している。1854年の安政東海地震、1944年の昭和の東南海地震である。その間には1891年に濃尾大地震もあった。これらの地震にも焼失前の天守閣は耐えていた。この耐震性能に付随し、さらに安全性を高めるために補強することを我々は考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 2人目の方の入場料収入についてご質問について。現時点では、金シャチ横丁の入場者が見込めていないが、オープンした後は、入場者数を見ながら収益から一部を天守閣整備に充てていきたいと考えているし、名古屋城内には売店や飲食店もあるが、それらも民間活力も想定して見直しながら魅力的なものとしていき、そこから得られる収入の一部も天守閣整備に充てていきたい。入場料収入以外の収益も考え、確実な運営ができるようにしていきたい。 竹中工務店 竹中工務店の■■から、ユニバーサルデザインが工事費に含まれているかというご質問について。名古屋城のホームページから我々の提案書をダウンロードできるので見ていただけるとよいが、我々の提案ではサインや誘導装置など物理的なものはコストの中に見込んでいる。一方、工事が終わって引き渡した後、皆様に来ていただいた時にサポートや案内をするなど運営に関することは工事費とは別の物としてご提案させていただいている。また、バリアフリーの一環として4人乗りのエレベーターを設置できるとしている。これについては、原則的には史実に忠実な復元ということでエレベーターを設置しない復元を考えているが、様々な意見がある中で木造の大梁や柱を傷めない程度でエレベーターを設置できるのではないかと見当だけはしている。コストには含んでご提示している。 司会 今日は女性の方に大勢お越しいただいているので、ぜひ発言いただければと思う。 市民D 大清水から来た■■■■である。初めて市長の言葉でお話しを聞いたが、工期、財源、何年もシンボルになるというお話も非常に甘いと思った。夢を見させていただくのは大変結構だが、400年後の人達が喜ぶかどうかということにエネルギーを使うのではなく、高齢者会の時に本当に安心して暮らすことができるというのが行政の最も大事な仕事だと思う。何をやるかの優先順位を考えてほしい。だいたい行政のトップの方は自分の任期の間に足跡を残したいと考えるようだ。これまで公共事業という名の元に造られてきたものの中で上手くいっている事例は少ないと思う。例えば、有松の再開発は、最初はにぎやかなまちになるといって始められたが実際はあのビルの中には閑古鳥が鳴き、風情がないまちになってしまった。始める時はバラ色の夢が描かれるが、夢は夢であればよく、現実的なものにしていただきたくない。30年以内に東海・東南海地震が起きるといわれている時に、熊本や東日本の現状を見ていただきたい。名古屋市 24ページ があの状態になったら、市長はみなさんの救済を第一に考えるべきだと思うが、そのことを念頭に置いているのか。 市民E 柳橋で商いをしている■■■■である。質問というより想いということになると思うが、木造でつくる可能性があるのはチャンスだと思っている。日本のみならず世界に向けて発信すること、武将のまち名古屋で忠実な本物の設計図があり名古屋城をつくる、日本中から羨ましがられ、世界中から注目を集めることになると思う。大げさにいうと、神様がくれたチャンス、プレゼントというくらいに思っている。強く希望するのが、熟練工の技を多くの若い世代の建築家や大工さんに伝承していただきたい。1年間そこに行ったら単位をあげるくらいの連携を大学とするなど大胆にし、このチャンスにものづくり名古屋の宝をたくさん育てていただきたい。素人なので細かいことはわからないが、強く正しいリーダーシップで、このチャンスをオール名古屋でやり遂げることを望む。 市民F 天白区の■■■である。今回熊本で地震があり、熊本城も被害を受けた。崩れている状況が外から見えるだけで、現在は調査もされていないと思うが、耐震性が問題となっている名古屋城に有益な情報を含んでいると思う。熊本城の被害の状況、再建のための方策を検討していく段階で名古屋城でも活かせるもの、今考えているのが覆るほどの大きな知見が出るかわからないが、新しい技術的な知見も出てくる可能性は十分あると思う。そういうのを参考にした上で木造にするとか耐震補強をするなど検討をした方がいいと思う。今の工程はずれてくるものの数カ月待てば有益な情報が出てくる可能性があると思うが、その点についてどのようなお考えをお聞きしたい。 観光の目玉にするということだけではなくて、林業を再生する、木造技術・文化を復興させていくための起爆剤として名古屋城の木造復元を考えられないか。例えば伊勢神宮は式年遷宮により長年継続してきたが、そこでは木をつくるところから考えていた。今の名古屋城整備のお話では、今回は木が集まるが次回はわからないということである。そうではなく、持続可能な社会をつくっていく転換点となるような名古屋城の復元を考えられないか。 司会 緑区大清水の■■■■様からは、高齢者会における行政の優先順位としてどうなのか。これまでの公共事業の結果を見ると心配だということだと思う。 柳橋から来られた■■■■様からは、木造の可能性は名古屋にとってチャンスで、世界中から注目される。若い世代に伝統的な技術を引き継ぐチャンスなのだと。 天白区の■■■様からは、熊本の被害は名古屋城にとって有益な情報を与えるるのではないか、新しい技術的な知見を得てということだったと思う。もう一つは、観光の目玉だけではなく林業の再生、木造技術・文化を復興するという意味でも考えるべきではないかというご意見だったと思う。 事務局の方はいかがか。 名古屋城事務所 所長 市長にというお話だったが、市長は最後に総括的に挨拶をされるので私の方から回答したい。行政の仕事 25ページ として市民の皆様に安心して暮らせるようにということは大事な視点であり、幅広い分野で取り組んでいる。その中で名古屋城天守閣については文化的な事業として捉えられると思う。もちろん、耐震性の問題があるから取り組んでいるのも一つの理由だが、400年後の人達のためではなく現在の人達のため、名古屋は城下町であり、各会場の意見を聞いていても木造天守閣になれば市民の誇りになるというご意見も頂いている。市民の心を豊かにする天守閣をつくり、広く発信していくことも大事な仕事ではないかと考えている。 竹中工務店 竹中工務店の■■から、2人目の■■様のご意見について回答したい。今回の名古屋城の木造復元に対し、様々な伝統建築の業者と打合せをした。現状は高齢化されているのは事実だが、その中で世代交代のいいチャンスだと思う。若い方に聞いてもぜひやりたいと言っており、私どもも地元の方々との連携を重要視し、伝統技術を伝承したいと考えている。木造復元に携わらせていただけたら、木造天守閣整備後もメンテナンスを続けられるよう、維持管理できる技量を名古屋に残していきたいと考えている。 林業の再生については、今回の提案の中でも長尺の大径木以外の木材は地元の森林組合等との連携を考えている。日本の植林された木材の備蓄量は増えていて、その活用が課題となっており、名古屋城の木造復元でも地元の森林組合等と連携しながら林業の活性化を考えていきたい。 名古屋城事務所 主幹 3人目の■■■さまからのご発言で、熊本城では石垣が崩れたり石垣が落ちたりしており、新しい知見が出てくるなど名古屋城に反映することが出てくるのではないかという趣旨だったかと思う。熊本城の中でも、どうしてこういった状況になったのか把握されていくと思う。名古屋城でも現状の課題として、耐震性が低いという課題があり、石垣がどうして崩れたかなど情報収集しながら今後の整備に活用できるようならしていきたい。 名古屋城事務所 所長 1点補足すると、平成21年度から本丸御殿の整備を進めているが、それを契機として加子母や木曽の木材を調達している。木を切った後に新しい苗を植える事業を行っており、ちょうど明日も木曽で行っている。市民の手による森づくり事業を進めている。今後も名古屋城天守閣の整備を契機に、市民の皆様にも木の活用についてご理解いただきたいと考えている。 以上 26ページ D名古屋城天守閣の整備 市民向け報告会 会場:鯱城ホール(平成28年5月15日) プログラム5.質疑 市民A 東区から来た■■■■■■■である。私も名古屋市の一市民として老朽化への何かしら対応が必要ということに異論はない。ただ建替えるとした場合に問題なのは2020年7月完成を目指すというタイトなスケジュールである。まず市民が計画を理解しなくてはいけないが、それにはかなり時間がかかることと思う。 また多額の費用がかかることなので、想定している毎年の入場者数や国宝・世界遺産への登録も期待通りにならないと将来の世代にツケを残すことになり、そうあってはならない。2万人アンケートの結果を市がどう受け止めるのかが重要である。どの程度実際に反映させる考えなのか。とにかく真剣な議論が必要と思う。 市民B 南区から来た■■■である。私は期限を決めずに木造で建替える案に賛成である。しかし、名古屋城総合事務所の説明と調査の話と少し食い違う点がある。先日、名古屋城を訪れた時に城の内側にはクラック(建物のひび割れ)は無かった。しかし、今の名古屋城の方の説明では費用が29億円もかかるという。なぜクラックが目視できない状態で29億円も費用が必要なのか。 市民C 千種区の■■■である。私はちょうど名古屋城の名古屋城老舗街道のイベントに出店して商売を始めたが、経済波及効果について現場レベルで感じたことを話したいと思う。名古屋に来たらまず名古屋城という人がほとんどである。木造化されればもっと注目される。しかしおそらく資料の経済効果の中にまだそこまで数値としては計算されていないと思うが、名古屋城には名古屋の他地域を紹介するプラットフォームとなる役割を期待したい。そうなると名古屋市民のための木造化になる。名古屋城を本気でまず盛り上げ、そこから他のスポットについても紹介していく、そうなれば名古屋城のためだけではなく、名古屋市民のためになると思う。質問というより意見を言わせていただいた。 司会 最初の東区の■■■■様からは、2020年7月までのスケジュールはタイト過ぎるのではないか。この問題について市民が理解を深めるには時間が必要である。将来の世代につけをまわさないようにしないといけない。それから2万人アンケートの位置づけはどうなっているのか、という質問だったと思う。 続いて南区の■■■様から、名古屋城のクラックの状態がどうなっているかという質問だったと思う。 3人目の千種区の■■■様は名古屋城の現場でお仕事されているそうで、現場で働く者としての感覚から、名古屋城は名古屋を紹介していくプラットフォームになる必要があり、そのためには名古屋城を盛り上げていく必要があるというご質問だったと思う。それでは事務局からの回答をお願いしたい。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 まず東区の■■■■様からいただいたご質問に回答したいと思う。2020年7月までに完成させるスケジュールはタイトではないかという点について、まず民間からの提案募集時に2020年7月までにできるか 27ページ どうかを条件としたところ、竹中工務店様、安藤ハザマ様から提案が出てきた。結果として竹中工務店案を優秀提案として選定したが、現段階では我々としては2020年7月までにできると考えている。特に2020年にはオリンピック・パラリンピックが開催される。名古屋市全体をPRできる絶好のチャンスととらえて、名古屋市としては頑張っていきたい。 もう1点、市民の理解をどうしていくのかということだが、今回2万人アンケート実施する。今後、木造天守閣となっていけば、さらに理解もらえるように様々な場面で説明を行いたいと考えている。 そして2万人アンケートをどんな風にとりまとめてどう活用するのかという質問について。今月中にはアンケートを取りまとめていきたいと考えている。来月6月上旬目途に結果を市で分析し内容についてどうしていくのか市長と相談したうえで決めていきたいのでご理解いただきたい。 名古屋城総合事務所 主幹 ■■■様から、クラックが見えないという指摘があったが、今回耐震診断の調査をしっかり実施している。その指標の中にIs値といったものがあり、クラック以外にも例えばコンクリートの量とか、鉄筋・鉄骨の量とか、建物の形状とか、建物の荷重などいろいろなものを加味しながら計算される基準である。こういった基準を元に調査したところ、最上階のIs値が0.14だった。調査結果として出ているものでありご理解いただきたい。 市民B 名古屋城事務所の方の説明では、最上階のIs値が0.14という説明はなかった。 市長 それは説明不足。私が冒頭に説明した内容(Is値が0.14しかなく耐震性能が著しく低い)が正しい。 名古屋城総合事務所 所長 名古屋城は名古屋のシンボルであると多くの方に思っていただいているかと思う。観光客など市外から来られる方が訪れる場所として、一番イメージしてもらえるのは名古屋城だと思っている。そういう中で、市長の説明にあったように、図面がしっかり残っている名古屋城を忠実に復元することで、世界へ向けて非常に多くの方にアピールできるのではないかと思っている。今後木造復元したら、名古屋城を核として、他の徳川美術館、名古屋港水族館などのいろいろな施設にしっかりつなげていくことで、名古屋を楽しんでもらうようにPRしていきたい。 司会 それではその他の方のご質問お願いしたい。 市民D 南区から来た■■■である。竹中工務店さんの70ページある提案書の44ページの金シャチの記載について。24金、320kgと書いてあるがこれは本当だろうか。現代では1g約5千円なので320kgだと16億円になる。金城温古録には慶長大判1,940枚と記載されており計算すると総重量は正しいが、大判の金の含有量は67%で純金ではないため金の量は215kgとなる。名古屋のシンボルである金シャチの仕様を間違えて計画している竹中工務店の勉強不足、それをうのみにして議会・市民に提案している名古屋市関係者の、このプロジェクトに対する本気度を疑う。これだけでも約5億2,500万円相当である。相当の復元 28ページ 費用の上積みがされていると思われ、総工費505億円は市長の言う理にかなった金額になっていない。何が史実に忠実な復元なのか。このことを捉えてもこのプロジェクトはうまく進まないと思っている。 2番目は管理監督について。実測図があるので寸分たがわぬものができると毎回市長や職員が言っているがはたしてそうだろうか。現在工事中の本丸御殿についても同じようなことが言われてきたが、表書院一之間から上段の間を見た時に壁の間の束柱と天井の竿の位置が約30センチずれている。昭和初期に撮影された写真ではこの箇所が一致している。これはつくる前にいくら史実に忠実とか実測図があると言われても、しょせんはつくる人の設計か加工の技術であり、監督者の心構えの問題と思う。今月末にこの表書院で偉い人達の全国規模の会議があると噂で聞いているが、出席者からこの柱のずれについて聞かれたら、市長は恥をかくことになる。明日にでも早速現場を確認して勉強しておいた方がよいと思う。関係者を厳しく正すべきと思う。この木造建築の管理監督は名古屋市のどの部門が行うのか。 市民E 東区から来た■■■である。どうも先ほどから聞いていると否定的な話ばかりと思うが、私は木造建築でできれば2020年までに断固進めていただきたいと思う。 それとその前に今日議会の方が来られるので申し上げたいが、どうも最近の新聞記事を見ていると、市長と議会との政争のカードに名古屋城の天守閣が使われているような気がして大変残念でかつ遺憾である。名古屋市民として情けなく思う。本件については市長、各党派の方々も団結してプロジェクト推進という形で市長に協力していただきたい。 あと、私の周りの人達をはじめ名古屋市民や愛知県のいろいろな人達から聞いても、鉄筋コンクリートの天守閣は全く魅力がない、1回行けば十分だと耳にする。先ほどからいろんな意見が出ているが、これだけ資料があるということは、細かい話はあるかもしれないが、非常に重要なことである。お金の問題も重要だが、これを進めるかどうかというのは名古屋市民の文化のレベルが問われているのではないかと考えている。市長も言われたように、ヨーロッパは瓦礫になったような戦災で破損したまちを一生懸命復元している。自分達のまちや建物に対して非常に誇りを持っている。費用をどうするとか、福祉に金を使えだとかの意見も理解できるし文化で生活はできないといわれるかもしれない。しかし文化というものは、特にこの名古屋は非常に大事なところだと思う。私はこのプロジェクトは強力に進めていただきたいと思っている。 市民F 中区の■■■である。世界へアピールということだが、(会場に)私と同じ世代の人間が少ないようにみえる。私のような世代へのアピールは今後どのようにしていくのか教えてほしい。名古屋城に行く機会というのは小学校の時の社会見学や春のお花見しかなかった。将来、名古屋城をどう残していくかという話だが、私もアンケートがあるのを友人に聞いて初めて知ったぐらいであり、私たちの世代では(今回のことを)知らない人が多いと思う。 司会 最初の南区の■■■様の、金シャチの金の量と価格が竹中工務店さんの提案にズレがあるのではないかというご質問が1つ。もう1つは、史実に忠実だと言っているが本丸御殿についても実際と違っている部分 29ページ がある。そのあたりどうなっているのかというご質問について。 東区の■■■様からは、天守閣の再建は断固進めてほしいというご意見。それからこれは後からお話いただけると思うが、議会と市長の1つの政争のカードとなっているのが情けない。それから名古屋の文化レベルにとって重要なこのプロジェクトは進めていくべきとご意見いただいた。 最後の女性の方、中区の■■■様から、若い世代へのアピールはどうしていくのかというご質問について。現にこの会場に若い女性は非常に少ない。小学校の遠足やお花見くらいしか行っていない人が多いのではないか。今後若い人へのアピールをどうしていくのか聞きたい。ということだった。 それでは事務局の方からお願いしたい。 竹中工務店 竹中工務店の■■より、■■■様からのご質問にあった金シャチの指摘と、史実に忠実な復元設計の考え方について説明したい。ご指摘なように史実に忠実な復元をするためには有識者の先生、文化庁の有識者の方、そういった専門家の方々と議論を積み重ねながらどういったものが本来のあるべき姿かといったことを議論していくプロセスを踏んでいくことになる。確かに金城温古録、昭和実測図などいろんな資料があるが、微妙なところ、デリケートなところ、不明確なところもある。そういったものを明確にしながら進めていくつもりであり、史実に忠実に進めていきたい。金320kgということについても、現状の名古屋城天守閣の金シャチが大阪造幣局でつくられた(復元された)。現状はこのことに基づいて設定させていただいたが、今後有識者の先生からご意見をいただきながら検討していきたい。 名古屋城総合事務所 所長 今のご質問について、竹中工務店様から話があったが、実際進めていくとなれば設計の段階で学識経験者などの意見を聞きながら具体的に決めていく。この提案の内容が確定というわけではないのでよろしくお願いしたい。 名古屋城総合事務所 主幹 本丸御殿の話が多少あったが、名古屋城に関しては昭和実測図または金城温古録、そういった資料はたくさん残っている。有識者、学識者から意見を聞きながら、またはその内容をもって文化庁と協議をさせていただきながら、名古屋城の整備については進めていきたいと考えている。 名古屋城総合事務所 所長 ■■■様から、この事業については名古屋市民の誇りになる、誇りをつくるような事業だという話いただいた。私どもも耐震性の問題もあるが、同時に文化的な事業でもあるともちろん考えている。名古屋のシンボルというか市民の心を豊にしていくという意味で木造復元ができれば、市民の方々の誇りになるのではないかと思う。史実に忠実に復元していくことを念頭に置いて進めていくことが大事だと考えている。 ナゴヤ魅力向上担当部 主幹 最後に、中区の■■■様からいただいた若者にどうアピールしていくかという質問について。確かに名古屋城には市民の方が訪れることが非常に少なくて11%。その中でも特に10代、20代の若者の方が少なく、どちらかというと中高齢の方の入場者が多い状況である。現在名古屋城ではおもてなし武将隊とかコスプレなど、新しい企画をすることで少しずつ若い方にもPRして入場者が増えてきている状況である。 30ページ 今後について一番重要なのは、若者を含め名古屋城に足を運んでもらえるような魅力的な企画をすること、そしてその企画をいかにPRしていくことだと思っている。他城郭では民間の力を使って、営業力、企画力に力を入れている事例がある。そいったものを取り入れながら幅広く名古屋城にきてもらうようにPRしていきたい。 以上 31ページ (2)文字起こし(全文) @名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会 名東小劇場 記録(平成28年5月10日) 1.開会 市長あいさつ ・ 市会代表あいさつ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 お待たせ致しました。本日は、お忙しい中、たくさんのみなさんにご来場いただきまして、誠にありがとうございます。 ただいまより、「名古屋城天守閣の整備〜市民向け報告会〜」を開会いたします。本日の司会は、私、ナゴヤ魅力向上室室長の田頭が担当させて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。 それでは、本日の市民向け報告会の予定についてですが、まず初めに名古屋市長、そして名古屋市会議長よりご挨拶をさせていただきます。 その後、名古屋城天守閣の概要について映像をご覧いただきます。 次に、名古屋城天守閣の整備の概要について、職員及び提案者であります竹中工務店様からご説明させていただきます。その後、会場の皆様からご意見等をお伺いいたします。終了時間は午後8時30分頃を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。 なお、本日の市民向け報告会の様子は、記録用資料として撮影をさせていただきます。また、本日の報告会の様子は明日の夕方5時から名古屋市のホームページで公開する予定にしております。なお、プライバシーに配慮し、質疑部分につきましては音声のみの掲載を考えておりますので、ご理解賜りますようお願い致します。 その他、本日はご覧いただきますように、マスコミ各社の取材が入っておりますので、どうぞご了承頂きたいと思います。 それでは、開会にあたりましては、主催者を代表いたしまして、名古屋市長河村たかしよりご挨拶をさせて頂きます。市長、お願い致します。 河村名古屋市長 それでは、ようこそおいでいただきました。雨もちょっと降っているようでございますが、ありがとうございます。thank you very muchということでございます。 今日は、名古屋城、この天守をどうしていくかということにつきまして、皆さんのご意見を賜りたいということでこのようになったわけでございます。 まず、一つは熊本の地震の画像がたくさん流れておりまして、あのことについて申し上げたいのは、実は天守そのものの建物の耐震性というか、IS値というのがあるんですけど、これは0.14ということで、熊本は0.37、それからいろいろな小学校や中学校を耐震改修していますけど、あれは0.6以上でございます。天守閣はどえらい悪いです、特に5階の一番上の部分は。ある学者に聞いたら「見たことも無い数字で、放置しておきますと市長の責任が生じますよ」という状況ですわ。 32ページ なぜあんなに低いかと言ったら窓が非常に大きくて、それから天井の重さが非常に重いという状況でございますので、皆様方におかれましてはそのことをよく頭に入れていただきまして、もういずれにしてもこれを早く、170万人も入りますので、早く耐震性を備えた構造物にせないかんということでございまして、その中の一つは今度木造で竹中案が採用されましたけど、竹中案は当然耐震性能を備えておりまして、一番新しいですね、これが一つ。 それから、耐震改修をやるというのも一つある事はあります。ただ、耐震改修のほうは29億と言っておりますけど、あれは石垣のお金は入っておりませんので、石垣は竹中案でいきますと20億円から40億円ということになっております。 まぁ、そういうことで、だいたい40年しか持たないだろうと、標準的にですね。そういうことでございます。 問題は期間なんですね、やりかけて。これはほかっておけませんので、実はこれからちゃんと出しますけど、耐震改修でも2年とか3年とか、もっとかかるのではないかという状況でございます。木造でやる場合は一旦取り壊しますのでもっと早くできるというのが現状でございますので、そこは一つ現実を頭に置いて頂きたいということでございます。 それから、石垣と建物は別になっておりまして、名古屋城は。建物は別個のケーソン、熊本でも10本のコンクリート杭で支えている状態でございまして、石垣は別になっております。竹中案は同時に支えるということでございます。 それから、もう一つ、名古屋城の天守、これを木造にする意義というのを、是非、皆さんに理解してもらわないといかんですよということでございまして、まぁ、いろいろな歴史的建造物がありますけど、本当にこれは昭和20年5月14日午前9時空襲で焼けたんですけど、名古屋市民が大事にした333年大事にした建物という事でございますけども、大変ありがたいことにその13年前、国宝1号というのは実は姫路城ではありません、名古屋城です。これは戦前の。2号が姫路城です。その焼ける13年前に国宝指定を受けてすぐに名古屋工業大学の人が中心になって詳細な実測図を書いていただいてたんです。 それと、幕末の金城温古録という百科事典みたいなすごい資料がありまして、ただいま、ぜひ木造復元をしますと世界でただ一つの寸分違わぬ復興ができる歴史的建造物であるということになりますので、私は名古屋の街を皆さんが世界に自慢できる、名古屋にはこれがあるんだと、世界に一つだぞと、寸分違わぬ復興ができる、そういう涙を乗り越えて名古屋の街というのは再建されてきたんだと、そういう街にしていきたい。それがこの意義といえば意義ということです。 それから、もう一つ、経済的な事を申し上げますと、初めはちょっと不正確なところがあったかもしれませんが、竹中案でいいますと大体450億から500億となっておりますけども、これは税金を使いません。これは後で説明があると思いますけど、全額起債を発行すればそれで十分まかなえます。 まぁ、今ね、貧富の差が激しいもんで皆さんわからんですけど、銀行に無茶苦茶金が余っておりまして、名古屋でも毎年1,500億起債を発行しております。これは0秒で売り切れます。ということでございまして、仮に450億、500億だったとしましても、それは0秒で売り切れでずっと皆さん財産として持っていただけるということでございます。 33ページ それから、今の名古屋城は赤字なんです、実は。いろいろ幾らかかっているいうことはちょっとやめておきます。赤字になって税金を投入しております。ですから、是非この際、大阪城は転換しましたから、大阪城は転換して民営化いたしまして、今、納付金ということでだいたい2億2,000万、いろいろなものを入れると2億5,000万位、市に上納している。 だから、みんなで赤字のことは早く脱却して、より多くの人に世界中から来ていただいて、そのお金というと感じ悪いですけど、それで福祉をみんなで充実させていく。世界にみんなで自慢ができると。ぜひ、私が思うのは、これは333年で燃えましたから、名古屋城、これ。ですから、今度は334年間をどうしてもこれを大事にして、334年後に開くタイムカプセルをみんなで作って、メッセージを入れて、どういう意味かというと、今度は戦争がなかった、334年間ね。平和な名古屋、平和な日本という世界を作ったんだと、そういうシンボルにしていきたい。で、皆さんで大事にしましょうよ、これ。まだ400年、法隆寺は1300年残っていますから。で、みんなで掃除に行ったり、雑巾がけしたりしてね、334年後の子供さんたちは泣いて喜ぶと思いますよ。素晴らしいものを残してくれたということで、そういう名古屋城を造っていきたいということでございまして、竹中さんが幸いに手を挙げてくれました、本当にありがたいことでございます。 皆さんのご意見を賜りたいと思います。ようおいでいただきまして、thank you very much、ありがとうございます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は市会議員の方々にもお越しいただいております。市会を代表して藤沢ただまさ名古屋市会議長からご挨拶をいただきます。よろしくお願いいたします。 藤沢名古屋市会議長 あいさつ  皆さんこんばんは。ご紹介いただきました議長の藤沢でございます。今日は、皆さん相変お忙しいところ、また足元の悪い中お集まりをいただきまして、私からも厚く御礼を申し上げます。  名古屋市議会でもこのお城のことにつきましては、この1年間何十回にも渡りまして委員会、本会議と議論をしてまいりました。私自身も議長という立場であると同時にこの問題を議論する経済水道委員会のメンバーの一員ということもあって議論に参画してきました。これからまず大前提として、この名古屋城天守閣の木造化、「藤沢さん、やることに決まったんですか」と市民の方からよく聞かれるのですけども、現在はまだ決まっておりません。これからこういった説明会、今日を皮切りに何カ所かで行います。あるいは、2万人の方にアンケートの送付をさせていただいておりまして、その返送をいただきます。その結果、あるいはこれから議会でも議論して最終的にどのようにさせていただくのか判断をしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。 今日はそういう意味で市民の皆様の想い、考えがどういった点にあるのかということで、議会からも自民党からは斉藤議員、減税党からは鹿島議員、民進からは日比議員、公明からは佐藤議員、共産党から西山議員、それぞれ各党の代表にもお越しをいただいて皆さん方の意見を取り込させていただこうと思って 34ページ いるところでございます。 この1年間名古屋城天守閣のことを議論して来たのですけども、私どもとしては、まず、2020年の7月東京オリンピックまでの開催をということを言っておられるのですけど、ちょうど4年間ほどしかないですから、本当にそのタイムスケジュールで良いのかどうか、一つには懸念しているところとしては、あれは特別史跡の中ですので、文化庁さんと協議しなければいけなくて、その前に本丸御殿というのは作ったんですけど、本丸御殿のときには1年以上かかって文化庁さんと協議をしてきたので、そういったことが果たして本当にこの短期間で間に合うのだろうかとか、今日、後ほど竹中さんから説明があると思いますけど、費用は400億円程度と言っていたら最大で500億円を超えるようなものが出て参りまして、これから東京オリンピック等も控えてこの案でやっていけるのだろうかとか、あるいは先程市長さんが言った税金は使いませんと、起債して入場者の方がお金を払っていただくので、それで借金を返していくんですよ、だから税金は使いませんよということなんですけど、これは入場者数の見積もりが約向こう50年間、わかりやすく言うと50年間ずっと同じ位の、最大のピークよりちょっと減るんだけど残り40年位、10年間は増えるんだけどその後ちょっと減って、あと40年間は一緒の人数だろうという見積もりも出ています。果たして、本当に40年、50年と同じ人数が来てくれるんだろうかとか、そういうことが私ども議会としては懸念材料だということで議論をこの1年間行ってきました。 また、後ほどご説明があると思いますけど、名古屋城の入場料は今500円ということでやらせていただいています。市民の方は450円ですけど、名古屋市以外の方は1,000円いただくというのが今の市長さんの案でこれはまだ決定したことではありませんけど、1,000円をいただくという案が出ておりますので、果たしてこれで良いのか、そういった事諸々を1カ月ほどかけて市民のみなさんの意見を聞き、議会で議論して、そして6月議会には関係する予算や条例案が出されると言われておりますので、6月議会には私ども議会としてもこれからこの問題、天守閣を造るほうに進むのか、あるいは造らないのか耐震補強をやるのか、あるいは造るとしても2020年の7月ということではなくてもう少しゆっくりとしたスケジュールでやったらどうかとか、その辺の判断を6月議会にしなければなりませんので、その一つの判断材料にさせて頂きたいということで、今日は議会を代表してお邪魔させていただきました。そして、各党の議員にも参加をして頂いたということでございますので、忌憚のないご意見を聞かせていただいて私どもも参考にして帰りたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げまして、一言ご挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございました。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも、ありがとうございました。それでは、始めて参りたいと思いますが、壇上の皆様方は恐れ入りますが席の移動をお願いします。お待たせ致しました、それではまず名古屋城天守閣の概要などにつきまして、映像でご覧いただきたいと思います。 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映  (映像の上映) 35ページ 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ここからは天守閣整備に対する課題についてご説明をさせていただきたいと思います。それでは始めに市役所職員から概要について説明をさせていただきます。 ナゴヤ魅力向上室 舘主幹 それでは、これより名古屋城天守閣の整備の概要についてご説明させていただきます。 私は、名古屋市観光文化交流局ナゴヤ魅力向上担当部主幹の舘でございます。よろしくお願いいたします。 それでは、本日御説明させていただきます内容についてお話をさせていただきます。 本日の説明会の趣旨から始めさせていただきまして、先ほどご覧いただきました映像と重複する部分がございますが、名古屋城の概要、天守閣整備に対する課題、民間業者からの技術提案、天守閣木造復元にかかるお金、市民意見・議会の議論、その他の名古屋城整備について、まず名古屋市から説明をさせていただきまして、その後に優先交渉権者である竹中工務店さんから優秀提案の内容についてお話をさせていただきたいと思います。 では、まず趣旨といたしまして、今回の説明会の趣旨についてご説明いたします。表示させてもらっている文章を読ませていただきます。 現在の名古屋城天守閣は、再建から半世紀以上が経過し、コンクリートの劣化や設備の老朽化、耐震性の確保等様々な問題が顕在化しており、いずれかの時期には建て替えの必要があると考えています。天守閣については、「木造復元した方が良い」、「耐震改修をした方が良い」などの意見がありますが、名古屋市におきましては、市長の「世界にアピールできる千載一遇のチャンスである東京オリンピック・パラリンピックにあわせ、2020年7月までに天守閣を木造復元する」という方針が示されたことから、4年余中での迅速な整備が求められているところでございます。 天守閣の木造復元の際には、仕様の前提となる条件の確定が困難な工事であることなどから、民間ノウハウを活用する「技術提案・交渉方式」を採用することとし、工期・工程・概算事業費などを明らかにするため、2020年7月までに天守閣を木造復元するという提案を募集しました。 今回の報告会は、優秀提案の内容や収支計画などの情報をお知らせし、みなさまのご意見をお伺いするものです。名古屋城天守閣の整備については、市民の皆様のご理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。 それでは次に、名古屋城の概要についてご説明します。最初に「(1)現状」について説明します。名古屋城は国の特別史跡に指定されており、75本の襖をはじめとした「1047面の旧本丸御殿障壁画」や東南隅櫓、西北隅櫓、西南隅櫓の3棟の隅櫓、表二之門をはじめとした3つの門が重要文化財に指定されています。 また、二之丸庭園は愛知県唯一の名勝庭園に指定されており、さらに天然記念物に指定された樹齢600年を超えるカヤの木もございます。 36ページ 次にあゆみでございます。こちらは名古屋城のあゆみですが、先ほど映像でもご紹介させていただきましたので割愛させていただきますが、1610年に「徳川家康」により築城されて以降、いくつかの経過を辿りながら、名古屋のシンボルとして市民の皆様に愛されております。 こちらは江戸時代幕末の名古屋城本丸を再現したCGです。大小の天守閣や本丸御殿の他、3つの隅櫓とそれらを結ぶ多聞櫓が設けられ、主要な入口である南門と東門は枡形門という極めて堅固な造りとなっていました。 次に、焼失前の名古屋城でございます。これは、焼失前の天守閣と本丸御殿の写真です。 名古屋城には、戦前に撮影され、戦火を逃れた700枚を超える膨大な量の写真が残されています。 次に名古屋城と姫路城の比較です。名古屋城は昭和5年12月に旧国宝第1号に指定されました。名古屋城の天守閣は姫路城の天守閣と比較すると、床面積で、約2倍の広さを誇ります。高さでは、江戸城、大阪城に及びませんが、床面積は歴代の天守閣で日本一です。 次に大天守閣の概要です。大天守閣は、5層5階建て、地下1階の層塔型で、高さ48.5mあり、今写っている堀の下からは約56mの高さでございました。 これは小天守閣です。名古屋城の大天守閣は、小天守閣を通らないと入れません。大天守閣と小天守閣は土橋でつながっています。 続きまして、戦災による焼失です。これは、空襲により、炎上する天守閣の写真です。終戦の3か月前、昭和20年5月14日午前9時頃からの空襲により本丸御殿などと共に残念ながら焼失してしまいました。 天守閣の再建です。その後、昭和32年に現天守閣の再建工事に着手し、昭和34年に竣工しました。現天守閣は、鉄骨鉄筋コンクリートで造られており、総工費約6億円の内、約2億円が寄附で賄われました。 こちらは現在の天守閣の断面図です。焼失した天守閣は5階建てでしたが、再建された天守閣は7階建てです。天守閣の下には、大天守4本、小天守1本のケーソン基礎という箱型のコンクリートの柱が埋まっており、戦災により劣化した石垣には荷重がかからないように建てられています。 次に、天守閣整備に対する課題です。最初に「(1)内容」についてですが、現在の天守閣には課題もございます。まず再建から56年経過しており、コンクリートの劣化や設備の老朽化、石垣の変形、石材の劣化などが進行しています。また、耐震性能が現行基準に合わず、震度6強程度の地震に対して、倒壊又は崩壊する可能性が高いとの耐震診断の評価が出ております。また、耐震改修したとしても概ね40年の寿命とされています。こうした課題を踏まえますと、いずれかの時期には名古屋城を建て替える必要があると考えております。そこで名古屋市では平成26年度に『可能な限り早期に木造復元した場合』と、『耐震改修した後に木造復元した場合』に分けて、課題等について比較検討を行いました。 表をご覧いただきたいのですが、その結果、「一般木材の流通量」はそれほど変わりませんが、「太い木材」の入手については、40年後には極めて困難になるという結果になりました。また、「社会情勢」につきましても、大工や技術者の確保など、今後より一層厳しくなると予想がなされています。 天守閣復元の考え方でございます。こちらは、平成27年6月22日に出された天守閣を整備するにあたっての文化庁の見解です。天守の再建については、整備主体である地元の自治体がどのような整備を行うか考えることが第一。その上で、天守を復元する場合は、原則として材料等は同時代のものを踏襲する必 37ページ 要があるが、それ以外の可能性を排除するものではない。名古屋城天守閣については、往事の資料が十分そろっていることを踏まえると、いわゆる復元検討委員会において木造によるできうる限り史実に忠実な復元をすべきとの意見が出される可能性が極めて高いと考えられる。との見解が出されております。 復元に関する文化庁の見解につきましては、市長と議会で様々な意見が交わされました。詳細については後ほどご説明させていただきます。 次に昭和実測図です。先程の映像でもご紹介させて頂きましたが、こちらは名古屋城にこのような実測図があるため、史実に忠実な復元が可能と言われています。昭和7年から27年にかけて、天守閣をはじめ国宝建造物24棟の実測図面を作成しています。 こちらは方面を変えた実測図です。こちらも方面を変えた実測図です。 こちらは先程の昭和実測図を基にCG化したものになります。 こちらは内部のイメージです。階段部分のイメージです。 続きまして、民間事業者からの技術提案でございます。最初に「(1)概要」でございますが、天守閣については、「木造復元した方が良い」、「耐震改修した方が良い」など、様々な意見がありますが、名古屋市においては、市長の「世界にアピールできる千載一遇のチャンスである東京オリンピック・パラリンピックにあわせ2020年7月までに天守閣を木造復元する」という方針が示されたことから、4年余りの中での迅速な整備が求められています。そこで、名古屋市では、木造復元の際には、仕様の前提となる条件の確定が困難な工事であることなどから、民間ノウハウを活用する「技術提案・交渉方式」を採用し、工期・工程・概算事業費などを明らかにするため、2020年7月までに天守閣を木造復元するという提案を募集しました。その結果、「株式会社竹中工務店」の提案を「優秀提案」に選定しました。今後、当該業者と価格や設計、施工計画、施工方法を交渉した上で、契約の相手方に決定することになります。 次に、技術提案・交渉方式を採用した理由であります。「技術提案・交渉方式」とは、技術提案を募集し、最も優れた提案を行った者を優先交渉権者として、その者と価格や施工方法等を交渉し、契約の相手方を決定する方式です。今回の天守閣の整備にあたっては、劣化した石垣や既存のケーソン基礎の取扱いなど様々な課題があり、仕様の確定が困難である。また、特別史跡内に大規模木造建築物を復元する工事であるため、最も優れた技術提案によらなければ工事目的の達成が難しい。との理由により、「技術提案・交渉方式」を採用しました。この方式のメリットとしては、これまでにない厳しい条件下で、高度な技術が必要とされる工事の施工が可能である。施工業者がノウハウを活かして設計を行うことから、効率的な施工が可能となり、工期の短縮に繋がる。ということがある一方、デメリットとして提案する目的物の品質・性能と価格等のバランスの判断が困難になり、発注者にとって過剰な品質で高価格な提案となる恐れがある。施工業者が実施する設計に対し、的確な判断や指示を行う能力が発注者に必要となることがあります。 次に、優秀提案の内容についてです。こちらについては、後ほど、優先交渉権者よりご説明させていただきます。 次に、「5天守閣木造復元に係るお金等」についてご説明させていただきます。はじめに「(1)収支計画」でございます。こちらは、竹中工務店さんが提案された提案内容に示されました概算事業費、505億円を基に収支計画を試算しました。運営管理費も含めた総事業費については、市債を発行するなど財源を確保 38ページ し、全額、入場料収入で返済する予定です。 次に、入場料の考え方です。今回の収支計画を試算するにあたり、入場料については、市民450円、市民以外1,000円と設定しました。市民については、「名古屋城は長年にわたり市民に支えられてきた施設ですが、来場者の中で市民の占める割合が少なく市民に配慮する必要がある」、「戦略的なシティプロモーションの一環として、市民に名古屋城の魅力を情報発信する役割を担ってもらう」ことなどから特別料金を設定しています。なお、入場料につきましては、収支計画を試算するに当たり、現段階で設定した金額でございます。入場料の変更については条例の改正が必要になります 次に、収支計画です。この表は、平成28年度から81年度までの54年間の収支計画でございます。全国型市場公募債の場合による試算の前提条件としています。期間としては、20年公募債を借換1回いたしまして、償還期間を40年と想定しております。 表の左側、収入につきましては、名古屋城全体の入場料収入のうち、75%を天守閣に充当することとし、この後、ご説明させていただきます入場者数見込みに応じた入場料を計上することで、合計979億2千800万円の収入を見込むものです。表の右側、支出につきましては、先ほどの前提条件を踏まえた公債償還金、建設費(利子を含め)約600億円となりますが、それに加え運営管理費、集客促進費、修繕費などを計上することで、収入と同額の979億2千800万円の支出を見込むものでございます。 今回の収支計画につきましては、現時点での資産に基づくものであり、先ほどご説明いたしましたように、入場料を見直す前提にはなっておりますが、表の右側の支出の全額、入場料収入で全てまかなうことになっておりまして、税金の投入については、現段階では想定しておりません。また、運営管理費について大阪城などの他の城郭における民間活力の活用などを検討し、さらなる経費削減に努めるなど、引き続き、収支計画の見直しを図ってまいります。 次に、「(2)入場者数見込み」です。平成27年度の実績である174万人を基に、他城郭の整備後の状況を参考にして、年度ごとの増加要因及び減少要因を加味した入場者数の見込みを掲げました。なお、入場者数を見込むにあたりましては、東京オリンピックやリニア開業などの間接的な要因は考慮せず、名古屋城に直接影響のある要因のみ、根拠といたしました。増加要因としては、「天守閣閉鎖に伴う駆け込み需要」「本丸御殿第2期公開」、「木造天守閣の竣工」などを掲げる一方で、減少要因としては、「天守閣閉鎖」や「ブームの縮小」などを考慮しています。なお、28年度以降、各年度のカッコ書きの数字につきましては、想定される最大見込みの数となっています。 続いて、「(3)経済波及効果」です。天守閣を木造復元した場合と耐震改修した場合の経済波及効果について掲げさせていただきました。木造復元の場合の概算経費につきましては、優秀提案で示されました工事費が工事内容によりまして472億円から500億円超えまでの幅がありますので、建設工事による経済波及効果も925億円から985億円と幅がございます。耐震改修の場合でございますが、経費が約29億円で改修工事に伴う経済波及効果につきましては、約60億円です。 入場者につきましては、木造復元を行った場合につきましては今の入場者174万人が約倍増する360万人に、つまり184万人増加すると想定しておりまして、それに伴う経済波及効果につきましては1年で約100億円と試算しております。耐震改修工事につきましては、入場者数の増加につきましては想定しておりま 39ページ せん。 「(4)他城郭の整備比較」です。こちらは整備を行った他の城郭の整備前後の比較表です。どのお城も竣工直後はもちろんですが、その後も入場者、入場料収入、売店収入いずれも高い水準を維持しています。 「6市民意見・議会の議論等」です。名古屋市では、これまで「名古屋城天守閣の整備」について、インターネットを活用したアンケートを実施するとともに、タウンミーティングや地域等での説明会などを、数々の場で市民の皆様のご意見を伺ってまいりました。 また、名古屋市議会においても、さまざまな議論が交わされております。ここでは、その一部をご紹介します。 まず、「(1)インターネットを活用したアンケート調査」です。名古屋市では、500人の市民をモニターとして公募し、インターネットを活用した市政に関するアンケート調査を毎年実施しています。平成25年度に調査した「第11回ネットモニターアンケート」の結果からの抜粋をお示ししています。現在の天守閣をどうしていくとよいと思いますかという質問に対しては、「耐震補強や改修などを行う」が71%、「木造で復元する」が15%、「鉄骨鉄筋コンクリートで再建する」が3%という結果でした。 この、「鉄骨鉄筋コンクリートで再建する」という選択肢に関連し、文化庁の見解を巡って議論がありましたので、紹介いたします。まず当局といたしましては、平成26年6月定例会の本会議において、「アンケートの実施に際して、鉄骨鉄筋コンクリートでの天守閣再建の可能性について文化庁に照会しなかったことについては配慮が足りなかったと認識している」と局長が答弁いたしました。 そして、6月17日の所管事務調査において、名古屋城天守閣の整備に関し、文化庁の見解として「再建する場合は木造復元に限る」と説明しましたが、改めて文化庁に確認したところ、まず日本国内の城郭全体についての一般論として、「天守の再建については、整備主体である地元の自治体がどのような内容の整備を行うか考えることが第一」であり、「その上で、天守を復元する場合は、原則として材料等は同時代のものを踏襲する必要があるが、それ以外の可能性を排除するものではない」、一方、具体論として、「名古屋城天守閣については、往時の資料が十分そろっていることを踏まえると、いわゆる復元検討委員会において木造によるできうる限り史実に忠実な復元をすべきとの意見が出される可能性が極めて高いと考えられる」との見解でありました。そのため、「前回、すなわち6月17日の委員会における文化庁の見解についての資料および説明において、正確性を欠いていた」と局長が発言したところです。 この文化庁の見解を巡って、議会から、平成27年7月1日に開かれた経済水道委員会において、「天守を復元する場合は、それ以外の可能性を排除するものではないということで あれば、木造もあり、そして今の鉄骨鉄筋もあり、そしてハイブリッドのようなものもありということ」とのご意見や「木造にするのか、あるいは、ハイブリッドなのか、あるいは延命をしていくのかという三つの選択肢が示された」との意見がありました。 一方で、市長は、平成27年7月6日に開かれた市長定例記者会見での発言にもありますとおり、「復元検討委員会が開かれるときに、木造で建てなさいよという意見が出る可能性が極めて高いということは、そこの中でわかってくださいよということ。だからこれは木造復元ということになる」という見解を持っております。  40ページ 「(2)市民意見」についてです。これまでの市民の皆様からいただいた御意見をご紹介させていただきます。平成23年度の市民大討論会及び平成26年度及び27年度に開催した「名古屋城天守閣フォーラム」では、歴史的文化遺産として後世に残すためにも木造天守閣は必要。天守閣は名古屋のシンボルである。一刻でも早く本来の木造で復元すべき。東北隅櫓、多聞櫓の復元を優先すべき。現在の天守閣を今後も大切に保存していただきたいといった意見がありました。 このほか、平成26年度に実施した天守閣再建時の寄附者の方との懇談会では、市民の方も寄附をできる範囲でさせて頂きたいと思うのではないかといった意見がありました。 平成27年12月6日から平成28年1月17日にかけて16区において、天守閣の現状や課題、過去の調査結果、検討状況などについての説明会を行う、いわゆるタウンミーティングを開催いたしまして、のべ2632人の方々にご参加いただきました。タウンミーティングでの主な意見を紹介しますと、これだけの資料が残っているのでぜひ木造でやってほしい。日本古来の技術を伝承するために再建してほしい。観光資源として木造復元を望む。2020年にこだわる必要はない。市民生活が苦しい中で、今木造復元をするべきではない。バリアフリー、財源、木材の確保をどうするのか。というものがありました。 次に、「(3)議会の議論」についてです。議会におきましてもこれまで積極的な議論が交わされました。天守閣の整備についての議会における、議論の内容についてご紹介します。 平成27年6月17日に開かれました経済水道委員会におきましては、名古屋城全体の整備に対する考え方や木造復元に係る工期や事業費、また木造復元にともなう経済波及効果などについて議論が行われ7月1日に開かれました経済水道委員会におきましては、整備に関する文化庁の見解や木造復元に係る財源の確保、また天守閣の整備手法などについて議論が行われました。 続いて、名古屋城整備検討調査に係る補正予算について審議がなされた平成27年9月定例会の経済水道委員会におきましては、新たな市民アンケートの実施時期・方法及び市民負担の明示に係る考え方や別史跡名古屋城跡全体整備計画との整合性、また、寄付金募集の重要性に対する当局の認識や整備に係る想定スケジュールなどについて議論が行われました。 このような議論の結果、補正予算については、賛成多数により可決され、その際名古屋城天守閣の木造復元に係る概算経費が約270億円から400億円と莫大であり、厳しい財政状況の中、市民生活に大きな影響を与える懸念があることから、関係局との協議を踏まえ、県支出金、寄附金、地方債、市税等の割合を含めた財源フレームを明確にし、優秀提案選定後の工期・工程・概算事業費等が明らかになった段階で速やかに、市民アンケートを実施しあわせて議会へ報告することという附帯決議が付されました。 平成28年の当初予算について審議がされました、平成28年2月定例会経済水道委員会における主な議論といたしましては、天守閣整備に係る今後の想定スケジュールや2万人アンケートの位置づけ及び内容・財源フレームの考え方について議論が行われ、平成28年2月定例会予算可決時におきまして、名古屋城天守閣の整備検討に係る市民アンケートの実施にあたり、当局が市民に対し情報提供を行うとした技術提案・交渉方式に係る優秀提案の内容、天守閣整備に係る財源フレームなどが、本予算審議において明らかにならなかった。こうした状況に鑑み、名古屋城天守閣の整備検討に係る市民向け報告会、市民アンケート及び広報名古屋特集号の各予算については、正確な情報提供に基づいて天守閣整備に対する意向を 41ページ 市民に判断いただく必要があるため、優秀提案の選定結果、財源フレーム(案)及びこれらの内容を正確に踏まえたアンケート項目などが明確になった段階で、その内容について速やかに議会へ報告・協議した上で執行することという附帯決議が附されました。 本日の報告会につきましては、こうした議論を踏まえ、開催されることになりました。また、名古屋城天守閣の整備につきましては、市民の皆様のご意見を伺うため、2万人アンケートも実施しており、先日発送させていただいたところでございます。 本日お越しの方のお手元にも、調査票が届いているかもしれませんが、調査票が届かれた市民の方は、ぜひともアンケートにご協力いただきますよう、お願いいたします。 最後に、「7その他の名古屋城整備」です。名古屋城に残る貴重な文化財を後世に伝えるとともに、名古屋城の魅力を高めるため、『特別史跡名古屋城跡全体整備計画』を策定し、同計画に基づいて整備を行っています。また、特別史跡の区域外においても、名古屋城の賑わいをさらに創出するために金シャチ横丁の計画を推進しています。 まず、「(1)名古屋城の整備状況」についてです。名古屋城は特別史跡に指定されており、現在、本丸御殿の復元を始め、名勝二之丸庭園の保全整備、石垣の修復の保全などを行っています。 「(2)本丸御殿の復元」についてです。本丸御殿は、現在国宝である京都・二条城の二の丸御殿に並ぶ武家風書院造の最高傑作と言われています。その歴史的意義を踏まえ、焼失前と同等の文化的価値を広く市民が活用でき、世界的な市民の財産となるように、工期を3期10年で総事業費約150億円をかけて本丸御殿の復元を進めています。 玄関・表書院につきましては、既に平成25年5月29日より第1期公開としまして公開させていただいておりますので、会場におられる皆様の中にもご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 対面所・下御膳所につきましては、今年6月1日より第2期公開といたしまして公開させていただきます。お時間のある方は是非名古屋城まで足を運んでいただきご覧いただければ幸いにございます。 その後、平成30年には上洛殿などを含めて全面公開させていただく予定としております。 本丸御殿の復元につきましては、本日お配りの資料の中にパンフレットを同封させていただいておりますので、後ほどご覧ください。 こちらは第1期公開としてすでに公開されている玄関車寄せでございます。 こちらは、戦災を免れた障壁画「竹林豹虎図」。このように幸いにも先人の努力により、戦災をのがれた障壁画、1,047面が重要文化財に指定されています。 こちらは名勝名古屋城二之丸庭園でございます。二之丸庭園は、二之丸御殿の北側に初代藩主義直が整備しました。その後10代藩主斉朝(なりとも)により、改修されるとともに広く拡張されました。現在、発掘調査を進めるとともに、絵図や学識者の意見をもとに整備を進めています。 「(4)石垣の修復」についてです。名古屋城の石垣は西国を中心とした20の外様大名により、天下普請によって築かれました。現在修復を進めているのは、本丸の東に位置する本丸搦手(からめて)馬出の石垣です。 「(5)金シャチ横丁の推進」です。有料区域の整備状況を説明してきましたが、無料区域では金シャチ 42ページ 横丁構想を進めています。金シャチ横丁は、名古屋城とその周辺の魅力向上と賑わいを創出するとともに、来訪者へのおもてなし、更には名古屋の魅力発信を目的としています。現在、整備の第一段階として、赤で囲った部分において、営業施設の整備・運営を行っていただく民間事業者の募集を行っています これは、金シャチ横丁の整備イメージです。お越しいただいた皆様に名古屋めしやお土産を提供いたします。 これで、「名古屋城天守閣の整備」についての名古屋市からの概要説明を終了させていただきます。 この事業につきましては、これからも市民の皆様の理解を得ながら進めてまいります。引き続きまして、先ほど説明を割愛させていただきました、優先交渉権者である竹中工務店から優秀提案の内容について説明をさせていただきます。 それでは、竹中工務店さん、よろしくお願いします。 4.優先交渉権者の提案内容 竹中工務店による説明 お待たせ致しました。それでは竹中工務店より提案の内容をご説明いたします。 提案のポイントといたしましては、 1 史実に忠実な木造天守閣を復元 2 平成32年7月末に天守閣を復元 3 実現性のある総事業費を提案の3点があります。 次に提案の概要でございます。 バリアフリー化については、小型エレベーター設置を検討いたします。 工事現場内見学施設を設け、復元過程を公開いたします。 利用する木材は原則国産材を利用し、一部外材を使用します。 総事業費は、石垣の整備手法により約474億〜505億円です。 天守閣竣工時期は、2020年7月という提案です。 竹中工務店が、創業時から受け継ぐ伝統建築のノウハウと現代技術を生かし、新しい名古屋市のシンボルとして、未来の子どもたちの宝となる史実に忠実な木造天守閣を平成32年7月末までに復元します。 名古屋城には、戦災で焼失する前に昭和実測図という精密な実測図面と金城温古録(きんじょうおんころく)という有形無形の事柄を詳細にまとめた資料が残されています。 これらを元に史実に忠実な名古屋城を復元いたします。 このイメージにありますように、3次元CADモデルとして木造天守閣の復元データをすでに整備しています。 こちらは、現在の大天守内部の写真でございます。 こちらは、大天守5層二之間の木造復元イメージです。 大天守の最上階に位置し、殿様が使う最も格の高い空間です。最上級の国産桧材を用いて復元します。 こちらは、現在の大天守の階段でございます。これは、木造復元の大天守三層から四層に上る階段です。 43ページ 昔の急な階段なので補助手すりを設置し登りやすくしております。 現状の大天守内観でございます。 こちらは木造復元した大天守2層入側です。畳の復元範囲、割り付けを検討していきます。 現在の小天守の内観です。木造復元した小天守1層入側です。大天守、小天守の最上階以外は、天井板を貼らない質実な仕上げとなっています。史実に忠実な復元ではありますが、一般の方々が多数来られる展示施設として、誰でもが安心して来場して頂ける安全な建物であることが重要です。 施設計画提案の基本的な構成を説明します。まず、赤い枠内にありますように、現行の建築基準法と同等以上の耐震安全性を確保します。また、姫路城をはじめとする国宝や重要文化財レベルの施設に設置されている必要最低限の防災・避難設備を付加します。 そして、青い枠内にありますように、今後の調査や文化庁、名古屋市、有識者の皆様と協議させていただく中で、さらなる安全性向上、バリアフリー設備の構築、防災・避難設備の設置が必要になった場合の検討もしています。今後の協議の上、仕様設定をします。 具体的な提案内容を説明します。必要最低限の設備・技術等の付加としては、@ユニバーサルデザインとして、階段中央部に手摺を付加します。A防災・安全設備として、3階から4階に木造階段を1か所追加設置します。 次に今後の調査及び関係諸官庁との協議により付加する可能性がある検討項目について、ニバーサルデザインとしては、車いす用仮設エレベーターの設置を検討します。さらに、防災・避難設備として、耐火ガラスで防火区画された避難コアを検討します。 次に、構造計画についてご説明いたします。耐震性を向上させながら史実に忠実な木造復元を実現します。現在のところ、復元架構そのままでは耐震性能が不足すると考えています。これを補う補強計画の一例をとりまとめたものがこちらの図になります。 板壁内には耐震壁を内蔵させます。床面、屋根面も補強します。 このような耐震対策により、建築基準法で規定された耐震性能を満足させます。 また、天守閣の荷重は地層の基礎杭とRC造跳ね出し架構で支持し、石垣には負担をかけない構造としております。これにより、天守閣工事と石垣工事を別々に並行して行い、2020年7月天守閣竣工を実現します。 次に、復元過程の公開方法についてご説明いたします。観光の視点に立った天守閣復元工事の公開計画です。『今、ここでしか見られない』大規模木造架構の価値・魅力を発信します。素屋根5階は、展望室と展示室の機能をもったエリアです。本丸御殿越しに、名古屋市内の眺望を楽しんでいただけます。素屋根4階は、オープデッキとし、工事中のヒノキの香り、木材を叩く音、刻む音、職人の会話を間近で体験できる環境に設えました。計画内容については、今後検討を重ね、方針を詰めていきたいと考えています。 スケジュールを説明します。現天守閣見学は本年10月末に閉鎖となります。 来年6月から現天守閣の解体工事が始まります。再来年1月から木造天守閣復元工事が始まり、3月から工事見学ができるようになります。平成32年7月に大天守閣、小天守閣とも木造復元工事が竣工して8月から一般公開する計画です。石垣を積み直す場合は、平成41年6月末に完了させます。 44ページ それでは、今回の提案内容に基づき名古屋城木造復元ムービーを作成いたしました、ご覧ください。 (竹中工務店作成の木造復元ムービーの上映) 私どもは、関係者の皆様と一体となって、史実に忠実な木造復元を目指し、400年後の未来を見据えた『新しい伝統』となる名古屋城を創出したいと考えています。 以上で提案内容の説明を終わります。ありがとうございました。 5.質疑 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも有り難うございました。それでは、この後はただいまの説明を参考にしていただき、名古屋城天守閣整備につきまして幅広く皆様のご質問、ご意見をいただきたいと思います。恐れ入りますが関係者の皆様方、再び壇上にお戻りいただきたいと思います。 それではここで本日説明をさせていただきます出席者をご紹介させていただきます。 まず、中央から河村たかし名古屋市長です。 続きまして、観光文化交流局長の渡邊正則でございます。 次に、名古屋城総合事務所長の西野輝一でございます。 そして、名古屋城総合事務所主幹の渡邉達也でございます。 ナゴヤ魅力向上担当部主幹の舘雄聡でございます。 続きまして、竹中工務店の■■■■様です。 監理技術者の■■■■様です。 主任技術者の■■■■■様です。 同じく、主任技術者の■■■様です。 また、本日は先ほどもご紹介させていただきましたように、名古屋市会からも藤沢議長をはじめ、経済水道委員会の委員の方々にもお越しいただいております。どうぞよろしくお願い致します。それでは、ここからは名古屋城天守閣の整備にかかる課題や優秀提案の内容について、会場の皆様からご質問、ご意見をうかがった後、全体の質疑が終了したあと総括といたしまして、改めて藤沢議長と河村市長からコメントを頂く事を予定しております。それではただ今より質疑を始めさせていただきたいと思いますが、時間は8時10分をめどに質問、ご意見をお受けしたいと思っております。 また、ご発言につきましては、できるだけ多くの皆さんにお話しをいただきたいと考えておりますので、お一人3分以内でご発言いただきますようご協力をお願い致します。2分30秒になりますとこちらでベルを鳴らせていただきますので、残りの30秒で発言をまとめていただきたいと思います。 時間の都合もございますので、3名程度のご質問をいただいて、まとめて市からコメントをするという形で進めていきたいと思います。そして、発言の方には手を挙げていただきますと係りの者がマイクをお持ちいたしますので、マイクを使ってお名前とお住まいをおっしゃってからご発言をお願いできればと思います。発言される方は、私から指名させていただきますので宜しくお願い致します。 45ページ それでは、お質問、ご意見のある方、お願いします。 市民A 皆さんこんばんは。千種区から来ました■■■です。今、名古屋市ではアセットマネジメントというものを推進されています。これは、市の建造物が一斉に経年劣化して、今まで通り建て替えていくには毎年750億円も必要だということです。とても対応できないことであり、今までの対応年数を大幅に伸ばすために、今後はリニューアル改修によって長寿命化を図ろうという考えです。なので、40年、50年で建て替えていたものを70年、80年もたそうという計画です。そんな時期に天守閣に500億円もかけて復元してよいものでしょうか。今回は耐震改修をしっかりやって、40年しか持たないものを60年持たせるための知恵を絞るべきだと考えます。 市の本庁舎は83年経ってびくともしていない。天守閣も同様に80年、100年持つしっかりとした大改修を今やるべきだと考えます。 さらに言えば、いくら史実に忠実に再現しても、レプリカはレプリカに過ぎない。レプリカに500億円も投ずるのは愚の骨頂、狂気の沙汰であります。復元は即刻中止して耐震改修をしてもらいたい。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。他に。 市民B 瑞穂区の■■■です。一番ここにいる人がほとんど思っていることだと思っているのですけれども、熊本の地震を受けて今出ている案で大丈夫なのかということ。一旦しまって構造計算をした方が多くの人がいいんじゃないかと思っているのではないでしょうか。先ほども言ったように耐震化の方に切り替えてやった方がいいんじゃないかと思うんですけれども、僕はこのまま木造化に進んでいくと思うので、今回の提案書の中で疑問に思ったことだけを述べさせていただきます。 この竹中さんの提案書の2ページに載っている日程表だと、調査とか協議とかが進んでいった。要は実質的に経費が減ってっている部分があると思う。これは市長が怒っている病院の建設と同じような結果になるんじゃないかと。まとめていかがかと思いますが、ビルの方は。同じように名古屋城を止めることによって、いくからかまた無駄を出す出さないの議論によって面倒くさい、ややこしいことになるかと心配しています。 それに21ページの検討項目にある障害者用の昇降機、市長が(タウンミーティングの時に)人が運べばいいんじゃないかと言っていましたけども、これをつける必要があるのかどうか。それと木材率が50:50と言っているのですが、竹中さんの提案では。そうすると国産を中心にするという話とは変わってくると思います。 それから25ページでは、議会の承認やその次の検討協議について何月にやると予定表にあるが、多分 46ページ 議会は6月14日に始まって、水道協議委員会、防災委員会に行くと、最終的な結論は7月に最終の可決とか否決の話が出ると思うので、6月や7月は間違いではないかと。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 すいません、ご意見を絞っていただけますか。今、沢山ご質問をいただきましたので。 市民B 32ページの収蔵庫です。乃木倉庫が使えるのかどうか。もし鍵がかかって使えないなら別にいいのだが、乃木が使えるのだったらそこに保管して代用というか考えている倉庫とかを無くすとか縮小するとかできないのか。 それから39ページ、4、5階の補助動線。今度もう1本の線が必要かどうか。このことについてお答えいただければ。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 すいません。もう時間になりましたので。4つくらい質問を頂いていますので、次の方に。有り難うございました。他にございますか。では、とりあえず今のお二人のご質問に対してお答えさせていただきたいと思います。 まず、■■様から市の建造物でリニューアル改修が必要な時期にある中、天守閣は耐震改修で良いのではないか。それから、史実に忠実でもレプリカはレプリカじゃないかというご質問だったと思います。 そして、先ほどの瑞穂の方は、今の案で良いのか、熊本のことも考えると大丈夫なのかということと、それから提案書についていくつか疑問、費用の点、エレベーターの必要性、木材について、それから議会の承認のスケジュール等、そして乃木倉庫が使えるのかといったことだったと思います。事務局でご回答を頂けますでしょうか。 名古屋城事務所 所長 名古屋城所長の西野と申します。ご意見いただきましてありがとうございました。まず、最初のご質問、ご意見につきまして、アセットマネジメントで市の施設がリニューアル改修をしているということで、そういう形で少しでも長く持たせて行こうという市の方針がございまして、それに基づいて市の建物はその計画に基づきやっております。ただ、この天守閣につきまして、今日は説明の中でもシンボル的な建物であるということ、それから伸ばしていても先ほどお話がありました70年とか80年、あるいは100年とかそういうお話がありましたけど、やはり改修をして伸ばしても一定の限界がある。そういう中で昭和実測図などがありまして、史実に忠実な復元ができるという特性がございますので、改修をするという考えもありますけれども、この天守閣については史実に忠実に復元しながらそこで耐震性を確保していくと、そういう風な考え方がある。そして、それによって多くの方々に名古屋にお越しいただいて、天守閣をご覧いただく、たくさん来ていただくことで建設費の方も賄って行こうと。我々は今そういう風な考えで木造 47ページ 復元については考えていく、そういう風なことでございます。 それから、2人目の方のご質問でございますけども、熊本で地震がありましたけども、耐震性につきまして大丈夫かということですが、これにつきましても先ほど竹中工務店様の提案を聞いたと思いますけども、耐震性については十分配慮して造られると我々も認識をしているところでございます。 それから、エレベーターにつきましては、実際に史実に忠実ということであればエレベーターはないということですが、ただ、上に上がりたいという方、階段では上がれないという方もいますので、エレベーターというものを付加するのが、取り外しもできる仮設的なエレベーターと聞いておりますので、一つの提案としては意義があるものかなと感じます。 ただ、実際にこれを作るとなりますと文化庁と史実に忠実な復元ということで、それが適切かどうかというお話も学識経験者あるいは文化庁との協議ということにもなって参りますので、最終的にはエレベーターがどういう形になるかというのはそういった所にも委ねられてくるかと思います。 それから、議会の承認につきましては、現在私どもは考えておりますのは、6月に開かれます、いわゆる名古屋市は6月市会というところで、竹中工務店さんの提案に基づいた工事を進めるという設計予算、あるいは仮説工事の予算、そういったものを挙げてそこで認めていただければその次に進むということで考えております。 それから、収蔵庫につきましては、乃木倉庫が使えないかというということでございますけども、いわゆる、収蔵庫は本丸御殿にございました障壁画、それと重要文化財を収納するためのものでございますので、かなりの劣化を防ぐ温度管理、湿度管理など、そういった要件がございますので、現在は乃木倉庫を活用するのはなかなか難しいのではないかと、そういう風に考えているところでございます。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 竹中工務店さんから何かございますか。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店総括代理人の■■でございます。6月議会までの間にすでに設計・工事をしているのではないかというお話が、ご指摘がありましたけども、私どもは今回デザインビルドの技術提案募集に対しまして、このプロジェクトをスムーズに竣工させるためにはどのような設計・施工の考え方をしたらよいのかという中で、やはりこの3カ月間をスムーズに次のステップに進むために自発的に設計・工事をさせていただいておりまして、このことは今自発的にやっていますので、ですけども名古屋市様にも協力をいただいて、今後のプロジェクトがスムーズにということで今は自発的です。そして、6月の議会を待って契約をしていただければ正式に設計・工事がスタートということになります。 また、木材については、出来る限り国産材を集めたいと思っておりまして、実際の専門業者さんともお話をさせていただいて、調達の検討を実施している状態でございます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 48ページ ありがとうございました。それでは、引き続きご質問をいただきたいと思います。 市民C 瑞穂区の■■■■といいます。3つ質問をさせていただきます。1つは、最初の説明にもありましたけど、名古屋城の全体整備計画、これを見ますと天守閣の木造復元という事は全然書かれていません。15年かけて修繕するということが書かれていて、これはパブリックコメントをやった上で決められた計画だと思います。それでは、今回木造復元に方向転換したというのは、市長の個人的な見解で転換されたのかを伺いたいと思います。 もう1つは、竹中工務店が優秀提案に選ばれましたけども、安藤・間案との一番の違いというのはどういう点にあったのか、わかる範囲で説明していただきたい。 それから、3つ目は、税金は一切使わないと言われたのですけども、例えば本丸御殿に関しては150億円のうち100億円の税金を使った、寄付は50億円だった。名古屋城が名古屋の本当のシンボルであること、非常に貴重な文化遺産であると認識されるなら、あえて税金は1円も使わないんだと、そういう無理な事は言わなくてもいいのではないか。それから、それを計算するために入場料収入や入場者とか、これは誰が見ても非常に困難な数字が出ていると思います。それに、市内の人は450円とか、市外は1,000円だとか、こんな話は全国でもいろいろな史跡や旧跡、博物館でも聞いたことのない話です。本来はわざわざ交通費まで使って名古屋まで来てくれる人だったら、逆に優遇すべきであって、その人たちにまた高い料金をかけるのはおかしいと思います。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。他にございますか。 市民D 名東区の■■と申します。先ほど入場料の話が出て450円で外からのお客様は1,000円という報告を聞きましたが、私が最近読んだ本の中で基本の入場料収入、例えば清水寺400円、金閣寺600円、名古屋城が500円という入場料なのですが、イギリスやアメリカ・イタリア・フランス、例えばバッキンガム宮殿は2,400円とか、バチカンは4,000円とか、平均すると2,000円以上とっているところが多いわけです。日本は非常に安い。なぜかというと、文化財に指定されている、補助がある、税金で使うなど。それを運営してお客さんからお金をいただいてもっと良くしていく、こういう発想が非常に少ないと思います。 先ほどの竹中工務店さんのお話を聞いて、動画も拝見させていただいて非常に素晴らしい、ヒノキのすばらしいのですが、もう一つそこに何か足りないものを感じるのですけど、そこに何が足りないか、やはり魅力で、そこに人が住んでいる、どういう生活をしていてどんな事をやっていた、もっとそれに魅力を感じるのではないかと思います。ですから、そういった魅力づくりもぜひお考えいただいて、例えば名古屋城に来る人の動きを見ていましても、上から見る人、下から見る人、横から見る人、バラバラでよくわからない。ぜひ、名古屋城ができた、言われたら、それからそこで生活する人たちの暮らしとか、昔の暮 49ページ らしとか、今、松山城が国宝に指定されましたけど松本城や犬山城、こんなところに非常に魅力を感じるのは、やはり何百年前のものがそのまま残っている。それが魅力的。そこに人の文化を感じる、そういうことです。ですから、建物そのものは非常に素晴らしいと思います。それはそれで結構ですけど、もっとそこに魅力を感じるようなものを併せてお考えいただきたいと思います。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それでは、ここで質問にお答えさせていただきたいと思います。まず、瑞穂区の■■■■様からは、名古屋城の全体整備計画では木造を復元が書かれていないんだけど、木造復元の方向転換はどうして行ったかという事。それから、安藤・間組と竹中工務店の提案の一番違いは何か。それから、税金を使わないという事だけども、木造御殿では使っている、名古屋のシンボル名古屋城ならば税金を使わないという無理な事は言う必要ないのではないか。それから完成後の料金設定がおかしいのではないかという4つのご質問をいただきました。 続きまして、名東の■■さんからは、世界各地の入場料の現状を見ると日本の入場料は安いのではないか。そして、その入場料で施設を良くしていくという発想が必要なのではないか。そして、そこで足りないものとして人の生活や文化を感じることが必要ではないか。そういったことの魅力づくりが必要なのではないかというご質問だったと思います。 それでは、事務局からお願いします。 名古屋城事務所 所長 どうも、ありがとうございます。まず■■■■様のご質問でございますが、全体整備計画の中に耐震性が低いということでそこを直していくといいますか、そういうことが書かれております。これにつきましては、確かに耐震性が低いという課題といいますか、そういう事は我々も認識しておりまして、その中で市長が方針の中で天守閣について木造復元という事を考えたらどうかという事は確かに市長の主導の下で来ているのは事実でございます。その中で名古屋市といたしまして、その耐震性の問題も含めて名古屋で魅力のある名古屋城を多くの方々に見ていただく、そういうことも含めて木造復元というものがあるのではないかということで、方針を木造復元ということできているということでございまして、今回竹中工務店様の提案は学識経験者のご意見も頂いた上で優秀提案とさせていただいておりますので、今後木造復元で進めていくということになりましたら、全体整備計画もそういう風に変更して行く、そういう風な方針で進めているところでございます。 それから、安藤・間との違いということですけども、具体的にお話しする時間がございませんが、簡単に言うと竹中様の提案のほうにより具体性があった、そういう風な評価だったかなと認識しております。 それから、本丸御殿につきましては、150億のうち50億を寄付でということでございます。やり方はいろいろあると思いますが、今回、天守閣という非常にシンボルとなる施設でございます。その中で入場料収入で賄うという手法が可能ではないか、そういう風な考えに立ちまして今この様な案で考えているところでございます。 50ページ それから、入場料の設定ですけども、姫路城は改修して1,000円にしているということもありますので、この木造復元がされた場合に決して高い金額だとは私どもは考えていないというところで、一方で、現在、名古屋市民が名古屋城にお越しいただく率は全体の10%程度だということがありますので、ぜひ、名古屋市民の方々には頻繁に名古屋城に訪れていただいて、外の方に名古屋城の素晴らしさをアピールしていただく、そういう風な意味でも名古屋市民の方々の料金は450円という案で考えているということでございます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 今回のご提案に対して、竹中工務店さんとしてはどこが一番のポイントということになりますでしょうか。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■です。私どものポイントは、今回名古屋市様からいただきました今回の技術提案方式の中でいろいろな課題に対してかなり詳細に検討して、プロジェクトの実現性の具体性を提案の中に盛り込ませていただきました。その中で、事業費につきましても考えうる最大限の中でこれ以上膨らまないということも考慮しながらコストについても提案させていただいて、より実現性の高い提案書を作成させていただいたと考えております。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。予定時間が5分を切ってしまいましたので。 ナゴヤ魅力向上室 主幹 2人目の方のご質問、文化、いぶきを感じられる、そういった付加したものが出来ないかというご質問だったと思いますけども、例えば、先ほどのVTRにも出ましたけども、名古屋城の昭和実測図という形で様々な資料が残っております。そういった部分を活かすことによって史実に忠実な復元ができると思っておりますので、そういったいぶきが感じられる工夫ができるのではないかと。 今、本丸御殿も出来る限り史実に忠実という形になっておりますが、みなさんに来て頂きますと昔の雰囲気を感じられることができますし、毎回では無いのですが、その中の障壁につきましても復元したものと本物を並べる時が定期的では無いのですが、時期を見てそういったこともやらさせていただいております。そういった事を工夫することによりまして、こういった昔の雰囲気も感じられるんだなと、ソフト的な部分を今後我々としても工夫していきたいと思っております。 あと、名古屋城につきましては、全体整備計画、先ほども市民の方からお話がありましたけども、天守閣だけではなく石垣やその他の物を整備することによって全体の底上げをしていきたい。そうすることによって名古屋市全体の魅力が向上するのではないかと思っておりますので、先ほどのご意見を踏まえながら今後検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。 51ページ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは最後、お一人の方簡単にお願いできますでしょうか。 市民E 千種区から来ました■■■■と申します。先ほどから入場料の話が出ていますけども、私も名古屋市民とそれ以外で差をつけるのはおかしいのではないかと考えております。やはり、たくさん入場していただきたいという気持ちはよくわかるのですけど、姫路城が1,000円ということであるならば、そこは仲良く800円ぐらいで一律にした方が気持ちよくやっていけるのではないかと。 名古屋市民の私も各地から来た人たちを連れて名古屋城に行くことが多いんですね。そういったケースもあるので、ですから入場料は一律にしていただいて、より来やすくするなら00円の設定の方がよりよいのではないかという考えです。 あと、木造建築ということで地震のことも大丈夫だと言われていますけども、やはり心配になる点があること。 それから、エレベーターが付きにくいのではないかという点が最大のネックだと考えております。やはり、これだけ高齢化が進んできて4人かそこらしか乗れないエレベーターがあるだけでは、やはり天守の上に登りたいという人がたくさんいると思います。そんな中で、エレベーターがないのは最大の弱点ではないかと考えます。 それから、100何十万人の人たちが1年間の間に来るとなると300万人ですか、もっと倍増するという計画があるわけですけども、そんな方が木造建築に登って何百年も本当に耐えられるのでしょうか。耐久性がどれだけあるのかは非常に心配であります。 この辺のところをどのようにお考えかを聞きたいと思います。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。千種区の■■さんからは、まず入場料で市民と外の人との差をつけるのはおかしいのではないか。姫路が1,000円ならば一律800円で良いのではないか。 それから、エレベーターの設置、特にキャパシティーについて問題があるのではないか。それから耐久性はどうなっているのか、という質問だったと思います。 では、事務局からお答え願います。 名古屋城事務所 所長 ありがとうございます。入場料に差をつけるのはおかしいと、主旨は十分理解できますけども、私どもの今の考えは先ほど申し上げた通りで、名古屋市民の方が他地域の方にアピールしていただけるように、何度も足を運んでいただけるように、そういう事を念頭に置いて名古屋市民の方を450円に、そういう風 52ページ な考えを今持っているということでご理解いただければと思います。 それから、木造の耐震につきましては竹中様からお答えいただこうと思いますので、後ほどマイクをお渡ししたいと思います。 それから、300万人、ずっと来てどうかということですけども、これも後ほど竹中様にもお答えいただきたいと思いますけども、当然、メンテナンスということで今後は何百年持たせて行こうと、400年もたそうと、そういう風なことで考えていけば当然きちんとした改修をやっていく。そういう中でそういう危険がないように対応して行く、そういう風に考えております。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■です。耐震性について考え方をお答えします。まず、提案の際に要求されていた性能は、現行の建築基準法同等以上の性能を付与することと決められておりました。これはどういうことかと言いますと、中小の地震が発生したときには損傷起こさない。それから、大きな地震が起こった場合はある程度の損傷は発生するわけですけども、城郭そのものが崩壊することは無い。これが基本的な性能になります。 その上で、まだ私どもも詳細に把握できていない木造加構の性能というのはあるという風に考えています。それはなぜかといいますと、1750年代の半ばに宝暦の修復をしています。それ以降この地域でどんな地震が起こっているかといいますと、1854年に南海トラフの地震ですけども、安政の地震が起こっております。その後、1891年に濃尾の地震が起こっております。それから、1944年に昭和の東南海地震が起こっているということで、この地震を経験しても城郭が倒壊したという事実はないと思っております。 ですから、まだ把握できていない加構の性能や減衰性能を評価しながら必要な補強を構築していきたいと考えております。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。大変申し訳ございませんが、予定の時間が過ぎてしまいましたので、質疑につきましてはこれをもちまして終了させていただきたいと思います。たくさんのご意見ありがとうございました。それでは、最後に。 竹中工務店 ■■氏 エレベーターの件について、確かにご指摘いただいたように今回は4人ということで提案させていただいております。これは史実に忠実な内部構造にしたいということと、バリアフリーという本来相異なる価値観をどういう風にミックスさせるかという一つのアイデアとして提案させていただいておりまして、今後、その辺についても関係者の方と協議させていただきながら方針を詰めていきたいと考えております。また、エレベーターだけに限らず、有識者の先生からは階段に緩降機をつけたらどうだとか、そういったアイデアについても提出させていただいておりまして、そういったことも進めながらいかに使いやすい施設にしていこうかという事を、今後設計段階で整備させていただこうと考えております。 53ページ 竹中工務店 ■■ 加えまして、耐久性についてご説明いたしますけれども、当然、建てた形のままでそのまま400年持ちますという話ではありません。それぞれきちんと調査をしながら、それから状況を把握しながら、修復をしていきながら400年の長い時間この城郭を持たせるということになっていくと思います。 それから、基礎構造については私どもが提案しているのは、500年コンクリートと言って非常に劣化の進行が遅くなるようなコンクリートを使っていきますので、メンテということが難しい部分については耐久性の長い材料を適用して行く事を考えています。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それでは、質疑についてはこれをもちまして終了させていただきたいと思います。 6.総括コメント(市長・市会代表) ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、最後に、本日の報告会につきまして、藤沢議長、河村市長からご感想をいただきたいと思います。まずは藤沢議長、よろしくお願いします。 藤沢名古屋市会議長  どうも、今日は沢山のご意見をいただきまして、ありがとうございました。 よくお役所仕事という言葉がございます。「前向きにやります、検討します、善処します」と言うんだけど、なかなか進まなくて時間がかかってというのがよくあります。先ほどご指摘がありましたけども、この名古屋城の天守閣復元は、もともと15年程度かけてやっていこうではないかという案もあったのですけども、それを4年間に短縮してやるという今の案ですけど、その点は物事をスピーディーに決めるというのは市長さんのリーダーシップでございますので、これはこれで悪いことではないのですけども、やはり大きな事業でございますので、きちんと計画を立てないと後々にマイナスの面を残してもいけないという相反する悩みが私ども議会にもございます。  入場者数のことも今は約170、80万人くらいですけども、ピーク時は440万人ぐらい、これは見積もりですね、先ほど資料にも出ました。そこらあたりは良いかなと思うのですけども、その後約35年間にわたって今の2倍の360万人が35年間ずっと続くという想定で今の計画が成り立っています。この入場者数が1割目標より少なかったということになると、入場収入だけでカバーできなくなる、寄付等もあるのですけども、入場収入でできなくなるので、それは例えば税金を投入しなければいけないということになる可能性が正直ございます。税金の投入が必ずいけないということでもありません。税金をここに使うのも一つの選択肢ですけども、現状の計画では税金投入はしないという市長さんの考え方、その辺の計画もどのように判断したらよいか、我々も心配としてこの1年間本当に数十時間、100時間ほど議論をして来 54ページ たかもしれませんけどもなかなか難しい所でございます。 今日は皆様方からご意見をいただきましたので6月には判断をしなければなりません。例えば、6月に賛成して、設計費は賛成したと、そして解体工事が始まってしまった。その後本予算は反対です、壊した後に反対というとその工事は止まってしまいますので、事実上6月議会は最初で最後の判断の機会だろうと。そのあとやるということであればずっとやっていかなければいけないし、止めるのであれば6月議会で判断をして止めなければいけないという事を想定しておりますので、議会としての責任も非常に大きいものがあると思っています。 今日いただいたご意見を参考にして、また議会での議論も進めまして、しっかり議論して6月議会に臨んでいきたいとこのように思いますので、大変今日はご参考になりました。 ありがとうございました。また今後ともよろしくお願いたします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも有り難うございました。それでは河村市長お願いします。 河村名古屋市長 それでは、長時間、ようおいでいただきまして、thank you very muchということでございます。竹中さんのビデオを始めてみたのですけども、感動しましたね。本当にワクワクする。名古屋がもの凄く魅力のある街になっていくということでございまして、皆さんにこれを訴えていかなければいけないけど、現在赤字なんですよ、名古屋城というのは。今までのままにしては赤字を垂れ流しててもええかと。 私は零細企業をやってきたものですから、とにかくちょっとでもいろいろなものを有効に使って利益を出して、皆さんの幸せを作っていくということで、生まれついて備えておりまして、だからそうするにはどうしたらよいかと、名古屋城、それはたくさんの人に来ていただくということです。たくさんの人に来ていただくためにはどうすれば良いかということで、僕は今回の木造は多分世界3大復元ということで、一つはポーランドのワルシャワの旧市街、もう一つはドイツのドレスデンの聖母教会の復元、それと3つ並び立つぐらいのものすごい価値のあるものなんです、これ、実は。 そこのところは私も名古屋に400年住んでいますけど、自信をなくして、やっぱりコンクリートになって、小さい時は写生会で小学校の時に行きましたけど、悪いけど、こんなこと言っちゃういかんけどね、なんかがっくりというかね、自信をなくしているんだけど実は詳細な実測図があって、世界にただ一つしかない寸分違わぬ歴史的建造物の復元ができる、そういう宝を皆さんが持つことができるんですよ、これ。それがまず一つ。 もう一つは、本当に地震が危ないです。0.14という驚くべき耐震性のIS値が低い。熊本は0.37です。小学校・中学校は0.6です。だから、一刻も早く手を打たないと。ここにいま竹中さんのを見ておりますが、取り壊しが半年ですね、これ。耐震をやるにしても僕はプロじゃないから確定的な事は言えませんけど、まず数年はかかると思います、これは。もし地下のケーソンに問題があった場合、これは上を壊さないともうできませんから、これ。 55ページ ですから、実際は耐震改修をやったら29億と言っていますけど、これは石垣は入っていませんので、石垣は竹中案の多い方で言うと40億ですから69億、プラスどれくらいかかるか分かりませんけど、それで40年ほどしかもたないというのはとんでもない税金の無駄遣いになる可能性が僕はあると思います。 皆さんの税金をちょっとでも有効に使うためには、ここで400年、1000年持つ名古屋の宝を作って、たくさんの世界の人に来てもらって平和のシンボルとして、そして400年後の子供に喜んでもらう。この空前のチャンスなんです、実は。このチャンスを失ったらいけません。ということを皆さんにお伝えしまして、ぜひ400年後の子供の顔を見ながら、1000年は持ちますよ、法隆寺は1300年ありましたから。絶対に耐震をやったところで色々なことでどうなるかわかりません、はっきり言いまして。平均40年しかもたない、これは平均でですね。ですから、そういう風にならないように、僕も67ですけど、今この時代に少しでも税金を有効に使って、未来の子供たちにかけがえのない名古屋の宝を残して、みんなで名古屋の郷土愛です。名古屋を愛する、名古屋の街を、そういう名古屋の街を作っていきたいということでございます。 以上でございますが、ようおいでいただきまして、thank you very much。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 有り難うございました。これをもちまして名古屋城天守閣の整備、市民向け報告会を終了いたします。なお、今回熊本地方のきまして大きな地震が発生致しまして、まもなく1月が過ぎようとしていますが、いまだに多くの皆様が避難生活を余儀なくされていまして、被害者の方々には大変過酷な状況が続いております。また、熊本城の様子をテレビなどで見ましてもかなりの被害を受けておりまして、私どもといたしましては一日も早い復興を願うばかりでございます。 そこで、名古屋市といたしましても熊本の復興をお手伝いすべく、今日の会場の入り口に熊本城復興の募金箱を設置させていただいております。お帰りの際、趣旨にご賛同いただける方は、是非、ご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 また、本日は名古屋城の整備の概要についてスライドを活用して説明させて頂きましたが、その概要をまとめた資料を入り口に置かせていただいております。ご興味のある方はお帰りの際にお持ち頂ければ幸いです。 本日は誠に有り難うございました。どうぞ、お帰りは気をつけてお帰りください。 終了 56ページ A名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会 西文化小劇場 記録(平成28年5月11日) 1.開会 市長あいさつ・市会代表あいさつ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 市民向け報告会の予定についてですが、まず初めに名古屋市長、そして名古屋市議会議長より挨拶をさせていただきます。その後、名古屋城天守閣の概要について映像をご覧いただきます。次に、名古屋城天守閣の整備の概要について、職員及び提案者であります竹中工務店様からご説明をいただきます。その後、会場の皆様からのご意見等をお伺いいたしまして、終了時間はおよそ午後8時30分頃を予定しております。 なお、本日の市民向け報告会の様子は、記録用資料として撮影させていただきます。また、本日報告会の様子は明日の夕方5時から名古屋市のホームページで公開する予定にしております。今日の5時からは昨日の様子がアップされております。そして、質疑部分につきましては、プライバシーのことに配慮しまして音声のみの掲載をさせていただきますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。 そして、今日もマスコミの取材が入っておりますので、ご了解いただきたいと思います。 それでは、開会に当たりまして、主催者を代表して名古屋市長の河村たかしよりご挨拶をさせていただきます。 河村名古屋市長 ようおいでいただきまして、thank you very muchということでございます。 なんと言ってもここは西区でございますので、お城の城下町そのものでございます。昔の名古屋、400年、ご承知のように尾張名古屋御三家筆頭でどえらい威張っていたんですから、昔は。吉宗にうまいことやられてなせませんでしたけど、本当のお膝元でございますので、いろいろご意見を賜りたいということでございます。 僕の方からちょっと言っておきますと、まず一つは、ちょうどと言いますか、熊本で地震がありまして、この前熊本の市長さんとお城の責任者の方にお見舞いを兼ねまして電話をさせていただきました。熊本城の事はテレビで見たでしょう。これを見てどうだということになりますので、私も直接電話をかけてみました。 まず、どえらいと思ったのはね、天守の建物、これはですね、まず耐震が悪い、2の2ということだけに注目しておりましたけども、耐震を測る数値というのがありましてIS値というのがあります。これは今の名古屋城で0.14です。熊本が0.37、半分以下です。熊本城の耐震力の名古屋城は半分以下、これ。 今、皆さんが住んでいる名古屋の小学校、中学校、これは子供さんがいるということで、生命に関わりがあるということで100%耐震改修をしておりますけれど、これは0.6以上です。名古屋城は0.14と、0.6の23%しかないんです、耐震が。ということがわかりましたというか、わかってたんですけど、2の2ばかり言っていたもので、だから、構造の専門家に聞きましたら「河村さん、これはびっくりするような低 57ページ い数字だ。聞いたことも無いですわ」ということでございまして、このままほかっておくと、地震ですので明日起こるか100年後に起こるかわかりません。これはわからんけど、ちょっとした大きい地震が起こったときに、建物が崩れてきたときに市長の責任を問われる事態ですよと言っておられましたので、それはちょっと頭に入れてもらわないといかんです、これは本当に。一刻も早く名古屋城天守の耐震力を増す事をやらないかん。そのためには、耐震改修ということでコンクリートで直すというのが一つあります。 それからもう一つは、後で竹中さんが説明してくれるけど、最新鋭の技術を使った木造化で今の耐震基準にきっちりやったやつを作るか、この2つですけど、私も本当にお願いしたいのは、いわゆるコンクリートで直したとしても今29億と言っていますけど、29億で40年しかもたないと、で、お客さんは増えません、これは。だいたい失望して減りますわ。「何やっとんだ!」言うことで。こうなる状況になります。で、29億だと言いますけどこれには石垣が入ってないです、これ、実は。石垣の下にあるケーソン、修繕という事は入っていません、これ。石垣は竹中案によりますと安くやって29億、全部をやって40億になっていますから、29+40で69億、それがもうちょっとかかる。 昨日、竹中さんと会ってどのくらいの期間がかかるんだと言ったら、「まぁ、2年か3年はかかるでしょうね」ということです。3年間、みんなあれですよ、入場ストップですよ、全部、耐震補強をやっても、危ないですから、もうすでに。ということになって、そんな事をやるより本当に税金の無駄遣いはいかん。今でも名古屋城は実は赤字なんです。30人も職員が居ますけど、だから、早く赤字状況を脱して、もっとようけの人が来てですね、名古屋市のためになって、そのお金を福祉に使っていくという状況にしないといかんです、これ。これが一つ。 それからもう一つは、名古屋城木造天守復興の意義ですが、これは何遍も言っておりますけど、昭和20年5月14日午前9時、B29によって焼けました。3時間だいたい燃えたと言われておりまして、有名な写真が後で出てきますけど、燃えてる写真があります。これは西区のキャッスルあたりから撮った写真じゃないかと思われますけど、あれは国会図書館で調べましたら戦争で7つ天守閣が壊れておりますけど、広島城や岡山城、和歌山、大垣などがありますけど、実際に燃えている写真があるのは名古屋城だけです。あれはうちの死んだおふくろも涙こぼしたと言っていましたけど、そういう涙の名古屋だったんですけど、ありがたいことに20年に燃えまして、昭和7年ですから13年前に図面を作っとってくれてですね、名古屋工業大学の人が中心になって、これ詳細な図面があります。何尺何寸何分ということで。今は姫路城が糞みたいに威張ってますけど、実は国宝のお城の戦前の第1号は名古屋城だったんです、私たちの街の、これ。第2号は姫路城でした。ということで、まぁそれも昭和5年にしておけてますけど、それもあって図面を作ってくれておりまして、今、世界で寸分違わぬ世界大戦で壊れた歴史的建造物が復元できるのは、なんと、皆さんの西区、この隣にある名古屋城ただ一つだと。 あと、戦争の復元で有名なのは、ドイツのドレスデンがあります。ヒットラーのいるところは英名軍が爆撃したわけですけど、この聖母教会復元というのと、これも世界遺産になってる、途中で橋を作ったもので凍結されてますけどね、それからポーランドのワルシャワの旧市街の復興、世界3大復興というとこの3つだと思います。ポーランドのワルシャワ、ドイツのドレスデン、それからもう一つは私たちの名古屋の西区のですよ、このすぐ隣の名古屋城の復興ですよ、これ。図面がある。寸分違わぬ復興はできませ 58ページ ん、世界では。名古屋城だけということでございますので、私はぜひこれを名古屋人の誇りにして、みんなでよう、最低400年は大事にしようやと、333年後に空襲で焼けました、これ。で、334年後に開くタイムカプセルを作って、みなさんの思いを詰め込んで、どういう事かというと、334年間今度は戦争がなかったと、私たちは戦争のない名古屋を作った、戦争のない日本を作った、平和のシンボルとしてね、本当に大事にしたと。みんなで掃除に行って、木だであまり雑巾掛けるといかんかわからんけど、みんなで雑巾をかけてね、都市のシンボルを大事にしようやと、もっと名古屋を好きにならんとみんなで。そのシンボルとしての意味がこの名古屋城天守の復元でございます。 最後、経済的な事を言いますと、お金のことは竹中さんの方で450億から500億と言っておりますけど、このお金は税金ではありません。税金は一円も使いません、これは。このお金はちなみにナゴヤドームと同じです、ほぼ。それからレゴランドもほぼ同じです、500億ぐらい。それから大ナゴヤビルジング、あれ500億です。大阪のアベノハルカスは1,300億です。何年持つと思います、みんな?名古屋城は最低400年、法隆寺は1300年もっていますから、ずっと大事に出来ますよ。それと誇りになりますよ、これ。 ということでございまして、是非、そんな名古屋城でございますので、後で説明がありますけど、入場料で返しますけど、またようけの人が世界中からきて、みんなで自慢にして、そういうお金で福祉も世界一の名古屋を作っていく、そういうことにしたいと思います。 まぁ、そんなところでございまして、是非、色々なご意見を賜りたいと思います。よう、おいでいただきまして、thank you for comingということでありがとうございます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は、市会議員の方々にもお越しいただいて行おります。市会議員を代表して、藤沢ただまさ名古屋市会議長からご挨拶を頂戴したいと思います。 藤沢名古屋市会議長  ご紹介いただきました議長の藤沢です。本当でしたら、今頃皆さんはお家でゆっくりしていただいて、中日ドラゴンズが連勝中でございますのでそれを観ていただく時間帯だと思いますけれど、今日はわざわざお出かけをいただきましてありがとうございます。  市長さんの熱烈な思いの後で喋るのは喋りづらいのでございますけども、実は名古屋市議会でもまだこの名古屋城をどうするかという事はまだ全然決まっておりません。議会の方でもこの1年間、委員会審議や本会議を通じて何十回と議論をしてきました。中には「耐震でいいんじゃないか」という方、あるいは市長さんの言うように「2020年の7月に間に合わせた方がいいぞ」という方、あるいは「2020年はあと4年しかないからちょっと慌てすぎだから、例えば2027年のリニアが来るから、その時に合わせて少し落ち着いてやったらどうなのか」というようなそれぞれの考え方がありまして、議会でもまだ考え方がまとまっておりません。 今、先ほどもお話がありましたように、アンケートをこれから市民のみなさん2万人の方にアンケートをしておりますので、そのアンケート結果を一つの参考にして、そしてこの1年間議論して来た事をまた一 59ページ つの参考にして、そして、昨日から今日も含めて市内5会場でこのような説明会をさせていただきますので、その時に出たご意見を参考にさせていただきながら、議会としてこの事業をどうするのかという事を最終的に判断する、その一つの参考にさせていただきたいということで、今日は仲間の議員とともにみなさんの思いを受け止めさせていただくということでお邪魔をさせて頂きました。 自民党の斉藤議員、減税から鹿島議員、共産党から岡崎議員、そして、民進党さんから土井議員、それぞれお越しいただいています。我々としてもそういった想いを受け止めてしっかりやって行きたいと思います。 ただ、この1年間の議論の中でいろいろな問題点が出たのですけど、一つは後ほど説明があると思いますが、入場料がいまは500円です。市長さんの案では名古屋市民の方は50円安くして450円ですけど、名古屋市民以外の方が1,000円という案が出ております。これもまだ決まっておりませんがそういった形でやっております。これから外国人観光客を増やしていこうという中で、それが良いのだろうか、これは一つの問題です。  それから、総工費は約500億円最大の場合かかると言われています。市長さんは先ほど税金を使わない、これはつまり入場料でまかなっていくから税金を投入することはありませんよというご説明です。それはそれでその通りですけども、ただ入場者数の予測というのがありまして、いまは年間170、180万人ぐらいの入場者が入っているのですけども、これがピークの時は2.5倍の440万人から450万人、そこら辺を良いと思うのですが、その後35年間は今の2倍の360万人位が35年間ずっと来るという試算のもとになっておりまして、果たして本当に35年間も360万人という数字が続くだろうか。もしここで仮に入場者数が1割減るとその1割分を入場料で賄いきれなくなるので税金を投入しなければいけないということになりますので、その辺がどうだろうか、そのようなことでいろいろな議論が沸き起こっているところでございます。 いずれにいたしましても、私どもも皆さんのご意見を参考にさせていただいて、良いものは良い、改めるべき点があれば改める、そんなつもりでしっかりした議論をしていかなければいけないということで今日はお邪魔させていただきました。 皆さま方の忌憚のないご意見を聞かせていただいて、参考にしてこれからの議会での議論を進めていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映 (映像の上映) 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 (資料説明) 4.優先交渉権者の提案内容 60ページ (資料説明) 5.質疑 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも有り難うございました。それでは、この後はただいまの説明を参考にしていただき、名古屋城天守閣整備につきまして幅広く皆様のご質問、ご意見をいただきたいと思います。 その前にもう一度会場の皆様にお伺いしたいのですが、アンケートが手元に届いているという方、もう一度挙手していただけますでしょうか。ありがとうございます。 それでは、ここで本日説明をさせていただく方々をご紹介させていただきたいと思います。 まず、河村名古屋市長です。観光文化交流局長 渡邊正則です。名古屋城総合事務所長 西野輝一です。名古屋魅力向上担当部主幹 舘雄聡です。名古屋城総合事務所主幹の渡邉達也です。 そして、先ほど技術提案の内容をご説明いただきました、株式会社竹中工務店様より、今日は総括代理人の■■■■さんにお越しいただいております。そして、主任技術者の■■■様です。同じく主任技術者の■■■■■様です。そして、主任技術者の■■■■様です。 また、本日は先ほどもご紹介させていただきましてように、名古屋市会から藤沢議長をはじめ経済水道委員会の委員の方々にもお越しいただいております。よろしくお願いします。 本日は名古屋城天守閣の整備に関わる課題や優秀提案の内容について、会場の皆様からご質問、ご意見をお伺いし、全体の質疑を終了した後、総括といたしまして藤沢議長と河村市長からコメントいただく予定にしております。どうぞ、よろしくお願い致します。 それでは、只今より質疑を始めさせて頂きたいと、予定の時間は8時10分をめどにしたいと思いますのでよろしくお願いします。そして、ご発言についてはできるだけたくさんの皆様のご意見をお伺いしたいと思います。これまでこうした会にお越しいただきまして意見など聞かせていただいてない方はご意見をいただければ非常に幸いです。そして、お一人3分以内で簡潔にご発言をいただきますよう、ご協力をお願いします。なお、2分30秒になりますとベルを鳴らせていただきますので、残り30秒で発言をまとめていただきたいと思います。また、時間の都合もありますので、3名程度の方にご発言をいただきまして、まとめて市からコメントをさせていただいて進めてまいりたいと思います。そして、手を挙げていただきますと私の方からご指名をさせていただきますので、その後係りの者がマイクをお持ちしますので、マイクを通してお名前とお住まいをおっしゃってからご発言をお願いできればと思います。 それでは、ご質問、ご意見のある方、挙手でお願いします。 市民A 名古屋の中川区から参りました、■■■と申します。 エレベーターについて取り外し可能であるとこちらの資料に載っておりますけども、あっても良いと思うという文言になっています。可能であるならあっても良いと思う。ただし、取り付けたイメージ図や絵があれば見せて欲しいという意見があったと思うのですが、もう一つ、木造復元する場合に名古屋城の鯱 61ページ が今の天守閣の物をという論調ですが、これを再利用するのか、それとも新しく作るのか、現時点での考え方がどうなのかという風に今資料に載っています。 それともう一つ、施行の工期のために夜間作業するようですが24時間を交代でやるという認識でしょうか。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。他にございますか。 市民B 中村区から来ました■■■と申します。私はあわてて作らなくてもいいと思うんですね。木造にすると、前に河村さんが江戸城を作られると木が集まらないとか言っているけど、江戸城を作るって皇居があるところにつくれるわけがない。今は熊本であんな被害をおって、熊本の石垣どうのこうのとものすごく問題になっているでしょう。 で、今、名古屋城の北側は石垣も崩れていますよね。で、平成16年から崩れているとなっているんですけど、未だに何も修復をされていなし、私しょっちゅう言っているんですけどね、名古屋城内堀の中に石垣が全部入っていますよね、崩れた石垣が。それで、今、竹中さんの説明では、天守閣ができたら石垣も修復するという風なことを言っているんですけど、新しくなったからと言って石垣が崩れていたらなにもならないし、まず石垣を修復する。崩れたら意味がないですからね。そっちを先にやってほしいですよね、石垣の方を。天守閣どうのこうのじゃなくて。天守閣は補強だけで結構だと思います。 で、エレベーターをつける、どうのこうのと言っているんですけど、それだったら現実的な現状は無いもので、その辺をちょっと考えてほしいんですわね。昔のまま、当時はないんだから。だから、特別木にこだわる、今の木でも今の機械で削っちゃったら昔の面影は全然ないですからね。私はそういうことを思っています。以上です。 市民C 中川区の■■■と申します。今、地球は森林被害が枯渇していて、特に木材とか大量に使うような木造天守閣なんて今やって良い時代とはとても私は思いません。そして、熊本で地震があったばかりで被災地は大変な生活、そして福島原発により被災者は未だに苦しめられている。日本中のいたるところで生活に苦しんでいる人がたくさんいる中で、名古屋だけこんな贅沢豪華な計画をやって良いとは私はとても思いません。 河村市長は名古屋の天守閣を2020年東京オリンピックまでにやれない事は無いだろうとおっしゃいますが、私に言わせればこれは「やってはいかんことだがね」、河村市長の好きな名古屋弁で言わせてもらうならば、やってはいかんことだよね、と言いたいです。この私の想いというのは、名古屋市民の皆さんの意見の大半を占めている。つまり、名古屋城天守閣は反対の声ばかりです。そうとしか言いようがありません。 62ページ 私が今言っている言葉は嘘か真かそれを示すためには、たかだか200人のアンケート、名古屋市の人口の100分の1にも満たないそんなちっぽけなアンケートで済ますのではなくて、この際選挙権を持つ方は住民投票でされたらいいんじゃないですか。住民投票することに河村市長は同意していただけますか。議員報酬の是非については、住民投票を行う、場合によっては住民投票も辞さないという河村市長の考え、これは非常に立派だと思います。でしたら、この名古屋城天守閣につきましても同様に住民投票をされるべきです。そして、その結果が反対の声が高い結果であれば、潔くこの計画はきっぱりと取りやめる、そのように方針転換をされることに同意していただけますでしょうか。それが2つ目の質問です。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。まず、最初の中川区の■■■様は、エレベーターについて取り外しが可能であるならあっても良い。木造復元の場合、今のお城の材料を使うのか、それとも全て新しく作るのか。それから夜間作業についてのご質問だったと思います。 次に、中村区の■■■様はあわてて作らなくても良い。名古屋城の石垣を先にやるべきではないのか。 最後に中川区の■■■様は、今の熊本のこうした状況の中、名古屋だけこんな計画を進めてよいのか。それは住民投票で民意を聞いてはどうかというご質問だったと思います。 事務局、いかがでしょうか。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■と申します。まず、エレベーターからご説明させていただきます。 エレベーターについては、まず■■■様の方からどの位置につくのかというお話があったと思います。今日、モニターに移せるような資料はご用意しておりませんけれども、我々の提案書をご覧頂けてると思いますが、そちらに大天守の平面図が載っておりまして、左側と右下にそれぞれ平面図があるのですが、こちらの右側のほうにエレベーターの位置を示させていただいております。規模としましては、今は4人乗り程度ということで計画しております。これは、先ほどお二方目の■■■様から「エレベーターは現代的なものなので木造にふさわしくないのではないか」というご意見をいただきました。これは今我々も悩んでいるところでありまして、本当にエレベーターが必要なのか、不要なのかということもあるのですけども、今4人乗りというものは小さいものですので、木造の加構の梁をなるべく切らない位置に設置させていただこうということで小型の物を。健常者の方は階段で上っていただいて、どうしても車椅子の方に対してご利用いただければということで、最低限のものということでご提案をさせていただいております。 このあとご議論、市民の皆様や学識経験者の先生方のご意見を取り入れながらあった方が良いか、無い方がお城らしいというのか、姫路城にはエレベーターがありませんので、それにエレベーターをつけろという議論もあまり聞こえてはおりません。その辺の議論をさせていただければということで、今は計画ということで考えております。 名古屋城総合事務所 渡邉主幹 63ページ 名古屋城総合事務所の渡邉でございます。宜しくお願いいたします。木造復元にあたって鯱はどうするんだといったお話ではないかと思います。今の鯱につきましては提案の中では新しいものを作っていくといった提案をいただいているところです。ただ、今当然ながらお城に付いている鯱について、今後、新たに作っていくのか、またその鯱自体を新しく木造復元した場合についてはどうしていくのかといったことも今後の検討を踏まえながら考えていきたいと思います。 竹中工務店 ■■氏 今、現状を提案の中で示している金シャチについては、史実に忠実な形で新しい、過去の史実に忠実な金シャチの提案をしておりますが、全体工費の縮減というお話もございましたので、VE提案としては現状の修復をされた金シャチを再利用するという案も提示させていただいておりまして、今後協議の上、どちらを採用するかは決定していきたいと考えております。 それから、先ほど工期の中で24時間やりますかというお話がありましたけど、私どもがいただいた工程は2020年の7月に天守閣の木造復元を完成するという課題でございます。その中で、私ども建物を作る側としては、時間を有効に活用して木造復元をしていきたいと考えております。   その中で、例えば土壁の乾燥とか、必ず時間が必要な部分もございますので、部分的には一部の工程について、夜間作業も考えて限られた時間を有効に使って木造復元をしていきたいと考えております。 名古屋城総合事務所 渡邉主幹 石垣についてのご質問があったかと思います。今現状、石垣につきましては建物自体、今のお城はケーソンという基礎で持たせている状況でございます。したがいまして、石垣には力が加わっていないといった状況でございます。 現状の北側部分などはがれているじゃないかといったお話もありましたが、現状は今回木造復元をやっていくにあたって、やっていくと決まりましたら石垣についての調査も実施しながら、その石垣の調査をした結果を踏まえながら今後石垣の対策をどのようにやっていくかといったことも踏まえながら検討していきたいと考えている所でございます。 名古屋城総合事務所 西野所長 それでは、3人目の方の「今、これをやって良い事なのか」、「住民投票にしてはどうか」というご質問でございますけども、名古屋城の天守閣につきましては、昭和34年に再建したものでございます。これにつきまして今は老朽化が進んでいるということ、それから耐震性が低いという問題が御座いますので、放置することができないという状態でございます。そういう中で耐震改修工事を行うという考え方もございますけども、一方で名古屋城は文化財でございますので、文化財を保存・活用していくという考え方の中で復元というものがございます。 名古屋は城下町でございまして、まさに名古屋城というのは名古屋の街のもとになったものでございます。これが戦争で天守閣または本丸御殿が焼けましたけども、昭和実測図など精密な図面が残っている。 64ページ 史実に忠実に復元できる他には無い城であるということで、やはり、名古屋市民の一つのシンボル的なものとして木造で復元するという事は非常に意義のあることではないかというふうに我々は考えまして、今、木造復元という事を検討しているということでございます。 そういう中でアンケート、先ほど、数が出たかと思いますが、2万人という多くの方を対象にアンケートをさせていただいて、民の皆様のご意見をお聞きした上で方向性を考えていきたいと考えている所でございますので、宜しくお願い致します。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、その他のご質問はございますか。挙手でお願いします。 市民D 私は幅下から来ました■■■と申します。私の地区は名古屋城ゆかりの旧名で言うと鷹匠町や塩町とか台所町という名古屋城にまつわる町名があったのですけども、今現在は幅下という新しい町名になって、非常に寂しい思いをしているわけですけども。 それから、今日のお話で竹中工務店さんの素晴らしいアイデアと工期、いろいろなことを勘案して木造で復元ができるということですので、ぜひ、やっていただきたいと思います。 それから、3番目の方が言っておられた石垣と木造の建物とは並行してやるんですね。並行してやりますからおっしゃっていたような、石垣の問題は解決すると思うんです。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。その他にご質問はございますか。 市民E 私は西区在住でございますが、ライターをやっております。基本的には建替えなければしょうがないという状況だろうということは分かってきましたので、その意味でどうすれば良いかという話で考えれば良いかなと思います。耐震補強するのか、それとも建て替えるのかという話ですが、実際に木はおそらくこの先どんどん手に入らなくなると思いますから、世の中としては今建て替える以外に手はないと思います。今やるしか要は無いだろうという事はよくわかります。 もう一つ確認したいのは、今現実に木はあるのでしょうか。そこが一番聞きたいところです。戦国時代も木がなくて、どこかのお城を潰して建て替えることがよくありましたけど、本当に今は木があるのでしょうか。先々木はなくなるんじゃないか、その辺を聞きたいです。 それから、一番重要なのは今回予算がずいぶん大きくなっていますけども、それを市長は税金を使わないと言っているわけですが、その場合すべて入場料でまかなうとすればその計画に関する具体例があまりにもないのではないかと思いまして、金シャチ横丁くらいしか話がないですね。そのようなプロモーション的な部分での強みを何も展開してないまま、収入があるか、ないかという話ばかりしてもしょうがない 65ページ で、具体的なプロモーション計画、これが必要ではないかと思います。 それからもう一つ別の話ですけども、いっぱい木が生えていますが、石垣の上とか、これは本丸とは関係ない、本丸御殿とは関係ないですけど、石垣の上に木が生えているのは今現場はありますが本当はないんですよね、あれは。そういう意味で、あれを切った方が現状のものになるので、あれを切って使うとかそういうことはできないかとか、そういう事ができないかと思って。 それは置いておいて、一番キーになりますのは金銭的な部分の展開、これをうまくやればお金をかけずにやれるということも試算で言っていらっしゃると思いますが、それを是非やってもらいたいですし、そうやって復元することが市民の文化レベルを上げていくことではないかと思います。熊本城も放って置いて復興だけに力を入れればいいという話じゃなく、復興させるために熊本城を造り直そうかと言っているわけですから、文化レベルという部分では名古屋に新しい木造のものが復興する、造り直すという事は非常に良いことだと思いますので、その部分でお金の話をもうすこし教えていただきたいと思います。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございます。それではもう一方いらっしゃいますか。 市民F 西区から参りました■■■■ですけども、市長にお聞きしたいのですが、以前名古屋市役所が国の重要文化財に指定になるということで一生懸命やってみたのですけども、同じ話として大阪城は昭和9年に建ちまして、今は国の登録文化財になっております。名古屋城もあと30年ぐらいあのまま改修で我慢すれば指定文化財になるのではないかと思います。 それともう一つ、今、本丸御殿が公開されていますけども、肌で触れるというのは言い方が悪いのですけども、手にも触れられないような現状ですね。各所に係員がいて「触らないでください」と言っています。同じものができたときにあちらも触られないようなことになってくると、何のための見学になるのかと、それに年間160万人の人を入れてボランティアで全部監視するのかなと、本丸御殿と同じようになるのかなという心配ですけども、その点だけお願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。最初の幅下の■■■様は、天守閣と石垣は並行してやるから石垣の問題は無いのではないかというご質問だったと思います。 次の2番目の西区の方は、基本建て替えなければいけないということは分かってきたが、木材が入らないのではないか、その木が今あるのかという質問と、それから予算で税金を使わないということだけども、今の提案の中ではプロモーション計画が見えてこない、必要ではないか。そして、石垣の上の木は本来無いものではないか、そして復元というのは市民の文化的レベルを上げることになるのではないかというご意見だったと思います。 そして、3人目の方は市役所は国の重要文化財に、大阪城も登録文化財になっているんだから名古屋城 66ページ も30年ぐらいすれば文化財になるのではないか。それから本丸御殿の公開方式を見ると天守閣を建て直した時の公開の仕方が心配だということだったと思います。 竹中工務店 ■■氏 それでは、石垣と木造復元を並行にやるのかどうかというお話ですが、竹中工務店の方から、今回名古屋市様から私どもに頂いた課題は、天守閣の木造復元と天守閣周辺の石垣の修復・修繕を一緒にやりなさいという課題を頂いたと思っています。たまたま現状の名古屋城は、石垣には荷重をかけない状態で作られていまして、今後そのような形を踏襲する中で並行してできないかというお話をいただいて、それに対するアイデアを出させていただいたと考えております。木造天守閣につきましては2020年7月までに完成させ、石垣の修復についてはその後数年をかけて実施していくという提案をさせていただいております。 2つ目の質問ですけども、「木はあるのか」というお話がございました。私どもも今回のこの技術提案に参加させていただくときに一番危惧したのは、木材、特に大径の国産材があるのかという事を非常に危惧しましたので、これは有力な木材問屋さんと調査いたしまして、実はかなりの木材は貯木されている。といいますのは、直径が1メートルに近いようなヒノキ材というのは、ある意味銘木と呼ばれる範囲に入るわけですけども、やはり数は少ないのですけども流通している。また、それをこのような工事に役立てるためにストックされている方も居るということを確認しまして今回の提案に参加させていただきました。その中でやはり集まらない可能性があるということ、それから非常に価値の高いものですから他のいろいろなプロジェクトとの取り合いになったときに価格が高騰して調達できない可能性もありましたので、一部の部材につきては現在外材を使うということで提案をさせていただいております。 ですが、まだ私どもは優先交渉権者ということで受注した訳ではございませんが、いろいろな木材業界の方から「私どもの山にやる木はどうか」というお話はずいぶんいただいておりまして、これはプロジェクトにあたって色々なところからご協力をいただけるものと考えております。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 二人目の方の質問で、予算が大きくなっている、それを入場料で賄うとするとプロモーションが重要なんだけど、どういった計画を持っているのかというご質問だったと思いますが、ご案内のように確かにその通りでございまして、今、私どもの計画の中では入場者数について360万人ほどの入場者数を確保しているという計画を立てております。 現在170万から180万でございますので、約2倍の入場者数を確保しなければいけないと考えておりますが、当然、その入場者数にするためには天守閣だけではいけないと思っております。そのために、平成24年12月に改定したところですが、名古屋城全体整備計画というものがあります。その整備計画に基づいて順次進めていくことで名古屋城全体の魅力を高めていく、そういったものを広く情報発信することによって名古屋城の魅力も高まるのではないか。あと、現在名古屋城の中では名古屋城進出街道、名古屋めしを皆さんに食べていただけるような企画も催しておりますが、非常に好評でございまして、前年と比べても入場者数は伸びております。そういった魅力的な企画を継続的に季節に合わせていくことが非常に 67ページ 重要なのではないかと思っています。 今年から私どもに観光文化交流局を設置いたしました。これはなぜそういったものを作ったかというと、名古屋市は暮らしが豊かということで、名古屋市を今後どのような形で売り込んで行けば外からお客様が来ていただけるか、そういった事を戦略的にやっていくことが必要なのではないかと考えておりまして、現在、私どもとしてはプロモーションを戦略的に進める事を考えております。そういった中で名古屋城を一つの柱として考えておりますので、そういった計画の中でも位置づけていきたいと考えています。 実際に名古屋城につきましては、「行ってよかった日本のお城ランキング」というものが民間の方の調査でありますが、その中では20位以下のランク外です。ただ、実際の入場者数については第4位ということで、非常に今後伸び代がある、魅力さえわかっていただければもっとお客さんが来ていただけるのではないか、ということを考えておりますので、決して360万人という数字は難しい数字じゃない。今後、天守閣を中心として魅力を高めていくことによって入場者数を確保できるのではないかと考えておりまして、そういった部分につきましてもまだ具体的な戦略はありませんが、きちんと作ってやっていくことが非常に重要かなと思っております。 名古屋城総合事務所 西野所長 3番目の方の質問でございますが、市長にというお話でございましたが、市長は最後総括的なコメントをいたしますので代わりにお答えしたいと思いますけども、大阪城が登録文化財ということで天守閣になっております。そのようにしたらどうかということでございますけども、大阪城につきましては、コンクリートは寿命があります。100年持たないと言われていますけども、大阪城を持たすために中性化の工事をやっているということがございます。ただ、この工事をやって結果、何年長持ちするのかということが実は科学的にはっきりしないという状況がございますので、これを行うのがどれだけ効果があるか、なかなか見えないところがございます。 そういうことを考えますと、名古屋城についてはさきほどもお話しましたが、図面が残っているということで史実に忠実な復元ができる唯一の城である、そういうところがございますので、そういった観点から木造復元という方向で考えられないかというふうに検討しているところでございます。それから、本丸御殿は現在木造復元をしておりますが、手も触れることができずご迷惑をおかけしているということでございます。 復元、これは文化財でございますので、文化財を劣化させないために我々としてはいろいろ気を遣っていく必要があるということで、いろいろご不便をかける面もあろうかと思いますけども、そういったところも運営の中で我々も工夫・研究をしながらできるだけ文化財を保ちながらできるだけ利便性の高い、そういう運用は今後とも心がけていきたいと考えておりますので宜しくお願いいたします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 まだまだご質問、ご意見もあろうかと思いますが予定時間となってしまいましたので、質疑につきましてはこれをもちまして終了させていただきたいと思います。 68ページ 6.総括コメント(市長・市会代表) ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、最後に、本日の報告会につきまして、藤沢議長、河村市長からご感想をいただきたいと思います。まずは藤沢議長、よろしくお願いします。 藤沢名古屋市会議長 大変貴重なご意見をそれぞれいただきましてありがとうございました。 私ども、皆様方から出たほかに、例えば史跡でございますが、今の名古屋城の中も特別史跡ということで、これは解体をするにしても新しく作るにしても文化庁との協議ということもございまして、本丸御殿の時なども文化庁との協議に一年や一年半かかっているということもございます。 今回もかなりタイトなスケジュールの案になっておりますので、文化庁との協議ということについてもスムーズにいくのだろうか、文化庁の許可が得られるのだろうかということについて、私ども文化庁へ何度も出かけたりしておりますけども、その辺についても若干危惧を持っております。 いずれにしても、熊本の地震もあって若干状況の変化もございましたので、今日いただいたご意見をもとにいろいろなご意見をまとめて議論していきたいと思っています。 これは昨日の説明会でもお話をさせていただきましたが、6月議会が6月中ごろから始まります。そこに名古屋城に関する議案や予算の提案がされることになっております。先程の説明でもありましたが、スタートしますとしばらくして天守閣の解体工事も始まるということになりますので、6月議会で最初は賛成したけど途中で変更になりやはりやめたということになると、天守閣がなくなって終わってしまったというわけにはいきませんので、やはり名古屋市議会としては、賛成するのであれば6月議会からきちんと賛成して全面的にバックアップをしてやっていく。仮に、反対するということになれば途中でというわけにはいきませんので、6月議会できちんと意思表明をして「かくかくしかじかなので反対です」という事を表明しなければいけないと思っています。 そういう意味では残された時間もあまりないのかなと思っていますので、私どもも市民の皆様のアンケートあるいはこの説明会でもご質疑、そういったものをふまえてこの1年間、2年間議論してきたことを踏まえて、しっかり我々も勉強させていただいて6月議会に臨んでいきたいと思っております。作るのであれば良いものを作らなければいけません。かといって変に将来の世代に負担を残すようなことにもなってはいけません。そのへんの見極めをしっかりと議会として判断していきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。 今日は、貴重なご意見、ありがとうございました。 河村名古屋市長 それでは、ありがとうございました。まず、思ったのは昨日もそうですけど、竹中さんのCG、これは素晴らしいですね。あんなものが本当に残せたら、見たこともないですよ、あんな建物は。木材で。本当 69ページ に名古屋の誇りでどれだけ400年後の子供さん達が喜ぶか。すごい財産ですよ、これは。世界中からものすごい人がやってくる。確実ですよ、これ。 先ほど私に質問がありましたので言っておきますけど、名古屋市役所は重要文化財、愛知県庁と一緒になりましたけど、名古屋城の天守閣は先ほど言いましたように、IS値は0.14ということでむちゃくちゃ低いんですよわ、これ。昨日も竹中さんが「こんなに低いとは、びっくりしました」ということで、まぁ、名前も言っていいというので言いますけど、中部大学の片岡さんという構造の専門家ですけど、「見たこともない数字だ」と。特に、昔は5階ですけど今は7階になっています。7階のところは窓が多い、それから屋根がある、大変重いらしいです。あれは。ということで、「もう、河村さん、すぐにもやらないと市長の責任が生ずる可能性がありますよ」と。170万人来ていますからね。 だから、そこら辺をよく考えておかないと私も市長として「ゆっくりやればいい」なんて言ってられないですよ。僕、はっきりと学者に言われましたから、これ。 ということでございまして、市役所の話とは全然違うんです、これが。だから変えないといけないということになると、やっぱり税金の無駄遣いをなくすということなのであって、先ほど言いましたように、29億円といっても石垣などのお金は入っていませんから、耐震の29億には。竹中さんは同時にやってくれますけど、全部直すと40億円、足して69億円、だいたい40年ぐらいしか持たない、お客さんは全然来ない、お客さんは減るでしょう、私が思うに、失望によって。だから、もっと市の宝を造って次の世代にちゃんと残して行かないかん。と思いますよ、私。 それから、ドイツやポーランドは第二次大戦でぶっ飛んだやつ、レンガを1個1個積んで、あそこでもあったんですよ、新しくしようと。だけど、民族の誇りと言いますか、自分たちの歴史に対する誇りというのがあってですね、復元していったんですよ、みんな、これ。だから、その持つ意味というのを、名古屋の街に対する愛情ですよ、深い、それ。これを皆さんで次の世代に引き継ごうじゃないですか、これ。と思いますよ、私は。だから、是非、ここで次の世代が喜んでくれるお城を残しましょう、これ。ということでございます。 ようおいでいただきまして、thank you very much。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも、ありがとうございました。それでは、これをもちまして名古屋城天守閣の整備、市民向け報告会を終了いたします。なお、熊本地方におきまして大きな地震が発生し、まもなく1月が過ぎようとしております。いまだ多くの方々が避難生活を余儀なくされ、被災者の方々には大変過酷な状況が続いています。また、熊本城の様子をテレビなどで見ますとかなりの被害を受けておりまして、私ども名古屋市としましては1日も早い復興を願うばかりでございます。 そこで、名古屋市といたしましても熊本の復興お手伝いすべく、出入り口のところに熊本城復興の募金箱を設置させていただきました。お帰りの際、趣旨にご賛同いただける方はご協力のほど宜しくお願い致します。 また、本日、名古屋城の整備概要についてのスライドを活用して説明させて頂きましたが、その概要を 70ページ まとめた資料を入り口に置かせていただいておりますので、ご興味のある方はお帰りの際にお持ちいただければ幸いでございます。 本日は誠にありがとうございました。それでは、みなさん、お気をつけてお帰りください。有り難うございました。 終了 71ページ B名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会 港文化小劇場 記録(平成28年5月12日) 1.開会 市長あいさつ ・ 市会代表あいさつ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 お待たせいたしました、みなさん今晩は。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。 ただいまより、「名古屋城天守閣の整備〜市民向け報告会〜」を開会いたします。本日の司会進行は、私、名古屋市観光文化交流局名古屋魅力向上室室長の田頭が担当させて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。 名古屋市では、名古屋城天守閣の整備に関する市民アンケートを現在行っていまして、無作為に選ばせていただきました市民2万人の方々にアンケート用紙を送らせていただいております。今日、お越しになった方々の中にアンケートが届いているという方、いらっしゃいますでしょうか。ありがとうございます。それでは、今日の報告会を参考にしていただきまして、ご記入いただければと思います。 それでは始めに、本日の市民向け報告会の予定についてご説明させていただきます。まず初めに名古屋市長、そして名古屋市議会議長より挨拶をさせていただきます。その後、名古屋城天守閣の概要について映像をご覧いただきます。次に、名古屋城天守閣の整備の概要について、職員及び提案者であります竹中工務店様からご説明をいただきます。その後、会場の皆様からのご意見等をお伺いいたします。終了時間はおよそ午後8時30分頃を予定しております。 なお、本日の市民向け報告会の様子は、記録用資料として撮影させていただきます。また、本日報告会の様子は明日の夕方5時から名古屋市のホームページで公開する予定にしております。なお、プライバシーに配慮いたしまして、質疑部分につきましては音声のみの掲載をさせていただきますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。 そして、今日はマスコミの取材が入っておりますので、ご了解いただきたいと思います。 それでは、開会に当たりまして、主催者を代表して名古屋市長の河村たかしよりご挨拶をさせていただきます。 河村名古屋市長 はい。それでは、ようおいでいただきましてありがとうございます。 まず、率直にいきますと、ちょうど熊本のテレビがよく流れていまして、お城の石垣、天守の方も瓦が傷んだと流れておりますので、それと比べてどうかなとみなさんも思っておられると思いますので、このことについてちょっとお話を。  私も熊本の市長さんと熊本城の所長さんにお見舞いをしまして、電話ですけどね。「まぁ、どうですか」というお話をしました。一つは、「ぜひ、応援しますから熊本城の復元に、名古屋は名古屋でかねがね木造というのは私らの夢で」というお話で、どう言われたかというと「それは本当に励みになりますので、是 72ページ 非、やってください」と、「力を合わせて熊本城も一緒にやりましょう」という返事でございました。 じゃ、熊本城と比べてどうかといいますと、まず天守閣ですけども、天守が実はとんでもないことがわかりまして、耐震診断というのがありますけども、耐震診断2の2という大枠だけを言っていたもので、あまりそれ以上細くやりませんでしたけど、IS値というのがあります。これは熊本城が0.37、名古屋城は0.14です。名古屋市の小学校、中学校は耐震性能を完備しておりますけども100%、これは0.6です。だから、名古屋城というのは熊本城の耐震性能の半分以下ということで、名古屋の小学校、中学校、全国的にそうですけどこれも23%になるかな、0.6と0.14、それほどの耐震性能しかないということで、これは名前を言ってもいいよと言われたので言いますけども、中部大学の片岡先生という構造の専門家中の専門家の方ですけど、この前お話をしておりましたら「驚くべき数字だ、0.14は。見たことも無い数字だ」ということで、「一刻も早くやらないと、耐震対策を。これは市長の責任問題が生じますよ」と言っておりまして、今日は竹中さんもお見えになられて、竹中さんと何日前かな、2日、3日、話をしておりました。竹中さんも「ものすごい低い数字だね」という数字でございます。 特に、昔の建物は5階ですけどいまは7階で、一番上のところがなぜこんなに低いかというと調べた方がお見えになりまして、窓が多い、それと天井がものすごく重いらしいです、あれは。ということで、私、市長としましては一刻も早く、これ。200万人近い人がお見えになりますね、これは。学校がなぜ耐震改修をやるかというと生徒の命が危ないからです。同じことでございますので、一刻も早くやらないと。 耐震改修をするにはどうしたらいいかというと、一つは後で説明がありますけど、竹中案の木造、これは耐震性能を完備しておりますので。木造で行きますと大体名古屋城は8000トンではにゃあかと言われてます。コンクリートのやつが。木造だと竹中さんの話ですけど、4000、半分ぐらいということでございますので、木造の方がはるかに耐震性はええということでございます。 それから石垣ですけど、石垣はいろいろな説がありますけど、まぁ、どの部分が壊れたかはありますけど、石垣は実は建物がありますけど、その下は名古屋のやつはケーソンでコンクリートの塊で別に支えているんですね。石垣には荷重がかかっていない。熊本も10本の杭を打って、そこにコンクリートを入れてそれで支えているということでございまして、実は、石垣と天守の建物は別の構造体になっております。名古屋の石垣については、濃尾震災が明治24年にありまして、これが内陸型では最大級と言われて、マグニチュード8という地震におきましても名古屋城の石垣は壊れておりません。加藤清正が作ったやつです。壊れていない、という状況でありまして、別に後で説明がありますけど竹中さんは竹中さんで同時に全部直したら40億、そうでない場合は29億ということで石垣のメンテナンスもするということでございます。 耐震補強は29億と言っていますけど、これは石垣のお金が入っておりません。竹中さんの案で行きますと40億、少しだけは29億ということでそれを足さないといけない。ケーソンに対するメンテも耐震案に入っておりません。これは、平均で40年ほどしか持たないということでございまして、じゃあ、造ってお客さんを集めるかと言ったら全然増えません。僕はかえって減ると思います。失望して。 やっぱり、これも竹中さんですけど、3日ぐらい前に「耐震改修にどのくらい時間がかかるね」と言ったら「2年から3年かかるんじゃないか」ということで、2年から3年、全部ストップになります。耐震 73ページ の場合。だから、私はそんなことをやっと、とんでもない税金の無駄遣いになりますので、これは。そんなことより木造でできるだけ竹中さんの案をやってですね、税金の無駄遣いがないように、ちゃんとそのー稼げるというか、そういう建物を作ってようけの人に来てもらった方がはるかにええということが一つ。 もう一つは、危なて、ええって、もうちょっとゆっくりという事はできません。わしは悪いけど市長として言わせていただきます。これは責任がありますから、来る方の安全を保つのに、ということ。 もう一つは、名古屋城の天守、木造の意義ですけど、これはよう言っておりますけど、本当に図面がありましてですね、これ、図面が、空襲の前の。昭和20年5月14日午前9時焼けたんですけど、333年間大事にした天守が焼けた。その13年前に図面を作っておりまして、国宝1号はこの名古屋城だったんです、戦前は。2号が姫路城です。大変立派な建物だったんです。それだけの図面がありまして、幕末の金城温語録というのもありますけど、寸分違わぬ、これ。世界で多分一つです、実測図がある、「多分」とちょっと入れないかんですけど。まぁ、世界で多分一つ、ただ一つの寸分違わぬ戦前の復元ができる、そういう文化的な建物になるということでございます。ですから、名古屋の皆さんで自慢を造って、自分らの400年、あとの子供たちに「ええものを残しただろう」言って、ものすごい人が来ると思います。耐震改修やっても全然なんともなりません。そういうことでございます。 もう一つ、経済的な事を言っておきますと、今言いましたように、竹中案ですと450億から500億となっていますけど、ちなみにナゴヤドームも同じ値段、大ナゴヤビルジングは500億、それから港のレゴランドも500億ということでございまして、皆さん貧富の差が激しいで、どえらい金みたいに見えますけど、銀行にクソみたいに金が余っておりまして、今はですね。で、名古屋が投資しないと銀行はその分借りる人がいないからみんな東京に行ってしまうということで、税金は使いません、これは。税金を稼ぐ方の建物になるということでございます。耐震診断をやると税金を使う方に行きます。こちらの方が税金を稼ぐ方の建物になるということですから、そこのところをお間違いのないようにしないといかんです。 ということでございまして、また後でいろいろな質疑があると思います。まぁ、是非、竹中さんの案も出てきますので、見ていただきましてご議論いただくと、まぁ、とにかく、400年後の子供たちのことを思ってちょうよ、本当に、これ。そう思ってもらわないかんですよ、本当にこれ。そういう気持ちでご意見をいただければと思います。まぁ、そういうことで今日はthank you very much。 藤沢名古屋市会議長 皆さんこんばんは。ご紹介をいただきました名古屋市会議長の藤沢でございます。 私は議長という立場と同時に、この名古屋城の事を審議する経済水道委員会のメンバーの一人でもありまして、今日は市民の皆さん方の思いがどのあたりにあるのかということで、意見を聞きたいということでお邪魔をさせて頂きました。 同じく経済水道委員会から今日は岩本議員、鹿島議員が参加をさせていただいております。皆さん方の意見をいろいろ聞いて参考にさせていただきたいとこのように思いますので、宜しくお願い致します。  この1年間この経済水道委員会で名古屋城の天守閣木造復元については、何十回と何十時間にも渡りまして、様々な角度から議論をしてまいりました。よく「藤沢さん、木造化ところで決まったの?」と聞か 74ページ れるのですが、まだこれは決まっておりません。 今日、これから説明させていただくのも、やるとしたらこういった案を元にやったらどうだという案の案と言いますか、それを説明させていただくということでまだ決まっておりません。最終的には6月議会でいろいろな形で判断をするということになると思うのですが、私ども議会としてはのちほど説明もありますけれども、例えば、市長さんは先ほどいろいろお話をされましたけれど、例えば、2020年の7月までにやるのが良いのか、あるいは市長さんは耐震化してもダメだという話ですけど、例えば、耐震化した方が良いのか、あるいはやるにしても2020年の7月に拘らずに、例えば、アジア大会の誘致をされるということでございましたのでアジア大会に合わせるとか、あるいはリニア新幹線が開業するときに名古屋のアピールとしてやる、そういった選択肢もあるのではないか。耐震のことおっしゃっていますけど、もし本当に危ないとするとこれは明日からでも入場禁止しないといけないということになるのですけど、例えば、そういった開業時期の問題、それから入場者数、市長さんは税金を使わないという話、確かに税金は使わずに入場料でまかなってやるという事は間違いございません。市長さんの言う通りなのですが、ただ、入場者数がどのくらいかという見積もりで後ほど説明が出てくるのですけども、例えば、向こう35年間にわたって360万人ぐらい、今の倍ぐらいの人がずっと35年間にわたって来るという設定になっています。その360万人が1割少ないということになるとそれだけ入場料が入らないということになるとその分だけ税金で補填をしなければいけないということになるので、その入場者数の見積もりが適切なのだろうか。 あるいはこれは特別史跡ということで文化庁との協議、許可が必要ですけども、例えば、今造っている本丸御殿のときは1年とか1年半をかけて文化庁との協議が行われておりますけれど、今回もそれがもし同じぐらい1年半ほどかかるということになると、2020年の7月の完成に黄色信号というか、レッド信号が点ることになる。そういった様々な観点から私どもは議会でいろいろな審議をさせていただきました。名古屋市議会でもまだやるのが良いのか、やらないのが良いのか、やるとしたらいつやるのが良いのかという事は、正直言ってまだ議会でも確定しておりません。先ほどから申しあげました今日の説明会、あるいは2万人の市民の皆様にアンケート送らせていただいておりますので、そのアンケート結果、そういったものを元にしてこの1年間議論してきた事を積み上げて、最終的に名古屋市議会として市長さんや竹中さんの案に賛同して「一緒にやろうよ」ということなのか、「いやいや、ちょっと待ってください、ここは改めさせてください。こういう風に変えましょう」、あるいは「耐震診断、耐震改修をするんだよ」ということになるのかという事を決めていくという作業でございます。  そんな意味で、今日私どもも皆様方の意見を聞かせていただいて、今後の審議の参考にさせていただきたいと思っておりますので、忌憚のないご意見を聞かせていただきますようにお願いをさせていただいて、お出かけいただきましたことに感謝を申し上げまして議会を代表してのご挨拶に代えさせていただきます。 どうも、ありがとうございます。よろしくお願いします。 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映 75ページ (映像の上映) 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 (資料説明) 4.優先交渉権者の提案内容 (資料説明) 5.質疑 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は名古屋城天守閣の整備にかかる課題や優秀提案の内容について、会場の皆様からご質問、ご意見をお伺いし、全体の質疑を終了した後、総括といたしまして、藤沢議長と河村市長からコメントをいただく予定としております。どうぞ、よろしくお願いいたします。 それでは、只今より質疑を始めさせて頂きたいと思いますが、時間は午後8時10分をめどにご質問、ご意見をお受けしたいと思います。また、ご発言についてはできるだけたくさんの皆様から頂戴したいと考えております。特に、これまでこうした会にお越しいただき、まだご意見などお聞かせいただいていない方、特にご意見をいただければと思っております。 また、お一人様3分以内で簡潔にご発言いただきますようご協力をお願い致します。なお、2分30秒になりますとこちらの方でベルを鳴らせていただきますので、残りの30秒で発言をまとめていただきたいと思います。また、時間の都合もありますので、3名の方のご発言をいただいた後、市からまとめてコメントをするという形で進めてまいりたいと思います。 そして、手を挙げていただきますと私の方から指名をさせていただき、係りの者がマイクをお持ちしますので、マイクを通してお名前とお住まいをおっしゃっていただきましてからご発言をいただければと思います。 それでは、ご質問、ご意見のある方は、挙手をお願いしたします。よろしくお願いします。 市民A 私は千種区に住んでいる■■といいます、よろしくお願いします。 まず、一つ目ですが、お城の再建・整備はもとより、その前に世界に打って出る名古屋市として何を中心に考えておるか。もちろん、伝統や過去の歴史を大事にして、さらにそれを発展させることが僕は必要ではないかと。世界に打って出る都市としてどのようなビジョンを持っているかということについてお尋ねしたいと思います。 2点目として、天守閣を再建した場合の経済波及効果がちょっと過小評価ではないかなぁという気がします。今のこの時代、海外からの人がもっとたくさん見えるのではないかと、そういう事を思いますとこの辺の経済波及効果をもう少しシビアに、ちょっとこれからの世界の流れを見ていただいて、ちょっと計 76ページ 算して市民にわかりやすく説明していただけるとありがたいと。とりあえずこの2点でございます。よろしくお願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。その他にご意見をございますか。 市民B 東区から来た■■■と申します。収支計画と入場者数見込みについてお尋ねします。資料の26、27ページについてですが、これらはどうやって決めたのかということをお尋ねします。市議会の委員会の議論を聞いていますと、局長はこの入場者数に関して根拠があると、自信があると言っていらっしゃるようですが、よくよく聞いてみると姫路城が3.1倍来るからということしか言っていないようです。3月10日、14日の経済水道委員会では、田辺市議が収支計画を立てる際は検討委員会を立ち上げて専門家に見てもらってコンサルを入れて作るのが正式なやり方ではないかと繰り返し述べています。これらをもししていなければ議会軽視ではないでしょうか。 さらに、お客さんが来るというのであればアンケートをしたのかということですが、実際にアンケートを取ったという事を私は聞いたことがありません。 史実に忠実な復元をしているはずの本丸御殿ですが、いまは工事中で当時2倍ぐらい来るのではないか、220万人ぐらい来るのではないかと言われていたのですが、現在170万人程度。実際に私の知り合いで名古屋城を英語で案内をするボランティアをしている方がいますが、本丸御殿を案内してもなぜか感動したという声は聞こえてこない。一番ビックリするのは、本丸御殿は150億かけているんですというと全員がびっくりする。という風に聞いております。このような生の声を聞いて入場者数見込みを立てているのか、ということが非常に不安です。 先ほど、藤沢議長も言われていましたが、入場者数見込みがちょっとでも外れると赤字になってしまい税金投入してしまう。具体的に1割減でも平成81年には34億円ほど赤字になってしまう。5割減だと425億円もの赤字になる計算にもなります。これは500億円の名古屋城というのですが、管理運営費なども含めると914億円の事業です。こちら、港区を走るあおなみ線も当初税金を使わないという計算だったのですが、残念ながら予測の22%しか走っておりません。それで税金投入をされているのはご承知の通りだと思います。 これらを踏まえますと、もう一度きちんとした事業予測を算出してやるのが筋ではないでしょうか。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それではもう一方居ますか。 市民C 77ページ 熱田区からまいりました■■■と申します。私は、木造の復元に大賛成です。なぜなら、最近の名古屋城に行ってきたのですが、先程の方もおっしゃられていた通り、外国人の観光客が大変多いと感じたからです。外国に対してのPRとしては本物であるというのがものすごくインパクトが強いと考えております。 尾張名古屋は城でもつと言われておりますが、私は名古屋城に残念ながら誇りを持つことができておりません。それは鉄筋コンクリートで常設のエレベーターがあり、中に入ってしまうと現代の建築であり普通のビルと変わらない、そういう風に思ってしまったからです。是非、木造建築をしていただいて、本物の名古屋城を見てみたい、そして自分の子供や孫の世代に見せていきたいと考えております。 そこで熱田区か来ましたか、熱田区には本物である熱田神宮があります。名古屋城も本物にしていただくと大きな2つの観光名所ができると思いますが、今回、観光文化交流局が立ち上がったということで、名古屋の魅力を発信するということで、名古屋城の魅力は今回の木造建築ができるとすごく向上すると思いますが、名古屋全体の魅力を発信する上で何か秘訣があれば教えていただきたいと思います。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。最初の千種区の■■様は、世界に打って出る名古屋市としては何を中心として考えているのか、そのビジョンが知りたい。そしてもう一つは、名古屋城の木造再建に伴う経済波及効果が過小評価ではないかというご意見とご質問でした。 東区の■■■様は、今回の収支計画、入場者見込みがどうやって決められているのか、その根拠は何かという事、それから実際に名古屋城に来られている方の生の声を聞いているのかというご質問、それから事業額が914億円かかるのではないか、その額についての評価というご質問だったと思います。 そして、熱田区の■■■様は、名古屋城の木造再建は大賛成、特に外国にPRというのは本物であることが大切だと。ですから、現在の鉄筋コンクリートの城には誇りを持つことができない、本物を見せたいということ。それから、熱田神宮というのは本物だけどもそれも含めて名古屋の魅力を、新しくできた観光文化交流局がどうやって打ち出していくかという質問だったと思います。事務局はいかがでしょうか。 名古屋城事務所 西野所長 ありがとうございます。ご質問いただきましてありがとうございます。 まず、私からは、■■さんのご質問と■■さんのご質問についてコメントをさせていただければと思います。名古屋もこれから世界に打って出る、名古屋をアピールしていくという意味で、まさに名古屋はモノ作りのメッカといいますか、そういうところでやってきておりましたけども、もっと交流といいますか、多くの方に名古屋に来ていただく、そして名古屋多くの方に知って頂く、そういった観点でより名古屋をアピールしていくことが必要だろうというような考えの下でこの4月から観光文化交流局が出来たということもございますので、いろいろと戦略を練ってシティープロモーションを図っていく、そういう風なことを考えております。  そういうなかの一つの大きな要素と言いますか、一つの事業としてこの天守閣の木造復元があるのではないかと。今までの説明の中にありましたように、設計図、いわゆる昭和実測図がしっかりと残っており 78ページ ますので、史実に忠実な復元ができるほかにない天守閣であるという事ですから、そういった事を世界に向けてアピールしていく、こういったことが今後の名古屋をもっと交流が盛んな都市となっていくために非常に大事な事ではないかと考えておりますのでよろしくお願い致します。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 それでは、私からは千種区の■■さんの2つの質問、経済波及効果は過少じゃないかというご質問にお答えさせていただきます。 私どもとして今100億円と説明させて頂きましたが、その100億円はどのように計算したかと言いますと、まず、最低どのくらいの経済波及効果があるのか、これくらいは絶対あるだろうという数字を出させていただいています。それはどういった形で計算したかと言いますと、入場者数が平年で360万人にはなると、だいたい今の倍増はするだろうという時に、今より比べると186万人増えると見込んでおります。 その際に、現在日帰りの観光客の方が市内で消費する平均消費額それを割り出しまして、その平均消費額を186万人が増加した場合、どれだけ名古屋市内で消費していただくか、その額から総務省が経済波及効果を計算するときの簡易計算ツールを出しておりますので、それに当てはめるとだいたい100億円ということになっております。今は日帰り観光客の方でしか算出しておりませんので、例えば、泊りとかそういったものも見込むともう少し見込むことができるのですが、現在のところは日帰り観光客の方だけで算出しております。 2つ目、東区の■■■様から収支計画や入場者数の見込みの考え方はどういう形で見込んでいるのかというご質問に答えさせていただきます。入場者数につきましては、先程委員会の方で御覧になられたということで、■■さんにとっては繰り返しになってしまうかもしれませんが、先程も説明させていただきましたように、私どもとしては今回の入場者数を見込む際に、名古屋城に直接影響のある要因だけを算出させていただきました。例えば、来年度は本丸御殿の第2期公開が始まります。30年度になりますと本丸御殿が全面公開される、あるいは金シャチ横丁という形で名古屋飯などのお土産が楽しめるような、そういったものが開業されます。32年には天守閣が木造復元する、そういった増加要因に対しまして他都市の城郭の状況ですが、例えば、本丸御殿が第1期公開したときには名古屋城ではだいたい10%ぐらい入場者数が伸びました。あるいは、先ほど金シャチ横丁の話をしましたが、残念ながら熊本城は震災の影響を受けていますが、熊本城にも金シャチ横丁のようなお土産物を売る施設があるのですが、そういった施設ができたときに約10%入場者数が増えました。そういった他城郭の増加率を名古屋城に当てはめるとこのくらい期待できるだろうということから数字を出させてもらっています。 一方で、当然のことながら減少要因といたしまして、天守閣を閉鎖したときには姫路城が大改修をしたのですが、姫路城も天守閣を閉鎖したときには50%よりも下回っておりますし、あるいは天守閣が出来た時も徐々にはブームが縮小するだろうということでそういう減少要因を見込まして、35年度以降は360万人になるだろうと今考えております。 先ほど、専門家の方にこういったものを見てもらったのかというお話がありましたが、全体の収支計画、管理運用費などを算出する際には、一応、公認会計士の方にご相談させていただいております。あと、本 79ページ 丸御殿の話もありましたが、2倍の220万人になるのではないかというお話があったのですが、こちらで2培と見込んでいるのは30年以降全面公開したときに2倍になるだろうということで220万人と見込んでおります。先ほど、昨年度174万人ですが、順調に伸びてきておりますので、220万人はそれほど期待できない数字では無いと私どもは思っておりますし、私どもが360万人と考えているのも名古屋城天守閣が木造復元した場合についても今と比べて2倍ですので、そういった新しいものができたときにはそれくらいの入場者数は十分に見込めるのではないかと考えている所でございます。当然、名古屋城はこのまま360万人を続けられるかというと名古屋市としても努力していかなければいけないと思っています。それにつきましては、入場者数を確保するためには天守閣だけではなく、今、名古屋城の全体整備計画を作っております。そういった整備をと一つ一つ進めていくことによりまして、名古屋城全体の魅力を高めます。そういったことを広く情報発信することによりまして、お客さんも引き続きリピーターとして来ていただけると思っていますし、現在、この春名古屋城では名古屋城老舗街道という名古屋飯を味わっていただけるような企画もしております。それは非常に好評でございまして、昨年度の同時期と比べると多くの人手を集めております。そういった魅力的な企画を継続的に実施し、名古屋市としても汗をかくことで市民の方に飽きられない季節ごとの魅力的な企画をすることによってお客さんを維持できるのではないかと。 名古屋城は、「行ってよかった日本の城ランキング」では20位以下です。ランキングに入っていないのですが、入場者数だけで見ますと第4位です。魅力を高めて皆さんに好きになっていただければ非常に伸びしろの高いお城だと思っています。そういったことで名古屋城の魅力を高めることで十分に入場者数の確保ができると現段階では考えているところでございます。以上でございます。 市民B 入場者数について相談した専門家はいるのか。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 先ほどご説明した公認会計士に、入場者数も含めて相談させていただきました。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 今日は、竹中工務店様にもお越しいただいておりますので、提案内容や建設についてのご質問もいただければと思います。それでは、次の方は居ますでしょうか。 市民D 天白から来ました■■■と申します。まず、天下の竹中工務店さんがやるということですからそれなりに信用がありますけど、例えば、東京オリンピックまでに間に合うのか、素人的に考えると大丈夫か、これから木を切って乾かせて間に合うのか。 それから、はじめは区の時にも出たのですけども、僕はもともと運動家ではないんだけど、270億から400億という案があったら今回は500億になっていて、もしやりだした時に東京オリンピックなどを見て 80ページ いてもどんどん上がっていくので途中でやめられないということがないのかということが心配になる事と、それから、凄い映像でそれなりに思ったのですけども、これを税金は使わずにやると言っているけども、もしこれが何十年か後には借金でやるわけだから、家を建てるときにローンでまるまるお金は税金を使わずにローンを返している形があったときに、それと地震や何かでボロボロになったときに借金だけ残らないかとか、そういうことを思っています。 それと、入場者がどうだという話がありましたが、答えからの逆算で一生懸命作ってみたという感じで、僕は気の毒な感じがして、上からの命令でやっているのかなと、これは違うのかもしれませんけど、本心で思っていればいいのですけど、答えからの逆算の計算だったら机上的にはできると思います。本当にそう思っているのならありがたい、本当ならいいのですけど誰が責任を持つかということですよね。僕なんかが30年後死んでいると思いますけど、子供や孫に借金だけ残しちゃって、私も1度ぐらいは行こうと思うんだけどこの計算を見ていると毎年300万人ぐらいがずっと続くという話があるけど、1回ぐらい行くと思うけど、今名古屋市は200万ちょっとかもしれませんけど、だんだん減っていくと思う、増えるかもわかりません。全体的には減っていくのに少なくとも市民は一人ぐらい行くということになると、たぶん方法的には学校の生徒を強制的に行かせるというふうになっていくのではないかなぁと、答えから合わせる感じがあって、だから市会にも頑張ってもらって、さっきから話があったのは市長さんはやるという決定で進んでいるようだけど、市会はいろいろなことを考えてやろうとしているから市会は頑張って欲しいと思います。 それと責任を持ってほしいと思うんですよ。給料がどーとかこーとかよりももっと大きなことだと思いますから、給料がどーとかこーとかよりも30年後に今みたいにとりあえず500億がどうかわからないけど、どんどん修理もしていかなければいけないとなれば何千億、1000億くらいになるのかもしれませんけど、すごい不安なんですよ。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 そろそろまとめていただけますでしょうか。 市民D では、さっきの人みたいなインテリと違いますので、その辺のオッサンが来ただけですけど、それとすごく少なくてもっといっぱいかなと思って随分前から僕は待っていたんだけど、盛り上がりがあるかどうかということも思うんです。 それからね、さっきの本丸御殿の分についても公債か何か出ているんですか。それから、アンケートが来ない人はこなかったということですよね。本丸御殿なんかも色々造っているけども。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 すいません、申し訳ございませんが、ありがとうございます。次の方お願いします。青いシャツの方どうぞ。 81ページ 市民E 熱田区から来ました■■■と申します。僕もこの木造建築に関して賛成です。というのは、僕は一昨日双子が生まれまして、女の子ですけどその子たちを連れて、今の名古屋城だとコンクリート建築ということもあって魅力が薄いと思います。その中で歴史に忠実な名古屋城ができることによって、子供たちにきちんとした歴史を、本当に戦前から建てたもの、国宝第一号だった頃の名古屋城を見せてあげられるという本当に貴重な経験をさせてあげられる。そしてこれがまた400年という事は、自分たちの子供が孫に、ひ孫にということで継承していくという貴重な財産になると思うので、僕は賛成だと思います。 質問は、現状、いろいろなものが名古屋城の中で展示されていると思いますけど、自分の子どもは女の子なのでなかなかお城に連れて行くと言っても大きくなると魅力がなかなか伝わらないと思うので、展示物や内装のものでどんなものがあるのかを具体的に教えていただければと思いました。以上です。 市民F 東区の■■■■といいます。質問というよりは意見になりますが、私は名古屋市の公立の保育園、小学校、中学校を通った子供を育てています。市長からは400年後の子供の事を考えてと言われましたが、是非、今の子供たちの事をもう少し考えていただければと思っています。 耐震か改築かということで、お城に関しては改築が良いのではないかと市長は選択をされていますが、同じ頃にほぼ造られたであろう名古屋市の小中学校はすべて耐震で先延ばしで改築されることなくみんな老朽化した校舎の中でがんばって勉強しています。保育園が足りないという問題が起きていて、保育園を作るということで待機児童が居なくなったと言っていますが、10年ほど前私が公立保育園で父母の会長をやっていたときに、名古屋市では公立の保育園はこれからは一切増やさない、統廃合していくという方針が出され、実際に私の子供が通った保育園は統廃合され閉鎖されて。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 すいませんが、今日はお城の提案内容についての説明会ですので、主旨にあった質問をお願いできますか。 市民F 前提が長くなって申し訳ありませんが、ですので、主旨にあった質問で行くと一応思っているのは、税金を投入されないということですが、今の説明では税金が投入されるのではないかという不安が拭い去れません。その際に、現在の教育費や保育費が節減されていくのではないかという不安を強く感じています。360万人もの人が今後35年間も入場するとは到底思えず、現在このタウンミーティング等にも税金が投入されていると考えますので、ぜひ、もう少し教育や保育の方を重要視するような政策を続けていただければと思っています。お願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 82ページ どうも、ありがとうございました。まず、天白区の■■様ですが、東京オリンピックまでに本当に間に合うのか、木材などのことを含めると本当に間に合うのかどうか心配だと。それから、東京オリンピックの会場例など見ると、建設費の変動について心配だと。それから、もう一つは、今後市民の数も減っていったりする中、入場者数が減っていって借金だけが残ったりしないか、そういう心配があるというご質問だったと思います。 次に熱田区の■■■様からは、木造再建は大賛成だ、ちゃんとした歴史を子供に見せてやることができる。将来、孫、ひ孫に継承していく事は財産だと思うが、一つ教えて頂きたいのは展示物がどうなっていくのかということだったと思います。 そして、3人目の■■■■様ですが、税金が投入されるのではないかという不安がある。そして、そういう税金を使うことによって教育費などが減っていくのではないか、その辺はどうなのかというご質問だったと思います。 事務局、いかがでしょうか。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■でございます。まず、今回のプロジェクトの木材の調達について間に合うのかというお話がございましたので回答させていただきます。 私どもは、今回のプロジェクトに応募するにあたり、やはりご指摘の通り名古屋城に必要な長尺の大径のヒノキ材等が本当に入手できるのだろうかというのは提案のポイントだと考えまして、いろいろな専門の木材問屋さん、そういう業界の方々と打ち合わせ、調査をいたしまして、そうしますとその中にはこのようなオブジェクトに対しての木材を収集している方もおられまして、長尺の大径材を保管しているということも確認しておりますし、また、現状、私どもは優先交渉権者でしかございませんが、いろいろな山の持ち主さん等から「うちの山の木材を」という形で提案もいただいておりまして、木材の収集は可能だと思っています。しかし、一部の木材は長尺で大きな部材ですので調達が不可能な可能性があるものについては、今回、外材の一部利用ということも含めてトータルプロジェクトの竣工に対して木材の調達が障害になって間に合わないことがないようにという形で提案をまとめております。 よろしくお願いします。 名古屋城事務所 西野所長 それでは、まず、■■様のお話で、収入見込みの話を先ほどさせていただきまして、それの信憑性はどうかということかと思いますけど、実際に姫路や熊本の例から整備をした時に実際に伸びている。そういったものを参考に出させていただいているということが基本でございます。ただこれがずっと長い期間続くかということがございますけれども、やはり先程も申しましたけれども、名古屋城は唯一史実に忠実に復元ができるといいますか、戦争で失ったものを忠実に復元していく、そういう事を広く世界にアピールができる非常に特徴のあるものである。また、名古屋というのは城下町ですから名古屋のシンボル的なものであり、また市民のみなさんの心に溶け込むと言いますか、そういうもので市民の誇りになるものだと 83ページ 思いますので、今後、長きにわたって市民の皆様からも応援していただいて多くの方にアピールをする。それとともに役所としても運営を工夫するなどして入場者数をきちんと確保するように努力していく、そういうことが大事だろうと考えております。 それから、■■■様のほうのご質問で、展示物でございますけども、今、名古屋城天守閣、これは博物館施設でございます。ですから、この中には古い刀剣や鎧、本丸御殿にありまして避難させた障壁画、重要文化財になっている物、そういったものを展示したりとか。また、子供さんが江戸時代を感じてもらえるような体験型の展示とか、そういったものがございます。木造で復元いたしますと、今、別に展示収蔵庫を作る計画といいますか、すでに設計に入っておりますので、そういう展示収蔵庫の中で展示をやっていく。木造に復元しますと天守閣自体は天守閣そのものをご覧いただく、そういう風なことになろうかと思います。 それから最後に■■■■さんのご質問ですが、学校は耐震なのにこれはどうなのかということですが、学校は耐震改修をしてしっかりとした校舎にして長く使いながら、しかし教育環境としてはきちんと守っているのかと思います。ただ、天守閣につきましては、これは元々木造でできていたものでございます。これは名古屋城という文化財として復元するかという事を検討しているという事でございます。 我々の考えとしては、強くアピールできる、アピールしていくことで多くの方に来ていただいて税金を投入せずに復元ができるように、そういうふうに進めていきたいと考えているところでございますので、ご理解をお願いいたします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、予定の時間が過ぎてしまったのですが、最後にもう一言だけ、特に若い方のご意見はいただけないでしょうか。 市民G ありがとうございます。熱田区からまいりました■■■と申します。ちょっと遅れてきたので同じ質問だったらもうしわけないのですが、私は個人的な意見として木造復元は大賛成で是非やって頂きたいと思っています。理由としては、他県から来た友達や知り合いが来た時に、正直、観光という面において連れて行く場所がないと思っています。食べ物が名古屋飯ということで先行していますけど、やはり連れて行く場所ということで今まではなくて、やはり本物、おそらく名古屋人の誇りになる名古屋城を建設していただくということに大賛成です。誇りを持って連れて行く場所ができる、そういうことが大切ではないかなと思います。あくまでも意見ですが思っております。 私の質問ですが、先ほど本物ができたときにどのようにアピールしていくのか、具体的ではなかったのでもし今お考えであれば本物ができた場合にどのように世界に、国内もそうですがアピールをしていくかということでお考えがあれば教えていただきたいと思います。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 84ページ ありがとうございます。熱田区の■■様からは本物ができたときにはどのようにアピールをして行くのか、その具体的な政策を聞きたいということだったと思います。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 具体的ではないかもしれませんが、今、なぜ2020年7月を目指しているかというと、その時は東京オリンピックが開催される、非常に千載一遇のチャンスである。その時は多くの世界からお客さんがおられますので、そのチャンスをとらえて先ほど名古屋城の所長も説明をさせて頂きましたけれども、史実に忠実に復興できるなかなかない唯一の施設だと、そういう本物性をアピールすることが一番大切なことかなと思っておりますので、2020年7月の機会を活かしていきたいと思っております。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、予定時間も大幅に過ぎてまいりましたので、質疑についてはこれで終了させていただきたいと思います。 6.総括コメント(市長・市会代表) ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 最後に本日の報告会につきまして、藤沢議長、河村市長から感想いただきたいと思います。まずは藤沢議長からお願いします。 藤沢名古屋市会議長 まずは皆さん、今日は色々なご意見をいただきましてありがとうございました。 今日お越しいただいた皆さんに言うことではないのかもしれませんが、若干会場の空席も目立つ状況にあります。これは、皆さんもお忙しいし、だからこそ我々議員、市長が大犠牲という形でやらせていただけるという部分もあるのですけども、私は名古屋のシンボルを作ろう、市長さんも言っています。シンボルを作るのであれば市民の皆様方に受け入れてもらう。あるいは市民の皆様方から熱望されてできるという形をとることによって盛り上がりもできるし、愛着も湧くし、来場者も増えるのではないかと思います。 そういった中で今日は3回目の説明会ですけども、残念ながら空席がどこの会場も目立つところがありまして、盛り上がりという点ではまだまだ欠けているのかなというところが懸念として感じられると思っています。いずれにしても、行政が作って「できたよ、これはシンボルだよ、みんなで大事にしてね」というのでは今一つパンチに欠けるというか、市民の皆様方から「ぜひ造るんだ、みんなでやろうよ」という形になるように、やるのであれば私自身はそういう仕掛けも作っていくということが必要なのではないかと思っています。その辺も大きな課題の一つだと思っています。 最後に、これはどの会場でも申し上げていますが、6月議会が6月半ばから開催されますけども、6月議会に関連する議案が提案されることになっています。基本設計やそういったところから始まるわけですが、途中まで進んでやっぱりやめたというのは無駄遣いというかもったいない部分もありますし、あるい 85ページ は今の天守閣を解体し始めて途中でやめたと言って天守閣がなくなったというのでは困るので、やはり議会としては6月議会で進んでいくのか、一旦立ち止まるのか、止めるのかという事をきちんと大きな判断をしなければいけない。それは6月議会が大きな節目になるのだろうと思っております。 今日いただいたご意見、あるいは市民アンケート、これから寄せられてくると思いますけども、2万人の方に発送した市民アンケートをもとに、この1年間の議論を振り返りながら私どもも6月議会に向けて再度勉強していきたいと思いますので、またそれぞれメールだとか、そういったものが各党にもございます。行政にもございます。また議員それぞれもメール等も持っておりますので、色々なご意見を寄せていただいてそれを参考にしてやっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 今日はどうもありがとうございました。 河村名古屋市長 今日は、ありがとうございました。thank you very muchということでございますが、とにかく竹中さんが作りましたコンピューターグラフィック、あれはいつも言いますけどどえらい綺麗ですね、あんな建物見たことないですね。当然ありません、世界に一つもないです。あんなものができたら本当に400年後の子供さんたちは今の僕達の世代に本当に感謝してくれると思いますよ。すごい宝があると。だから、非常に僕たちはラッキーなんです。図面があるということです、これ。他には残念ながらありません。 世界3大復興とそのうち名前が出るのではないかと思います。一つはポーランドのワルシャワの旧市街があります。あれは地域ですけど、第二次大戦で壊れたレンガをみんなで積んで作っていく。外人はああ言うものに物凄く熱心なんですね、これ。これは世界遺産になっています。 それからドイツのドレスデンの聖母教会の復元、これもレンガを積んで作っていくというのは大変なエネルギー、文化のシンボル、民族の誇りです。 それと多分もう一つあるのが、名古屋城だと図面があるから。私も400年名古屋に住んでいますけど、ガキのうちから名古屋城に行くと小学校の時に写生会に行きましたけど、やはり自信を失っているんですよ、はっきり言いまして。そんなに立派なものかと、これ、ということなんですが、実は全然違ってものすごく立派な世界にただ一つしかない寸分違わぬ復興ができる建物だということです。 だから、ぜひ皆さんでこれをやって、先ほど奥の方が言いましたけど、わかりますよ、小学校、中学校は耐震補強してるのに、なぜこっちだけ耐震補強しないのだと。それは何故かと言ったら小学校、中学校の建物と名古屋城の図面がある天守閣は全く意味が違う。そこのところは自信を取り戻してもらわなければいけないということなので。 やはり同じ名古屋に住んでいる者としてね、この名古屋城天守閣をやらなかったら、わしが言ったらいけませんけど、あとどうします、これ?東京と京都の差を。下手すると名古屋はただの乗換駅になってしまいますよ。残念だけど、こんなこというのは。そういう中で、せっかく目の前に宝がありますので、ぜひ、みんなで盛り上げていきたい。盛り上げるよりものすごい人はきますわ、びっくりしますから、あんな建物ができたら、これ、ほんとに。 大阪のUSJ、ハリーポッター、あれは1,350万に来ています。まぁ、あれがどうだと言ったらいけませ 86ページ んけど、名古屋城の天守閣を持つ価値、戦争で焼けたものを皆で復元していったという価値のすごさですよ、これ。それを盛り上げて熱田神宮なんかありますから、それだけじゃなくて楽しいのは名古屋は戦争でいったん無茶苦茶になった街だけど、今や東京が糞みたいに威張っていますけど、実は日本で一番産業の力で金を稼いで国に上納している街は名古屋市です。そういう復興のシンボルにすれば子供さんたちにも喜んでもらえるし、「じいちゃん達、ええものを残してくれたな」と「本当に良かったわ」という風になると思います。 耐震改修は絶対にいかんですよ。何にもなりません、これ、本当に無駄遣いのシンボルです。お客さんは減りますよ。どういう魅力があるのかと、ダラダラではありません、私は強く皆さんにお願いをしているんです。是非、名古屋人としての誇りを皆さんで作ってもらいたい、一緒に造りましょうと、400年後のためにと。 まぁ、そういうことでございます。お願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも、ありがとうございました。それでは、これをもちまして名古屋城天守閣の整備、市民向け報告会を終了いたします。なお、熊本地方におきまして大きな地震が発生し1月が過ぎようとしていますが、いまだに多くの方々が避難生活を余儀なくされていらっしゃいます。そうした被災者の方々には大変過酷な状況が続いております。また、熊本城の様子をテレビなどで観てもかなりの被害を受けており、私どもとしましては1日も早い復興を願うばかりでございます。 そこで、名古屋市としましても熊本の復興お手伝いすべく、帰り口のところに熊本城復興の募金箱を設置させていただきました。お帰りなさい、趣旨には賛同頂ける方はご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 また、本日名古屋城の整備の概要について、スライドを活用して説明させていただきましたが、その概要をまとめた資料を入り口に置かせていただいておりますので、ご興味のある方はお帰りなさいにお持ちいただけると幸いです。 それでは、本日は誠にありがとうございました。お気をつけておかえりください。ありがとうございました。 終了 87ページ C名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会 緑文化小劇場 記録(平成28年5月13日) 1.開会 市長あいさつ ・ 市会代表あいさつ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 お待たせいたしました、みなさん今晩は。本日はお忙しい中、たくさんのみなさんにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。ただいまより、「名古屋城天守閣の整備〜市民向け報告会〜」を開会いたします。 本日の司会進行は、私、名古屋市観光文化交流局名古屋魅力向上室室長の田頭が担当させて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。 まず、本日の市民向け報告会のスケジュールについてご説明させていただきます。初めに名古屋市長、名古屋市議会議長より挨拶をさせていただきます。その後、名古屋城天守閣の概要について映像をご覧いただきます。次に、名古屋城天守閣の整備の概要について、職員及び提案者であります竹中工務店様からご説明をさせていただきます。その後、会場の皆様からのご意見等をお伺いいたします。終了予定時刻は午後8時30分頃を予定しております。 なお、本日の市民向け報告会の様子は、記録用資料として撮影させていただきます。また、本日報告会の様子は来週月曜日の夕方5時から名古屋市のホームページで公開する予定にしております。 その他マスコミ各社の取材も入っておりますので、ご了解いただきたいと思います。 それでは、開会に当たりまして、主催者を代表して名古屋市長 河村たかしよりご挨拶をさせていただきます。 河村名古屋市長 それでは、よう、おいでいただきましてありがとうございます。thank you very muchということでございます。 時間もありませんので、この前家のテレビで熊本のお城の石垣と天守閣の瓦が落ちてくるところをよう映しておりますので、まぁ、熊本の市長さんに電話ですけど電話しまして、熊本城の所長さんにも電話しました。市長さんにはお見舞いと「応援しますせ」という話の中で、「名古屋は名古屋で、かねて私からするとこれは悲願でございますけど、木造化を進めております」と言ったら、熊本の市長さんは「どうぞ、励みになるからやってください」と、励みになると言われました。 あと、「こっちもやらないかん、大変なもんで、一緒に力を貸してください」という市長さんからのメッセージでした。 それで、熊本との違いといいますか、要するに石垣とお城があるわけですが、同じところは加藤清正建設の社長が作ったということです。ただ、名古屋城の場合、石垣だけ作って、清正建設の社長は帰ってきますけど、向こうは本当にちゃんと作ったということでございますが、天守の建物だけを見ますと、これはビックリする数字がわかりまして、後ででてきますけど、耐震強度といいますか、地震に対してどれだ 88ページ け強いかを調べているんです。名古屋は平成22年だったかな、22年に調べてるんですけど、2の2ということで、どえらい悪いという事は分かってたんですけど、実は血液検査みたいな数値ですが、生のデータだけど、これが0.14というのがあって、普通はわかりゃせんもんで、わしも、これ。なんのこっちゃと思っておりまして、これは名前を言っても良いというから言いますけど、これは中部大学の片岡先生、いわゆる構造の専門家ですけど、この人に言ってもいいと言われたので言ってますけど、話を聞いたらこれはどえらい、僕も見たことないような驚くべき数値だと、要するに地震に危ないということですわ。熊本は0.37、名古屋城は0.14、熊本城の半分以下。後は数字で見ますと小学校、中学校の校舎を耐震改修していますけど、これは子供さんの命が危ないからこれは0.6ということになっております。「片岡さん、どう言ったらいいの?」と言ったら、「要するに、名古屋市がみんな耐震をやりましたと、小中学校の、これ。それの23%しかないと言えばわかるんじゃないの」ということでございまして、皆さんに言いたいのはこれは市長としていわないかんのだけど、まぁ、ぎょうさんの人が来ますから、これ。200万人弱ぐらいの人が今でも来るわけです。だで、ゆっくりやる言うのはダメですよ、もうこれ。 早くやらない、特に一番上の階、一番上今だと7階です。本物だと5階、あそこはものすごい。なんでか言うと、窓が多い、あそこは。それで、上の屋根がどえらい重たいらしいですわ、あれ。ということでございまして、万が一事故が起こると市長の責任を問われる可能性が言われるぐらいの建物ですよということでございますので、それはちゃんと頭に入れておいてちょうよ、これ。 そこをわかってないと全然これ話になってこんのです。 それとあと石垣が熊本は崩れておりますので、まず石垣をやったらどうだという話ですけど、石垣の強度もいろいろありますけど、名古屋城の石垣というのは建物には全部下にケーソン、コンクリートの塊があってそれで支えているんですわ。石垣の上には載っていないんです、重さが。 熊本城も10本のコンクリートパイルみたいなものが、穴を掘ってコンクリートを入れてそれで支えていると言ってます。だから、別々になっております。 後で竹中さんから説明がありますけど、それでも竹中さんは同時に安くやれば20億、全部石垣をやると40億の見積もりが出ておりますけど、で、やっていきますので、先に石垣だけやるというのは×、この前テレビでいろいろなことを言ってたけど許せんで、本当に。建物をやらないかん、建物を早く、という状況だということです。 これが熊本の状況との比較。 もう一つは、昨日、実は、素直な感じなんだけど、港区でね、「河村さん、小学校、中学校は耐震改修するじゃないか。それでいいじゃないか。それでなぜ名古屋城も耐震改修でいかんの?」という人がおって、これが一番素直な感覚ですわ。 何でか言いますと、小中学校の校舎と名古屋城の天守閣は全く意味が違うということがわかってないといかんですよ、これ。本当に。 どういうことかというと、空襲で燃えたのが昭和20年5月14日午前9時という話でございますけど、要するに、ありがたいことに、戦前の城郭の国宝第一号は姫路城じゃないですよ、名古屋城だったんです、これ。1600年代に大阪城も江戸城も燃えていますから、江戸時代にわたってこんなでかいお城は名古屋城 89ページ だけだと、それもありまして、国宝1号というのが名古屋城、これは昭和5年に指定を受けてます、これ。その後名古屋工業大学の人が中心になって詳細な実測図がありまして、何であるかということを考えてやってちょうよ、本当に、これ。なぜあの時代にあんな詳細な実測図を作ったのかということで、それは何かあったときにもう一回本物に作り変えてやってちょうよという名古屋の先人のあったけー思い入れなんです、これ。 それとか金城温語録という百科事典みたいなの、でてきますけど、ありまして、いま世界で寸分違わぬ、寸分違わぬ戦争で崩れた建物の復興ができるのは、実は名古屋城だけなんです、これ。だから、名古屋の人はとんでもない宝を持ってるということ、実はこれね。 だけど、まぁ、わしも名古屋に400年住んでおりますけど、結局行ってもコンクリートなもんで、「まぁ、なんやー」ということで小学校の時に写生会に行きましたけど、全然値打ちを僕も感じない、これが。だで、そういう気持ちになりませんけど、小学校、中学校の校舎とは全く違いますので、間違えんでちょうだいよ、これ。 耐震改修をやったって今の29億と言っていますけど、プラス、本当は竹中さんの案で言うと全部石垣を直すと40億ですから69億プラスまた色々かかると思います。実際に40年ぐらいしか持ちません、耐震改修をやったって。で、お客は誰も来ません、これは。今の人たちは来るかどうか知りませんけど、僕は減ると思いますよ、失望で、これは。 ということで、そんな税金の無駄遣いをしててはいけません、本当に。これはようけの人が世界から来てもらうようにせないかん。という世界でただ一つの本物復元ができる宝を私たち名古屋の人は持っているということでございます。 それから、最後に経済的な事を言いますと、450億から500億とか言っていますけど、これは税金を使いません。庶民には金がないもんで皆「あー」と思いますけど、ナゴヤドームは大体同じ金額です。それから、レゴランドも同じです、500億円。それから、大ナゴヤビルヂング500億、トヨタのミッドランドスクエア、あれが700億から800億です。だけ、どんだけ、竹中さんが目の前におりますけど、実は値打ちかということです。 少なくとも僕たちはこれを333年大事にとったやつが空襲で燃えちゃったから、今度は334年間大事にしようね、これをね。そして、334年後にタイムカプセルにしてあける。どういうメッセージがあるかというと、戦争がなかったと、名古屋は戦争のない平和な都市を作る、平和な国を作ったという証拠になります。だからみんなで今度はあれですわ、掃除に行ったり、木だであまり擦るといかんかわからんけど、雑巾がけしたりして都市のシンボルを大事にすると、これ。名古屋が世界に誇れるただ一つの宝を持てるということだよ。こんなチャンス逸したらいけませんよ、これ。ということでございます。 ちょっと、もう一回聞きますけど、みなさんの中でアンケート用紙、2万人を受け取った方、何人お見えになります?ちょっと手を挙げてもらえますか? 11人です。ありがとございます。 まぁ、そういうことでございますので、是非、一つ皆さんでよ、名古屋の日本の宝になるので、400年後の子供たちが本当に喜ぶと思いますよ。素晴らしいものを残してくれたと。間違いなくと言っていいか 90ページ いかんけど、国宝になりますよ、これは図面があるから。 ということでございますので、今日は、一つよろしくお願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は、市会議員の方々にもお越しいただいております。市会議員を代表して藤沢ただまさ名古屋市会議長からご挨拶をいただきます。よろしくお願いいたします。 藤沢名古屋市会議長 皆さん、こんばんは。ご紹介いただきました議長の藤沢でございます。 週末の本当でしたらお家でゆっくりしていただく時間ですけども、今日はお出かけいただきまして本当にありがとうございます。 名古屋市議会も私も議長という立場とこのお城のことを審議する経済水道委員会の委員の1人としてお邪魔をさせていただいたのですけども、この1年間何十回とこのお城のことについては審議をし、議論をしてまいりました。 これからいよいよ実際に行っていくのか、どうするのかという事を判断する時期ということで、今日は市民の皆様方、今日でこれは4会場目ですけども、市民の皆様方がどういう思いでいらっしゃるか、どういう質問が出るのかという事をこれからの議論の参考にさせていただきたいということで、経済水道委員会のメンバーと一緒にお邪魔をさせていただきました。 今日は自民党から石本議員、公明党から佐藤議員、減税から鎌倉議員が一緒にお邪魔をさせていただきました。 この説明会での皆様方のご意見、それから市長さんからもお話がありましたけども市民2万人の方に対してアンケートを行っておりますので、そのアンケート結果、そしてこの1年間の議論、そういったものを集積して私どもも市長さんの案に対してどうするのかということを判断していきたい、こんな風に思っています。 私ども、この1年間の間に出たいくつかの疑問点の一つとしては、まず、確かに税金を使わないという市長さんの案は入場料収入、皆さんが払っていただく入場料収入で賄うので税金は使わないという論法ですけども、例えば、市長さんの案ではこれをまだ決まったわけではありませんけども、市民の方は450円だけど、市外の方は1,000円をいただくという案がありますので、これで良いかどうかということ。 それから、入場者数ですけども、ピーク時には今170、180万人ですけどピーク時には440、450万人、これは良いとしてもピークが少し去った後、向こう35年間毎年360万人来るという見込みになっています。果たして本当に向こう35年間2倍以上の数字が維持できるかな、この見込みはどうだろうか。例えば、この360万が2割少なかったとなると入場料収入がそれだけ減るわけですから、その分だけその時税金を投入しなければいけないということになりますので、本当にこの見込みがどうだろうかということの疑念だとか、あるいは市長さんはいろいろな理由の中で2020年にやると一番良いという事を市長さんはおっしゃっていますけど、例えば、2020年といってもあと4年しかないものですから、ちょっとあまり 91ページ にも慌ただしすぎるのじゃないか。例えば、リニア開業に合わせたり、あるいはアジア大会をこれから誘致するという話が出ていますけど、アジア大会の時に合わせてやるということも出ておりまして、いつ完成を目指すのかをいうことについても議会の中でも議論が分かれていますので、今日、皆様方のご意見を参考にさせていただいて私どもも判断をさせていただきたい、そんな思いで今日はお邪魔させていただきました。 私どもはよく市長さんと対立していると言われますけども、いたずらに反対するということじゃなくて、良いものであれば賛成をし、足らざるところがあれば補わせていただいて、ダメなものは反対すると大前提にたってこのお城のことについても判断をさせていただきたい、そんなことで今日は皆さんのご意見を伺いたい、そんな思いでお邪魔をさせていただきましたので、どうぞ、忌憚のないご意見を出していただきますようにお願いをさせていただいて、挨拶と代えさせていただきます。 今日はようこそおいでいただきました。ありがとうございました。 16分50秒 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映 (映像の上映) 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 (資料説明) 4.優先交渉権者の提案内容 (資料説明) 5.質疑 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は、名古屋城天守閣の整備に関わる課題や優秀提案の内容について、会場の皆様からご質問、ご意見をお伺いし、全体の質疑を終了した後、総括といたしまして藤沢議長と河村市長からコメントいただく予定にしております。どうぞ、よろしくお願い致します。 それでは、只今より質疑を始めたいと思いますが、予定の時間は午後8時10分をめどにご意見、ご質問をお伺いしていきたいと思います。また、ご発言についてはできるだけたくさんの皆様のご意見をお伺いしたいと思いますので、お一人3分以内で簡潔にご発言をいただきますようお願いします。 また、これまでこうした会に参加いただきまして、まだご意見等をお聞かせ頂けてない方、特にご意見をいただければと思っています。宜しくお願い致します。そして、3分以内ということですが、2分30秒になりますとベルを鳴らせていただきますので、残り30秒で発言をまとめていただきたいと思います。 また、時間の都合もありますので、3名程度の方にご発言をいただきまして、まとめて市からコメントをさせていただいて進めてまいりたいと思います。そして、手を挙げていただきますと私の方からご指名 92ページ をさせていただきますので、その後係りの者がマイクをお持ちします。マイクを通してお名前とお住まいをおっしゃってからご発言をお願いできればと思います。 それでは、ご質問、ご意見のある方、挙手でお願いします。 市民A 昨日の会場で発言できなかったで、港区から来ました■■■です。 賛成・反対ということではなしに一つの意見で、昨日、竹中さんに無理矢理に、実質3年の建築期間で、木曽川流域の木曽古木を主体にした国産材でやれるわけないで、昨日の説明では一部外国産のあれで、その外国産のアレの中に多分、集成材が結果として入ってくるんじゃないかという危惧。現に国宝指定にならん、第二期工事完成で6月1日から内覧会が始まる本丸御殿、あれは相当集成材を使ってホルマリン、ホルムアルデヒドの匂いがプンプンで、昨日の発言にもあったけど、結局、一部の外国人はみてるもらえるかもしれんけど、大部分は経営しているというアレなもんで、まぁ、できるもんなら東京オリンピックを完成期限にせずに、作るもんなら10年、現在生えている200年生、300年生の木も試算、止水対策で結局東濃の人から結局木曽川の水をただで飲んでる名古屋市民、何言ってると言って、普段、この頃その人とは会わなくてアレだけども。やっぱり隣県の中部地区を構成している隣県の加子母村からおんたけ休暇村がある長野県までの木曽の営林署管内の官材を200年生、300年生の木を、結局、木材屋さん、材木屋さんに現在在庫があるといっても、結局、50年生、100年生のヒノキなり、スギなり木に違いは無いけども、そうなるとやっぱり集成材という安くて強くて消防法をクリアする、結局、防炎加工がしやすい。ただ、合成接着剤でやると100年以上持ちませんわね。はい、終わりです。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございます。それでは、次の方お願いいたします。 市民B 鳴子の■■■と申します。私が言いたいのはお金の問題です。1円も使わなくて良いという形で入場者で賄うということですけども、そんなうまい話が行けるのかなということを心配します。   今、私たちは国の借金が赤ちゃんから私のような墓場に近い人間まで800万位のお金を背負っているという中で、826万円ですか、こういう形でこういう不景気な中で、これからなっていく可能性がある中で、こういう入場者だけでうまくやれるかと言ったら、ちょっと僕は疑問を感じます。 そういう面では、お金をたくさんかけずにコンクリートの補強なり、そういう事を。あるいは本丸御殿が出来上がっていない。技術の継承と言われた本丸御殿が終わっていない中で、皆さんが見ていない中で、こういう事を進めていくという事は疑問を感じます。そういう意味では本丸御殿ができて入場者数がどれだけ増えて、そういう試算から進めてほしいと思います。 先ほど、いろいろな問題点は議長さんがいろいろな問題にぶつかっていると言っていました。私もそういう感覚があって、そう簡単に急いで、何もオリンピックに間に合わせなくても、どなたかの話にもあり 93ページ ました、アジア大会なりを見込んでとか、そういう考え方も少し持たないと、慌ててやる必要はないとそう思っています。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それでは、もう一方、いかがでしょうか。 市民C 緑区の片平に住んでおります■■■■と申します。竹中工務店さんに質問したいんですけども、最初に市長から今の名古屋城というのは耐震性が0.14位しかないというお話がありました。そしたら、木造復元した時の震度6じゃなしに震度7、東南海地震などを考えて震度7に対する耐震性というのはどれくらいの数値になるのかというのを聞きたいと思っています。 それから、入場料収入だけでやるのじゃなしに、せっかく金シャチ横丁みたいなものを作るのであればですね、金シャチ横丁の売上から1%とか、それぐらいは寄付しろというような、そういった試算もしたらいかがでしょうかというふうに考えております。 それと、505億円という金額の中にはですね、今のユニバーサルデザインですか、そういったものを含めた金額なのでしょうか。その辺を聞きたいと思います。以上です。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。最初の港区の■■様は、3年間という期間でやる中で国産材だけでできないということだけども、結局、集成材が入ってしまうのではないかという危惧があるというご質問だったと思います。 次の鳴子の■■様ですが、入場者でまかなうというけども、本当にそれでいけるのか心配だと。 それから、緑区の■■様ですが、木造復元した時の耐震性はどうなるのか。それから、入場料収入だけではなく金シャチ横丁の売上も一部取り込めばよいのではないか。それから、今言われています建築費用というのはユニバーサルデザインの費用も含まれているのかということだったと思います。 事務局からいかがでしょうか。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■ですけども、木造復元について説明させていただきます。まず、先ほど木曽古木を使うのが一番良いのではないかというお話がありました。私どもも本当に復元するなら木曽古木でやりたい。当然、1610年の時の名古屋城は木曽の山から切り出した木材で作られています。これも当時は非常に大径木があってですね、国家事業としてやられたことですので良い材料が入っています。ですけども、残念ながら現状はそれほどたくさんの材料が木曽から出てくるとは調査ができておりませんので、もし木曽の山の官材をご協力いただけるなら、ぜひとも使いたいと考えております。 一方、私ども提案に当たりまして、全国的に木材の状況を調査いたしまして、国産材である程度の材料 94ページ は調達できるという形の判断をして今回の提案に応募しております。そういう中で無理して集めるといろいろな障害等もあるかと考えておりまして、調査した結果、現状は集まらないと考えられる可能性が高いものについては、一部、外国産材を使わせていただきたいという合理的な提案をさせていただいていると思っています。 それから、もう一つ、集成材を使うのではないかというお話もありましたが、今回、木造復元に付加する要素、これは耐震補強になりますが、その部分については一部現代技術を用いた木質の材料を使いたいと考えております。よろしいでしょうか。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 では、2人目の■■さんの方から入場料収入で賄うというのは本当にうまくいくのかというご質問でございました。今、私どもとしては、入場者数、先ほどの資料でもご説明させていただきましたけども、天守閣を木造復元することによりまして、今は170万人、180万人ですが、約2倍の360万人くらいの入場者数が見込めるのではないかと考えております。当然、その入場者数をその人数で維持していくためには天守閣だけをやっていればいいとは思っておりません。私どもといたしましては、名古屋城の方では平成24年12月に名古屋城全体整備計画というものを作っております。そういった中で、様々な物を、そういった整備を一つずつ順次進めて行きまして、その都度広く情報を発信する。そういったことで名古屋城全体の魅力を高めることによりまして入場者数の維持ができるのではないか。あと、併せて、今、名古屋城では春のイベントということで名古屋城老舗街道、名古屋めしを楽しんでいただけるイベントをやっております。そのイベントは好評でございまして、昨年度の入場者数と比べましても伸びがあります。そういった季節ごとに魅力的なイベントをすることによりまして、そういった事を実施することによりまして一定程度の入場者数を確保できるのではないかと考えております。 名古屋城は「行ってよかった日本の城ランキング」というのがあるのですが、今現在20位以下ということでランク外です。入場者数につきましては170万、180万ということで第4位ということで、名古屋城の魅力を高めれば非常に伸びしろの高いお城だと思っています。なので、今の360万人という入場者数については、決して維持できない、確保できないような人数ではないと私どもとしては考えております。 先ほど、オリンピックに間に合わせなくてもいいのではないかというお話がありましたが、2020年7月にオリンピックが開催されますと世界中の方が日本に集まってまいります。そういったタイミングを活用する、そのチャンスを活かす事は名古屋をPRする絶好の機会だと思っておりますので、2020年7月に間に合うということであれば私どもとしてはそこに全力で頑張っていきたいと考えているところでございます。 名古屋城事務所 西野所長 先程の■■さんの質問の中で、本丸御殿がまだ出来上がっていないので急ぐ事はないのではないかというお話がございました。先ほど、市長の挨拶の中にもありましたが、耐震性が今の天守閣は低いということがございますので、このまま放置することはできないということで、耐震改修をするということもある 95ページ のですけども、木造復元によって耐震性を上げるということも一つの方法だと我々は考えておりまして、名古屋城は史実に忠実に復元できる唯一の天守閣であるということから、非常に他にない天守閣として広くアピールをして多くのお客様にお越しいただけるのではないかとそういう風に思っておりまして、私どもとしては木造復元をして、そういう方向で考えられないだろうかという風に考えているところでございます。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■と申します。3人目の緑区の■■さんの質疑に対してお答えさせていただきます。木造復元した場合の耐震性についてということでした。提案募集時には名古屋市様より要求水準が示されておりまして、現行の耐震基準以上ということを求められております。現行の耐震基準といいますのは、中小地震の際には構造体に損傷がない。また大きな地震の際には損傷は発生するものの倒壊するような事態にはなりかねないという性能です。   耐震性の指標、IS値でしますと0.6以上ということになるかと思います。 あと、歴史的な話を補足させていただきますと、名古屋城は1750年代に宝暦の大改修を行っております。それ以降、南海トラフの大地震を2回経験しております。それは1854年の安政東海地震、また、1944年の昭和の東南海地震、またその間には1891年に濃尾地震というのがありました。これらの地震にも焼失前の天守閣というのは耐えているということもあります。この耐震性能に付随しまして、さらに安全性を高めるために補強するというような形を我々は考えております。以上です。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 あと、2つ目の質問で入場料収入、金シャチ横丁などのお話もありました。今の段階では、確実なものということで金シャチ横丁はまだ出来上がっていませんので、そういった部分については現段階では見込んでおりませんが、当然その金シャチ横丁ができたときには、その営業収入を見ながらその中の何%かということで、当然、この天守閣に充てていきたいと思っておりますし、今、名古屋城の中には売店やうどん屋さんもありますけども、そういったところも見直しながら市民の方あるいは観光客、名古屋城を訪れる方に魅力的になるようなものを民間活力の活用を考えながら、積極的に見直していきながら営業努力をし、魅力的なものに変えていきたい。そういったところから見出される収入についても増やしていって、できるだけ確実な入場料収入、以外の収入も含めて確実な運営ができるようにしていきたいと思っております。 竹中工務店 ■■氏 竹中工務店の■■と申します。ユニバーサルデザインの提案を今回我々の提案書に載せさせていただいていますが、そのコストが当社の工事費に含まれているかというご質問だったと思います。提案書は今日ご用意できてないのですが、こちらは名古屋城のホームページからダウンロードしていただく形になっております。その中に入っておりますサインとか誘導装置のようなもの、そういう物理的なものについては 96ページ コストの中に見込んでおります。工事が終わった後、お引き渡しをしてみなさんに来ていただいたときに、サポートをしていただく、案内をする、そういう運営に関することについては工事費とは別のものとしてご提案をさせていただいております。 また、ユニバーサルデザインというか、バリアフリーの一環として、提案書には4人乗りのエレベーターを設置できると書いております。原則としては、史実に忠実な天守閣の復元ということで、ベースとなるものとしてエレベーターはなく復元できればと考えておりますが、色々な意見がありますので木造の梁や柱を傷めない範囲で設置できる最低限のエレベーターも設置できるのではないかと検討だけはしているところであります。これについてもコストには含んでご提示させていただいております。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 今日は女性の方にもたくさんお越しいただいているのですが、女性の方はいかがでしょうか。 市民D 大清水から来ました■■■■と申します。今日初めて市長さんの言葉でこのお話を聞きましたが、いずれも本当に甘い計画だなと、工期の問題も、財源の問題も、それから名古屋のシンボルになるかどうかという点についてもね、これは本当に非常に甘いという風にお話を聞いておりましたけれども、私たちは夢を見させて頂くという事は大変結構ですけども、400年後の人たちが喜ぶかどうかというところに、今、私たちのエネルギーを使うのではなく、この高齢化社会、高齢社会の時に本当に安心して暮らすことができるかどうかというところが行政の一番大事な仕事だと思います。それを第一にやってほしい。何をやるかという優先順位をぜひ考えていただきたいと思います。そこに市長さんは目を向けていただきたいのですが、行政のトップの方というのは自分の任期の間に「あそこはわしが作った。ここはわしが作った」という自分の足跡を残したいということもやりたくなるようなんです。これまで公共事業の名のもとに作られてきたもので本当に有効利用されているかというと、あまりいないのではないかと、維持費がかかって大変で、例えば、有松の再開発の事業もそうですけども、始める前は非常に賑やかな街になると言って始められたけども、実際はあのビルの中には閑古鳥が鳴いているし、町といっても風情のない町になってしまっているわけですしね、そのように始める前はバラ色の夢を描かれるものなんです。でもね、やはりこれはバラ色の夢であって夢は夢であればいいと思うんです。これはあまり現実的なものにしていただきたくないと。 本当に今私たちは何をしたら良いかと、この30年以内に東南海・東海地震が起きると言われているときに、今の熊本の現状みてください。それから福島の現状を見てください。本当に名古屋市が、市民がもしあのような状態になったとき、市長さんは皆さんの救済を第一に考えるべきだと思いますけども、そのことをちゃんと念頭に置いておられるのかどうかということも伺いたいと思っています。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。他にございませんか。 97ページ 市民E 柳橋で商いをしている■■■■というものです。今回質問というよりも想いということになると思いますけども、木造で作ることができるという可能性があるのはまさにチャンスだと思います。日本のみならず世界に発信すること、武将の町、名古屋に精密な本物の設計図がある、名古屋城造る、日本中から羨ましがられて世界中から注目を集めることになると思います。大げさに言うと、神様がくれたチャンス、プレゼントだというくらいに思っています。そして、強く希望するのは、今の熟練工の技を多くの若い世代の建築家や大工さんに伝承していただきたい、このチャンスに。大学などとも連携して1年間そこに行ったら単位を上げるぐらいの連携を大胆にして、そういうもの作り名古屋の宝をたくさんこのチャンスで育ててもらいたいと思います。僕のような素人ではわからないことがたくさんあるので細かい事はわかりませんが、強く正しいリーダーシップで名古屋の街、このチャンスをオール名古屋でやり遂げることを望みます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それでは他にございますか。 市民F 天白の■■■と申します。まず一つは、今回熊本で地震が起きまして、熊本城がかなり被害を受けました。ただ崩れているという状況が外から見えるだけで具体的な検討や調査がされていないと思いますけども、今耐震性が問題になっている名古屋城に有益な情報が含まれていると思います。熊本城の今の被害の状況とか、これからの再建のための方策とかを検討していく段階で名古屋城にも活かせるもの、あるいは今考えていることが覆るような大きな事実が出てくるかどうかわかりませんけども、新しい技術的な知見が出てくる可能性は十分あると思います。そういうものを参考にした上で木造にするとか、あるいは耐震改修をやるという検討をした方が良いのではないかと思うのですけども、タイミングとして1年も2年も待つ必要がないと思うんです。数ヶ月、今、考えている工程から外れるかもしれませんけども、数ヶ月待てば有益な情報が得られる可能性はあるとは思うのですが、その辺はどういう風に考えておられるか質問したいということ。 それから先ほどもっと行政としては別に考えることがあるのではないかというご意見がありましたけれども、観光の目玉にするということだけではなくて、例えば、木材が得られるかどうかという話もありましたけども、林業を再生して行く、あるいは木造建築という技術というか文化というか、そういったもの自体を執行させていくための一つの起爆剤というか、としてこの名古屋城の木造復元を考えていくということはできないでしょうか。例えば、伊勢の式年遷宮というものがずっと続いてきたというのは木を作るところから考えているんですね。ところが、今のお話を聞いていると「木は集まるかどうかわからない」、あるいは「今回はあるかもしれないけども次の時はわからない」みたいな話があるわけです。そういうことではなくて、今の再生、持続可能な社会を作っていくという上で一つの転換点となるような名古屋城の 98ページ 復元という考え方はできないものでしょうか。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。まず、大清水の■■さんですが、高齢社会における行政の優先順位としてどうなのかという質問。そして、これまでの公共事業の結果を見ると心配だということだと思います。 それから、柳橋から来られた■■様ですが、木造の可能性というのは名古屋にとってのチャンスだと、世界中から注目を集めるのではないか。今のうちに熟練工の技を若い人に伝承するチャンスなのではないかということでした。 それから、最後の天白区の■■様ですが、熊本の被害というのは名古屋城にとって有益な情報を与えることになるのではないか。新しい技術や知見を得るということも考えてはどうかということだったと思います。 それからもう一つは、観光の目玉ということだけではなく、林業や木造建築といったものも文化という意味でも考えていくべきでないかというご意見だったと思いますが、事務局からいかがでしょうか。 名古屋城事務所 西野所長 最初に■■■■様からいただきましたけども、市長にというお話でしたけども、市長は最後に総括的にコメントをさせていただきますので、私の方から少しコメントをさせていただきます。行政の仕事として、市民の皆様が安心に暮らせるようにということで、当然、行政として大事なことでございますし、行政は市民の皆様の生活のために幅広い役割を果たすということで私どもは認識をいたしております。 ただ、その中のこの名古屋城天守閣というものもある意味文化的な事業として捉えられるのではないかと思います。もちろん、耐震性の問題が今取り組んでいる理由としてございますけども、400年後の人たちの為ではなくて、現在の人たちの為、この名古屋城天守閣というのは名古屋は城下町でございます。今までの各会場の意見の中でこの木造天守閣ができれば市民の誇りになるというご意見もいただいておりますので、市民の心の中を豊かにするような、そういった天守閣を造って、そしてそれを広く発信していく、そういうことも一つ大事な仕事ではないかと考えている所でございます。 竹中工務店 ■■ 2人目の■■■■さんのご質問について答えさせていただきます。竹中工務店の■■です。私どもも今回の名古屋城木造復元に関しまして、今回、提案を提出するにあたり様々な伝統建築の専門業者さんと打ち合わせをしております。そういう中で、現状はどうかというと、やはり高齢化されているのは事実ですが、その中で世代交代の良いチャンスではないかというふうに考えています。若い方に聞いてみても是非ともやってみたいという方もお見えになりますから、その辺は十分に意見を聞きながら、特に地元の方との連携を重要視しながら伝統建築の技術を伝承したいと思っておりまして、木造復元させて頂きましたら今後もきっちりと木造復元した名古屋城のメンテナンス、維持管理ができるような技量を名古屋に残していきたいと考えております。 99ページ また、林業の再生というお話をいただきましたけれども、それにつきましては、今回の提案の中でも長尺の大径材以外の木材につきましては、この地域の森林組合等々と連携させていただきながら、現状、日本で植林された木材というのは毎年備蓄量が増えているという状態にあります。その活用というのは今課題になっておりますので、今回、名古屋城の再建につきましてもそのような材料をきちんと連携しながら使わせていただいて、その林業の再生、活性化にもつなげたいと考えております。 名古屋城事務所 渡邉主幹 名古屋城総合事務所の渡辺でございます。よろしくお願い致します。■■■様からのお話の中で、熊本の地震において熊本城の石垣が崩れたり、建物の瓦が落ちたといった情報があるんだけども、そういう中で情報収集をする中で新しい知見や参考にすることがあるのかと、そういったところで名古屋城に何か反映できることがあるかという内容であったと思います。今の熊本城の中でも当然ながら今後どういったことが、どうしてこういう状況になったらというのは今後発把握をさていくという形ではあるかと思っています。 ただ、名古屋城の現状の課題というところで耐震性が少ない、現状の耐震基準に合っていないといったところもありますので、熊本城の石垣が崩れた状況のものを踏まえながら名古屋の石垣に対してもどういったことが検討できるのかといったことも情報収集をさせていただきながら今後の整備に何か活用できることがあればしていきたいと考えているところでございます。 名古屋城事務所 西野所長 一つ補足させていただきますと、私ども本丸御殿を平成21年から工事に入っておりまして、今、整備を続けているところでございますが、それを契機といたしまして実際に加子母やあるいは木曽、そういったところの木材を調達しておりますので、逆に新しい苗を植えています。そういう事業を行っております。明日もそれを木曽の方で行うのですけども、市民の手による森づくり事業ということでやっておりまして、こういったことを契機に市民の皆様にも木材の活用、木というものをよくご理解いただく、そういったことにつなげていく。また、今回の天守閣整備というものも契機にしてそういったこともしっかり考えていきたいと思っているところでございます。よろしくお願いします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 大変申し訳ございませんが、予定の時間を過ぎてしまいましたので、質疑につきましてはこれで終了させていただきたいと思います。 6.総括コメント(市長・市会代表) ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 最後に本日の報告会につきまして、藤沢議長、河村市長から感想をいただきたいと思います。 100ページ 藤沢名古屋市会議長 どうも、それぞれ貴重なご意見をありがとうございました。 今、熊本であのような災害があったときに、熊本城の再興が復興のシンボルという形になって、みんなで熊本城を再興しようよ、それが熊本の復興につながるんだという形で非常にシンボリックな形になっています。 もし、名古屋城を再建するということになった時も、やはりあるのであればこの天守閣が名古屋市民のシンボルだ、これは我々の魂だというような形にならないといけないと思うんですね。行政から押し付けるような形ではよくなくて、やはり市民の皆様から「この天守閣を造ろうよ」ということが起こってくる、そういう仕組みを作っていくのが行政のあるいは政治の役割なのかなと思っています。 ただ単に作って再興したからそれがシンボルだというのではなかなか愛着も湧きえないのではないかと思っています。今の天守閣も市長さんは「今の天守閣は魅力がない」とおっしゃっていましたけども、再建当時はおそらくあれは震災復興のシンボルで名古屋市民としてみんなで復興しようよという熱意が非常にあったと思うわけです。だからこそ総工費、当時のお金で6億円のうち2億円が寄付で集まった。今回で言えば500億円のうち160億円が寄付で集まったという意味合いだと思うわけです。ですから、そういう熱意というかそういう気持ちが高まるような仕組みを私どもも作っていかないと、ただ単に天守閣を作っても市民のシンボルになりえないのかなと、その辺が大きな課題の一つかなと感じております。 6月議会には関連する議案が出てくると言われております。途中まで造って途中でやめるというわけにはいきませんので、私ども議会としても6月議会で大きな決断を迫られると思っています。 税金を使わないとはいうものの500億円かかる大きなプロジェクトでございますので、私どもも今日いただいたご意見を参考にさせていただきながら、残り1ヶ月、2ヶ月、6月議会の判断までに2ヶ月ほどしかありませんけども、しっかり私どもも勉強して、いろいろな課題を整理して6月議会で判断できるようにしっかり体制をとっていきたいと思います。 今はメールなどもあります。それぞれの議員もそれぞれの地域におりますので、今日ご発言できなかった方、それぞれの議員や行政の方でも結構ですので、ご意見を寄せていただいてそういったものも参考にさせていただきながら私どもも最終的に判断をしていきたいと思いますので、ご協力のほどお願い申し上げまして私からのご挨拶、お願いに代えさせていただきます。 どうも、今日はありがとうございました。 河村名古屋市長 それでは、いろいろな意見、ありがとうございました。 まず、柳橋の■■■■さんが言った「神様がくれたプレゼント」というのは素晴らしいですね、やっぱり。本当にそうです、これ。 他の都市はこんなものを持とうと思っても持てません。そもそも国宝1号になったような日本最大のお城はないですよ。 仮に焼けたりしても実測図なんかありませんから、これは。世界で1個しかないんですよ。先ほど言った 101ページ かどうかわかりませんけど、そのうち世界3大復興ということで、有名なのはポーランドのワルシャワ旧市街の復興があります。これは世界遺産になっていますけど。 それからもう一つは、ドイツのドレスデンの聖母教会、この復興もあります。 みんなどうやってやっているかというと、対戦でボガーンとなってますから、レンガを1個1個番号をつけて集めて、あれ外人さんは好きなんですね、あれ。 民族の誇りと、まぁ観光ということもありますけど、自分たちの誇りなんですよ、これ。 で、今作り上げて。これ、人気といいますか本物ですから、だけどこれも私調べましたけど、実測図はないですね、やっぱり。写真なんかはありますけど。 本当に実測図があるのはこの皆さんの名古屋のみなさんのこの名古屋城だけなんです。 だから、建物の値打ちというものを本当に考えないかん、これ。 こんなのないですよ、もう、これで、今の時しか。で、下手すると江戸城に先にやられるかもわかりませんから。江戸城はしっかりプランを立てて作ろうとしています。これ。 向こうをやられますと、これは竹中さんに聞いてみないとわからないけど、一般的に材木はなかなか苦しくなるんじゃないかと言われておりまして、江戸城はしかし名古屋城のような詳細な実測図はありません。こちらの方が立派だということでございます。 お金のことで皆さん誤解されるけど、今度、アジア大会、今日、大村知事と一緒に東京で記者会見してきましたけど、瑞穂グラウンド、あれ作るんですわ。あれ400億です、瑞穂グラウンド、いろいろなぶるので。名古屋城は450億から500億ですからどっちが値打ちがあると思いますか、これ。瑞穂グラウンドは400年ももちますか、これ。100年か150年経ったら国宝になりますか、これ、世界の人が来ますか。瑞穂グラウンドは、また別個の用途があるんですけど、まあ、そんなことでございまして。 何人来るかですけど、大阪のUSJがあるんでしょう、ユニバーサルスタジオ、あれは1,350万人ですよ、言っておきますけど、あれ。一時赤字だったんですけど、ハリーポッターをやりまして1,350万人ですよ、これ。 それと、大阪城が民営化したものですから1.5倍くらい、天守閣をやらなくても増えております。だから、経営もこれ、それはこの辺が嫌がるものであまり言わないんですけど、当然民営化して今でも名古屋城というのは赤字なんですよ、はっきり言って。福祉に使うべきお金を使ってでも、そういうところ、稼げる所にせないかんですよ、稼げる所に。 ほんで、金を稼いで福祉にたくさんお金を使っていくと、こういうふうにしないといかん、これ。ということでございますので、ぜひ、皆さんと一緒に宝を本当に残していきたいということで、何遍も言いますけど、建物が危ないですわ、ようは、これ。そこのところを是非一つお忘れにならないように、ということで、みなさんの宝を作っていきましょうということでございます。 今日おいでいただきまして、thank you very much。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも、ありがとうございました。それでは、これをもちまして名古屋城天守閣の整備、市民向け報告 102ページ 会を終了させていただきます。 なお、熊本地方におきまして大きな地震が発生し1月が過ぎようとしています。いまだに多くの方々が避難生活を余儀なくされ、被災者の方々には大変過酷な状況が続いております。また、熊本城の様子をテレビなどで観てもかなりの被害を受けております。私どもとしましては1日も早い復興を願うばかりでございます。そこで、名古屋市としましても熊本の復興お手伝いすべく、帰り口のところに熊本城復興の募金箱を設置させていただきました。お帰りなさい、趣旨には賛同頂ける方はご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 それでは、本日は誠にありがとうございました。お気をつけておかえりください。     終了 103ページ D名古屋城天守閣整備に係る市民向け報告会 鯱城ホール 記録(平成28年5月15日) 1.開会 市長あいさつ・市会代表あいさつ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 お待たせいたしました。本日はお忙しい中、たくさんのみなさんにお越しいただきまして、ありがとうございます。ただいまより、「名古屋城天守閣の整備〜市民向け報告会〜」を開会いたします。本日の司会進行は、私、名古屋市観光文化交流局名古屋魅力向上室室長の田頭が担当させて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。 まず、今日の予定ですが、本日の市民向け報告会の予定は、初めに名古屋市長、名古屋市議会議長より挨拶をさせていただきます。その後、名古屋城天守閣の概要について映像をご覧いただきます。次に、名古屋城天守閣の整備の概要について、職員及び提案者であります竹中工務店様からご説明をさせていただきます。その後、会場の皆様からのご意見等をお伺いいたします。終了時間は午後4時頃を予定しております。 なお、本日の市民向け報告会の様子は、記録用資料として撮影させていただきます。また、本日報告会の様子は明日の夕方5時から名古屋市のホームページで公開する予定にしております。なお、プライバシーに配慮し、質疑については音声のみの掲載をさせていただきますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。 また、本日はマスコミの取材も入っておりますので、ご了承いただきたいと思います。 それでは、開会に当たりまして、主催者を代表して名古屋市長 河村たかしよりご挨拶をさせていただきます。 河村名古屋市長 それでは、今日はよう、おいでいただきまして、ありがとうございます。 みなさんのところに封書が2万通届いた方と届いてない方とお見えになりますけど、届いた方は何名ぐらいお見えになりますか。手を挙げていただきますと、9名ですね、ありがとうございます。 それぞれ意見をお寄せいただきまして、時間がないので手短にご説明だけしておかないかんのは、熊本のお城はテレビでよく流されまして、この前熊本市長さんと熊本城の所長さんに電話ですけど、お見舞いと「精一杯応援させていただきますから」という事で電話しまして、熊本の市長さんは、そのときに「名古屋は私も悲願というか、名古屋市民の悲願で木造復元ということでやっております」と言ったら、「まぁ、励みになりますからどうぞやってください。だけどうちも大変なのでぜひ力も貸していただいて、一緒にいろいろお願いしますわ」というのが市長さんのコメントでございました。まぁ、そういうことでございます。 あそことの対比で具体的に言いますと、まず建物ですけど、お城の。建物と石垣と2つありますので、建物の方ですが、実はもっとなんで早う言わなんだというんですけども、後で解説が出てきますけど、耐 104ページ 震の強度がありまして2の2という最低ランクだということは聞いてたんです。しかし、そこを導くための数字がありまして、実は。血液検査の数字みたいなものです。 これが、0.14、IS値というんですけど、熊本は0.37です。それから、名古屋市内の小中学校は全部耐震改修が終わっていますけど、100%、これは0.6です。驚くべき低い数字で、これは名前を言ってもいいよと言っていますのでお名前を言いますと、中部大学の片岡先生という構造の専門家の方が僕に言っていたのは、「初めて見たような数字だ、0.14というのは」と。「だから、本当に危ないですよ」と、建物はそもそもですね、これ。 熊本は0.37ですから、これ。で、どこが一番危ないか、各層ごとに出ておりまして、一番上の層ですね、名古屋城の。あれは今7階ですけど本物の木だと5階ですけど、7階のところは窓が多くて、それで上がどえらい重たいらしいですわ、天井が。ということで、非常に危ないということでございますので、その片岡さんが言っていましたけど、「外国の方もようけお見えになるのに、ほかってて、地震ですから明日起こるか、100年後に起こるか全然わかりませんけども、何か起こると市長の責任を問われかねないような建物だ」という風に言っていましたので、これちょっと頭に入れてもらわないとね、現状というのは。これ、もしご疑問でしたら、今言いましたように中部大学の片岡先生の話ですので、是非、専門家ですから聞いていただきたい。 それか、石垣につきましては、熊本城はだいぶん崩れておりますけど、あれはどうなっているかといいますと、名古屋城とちょっと違うんですけど、名古屋城も建物があって、下は石垣の上に建物が載ってないんです。ケーソンと言ってコンクリートの塊が下にありまして、そこからみんな支えている、コンクリートで、一体です。ですから、石垣の上には載っていません。 「熊本城はどうなっているんですか?」と熊本城の所長に聞きましたら、「穴を掘ってそこにコンクリートを入れて、だいたい10本のパイルで荷重を支えているということでございまして、石垣と建物は別個の建物になっております、これは。ということでございますので、竹中案によりますと建物と同時に石垣も始めて行くということになっておりますので。 なんかこの前テレビでやっておりましたけど、石垣を先にやってからその後で建物というのはご意見頂いてもいいですけど、ぼくはそれは間違いという風に、まぁここで言わせてもらうと市長の責任として、観光客の命が危ないような、小学校は0.6ですから、これも「片岡さん、どうやって0.14を説明したらいいんね?」と聞いたら、名古屋城は小学校の建物の23%しか耐震性能がない。こういう風に言って正しい言い方だ」と言っていましたので、現状はそういう建物だということをぜひ頭に置いてご判断いただければと、お考えをいただければと思います。  それから、もう一つは、名古屋城の木造復元の意義というやつね、これは中で出てきますが、昭和20年5月14日に空襲で燃えたんですけど、ですから、国宝1号、旧城郭のね、1号は姫路城じゃないですからね。名古屋城ですから、昭和5年。2号は昭和6年姫路城ということで、後で出てきますけど、容積も最大でございまして、当時江戸時代は1600年半ばぐらいに江戸城も大阪城も、江戸城は振袖火事、大阪城は雷だと言われていますけど燃えちゃっていますので、圧倒的に日本最大のお城でこの名古屋城が日本中に、まぁ、尾張名古屋御三家筆頭の名誉を輝かしてくれていたと、上に金鯱があってということでござい 105ページ ますが、そのお城がなんと空襲で焼けた。その13年前に、昭和7年にですね、この名古屋工業大学の人たちが中心になって、なんと詳細な実測図を、後で出てきます、作ってくれたと。 それから、幕末に金城温古録と言いまして、ものすごく細かい細部にわたる、百科事典みたいなものを作っていただいてたということで、今のところ世界でただ一つの寸分違わぬ戦争前の姿のお城の復興ができるのは、実は私たちが住んでいるこの名古屋城ただ一つということでございまして、神様がくれた大変なプレゼントだというのを前の会場で、緑区かな、港区だったかな、の会場で言った方がお見えになります。 一つ、質問の中で非常に分かりやすかったのは、ある方が「河村さん、学校のときには改築せずに耐震補強でやるでしょう」というわけですよ。「なんで、お城だけ耐震補強じゃなしに建て替えるの?」という質問があって、これを非常にある意味では非常に分かりやすかったですね。 これは何でかといいますと、中学校の建物と名古屋城天守のですね、こんな図面があって国宝1号になったのと全然違うということです、これ。これはわかとってもらわないかんですよ、これは。 まぁ、そんな質問があったということです。  あと、経済的にちょっと言いますと、まぁ、450億とか500億とか竹中さんの案に出ておりますけど、その金額というのはわかりやすいのは対比で言いますと、ナゴヤドームとほぼ同じ、レゴランドともほぼ同じ、大ナゴヤビルヂングも500億、これですね。それから、トヨタのミッドランドスクエアが700億から800億だと、まぁ、そんなもんでございます。 大阪のアベノハルカスは1,350億です、これ。名古屋のは450億から500億ということでございまして、税金は使いません、これは。まぁ、貧富の差があるで皆さんわかりませんけど、名古屋は毎年1,500億起債を発行しておりまして、0秒で売り切れております。 まぁ、そういうように庶民には金がないけど銀行にクソみたいに金が余っておりまして、そのお金を有効に名古屋で投資していくと。もし名古屋で投資しないとそのお金はみんな東京なり、国債なりに行っちゃうんです、これは。という現状だということです。 あとは何人来るかということでございますけど、今、名古屋城は170万人と言ってますけど、熱田神宮は670万人、それからUSJってありますので、大阪の、あそこは1,350万人です。だから、努力すればいいんであって、名古屋城の天守閣、木造復元の持つ意味は世界でただ一つの、有名なやつはポーランドのワルシャワの旧市街、レンガを積んでみんな戻しております。 それから、ドイツのドレスデンの聖母教会の復元、あれもレンガを積んで復元しておりますけど、実測図はやっぱりないですね、僕が調べたところでは、今のところ。出てくるかもしれません。 だから、世界でただ一つの寸分違わぬ歴史的建造物で、戦争で失った建物の復元ができるのはこの我らの名古屋城だけであると、世界で一つ、ということでございます。 今度は334年後に開けるタイムカプセルを作って、みんなで、これ。今のメッセージを詰め込もうやと。で、334年後に開けて、どういう意味かというと今度は戦争がなかったと、空襲がなかったよと、333年間、そういう平和な国を作ったよと、そういうシンボルにね、名古屋を日本のシンボルにしたいと、これは私の願いでございまして、まぁ、そんなことでございまして、よう、おいでいただきまして、thank you 106ページ for coming、ありがとうございます。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は、市会議員の方々にもお越しいただいております。市会議員を代表して、藤沢ただまさ名古屋市会議長からご挨拶をいただきます。よろしくお願い致します。 藤沢名古屋市会議長 ご紹介いただきました、議長の藤沢でございます。日曜日、お休みの日にわざわざ足を運んでいただきまして本当にありがとうございます。 私も議長という立場であるんですけども、このお城の事を審議する経済水道委員会の委員の1人という立場でもございまして、この1年間本当に様々な角度からこの名古屋城の木造復元のことについては議会でも議論をしてきました。 また、名古屋市議会ではこのことについて賛成をするのか、反対をするのか、まだ正直言って決まっておりません。したがって、今日、説明させていただく竹中さんの案もですね、これでやるよということが決まったということではなくて、やるとするならばこういった案でどうだろうかと、そういう意味では案の案という認識でございます。というものでございます。私どもも6月議会に向けてこれから判断をしなければいけませんので、そのためにはまず市民の皆様方の思いがどういった点にあるのかという事で、今日は5会場目でございますけども、私は5会場全て出席させていただきましたけども、そういった市民の皆様方の考えを聞きたいということで、今日は名古屋市議会の経済水道委員会のメンバーで、自民党の岩本議員、公明党の田辺議員、減税から鎌倉議員、共産から西山議員が参加をさせていただきました。みなさんの思いを確認したい。 そしてまた、今、市長さんから先ほどお話がありましたように、今、2万人の方にアンケート送っておりますので、そのアンケート結果をもとに、そしてこの1年間の議論を元にして、私どももこの問題について判断をさせていただこう、議決をさせていただこうという思いでございます。 ちなみに、一言だけ触れさせていただきますと、この1年間の議論でいろいろなところでいろいろな課題が上がったのですけれども、例えばですけども、入場者数の推移ということです。 市長さんは先ほど税金は使いませんというお話だったんですけど、これは税金を投入するのではなくて、来ていただいた方の入場料でやりくりするので税金は使いませんよという趣旨です。ただ、入場者数が実際にどうなのだろうか、市の見積もりで行くと後ほど説明が出ますけども、ピーク時はともかくピークが去った後、向こう35年間今の倍の360万人が向こう35年間ずっと来るという想定になっていますので、果たして本当に35年間も今の培来てくれるのだろうかなという点でありますとか、あるいは、このことをやるには、今、本丸御殿を復元しています。本丸御殿の復元にあたっては名古屋城の区域は特別史跡になっています。文化庁さんとの協議、許可が必要です。名古屋の思いだけで勝手に壊したり作ったりできませんので、本丸御殿の時の準備期間を入れると3年、4年にわたって文化庁さんとやりとりをしてきたのですけども、この名古屋城を2020年までにやるということになると本当に限られた期間しか時間をと 107ページ っていませんので、本当に文化庁との協議が間に合うのだろうか、あるいは一番の大きなポイントは、市長さんが2020年の7月までに作る、東京オリンピックの時にアピールできるという話ですが、それはもちろん一つの考えかたですけども、4年しかないので慌てすぎじゃないのかなと、例えば、例えばですけど、最近はアジア大会を誘致しようという動きがありますので、例えば、アジア大会に合わせたらどうだとか、あるいは2027年のリニアの開業に合わせたらいいんじゃないか、そうするともう少し落ち着いて、腰を据えて議論もしてお城もできるんじゃないか、というような議論がこの1年間大きくあった議論の柱のいくつかの一つということでご披露させていただきました。 いずれにしましても、私どもも責任重大でございますので、皆さん方のご意見を賜って判断の参考にさせて頂きたいと思いますので、どうぞ、今日は忌憚のないご意見を出していただきますようにお願いさせていただいて、冒頭のご挨拶に代えさせていただきます。 今日は、どうもありがとうございました。 2.名古屋城天守閣映像(DVD)の上映 (映像の上映) 3.名古屋城天守閣の整備の概要説明 (資料説明) 4.優先交渉権者の提案内容 (資料説明) 5.質疑 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日は、名古屋城天守閣の整備に関わる課題や優秀提案の内容について、会場の皆様からご質問、ご意見をお伺いし、全体の質疑を終了した後、総括といたしまして藤沢議長と河村市長からコメントいただく予定にしております。どうぞ、よろしくお願い致します。 それでは、只今より質疑を始めたいと思いますが、今からですとおよそ3時40分をめどにご意見、ご質問をお伺いしていきたいと思います。また、ご発言についてはできるだけたくさんの皆様のご意見をお伺いしたいと思いますので、お一人3分以内で簡潔にご発言をいただきますようお願いします。なお、2分30秒になりますとベルを鳴らせていただきますので、先ほど開始時間が少し遅れましてお叱りをいただきましたが、ここからは皆様の時間厳守のご協力をお願いしたいと思っております。どうぞ、宜しくお願いいたします。 また、時間の都合もありますので、3名程度の方にご発言をいただいた後に、まとめて市からコメントをさせていただいて進めてまいりたいと思います。そして、手を挙げていただきますと私の方からご指名をさせていただきますので、スタッフの者がマイクをお持ちします。マイクを通してお名前とお住まいを 108ページ おっしゃってからご発言をお願いできればと思います。 それでは、ご質問、ご意見のある方、挙手でお願いします。 市民A 東区からまいりました■■■■■■■と申します。先程はご説明、ありがとうございました。まず、私も名古屋市民として、名古屋城といえば「尾張名古屋は城でもつ」と言われ、この名古屋城が老朽化するよ、と言われたらなんとかしろということを私は否定するものではありません。問題は、いま提案されているオリンピックですか、2020年の7月までにやっていこうと、木造で再建しようと、非常にタイトなスケジュールなんです。私は、この名古屋市民、230万人の市民のシンボルでありますから、より多くの市民の皆様たちがこの問題について理解を深める、納得を得てみんなが盛り上げていく、我々の名古屋というには時間がかなり要るのではないだろうかという風に思っております。そういう立場から、今、ご説明いただきました。やはり、寄付が要ると思いました。それは多額の費用と、そして我々の世代じゃなくて、50有余年先の問題にも絡むことであります。今平成28年、東京オリンピックをめどということになりますと2020年から2076年かな、たしか、2020年から50年ぐらいのタイムが要るんですよね。こうなると、我々の世代がその責めをどう負うか、それは将来の人にツケを回さないということじゃないと、市民の力で、市民債あるいは銀行で借りたものかもしれません。将来、先ほど議長がおっしゃったように、入場者数が30年間維持しませんけども、360万人、そして、先ほど最高のピークは400何十万人。今、白鷺城は日本一になりました、市長の記者会見でも。280万人ちょっとだったですかね。世界遺産になります。そういう事を考えた時に、名古屋城は本当に計画通りに行くか、いかなければ将来にツケを残す。それは第一に避けるべきであると思います。 そこで、一つ、これから2万人アンケート、この報告会を含めて市民の声がどうなのか、あとはアンケートですね。このアンケートは20日に締め切って、そして今月末に締めるかも知りませんけども、その内容、つまり、その一つは2020年の7月までに。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 そろそろ締めてください。 市民A 2020年の7月までに、東京オリンピックまでにやるのか、やらないのか、木造化を。同じ木造化だけど時間がかかって2020年以降でも時間をかけてやろう、さらには耐震補強でどうだろう、そしてその他のアイデアとの選択肢から選んでくださいということだと思っています。 その結果がいつ出るかをお聞きしたいと同時に、この市民アンケートをどう受け止めるのか、位置づけです。名古屋市としてはこの結果をどう受け止めるのか、議会はどう受け止めるか、あるいは参考にするのかを教えてください。資料が無いからどう思っているのか教えて欲しい。だからとにかく真剣な議論して、いろいろやらなきゃならんということを僕は言っているんです。 109ページ ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 すいません。先程お叱りいただいたように、時間厳守で。他の方、お願いできませんか。ありがとうございました。 市民B 南区から■■■ですけど、わたしの考えは、短期じゃなく長期的に見て木造建築を考えて、名古屋城の老朽化ということで、名古屋城管理組合に電話したら1月8日に来てくださいと言われたので行ったんです。その話と今の市長さんの話とちょっと食い違っているところがあるんです。 どういうことかと言ったら、城の内面はクラック、ヒビはどこもありませんと。中で見えんけども29億かかる。外のクラックは見えます。2本クラックがあって、石垣がたわんでるという事は分かるけれども、見えないところになぜ29億円という計算がでてくるのか不思議でたまりません。そういうことですね。それで、私は期間を切らずに木造建築です。ということを主張したいと思います。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 有り難うございました。もう一方いらっしゃいますか。 市民C 千種区から来ております■■■と申します。私、只今ちょうど名古屋城のあたりで商売をさせていただいておりまして、名古屋城老舗街道という7店舗が集まった、名古屋のご飯が集まった街道を3月末から6月12までという形で、中で商売をさせていただいておりまして、その中で現場レベルで感じた事を話させてもらえたらと思っています。 経済波及効果の部分ですけども、現場の中にいますとやはり名古屋に来たら名古屋城という方がほとんどで、逆に名古屋に来られた方は必ず最初に名古屋城に行くという流れをやはり現場レベルで感じます。その中で、木造化をしていく流れになるとさらに名古屋城が注目され、その中でこの経済波及効果の中にまだ数字としては出していない、名古屋城として必ず必要なのはもっと名古屋城の中で名古屋を紹介するプラットホームになる、その流れが名古屋城に必要なのかなと感じております。 名古屋城に行って、その後熱田神宮に行くとか、例えば、大曽根ですとか今池ですとかいろいろなエリアに行く、そんなことがいま現場レベルで必要だなと感じています。なので、まず名古屋城を思いっきり盛り上げてそこからふっていく、その流れになれば名古屋城に関係する方だけじゃなくて、名古屋市内の皆様のために名古屋城木造化がなる、そんな形で私は現場で感じております。質問ではなく意見になりましたけども、私の意見は以上となります。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。最初の東区の■■■■様ですが、2020年7月のオリンピックまでというス 110ページ ケジュールはタイトなスケジュールじゃないか。この問題に理解を深めるためにはもっと時間が必要ではないか。それから、将来の人にツケよう回さないということが大事ではないか。それから、今の2万人アンケートの位置づけはどういう位置づけか、という3つの質問だったと思います。 それから、南区の■■■様からいただきました質問は、名古屋城のクラック、ヒビの状態がどうなっているかというご質問だと思います。 3人目の千種区の■■■様ですが、名古屋城、現場でお仕事をされているようですが、その中の現場の感覚から言って名古屋城というのはこれから名古屋を紹介していくプラットホームになる必要がある。そのためには名古屋城を盛り上げていく、広げていく必要があるのではないか、というご意見だったと思いますが、事務局からいかがでしょうか。 ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 まず、東区の■■■■様からご質問いただいたことに対して答えさせて頂きたいと思います。まず、タイトすぎるのではないかと、2020年7月の完成はタイトじゃないかというご質問につきましては、今回、2020年7月にできるかどうかという事を民間の方に投げかけさせていただきまして、竹中工務店さんあるいは安藤ハザマ様から提案が出てきました。その中でも竹中さんを優秀提案という形で選定させていただいておりますので、現段階では私どもとしては2020年7月までにできると考えています。特に2020年7月は先程の説明でもさせていただきましたが、東京オリンピック・パラリンピックが開催いたします、絶好のPRするチャンスでございますので、そういった機会をとらえて名古屋市全体をPRしていきたいと考えておりますので、それに向けて名古屋市としては頑張っていきたいと考えております。 もう一つ、市民の理解をどうしていくのかということですが、今回、2万人アンケートもさせていただきますし、今後も木造天守閣となっていけばさらに市民の方にご理解をいただきますように、様々な場面で私どもも出かけていってお話しさせていただきたい、そういうふうに考えております。2万人アンケートはどういう形で結果を取りまとめて、どのように活用していくのかというご質問につきましては、2万人アンケートにつきましては先程竹中さんからお話していただきましたが、20日の当日消印ということになっています。あと2週間ほどありますが、今月中にはアンケートを取り纏めていきたいと思っています。    名古屋城総合事務所 渡邉主幹 名古屋城総合事務所の渡邉でございます。よろしくお願いたします。先ほど、■■■様から名古屋城のクラックみたいなものが見えないのだけど、今回の耐震のお話につきましては、耐震診断の調査をきちんとやっておりまして、その一定の基準に基づき調査をやっています。その耐震性の調査の基準の一つの指標にIS値という値がございまして、それは建物のクラックとかそういったものもあるのですが、その他に建物のコンクリートの量や鉄筋の量、鉄骨の量、または建物の形状や建物の加重、いろいろなものを加味しながら計算される基準がございます。その基準で調査し確認したところ、IS値が最上階で0.14という値が出ている。それは調査結果が出ているという形ですのでご理解いただきたいと思っているところでございます。 111ページ ■■■様から、クラックが見えないという指摘があったが、今回耐震診断の調査をしっかり実施している。その指標の中にIs値といったものがあり、クラック以外にも例えばコンクリートの量とか、鉄筋・鉄骨の量とか、建物の形状とか、建物の荷重などいろいろなものを加味しながら計算される基準である。こういった基準を元に調査したところ、最上階のIs値が0.14だった。調査結果として出ているものでありご理解いただきたい。 市民B 管理事務所と議論したんだけど、最上階のIs値が0.14という説明はなかった。 河村名古屋市長 それは説明不足。私が冒頭に説明した内容(Is値が0.14しかなく耐震性能が著しく低い)が正しい。 名古屋城総合事務所 西野所長 では、千種区の■■■様のご意見ですけども、ご意見をいただきましてどうもありがとうございます。ご指摘いただきましたように、名古屋城は名古屋のシンボルだ、これは多くの方がそういう風に思っていただいているのではないかと思います。 それから、観光客、外から来られる方が訪れる場所としてよくイメージしていただけるのは名古屋城だと思っています。そういう中で、先ほど市長が説明しましたように、図面がしっかり残っている名古屋城でございますので、これを史実に忠実に復元、そして世界に向けてアピールするという事は非常に多くの方々にアピールが届くのではないかと思っておりますので、今後、木造復元しましたら、これを核としまして、先ほどご指摘いただきましたように、ここから他のいろいろな施設、例えば、徳川美術館などもありますし、あるいは名古屋港水族館もあります。そういったことをしっかりとつなげていく、そういった形で名古屋を楽しんでもらうようにPRしていきたいと考えております。どうも、ありがとうございました。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 事務局の方がよろしいですか。それでは、その他のご質問。 市民D 南区から来ました■■■と申します。竹中工務店さんの詳細な提案書、約70ページのものを見させていただきました。44ページに金鯱について記載があります。金鯱24金、金320 kgとされていますが、これは本当でしょうか。24金というのは純金ですよ。金の価格が現在では1g約5,000円です。ですから、単純に金の価格だけでも5,000円×320 kg、16億円になります。金城温古録に記載されているものは、慶長大判1940枚、慶長大判は1枚が165 gですから、165×1,940枚=320 kgで総重量は正しいですが、大判の金の含有量は67%です。純金ではないです。したがって、金の量は320 kg×0.67、215 kgです。 112ページ 名古屋のシンボル金鯱の仕様を間違えて計画している竹中さんの勉強不足、またそれを鵜呑みにして議会、市民に提案している名古屋市関係者のこのプロジェクトに対する本気度を疑います。したがって、これだけでも同等の復元仕様の裏切りがされていることになります。約5億2,500万円です。総工費505億円は市長の言われる言い放った金額にはなっておりません。何が史実に忠実な復元ですか。このことをとらえてもこのプロジェクトはうまく進まないと思っています。 2番目、管理監督についてです。実測図があるので寸分違わぬものができると毎回市長や職員さんが言っていますが、果たしてそうでしょうか。現在工事中の本丸御殿についても同じようなことが言われていましたが、できたものは違った箇所があります。現在公開中の表書院一之間から上段之間を見たときに、壁の間の束という柱と天井の竿の位置が本来は一致しているものが違っております。約30cmです。昭和初期に撮影された写真ではこの箇所は一致しています。これは作る前にいくら史実に忠実とか、実測図があると言われても、所詮は作る人の設計や加工の技術であり、監督者の心構えの問題と思います。今月末には正しくこの表書院でえらい人たちの全国規模の会議があると噂で聞いています。出席者から「市長さん、この柱はどうしてずれているのですか?」と聞かれたら、市長さんは恥をかきます。明日にでも早速現場を確認して勉強しておいた方がよろしいと思います。関係者を厳しくただすべきと思います。したがって、この木造天守の管理監督は名古屋市のどの部門が行うか、なおこの箇所の焼失前の写真を持ってきましたので、関心のある方は終了後にご覧下さい。 ありがとうございました。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。その他、ご意見ございますか。 市民E 東区からまいりました■■■と申します。どうも、先ほどからご意見を聞いていると否定的な話ばかりだと思うのですけども、私は木造天守、出来れば2020年、断固進めていただきたいと思っております。その前に、今日は議会の方々が来られているので申し上げたいのですが、どうも最近の新聞記事を見ておりますと、市長と議会とのやりとりの間、政治の争いのカードに名古屋城の天守閣が使われているような気がして、大変残念かつ遺憾であります。本当に名古屋市民として非常に情けなく思います。ですから、本件については市長も各党派の方々もこれは大同団結してプロジェクト推進という形で、ぜひ、協力していただきたいなと、市長に協力していただきたいなと、私は建設のまわしもんじゃありませんけど、是非、そのところは非常に残念に思いますので、よろしくお願い致したいと思います。 それと、やはり、私の周りの人たちに聞いても、これは鉄筋コンクリートの天守閣は全く魅力がないと、1回行けば十分だと、これは名古屋市民はもちろん愛知県のいろんな人たちに聞いても言っております。それで、先ほど来からいろいろなことを言われておりますけども、これはとにかくこれだけの資料があるということはその細かいところもあるかもしれませんけども非常に重要なことでありまして、これを進めるかどうかというのはお金の問題も確かにありますけども、これは名古屋市民の文化のレベルが問われて 113ページ いることではないかと考えております。ヨーロッパは先ほども市長がおっしゃいましたけど、瓦礫になったような、戦災で破損したものを一生懸命復元しているわけです。で、自分たちの街や建物に対して非常に誇りを持っているわけです。それに対して、お金がどうのこうの、福祉にお金を使え、それはわかりますけども、ちょっとあまりにも文化的なレベルと言いますか、それは文化じゃ生活ができないとおっしゃるかもしれません。だけど、文化というものは特にこの名古屋は非常に大事だと思います。ですので、私はこのプロジェクトは是非強力に進めていただきたいと思います。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 ありがとうございました。それでは、もう一方いらっしゃいますか。 市民F 中区から来ました■■■と申します。世界へアピールすると先程から言っているのですが、見渡す感じ私と同じ世代の方が少ないように見えるのですが、私たち世代へのアピールは今後どうしていくのかなと思いまして、やはり名古屋城に行く機会は小学校の社会科見学だったり、春の花見ぐらいしかあまり行ったことがないんです。なので、これから先名古屋城を残していくとなると、私たちの世代、私も今日のアンケートがあるのを友人に聞いて初めて知ったぐらいなので、たぶん、知らない人が多いと思うんです。なので、もっと若い方へのアピールを今後どうしていくのかを教えていただきたいです。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 有り難うございました。最初の南区の■■■様ですが、金鯱、金の量とその価格という部分で、竹中工務店さんの提案にズレがあるのではないかというご質問が一つ。それからもう一つ、史実に忠実だと言っているが、現在の本丸御殿においても実際と違っている部分があるのではないか、その辺はどうなっているのかということだったと思います。 次に、東区の■■■様ですが、本丸御殿、天守閣の債権は断固進めてほしい。これはまた議会と市長で政争のカードになっているのが情けないというご意見。それから、名古屋の文化レベルにとって天守閣は重要なプロジェクトで進めていくべきじゃないかというご意見だったと思います。 それから最後の中区の■■■さん、若い世代へのアピールはどうしていくのか、現にこの会場でも若い女性は非常に少ない。そして、小学校の遠足やお花見ぐらいしかいってない人が多いのではないか。今後、若い人へのアピールをどうやっていくのかを聞きたいというご意見だったと思います。では、事務局からお願いします。 竹中工務店 ■■氏 ■■■様の方から金鯱のご指摘と史実に忠実な現状、いわゆる復元設計に関する考え方のご指摘だと思います。それについてご説明したいと思います。ご指摘のように、史実に忠実な復元をするためにやはり有識者の先生、文化庁の有識者の方、そういった専門の方々といろいろ議論をつみ重ねながら、どういっ 114ページ たものが本来のあるべき姿かという事を議論していくというプロセスを踏んでまいります。 確かに、金城温古録、さらには昭和実測図、それに基づく野帳等、色々な資料があるのですけども、やはり微妙なところ、デリケートなところでは不明確なところもございます。そういったものを明確にしながら進めていくということでございますから、今後、■■様のご指摘のようによくよく史実に忠実なものに進めるという。 市民D 金城温古録には1,940枚と書いているがや。 竹中工務店 ■■氏 それで、いわゆる金の320 kgにつきましても、これは現名古屋城天守閣の金が大阪造幣局でそういった形で作られているということですから、現状はそういった設定をさせていただいておりますが、そういうところについても、有識者の先生からご意見をお聞きしながら整理をして行くということでございます。 名古屋城総合事務所 西野所長 今のご質問についてですけども、先ほど竹中さんからもお話がございましたけども、実際に進めていくことになりましたら、実際の設計の段階で学識経験者も先生方の意見も聞きながら具体的に進めてまいりますので、この内容が確定ということではございませんので、よろしくお願いします。 名古屋城総合事務所 渡邉主幹 本丸御殿の話が多少ありましだけども、先ほど竹中さんの方からもお話をございました。名古屋城につきましては昭和実測図、または金城温古録、そういった資料がたくさん残っているといったこともあります。先ほど、有識者等、学識者の方々にご意見を聞きながら、またはその内容を持って文化庁さんとも協議をさせていただきながら名古屋城の整備については進めていきたいと考えておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。 名古屋城総合事務所 西野所長 ■■■さんのご意見につきまして、少しコメントをさせていただきますけれども、この事業については名古屋市民の誇りになる、その誇りを作るような事業ではないかというお話をいただきました。私どももこの事業、耐震性の問題があってというところもございますけども、一つ文化的な事業でもあると考えておりまして、この名古屋のシンボルと言いますか、市民の心を豊かにしていく、そういう意味の木造復元、これができれば本当に市民の方々の誇りになるのではないかと思っておりますので、史実に忠実に復元していくという事を進めていく場合はしっかりと念頭に置いて進めていく、そういうことが大事だと考えております。 115ページ ナゴヤ魅力向上担当部 舘主幹 最後に、中区の■■■さんからご質問をいただきました。もう少し若者にどのようにPRしていくのかというご質問だったと思います。確かに、名古屋城自体、市民の方がお越しになるのは大変少なくて、先ほどの資料でもご説明をさせていただきましたが、市民の方が11%、その中でも特に若者の方、10代、20代の方が少ない。どちらかというと中高年の方の入場者が多い状況でございます。今、名古屋城の方では、例えば、おもてなし武将隊とか、あるいはコスプレみたいな新しい企画をすることで少しずつ若い方にもPRしていきながら入場者数も増えてきている状況です。今後につきましては、やはり一番重要なのは若者も含めて名古屋城に足を運んでいただけるような魅力的な企画をすることが一番重要かなと。ただ、その企画についていかにPRしていくかということが今後力を入れることかなと思っておりまして、先ほども簡単に説明させて頂きましたが、他城郭では民間の力を使って営業力と企画力に力を入れている事例もありますので、そういったものを取り入れながら幅広く名古屋城に来ていただくようにPRをしていきたいと思っておりますのでよろしくお願いしたします。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 それでは、先ほど、議長と市長にもお答えいただきたい質問があったと思いますので、時間も過ぎておりますので、質疑につきましてはこれで終了させていただきます。 6.総括コメント(市長・市会代表) ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 本日の報告会について藤沢議長と河村市長からご感想をいただきたいと思います。まず、藤沢議長、お願いいたします。 河村名古屋市長 とりあえず”今日が括り“ということでございますけども、まぁ、ようけの人に分かってもらうのが大事ですから、相変わらずではないですけど、小さなところにしょっちゅう出ていって役所がみんな説明することになっておりますので、また声をかけていただければと思います。 僕の気持ちを言わせていただきますと、先ほど言いましたように、あれ昨日だったかな、「神様がくれたプレゼントなんだ」と、木造復元ね、「ぜひやろうと、名古屋の誇りにしようじゃないか」と、街の。これが僕の本当の願いですね。私も400年住んでますけど、やっぱり、名古屋の街を自慢したいですよ、もっと、世界に。特に、戦争で壊れたこの街を皆さんの力で、今、東京が糞みたいに威張ってますけど、実は違うんですよ、これ。某自動車会社がでかいけども、しかし皆の力でいまや日本で一番外貨を稼げる街になったんだと。だけどそれは1万人の方が戦争でなくなって名古屋城が燃えちゃったと。たまたま本当に神様からのプレゼントで名古屋工業大学の人たちが中心になって詳細な実測図を作ってくれてたんです。だから実測図を作った人はどういう気持ちで作ったと思いますか、これ。それは、まさか空襲があるとは思わないけど、火事が何かあったときにはまたもう一回尾張名古屋は城でもつという御三家筆頭尾張名古 116ページ 屋の金鯱が上に輝いていて、他になかったんだから、何も。もう一回同じ物を復元してくれよと、本当にそういう郷土を愛する心が凄かったと思いますよ。 このチャンスを失ってはいけません。オリンピックにできればいいに決まってる。出来なかったらしょうがないですよ、これ。世界にアピールする、特に戦争で壊れたものを復元したんだということを、city of dreamsです、名古屋は。city of restart、もう一回やり直せる街、名古屋なんだという事をアピールするには、このオリンピックの時に世界の人にアピールせないかん。ということでございますので、ゆっくりやる意味はありません。 それどころかできません。本当に僕が言った事は嘘でなく、先ほど■■■さんが言われたことが本当で、市の役人がしっかり言わないかんと言ったらそれは申し訳なかったと、私も最近おかしいなと思って調べかけたら0.14という数字が、7階の一番上です、本当に危ないです、これは。 竹中に聞きましたら「直そうと思ったら壁をふさがないかん」と言っていました、今。四角のブレスを入れたりね、ああいうことになってくるということで実際はできないと、耐震補強でもだいたい2、3年はかかると。その間全部ストップですよ、入場、これ。そして価値はゼロですよ。29億じゃすみません、あれには石垣が入っていないから。 石垣は竹中案で言うと完全に直すと40億です。それを足すと69億以上かけて、まぁ、残念だけどお客さんの立場から言うと何の価値もありません。これは。 どえらい失望しますね、名古屋の人からすると。そんなことをやってはいけません。 ということで、言いたい事はつきませんけど、是非、皆さんと郷土愛です、シンボル、これを神様がくれたれプレゼントだと思ってみんなで造り直しましょう。 ナゴヤ魅力向上室 田頭室長 どうも、ありがとうございました。それでは、これをもちまして名古屋城天守閣の整備、市民向け報告会を終了させていただきます。 なお、熊本地方におきまして大きな地震が発生し1月が過ぎました。いまだに多くの方々が避難生活を余儀なくされ、被災者の方々には大変過酷な状況が続いております。また、熊本城の様子をテレビなどで観てもかなりの被害を受けております。私どもとしましては1日も早い復興を願うばかりでございます。そこで、名古屋市としましても熊本の復興お手伝いすべく、出入り口に熊本城復興の募金箱を設置させていただきました。お帰りなさい、趣旨には賛同頂ける方はご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 それでは、本日は誠にありがとうございました。お気をつけておかえりください。 終了