249ページから250ページ 施策13 出会いや結婚に対する希望がかない、安心して子どもを生み、育てられる環境をつくります 施策の柱1 出会いや結婚に対する希望をかなえる支援 若い世代の結婚や子育てに関する希望を阻害するさまざまな要因の解消に取り組みます。また、将来を希望を持って見通すことができるよう支援します。 現状と課題 若い世代が、結婚や子どもを生み、育てることへの希望を持ちながらも、さまざまな理由から将来展望を描けずにいます。そのため、若い世代が、自らの将来を見通し、希望を持つことができるよう、結婚などの希望の実現を阻害する要因の解消に向けた支援が必要です。 施策の柱2 安心して子どもを生み、親として成長することへの支援 希望する人が安心して子どもを生み、育てられるよう、妊娠前から子育て期に至るまで切れ目なく支援します。また、親として成長する楽しさなどについて学ぶ機会を充実させます。 現状と課題 令和5年度の本市調査では、子育ての悩みについて、「子どもの発育・発達のこと」とした割合は、29.9%と5年前と比較して6.1ポイント増加しました。そのため、子育ての不安を解消し、子育てを楽しむことができるよう支援することが必要です。 施策の柱3 子育ての負担感・孤立感の軽減 心理的・経済的負担の軽減を図るなど、安心して子どもを養育することができるよう、行政だけでなく、地域や企業などと連携し、社会全体で子育てを支援する取り組みを進めます。 現状と課題 同調査では、理想とする子どもの数と、実際の子どもの数の平均値には乖離があり、主な理由として、経済的な余裕のなさや心身の負担の大きさが挙げられています。そのため、子育ての負担感や孤立感の軽減のため、社会全体で子育てを支援することが必要です。 施策の柱4 働きながら子育てしやすい環境づくり 企業や市民の意識啓発などを通じて、働きながら子育てしやすい環境づくりを進めます。また、働きたい人が安心して子どもを預けることができるよう多様な保育サービスの提供や保育の質の向上に取り組みます。 現状と課題 出産前後に離職・転職した母親のうち、仕事と家庭の両立支援のための環境が整っていれば仕事を続けたかった人の割合は5割を超えています。そのため、待機児童ゼロの継続に向けた取り組みを引き続き実施するとともに、多様な保育サービスの拡充や保育の質の向上が必要です。 成果指標 1 子育てしやすいまちだと思う市民の割合 現状値 76.8% 目標値 85% 2 保育所等利用待機児童数 現状値 0人(令和6年4月1日) 目標値 0人(令和11年4月1日) 3 子育て支援企業認定数 現状値 264社 目標値 331社 4 結婚や子育てに温かい社会の実現に向かっていると考える市民の割合 現状値 65.0% 目標値 90% 図1 子どもの人数が理想とする人数より少ない理由 図2 保育所等利用待機児童数の推移 251ページから260ページ 施策を推進する事業 施策の柱1 出会いや結婚に対する希望をかなえる支援 事業122 出会いや結婚の希望をかなえる支援 事業概要 若い世代が結婚や妊娠・出産、子育てに希望を見いだし、希望どおり結婚し子どもを持てる社会づくりを推進するため、婚活イベント、ライフデザインセミナーなどを開催するとともに、結婚、妊娠・出産、子育てに温かい社会形成に向けた広報を強化 事業118 生涯学習やリカレント教育に関する情報の発信事業概要 生涯学習機会の充実のため、動画等の生涯学習コンテンツの配信・更新や講座・講演会、大学と連携したリカレント教育に資する事業をはじめとする、生涯学習情報の発信、生涯学習に関する相談事業を実施 施策の柱2 安心して子どもを生み、親として成長することへの支援 事業123 妊娠前から子育て期における相談・育児等支援 事業概要 妊娠前から出産、育児の不安軽減を図るため、子育て総合相談窓口における支援をはじめ、保健師などの家庭訪問による適切な保健指導や家事や育児の負担軽減を図る必要がある場合にはヘルパーを派遣するなど、妊娠前から子育てに至る切れ目のない相談・支援を実施 事業124 子育て学び支援事業 事業概要 子育てに対する不安感の解消や子育てへの希望につなげるとともに、児童虐待の発生予防のため、子育てを学ぶ機運を醸成し、子育て世代やこれから親になる人を対象とした講座の開催等により、子育てを学ぶ機会を提供 事業125 幼児期の子と親の育ち支援の推進 事業概要 幼児教育支援室において、幼児教育の質の向上推進と子育ての支援充実のため、幼児教育に関する調査研究や教職員・保育士等の指導力や資質の向上に資する研修を実施するとともに、子育てを支援する取り組みを実施 事業126 家庭教育支援の推進 事業概要 各家庭での家庭教育の促進を図るため、家庭教育に関する諸問題や親のあり方などについて学習を深めるための取り組みを実施するとともに、毎月第3日曜日に定めている「家庭の日」が広く認知され、家庭の大切さや家庭の役割の素晴らしさについて改めて考えを深める機会を設定 事業127 市立幼稚園における幼児教育の質向上 事業概要 心の教育を推進するため、体験活動を行うとともに、子育て支援や今日的な課題への取り組み、本市の幼児教育の質の向上につながる実践研究を実施 施策の柱3 子育ての負担感・孤立感の軽減 事業128 地域における子育て支援事業の実施 事業概要 地域の子育て家庭を支援するため、地域子育て支援拠点、保育所等地域子育て支援センター、児童館などの地域子育て支援拠点等において、子育て親子の交流の場の提供や育児不安等に対する相談・援助を行うとともに、子育て応援拠点において一時預かりをはじめとする、より充実した支援を実施 事業129 子ども・子育て支援センターの運営 事業概要 子どもを生み、育てやすい環境づくりを促進するため、子育て家庭を支援するネットワークづくりを進めるほか、講座の企画実施、キッズパーク運営、企業連携などを推進 事業130 のびのび子育てサポート事業の実施 事業概要 地域の中での市民同士の助け合いによる子育て支援機能の充実を図るため、子育ての手助けをしてほしい人(依頼会員)に子育てのお手伝いをしたい人(提供会員)を紹介し、会員同士お互いに助け合う相互援助活動を実施 事業131 ナゴヤわくわくプレゼント事業の実施 事業概要 本市で生まれ育つ子どもとその家庭を支援するため、子育てに必要な物品やサービスをカタログギフトの形で届ける事業を実施 事業132 子どものインフルエンザ予防接種費用の助成 事業概要 進学や就職等を控える子どもを応援するため、12歳、15歳、18歳を迎える子どものインフルエンザ予防接種費用の無償化を実施 事業133 子ども医療費の助成 事業概要 子どもの健康を守るとともに子育て家庭の経済的負担を軽減するため、18歳に達する日以後の最初の年度末までの通院・入院を対象に、医療費の保険診療による自己負担額を助成 事業134 就学援助・奨励の推進 事業概要 教育の機会均等を図るため、経済的に困っている人に対して、義務教育段階では学用品等の経済的支援、高等学校教育段階では必要な学資の支給・貸与を実施 事業135 私学助成の推進 事業概要 子育て家庭の経済的負担の軽減及び私立学校等の教育環境の充実を図るため、私立学校等に通う世帯及び設置者に対する補助を実施 事業136 地下鉄における子ども・子育てサポート事業 事業概要 子ども連れで利用しやすい環境にするため、親子で使いやすいベンチなどを駅構内に設置するほか、地下鉄の新型車両にベビーカー利用者や子どもが利用しやすいスペースを設置 施策の柱4 働きながら子育てしやすい環境づくり 事業137 保育所等利用待機児童対策等の推進 事業概要 働きたい人が安心して子どもを預けることができるよう、民間保育所の既存施設の改築や必要に応じた整備の実施等、さまざまな手法による必要な利用枠の維持・確保を行うとともに、民間保育所等における保育士確保を支援するなど、個々のニーズに即した、きめ細かな支援策を強化 事業138 保育所等における多様な保育サービスの提供 事業概要 保護者の多様な就労形態等に対応した子育て支援や配慮が必要な子どもへの支援を充実させるため、多様な保育サービスを実施 事業139 エリア支援保育所事業 事業概要 公立・民間保育所等が一体となって保育の質を高めるとともに、地域のすべての子ども・子育て家庭を支援するため、おおむね1~2中学校区を1つのエリアとして市内78エリアを設定し、公立保育所をエリア支援保育所と位置づけ、地域の教育・保育施設等と連携した研修の開催や子育てに関する相談等を実施 事業140 公立保育所の社会福祉法人への移管 事業概要 保育施策や地域の子育て支援の拡充のため、公立保育所の社会福祉法人への移管等によって公立保育所を今後78か所まで集約化するとともに、機能強化を実施 事業141 公立保育所の改修等 事業概要 子どもにとって安心・安全で良好な環境を整備するとともに、施設の長寿命化を図るため、公立保育所のリニューアル改修等を計画的に実施 事業142 子育て支援企業認定・表彰制度 事業概要 社会全体で子育てしやすいまちづくりを進めるため、子育てにやさしい活動を積極的に行っている企業を認定し、その中から特に優れた活動を行っている企業を表彰 261ページから262ページ 施策14 子どもが健やかに育つよう、子ども・家庭を支援します 施策の柱1 子どもの権利を保障し、将来の針路を応援するための取り組み 子どもが権利の主体であるという意識が社会に浸透していくよう、積極的な取り組みを行います。また、子どもの好きなことを応援できるよう、「総合的・包括的」に取り組み、発達段階に応じた支援を推進します。 現状と課題 本市では、「なごや子どもの権利条例」において、子どもは権利の主体であり、子どもの権利を根幹に据えることを明確にしました。子どもが権利の主体であるという意識の浸透により一層取り組むとともに、子どもの権利の保障を図ることが必要です。 施策の柱2 子どもが心身ともに健康に育つための支援 子どもが豊かな人間性と創造性を育み、社会性を身につけられるよう放課後施策を推進するとともに、地域が子どもにとって安全に安心して過ごせる居場所となるよう地域における青少年の健全育成を推進します。 現状と課題 社会の変化や地域のつながりの希薄化に伴い、子ども同士の交流や地域の大人と接する機会が減少しています。また、共働き家庭の増加等を理由に、放課後児童クラブにおける待機児童が発生しています。そのため、子どもが心身ともに健やかに育つことができるよう、地域との交流機会の確保や放課後施策の拡充が必要です。 施策の柱3 困難を抱える子ども・家庭への支援 適切な養育を受けられないなど困難な状況に置かれた子どもが家庭的な環境での養護を受けられるよう支援します。また、ひとり親家庭等の自立に向け、負担を軽減するとともに、子どもの学習を支援します。 現状と課題 適切な養育を受けられないなど困難な状況に置かれた子どもに加え、近年はヤングケアラーの問題も顕在化しています。そのため、子どもが心身ともに健やかに成長できるよう、そのような子どもや、ひとり親家庭など、困難を抱える家庭を支援することが必要です。 施策の柱4 障害や発達に特性のある子どもとその家庭への支援 医療的ケアを必要とする子どもや発達に特性などのある子どもとその家庭が、安心して日常生活を送ることができ、より身近な地域や学校で支援を受けられるようにします。 現状と課題 医療的ケアを必要とする子どもや発達に関わる支援を要する子どもなどが増えているため、そのような子どもが、より身近で早期に支援を受けられるようにすることが必要です。 成果指標 1 今の生活に満足している子どもの割合 現状値 89.8% 目標値 95% 2  自分のことを好きと答える子どもの割合 現状値 84.6% 目標値 85% 3 放課後児童クラブを利用できる学区の割合 現状値 84.2% 目標値 93% 4 地域や学校などにおける社会活動や自主的な活動などに参加したことのある子どもの割合 現状値 79.0% 目標値 87% 5 社会的自立をするために必要な力を身に付けている障害のある児童生徒の割合 現状値 70.5% 目標値 100% 図1 子どもが悩んだり困ったりしていること 図2 放課後児童クラブの待機児童数の推移 脚注 ヤングケアラー:家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者。 263ページから276ページ 施策を推進する事業 施策の柱1 子どもの権利を保障し、将来の針路を応援するための取り組み 事業143 なごや子どもの権利条例の推進 事業概要 子どもに関する施策の総合的な推進を図るため、条例の広報・啓発を行い、子どもの社会参画の促進に取り組むとともに、条例に基づき設置されているなごや子ども・子育て支援協議会を開催し、子どもに関するさまざまな施策の進捗状況について意見聴取を実施 事業144 子どもの権利擁護機関の運営 事業概要 子どもの権利を守る文化及び社会の形成をめざし、子どもの最善の利益を確保するため、子どもの権利の侵害に対して、子どもや保護者などからの相談・申し立てや、自己の発意に基づき子どもの権利の保障を図る独立性が担保された第三者機関を運営 事業145 子どもの体験活動の推進 事業概要 子どもたちの主体性や将来に向かって生きる力を育むため、ライフキャリア支援を切り口とし、子どもたちがやりたいことを「体験活動」として、専門家から必要な知識やコツなどのアドバイスを受けながら実施できる、子どもたちの活動拠点・居場所となる施設を設置するほか、子どもの体験につながる機会を創出するため、子どもの公共交通の運賃を無料にする「子どもパス」について検討 事業146 主体的な社会の形成への参画 事業概要 子どもの主体的に社会の形成に参加する態度や自治的能力を醸成するため、主権者意識を高める取り組みを実施するとともに、子どもに関する施策等について自ら考え意見表明する機会を確保 事業147 なごや子ども応援委員会の運営 事業概要 さまざまな悩みや心配を抱える子どもや親を総合的に支援するため、常勤の専門職等を学校現場に配置することで、すべての子どもたちの健やかな発達を支援し、子どもたちが主体的に人生の針路を探すことができるよう応援するとともに、幼少期からの子どもの支援の充実に向けて検討 事業148 市立大学におけるスクールカウンセラーの養成 事業概要 いじめ・不登校・発達障害など、児童生徒に関わる諸問題の早期発見や個別支援を行うスクールカウンセラーの中長期的な人材確保につなげるため、学士課程から修士課程へ一貫した教育体制を整備するとともに、臨床心理士等の養成に関する寄附講座を実施 脚注 スクールカウンセラー:臨床心理士等の専門的知識・経験を活かし、学校生活全般に対する援助や、児童生徒・保護者・教職員への相談対応をする職員。 事業149 家庭訪問型相談支援事業 事業概要 不登校、成績などさまざまな悩みを抱える子どもと保護者の孤立化を防ぎ、悩みや不安を軽減するため、家庭訪問による相談や、適切な関係機関等へつなぐ支援を実施 事業150 教育と福祉の連携による支援の充実 事業概要 生きづらさを抱える学齢期の子どもを早期に発見し、支援していくため、区役所等関係機関との情報共有を迅速化するなど教育・福祉の連携を強化 施策の柱2 子どもが心身ともに健康に育つための支援 事業151 トワイライトスクール 事業概要 遊び、学び、体験や交流を通じて子どもたちの自主性、社会性、創造性などを育むため、放課後等に小学校施設を活用した教育事業を実施 事業152 トワイライトルーム 事業概要 遊び、学び、体験や交流を通じて子どもたちの自主性、社会性、創造性などを育むとともに、就労等により昼間保護者がいない家庭を支援するため、トワイライトスクールを基盤に、より生活に配慮した事業を一体的に実施 事業153 留守家庭児童健全育成事業助成 事業概要 留守家庭児童の健全育成を図るため、地域の留守家庭児童育成会に対し運営費等を助成 事業154 児童館等における青少年の育成 事業概要 子どもの健康を増進し、情操を育むため、児童館やとだがわこどもランドで遊びや体験活動を実施するとともに、青少年が安心して過ごすことができ、社会と関わることができるよう、児童館などにおいて居場所づくりを推進するほか、施設の長寿命化を図るため、児童館のリニューアル改修等を実施 事業155 子ども会活動への支援 事業概要 異年齢の子ども同士の交流や多様な体験活動を行う子ども会の振興を図るため、「子ども会活動振興策の方向性」を策定し、支援を実施 事業156 地域における青少年育成活動への支援 事業概要 青少年の健全育成を図るため、地域団体と連携して声かけ・見守りなどを実施する地域の世話やき活動の取り組みなど、青少年育成市民会議の活動を推進 事業157 市立大学における子ども、若者、子育てに関する研究・教育・調査・啓発事業の実施 事業概要 子どもや若者が豊かに育つまちづくり、子育てしやすい環境づくりを進めるため、市立大学における子ども、若者、子育てに関する研究・教育・調査・啓発事業等の実施及び多様で高度な研究に基づいた教育・調査等に必要な研究基盤・研究支援体制を強化 施策の柱3 困難を抱える子ども・家庭への支援 事業158 ヤングケアラー支援事業 事業概要 ヤングケアラーに関する理解・認識を高めるため、継続的な広報啓発を実施するとともに、ヤングケアラーが抱える悩みや問題について気軽に相談できる窓口等を運営 事業159 ひとり親家庭の自立支援 事業概要 自立が困難なひとり親家庭が、仕事と生活のバランスがとれた生活を送ることができるよう、就業支援や生活上の負担の軽減、子どもの健やかな育ちのための支援などを実施 事業160 ひとり親家庭等医療費の助成 事業概要 ひとり親家庭の福祉の増進を図るため、18歳未満の児童を扶養するひとり親家庭等を対象に、医療費の保険診療による自己負担額を助成 事業161 中学生の学習支援事業 事業概要 ひとり親世帯や生活保護受給世帯等の子どもが学習習慣を身に付けたり高校進学をめざせるよう、一人ひとりの学習レベルに沿った支援を実施 事業162 高校生世代への学習・相談支援事業 事業概要 中学生の学習支援事業に参加した高校生等の中退防止や将来の不安や悩みに対応するため、進学後の学習支援や職業・進路等の悩みに対する巡回相談を行うとともに、個別支援が必要な子どもを適切な支援につなぐ事業を実施 事業163 里親等委託の推進 事業概要 家庭的な環境での養育を推進するため、里親登録者の増加とファミリーホームの増加を図るとともに、里親支援センターを設置し、児童相談所等関係機関と連携して、里親制度等普及啓発の促進、里親研修の実施、措置解除後児童の支援等を含めた里親等委託を推進 事業164 児童養護施設等に入所している児童及び退所した児童への自立支援 事業概要 児童養護施設等入所児童の社会的自立のため、自立支援担当職員による就労や就学に関する支援の強化や、施設を退所して就労する児童が無理のないステップで自立できるよう見守り支援を実施 事業165 児童養護施設等の小規模化・高機能化・多機能化の推進 事業概要 家庭的な環境での養育を推進するため、地域小規模児童養護施設の増加による施設の小規模化及び施設機能の地域分散化、保護者支援や家庭復帰支援、地域の養育相談に応じる機能等の施設の高機能化・多機能化を推進 事業166 児童福祉施設の改築 事業概要 児童福祉施設に入所する児童等の生活環境の向上を図るため、老朽化した児童自立支援施設「玉野川学園」の改築等を実施するとともに、民間児童福祉施設の改築に対する補助を実施 施策の柱4 障害や発達に特性のある子どもとその家庭への支援 事業167 特別な支援が必要な子どもへの指導・支援の充実 事業概要 特別な支援が必要な子どもに対して障害の種類や程度、発達障害の特性に応じた適切な指導・支援を行うため、環境整備や人的配置の充実とともに、医療的ケアが必要な子どもが安心して学校(園)生活を送ることができるようにするための支援を実施 事業168 子ども発達支援の推進 事業概要 障害児または発達に支援を必要とする子どもとその保護者が、身近な地域で早期に支援を受けることができるよう、地域療育センターの機能強化を図るとともに、長期的なニーズを踏まえ、子ども・子育て支援と一体的に子どもの発達を支援する体制を整備するほか、障害児通所支援等の事業を推進 事業169 医療的ケア児の支援に関する連携の推進 事業概要 医療的ケアを必要とする障害児とその保護者が安心して日常生活を送ることができるよう、行政機関や事業者などで構成される協議の場を設置するほか、支援を総合調整するコーディネーターを養成するなど各関係機関の連携を一層推進するとともに、医療的ケア児について職員研修や市民向けの広報・周知啓発を実施 事業170 特別支援教育に関する施設整備の推進 事業概要 障害のある児童生徒の教育環境改善のため、特別支援学校の教室不足の解消に向けた増築等を推進するとともに、車いす使用者用トイレの整備、スロープ等による段差解消及び要配慮児童生徒在籍校等へのエレベーターの整備を実施 277ページから278ページ 施策15 虐待やいじめから子どもを守り、不登校児童生徒への支援を進めます 施策の柱1 子どもを虐待から守るための取り組み 児童相談所、警察をはじめとする行政機関や、医療機関、学校、保育所、地域などの連携強化を図るとともに、虐待の発生予防から、早期発見・早期対応、虐待を受けた子どもの保護・自立支援に至るまで、切れ目のない包括的な支援体制を充実させます。また、さまざまな機会を通じて啓発活動を推進し、子どもを虐待から守るまちづくりを進めます。 現状と課題 本市の児童相談所における児童虐待相談対応件数は、令和元年度に3,892件と過去最高となって以降、高い水準の状態が続いています。そのため、虐待の発生を予防する取り組みをより一層強化するとともに、教育・保健の関係各機関等と緊密に連携を図ることで、虐待をできる限り早期に発見し、適切な支援へとつなげていくことが必要です。 施策の柱2 いじめ対策と不登校児童生徒支援の充実 いじめが起きにくい環境づくりなど、いじめの未然防止を推進するとともに、早期発見・早期対応により事態が深刻化する前に解決できるよう取り組み、すべての子どもにとって、安心・安全で幸せな居場所となる学校づくりを進めます。また、不登校児童生徒支援として、教室以外の居場所づくりを進めるとともに、デジタルも活用した支援を行います。さらには、子どもの教育・養育に関するあらゆる内容についての教育相談を実施します。 現状と課題 いじめの積極的認知を進め、令和4年度におけるいじめの認知件数は、7,629件となっています。引き続き、いじめを積極的に認知し、早期発見、早期対応するとともに、いじめを許さない風土づくり、いじめを訴えやすい体制を整え、すべての子どもにとって、安心・安全で幸せな居場所となる学校づくりが必要です。また、年々増加する不登校児童生徒に対しては、教室以外の居場所づくりや、一人一人の状況に応じた心理面、学習面での適切な支援が必要です。 成果指標 1 児童虐待の通告先(児童相談所または区役所・支所)を知っている市民の割合 現状値 63.7% 目標値 75% 2  いじめられたり、いじめを見たりしたとき、先生や家族、親、友達、相談機関に相談することができる子どもの割合 現状値 小 80% 中 82% 目標値 小 85% 中 90% 3 学校内外の機関等や多様な学びとつながっている子どもの割合 現状値 65.1%(令和4年度) 目標値 85%(令和9年度) 図1 児童相談所における児童虐待相談対応件数の推移 図2 いじめの認知件数の推移 279ページから282ページ 施策を推進する事業 施策の柱1 子どもを虐待から守るための取り組み 事業171 名古屋市児童を虐待から守る条例の推進 事業概要 児童を虐待から守るため、本市が独自に定める5月と全国的な取り組みの11月の児童虐待防止推進月間に、児童虐待防止の啓発活動を行うとともに、児童相談所、社会福祉事務所、保健センター、警察などの関係機関の連携強化を推進 事業172 児童虐待発生予防のための支援 事業概要 児童虐待発生予防のため、出産後の養育について出産前から支援を行うことが必要な妊婦や支援が必要な家庭に対して、訪問による家事育児支援等を実施するとともに、地域での見守りや、子どもとの関わり方等についてのペアレントトレーニングなどの支援を実施 事業173 区役所・支所における子どもや家庭への支援 事業概要 児童を虐待から守るため、地域に身近な窓口である各区役所・支所(社会福祉事務所)において、教育・保健・福祉の連携を強化するなど、こども家庭センターとしての支援体制を整備し、児童相談所と連携・役割分担を行いながら、子どもや家庭への支援及び児童虐待への対応等を実施 事業174 児童相談所の運営 事業概要 児童虐待等の児童相談により迅速・的確に対応するため、児童相談所の児童福祉司等の専門性の向上等を図るほか、児童相談所における相談援助体制及び一時保護児童の支援の充実を推進 事業175 児童虐待を受けた子どもや家庭への支援 事業概要 児童虐待の再発防止を図るため、児童虐待を受けた子どもの家庭に対して、児童虐待再発防止のための保護者支援事業や家庭復帰支援事業等を実施 施策の柱2 いじめ対策と不登校児童生徒支援の充実 事業176 いじめ防止対策の推進 事業概要 いじめを許さない風土・土壌の形成によるいじめの未然防止を推進するため、SNS相談アプリの活用等による早期発見に努めるとともに、学校や子ども応援委員会との協働、地域・関係機関との連携を通じた組織的な措置・対応を実施 事業177 不登校児童生徒支援の充実 事業概要 不登校の未然防止を図るとともに、不登校児童生徒一人一人の状況に応じた適切な支援を早期に行うため、ICTの活用も含めた多様な教育機会を確保するなど、不登校児童生徒が自らの進路を選択し、卒業後の未来を開くことができる取り組みを実施 事業178 教育相談事業の実施 事業概要 いじめや不登校など子どもの教育・養育上の問題の解決に向けた支援を行うため、子ども及びその保護者に寄り添い、状況に応じて関係機関と連携しながら、心理検査を含めた教育相談を実施 283ページから284ページ 施策16 子どもの確かな学力や豊かな心、健やかな体を育み、社会で活躍する力を伸ばします 施策の柱1 確かな学力をはじめとした自分らしく生きていくための力の育成 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実や、子どもたちが自分らしく、幸せに生きていくための「子ども中心の学び」を幼児期から青年期まで一貫して推進します。また、子ども一人一人が自分らしい生き方を発見し、実現するための力を育むキャリア教育を推進します。 現状と課題 子どもたちに関わるすべての大人が共通認識をもって教育を進めることができるよう、本市の学びの基本的な考えを明確にする「ナゴヤ学びのコンパス」を策定しました。ゆるやかな協働性の中で自律して学び続ける子どもの育成をめざし、「子ども中心の学び」を幼児期から青年期まで一貫して大切にすることが重要です。 施策の柱2 デジタル・グローバル教育等の社会の発展を生み出す人材の育成に向けた教育の充実 急速に変化する社会の中において活躍し、さらなる社会の発展を生み出すため、デジタルを活用した教育や理数教育を推進するとともに、グローバル人材を育成するための教育を行います。 現状と課題 デジタル化やグローバル化など急速に変化する社会の中で活躍する子どもを育成するとともに、持続可能な社会の発展を生み出す人材の基礎を育成するための教育が必要です。 施策の柱3 豊かな心と健やかな体の育成 子どもたちの豊かな心身の育成のため、子どもにとって望ましいスポーツ・文化活動の機会を確保します。また、運動や食育などを通じて、生涯にわたって健康に過ごすための心身を育みます。 現状と課題 他人を思いやる心や豊かな人間性が身についた子どもの育成を推進するとともに、楽しく運動に取り組むことや食育を通して、児童生徒の心身ともに健全な発達を促す必要があります。また、中学校部活動の見直しにあたっては、将来にわたりスポーツ・文化芸術活動の機会を地域の活用も含めて確保することが重要です。 施策の柱4 学びを支える教育環境の充実 学校における働き方改革を進め、よりよい教育活動を実現します。また、望ましい学校規模の確保、デジタル環境の整備など教育環境の充実を図ります。 現状と課題 子どもたちが抱える課題や困難の複雑化などにより、長時間勤務の教職員が多くいる状況です。また、良好な教育環境を整えるため、市立小中学校における小規模校や過大規模校への対応として望ましい学校規模を確保するほか、さらなるデジタル環境の整備と充実が必要です。 成果指標 1 授業が自分にあった教え方、教材、学習時間に なっていたと感じている子どもの割合 現状値 小 83.4% 中 73.5% 目標値 小 93% 中 84% 2 人が困っているときは進んで助けている子どもの割合 現状値 小 93.6% 中 90.8% 目標値 小 100% 中 100% 3 運動をすることが好きな子どもの割合 現状値 小 61.8% 中 51.0% 目標値 小 66% 中 56% 4 将来の夢や目標を持っている子どもの割合 現状値 小 79.6% 中 66.1% 目標値 小 86% 中 73% 写真1 ゆるやかな協働性の中で自律して学び続ける子どもの様子 写真2 キャリア教育プログラムの様子 脚注 ナゴヤ学びのコンパス:子どもたちが学びを通して自分らしく、幸せに生きていくことができるよう、名古屋市の学びの基本的な考えを示したもの。 285ページから300ページ 施策を推進する事業 施策の柱1 確かな学力をはじめとした自分らしく生きていくための力の育成 事業179 「ナゴヤ学びのコンパス」の目指す学びの推進 事業概要 各学校で特色ある教育課程を編成する際の参考として活用できるよう、学習指導要領に対応し、「ナゴヤ学びのコンパス」に沿った「名古屋市教育課程」を作成し、活用を促進するなど「子ども中心の学び」の実現に向けた方策を実施 事業180 ナゴヤ・スクール・イノベーション事業の推進 事業概要 ゆるやかな協働性の中で自律して学び続ける子どもを育むため、大人が子どもに伴走し、「子ども中心の学び」を進める学校づくりを推進 事業181 一貫教育の推進 事業概要 自律して学び続け、自らの人生をよりよく切りひらいていく子どもたちを育成するため、「子ども中心の学び」を幼児期から青年期まで一貫して推進し、校種間における系統性・連続性のある教育を実施 事業182 キャリア教育の推進 事業概要 子ども一人一人の自分らしい生き方を実現する力を育てるため、モデルカリキュラムやキャリア・パスポートの活用、キャリア教育推進センターの取り組み等により、体系的・系統的なキャリア教育を推進するとともに、キャリアナビゲーターと教員やスクールカウンセラー等との協働により、個別最適化されたキャリアサポートを実現 脚注 キャリア・パスポート:子どもが、小学校から高等学校までのキャリア教育に関する諸活動について、特別活動の学級活動及びホームルーム活動を中心として、各教科等と往還し、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオ。 キャリアナビゲーター:キャリアコンサルタントの国家資格を有し、教員等と協働してキャリアタイムの企画・実施や子どもたちの個別支援を行う専門家。 事業183 きめ細やかな学びの推進 事業概要 一人一人を大切にしたきめ細やかな指導のため、小学1・2年生における30人学級及び中学1年生における35人学級という少人数学級の編成や少人数指導等の実施、学級担任・教科担任とは異なる立場で子どもと関わる子どもの未来応援講師の配置、学校図書館の体制の充実を実施 事業184 市立大学における児童・生徒を対象とした大学の教育・研究に触れる機会の提供 事業概要 子どもの個性や幅広い学力を育むため、地域の小中高校生に対し市立大学における高度な教育・研究等にふれる事業を推進 事業185 市立夜間中学の設置・運営 事業概要 さまざまな理由により義務教育を修了できなかった人や、本国で義務教育を修了していない外国籍の人、不登校などの事情により義務教育を十分に受けられなかった人などに、義務教育を受ける機会を提供するため、市立夜間中学を設置・運営 事業186 市立高等学校入学者選抜の改善 事業概要 市立高等学校のアドミッション・ポリシーに基づき、各学校・学科の特色を踏まえた入学者選抜になるよう、また、小中学校の学びの変革とつながるよう、入学者選抜のあり方について検討・改善を実施 脚注 アドミッション・ポリシー: 入学者の受け入れに関する方針。 施策の柱2 デジタル・グローバル教育等の社会の発展を生み出す人材の育成に向けた教育の充実 事業187 市立大学における社会のニーズに応える多様な高等教育・実習プログラムの展開 事業概要 社会のニーズに応え、社会の具体的な課題を解決し、発展に寄与できる人材を育成するため、専門教育の基礎となる文理融合を意識した教養教育のほか、各学部の特色を活かした教育を充実するとともに、大学院講義の多言語化を推進 事業188 市立高等学校における学びのあり方の改革 事業概要 グローバル化が進む新しい時代に求められる資質・能力を育成するため、探究学習やSTEAM教育、国際理解教育を推進するとともに、産業界・大学・地域との連携に取り組み、市立高等学校における学びのあり方改革を推進 事業189 市立大学における理系人材の育成 事業概要 科学技術イノベーションの原動力となる理学の研究能力を持つ人材を育成し、社会に輩出するため、市立大学において総合生命理学部を再編し、高度な科学技術社会に必要とされる理系人材の育成体制を強化 事業190 外国語教育の充実 事業概要 英語によるコミュニケーションを図る資質・能力を育成するため、小学校全校にAET※を配置するなど、外国語指導アシスタントやAETの活用を拡充するとともに、英語が堪能な教員の確保に向けた採用選考試験を実施 脚注 AET: Assistant English Teacher の略。外国人英語指導助手。 事業191 グローバル人材育成の推進 事業概要 グローバルな視点及び郷土愛などを育むため、文化芸術にふれる活動や、グローバル環境を体験する活動などを実施 事業192 子どもの情報活用能力の向上 事業概要 子どもの論理的な思考力及び情報活用能力の向上のため、ICTを活用した学習やプログラミング教育、情報モラル教育を推進 施策の柱3 豊かな心と健やかな体の育成 事業193 インクルーシブ教育システムの推進 事業概要 子どもたちの社会性や豊かな人間性を育成するため、障害のない子どもと障害のある子どもとの交流及び共同学習を実施し、インクルーシブ教育システムを推進 脚注 インクルーシブ教育システム:「障害者の権利に関する条約」第24条より、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的のもと、障害のある者と障害のない者がともに学ぶ仕組み。 事業194 子どもの運動・文化活動の振興 事業概要 子どもの豊かな心と健やかな体を育成するため、小学生の放課後における教員が指導しない運動・文化活動及び中学校、高等学校において部活動外部顧問・外部指導者の派遣などを実施するとともに、中学校部活動の地域の活用も含めた見直しを実施 事業195 元気いっぱい子ども育成事業の推進 事業概要 子どもの運動習慣を形成するため、環境整備や体育の授業研修の充実等、体力・運動能力の向上に向けた取り組みを実施 事業196 魅力ある学校給食の推進 事業概要 子どもの心身の健全な発達と食に関する正しい理解と適切な判断力を養うため、名古屋独自の食文化の魅力を伝えるなごやめしの提供や地産地消の推進、新しい献立の考案など、子どもたちが楽しめる魅力ある学校給食を実施 事業197 コミュニティ・スクールの全校・園への拡充 事業概要 保護者や地域住民等の学校運営への参画、支援及び協力を促進し、学校と地域とが目標・ビジョンを共有し一体となって子どもを育み学校の運営改善に取り組むため、コミュニティ・スクールを市立の全小中高等学校、特別支援学校、幼稚園へ拡充 脚注 コミュニティ・スクール:学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組む学校運営協議会制度。 事業198 中学生による陸前高田市との交流 事業概要 陸前高田市と本市の将来のまちづくりを担う人材の育成を図るため、両市の中学生による相互訪問交流等を実施 事業199 土曜日の教育活動の推進 事業概要 子どもたちにとってより豊かで有意義な土曜日を実現するため、地域団体や大学、民間事業者等の協力のもと体験活動等を実施 施策の柱4 学びを支える教育環境の充実 事業200 学校における働き方改革の推進 事業概要 教職員が心身ともに健康に、笑顔で子どもと向き合い、よりよい教育活動を実現するため、学校における働き方改革を推進 事業201 市立大学におけるDX推進による教育・研究環境の充実 事業概要 若い世代が学び育ち、社会や時代に求められる人材を輩出する大学へと機能強化を図るため、デジタル技術を活用することで大学業務の高度化・効率化・省力化に取り組み、教育・研究環境の充実を実現 事業202 望ましい学校規模の確保 事業概要 子どもにとって、よりよい教育環境を整えるため、小学校11学級以下、中学校5学級以下の小規模校及び小・中学校ともに31学級以上の過大規模校について、統合等により望ましい学校規模を確保 事業203 学校施設の計画的な改修の推進 事業概要 安心・安全で良好な教育環境を確保するため、施設の劣化状況を適切に把握した上で、リニューアル改修や保全改修等の計画的な改修を実施 事業204 学校施設の空調設備の整備充実 事業概要 教育環境の改善等を図るため、学校体育館・特別教室などに空調設備を新設するとともに、公害対策関係校の空調設備更新を実施 事業205 学校トイレの環境改善の推進 事業概要 誰もが快適に利用できるトイレを整備するため、学校トイレの洋式化改修工事を実施 事業206 学校と公的施設等との複合化の推進 事業概要 良好で質の高い学びを実現する環境の整備とともに、市全体の公有財産として有効活用を図るため、老朽化した他の公的施設等との複合化を実施 事業207 市立大学におけるキャンパス施設整備を通じた教育研究環境の充実 事業概要 学生や市民にとって魅力にあふれ、充実した教育環境を確保するため、キャンパス施設をはじめとした老朽化した施設・設備の改築・改修等を計画的に実施 事業208 市立大学における若手研究者への支援等の充実 事業概要 若い世代が研究を活性化し行政課題の解決に資するイノベーション創出につなげるため、市立大学の若手研究者への支援を拡充 事業209 ICTを活用した教育の推進 事業概要 すべての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けて、1人1台端末の更新をはじめとするICT環境の整備を図るとともに、その活用を推進 事業210 教育データ利活用とEBPMの推進 事業概要 教育データの利活用とEBPMの推進により子どもの学習面や生活面での支援等を行うため、ネットワークの再構築と各種システムのクラウド移行を実施 脚注 EBPM: Evidence-based Policy Makingの略。証拠に基づく政策立案。 301ページから302ページ 施策17 若い世代が学び育ち、活躍できるまちをつくります 施策の柱1 若者を応援し育むまちづくり 若い世代の豊かな感性から生み出される発想力や行動力を活用するとともに、大学、地域、企業、行政の連携を推進し、学生から選ばれるまちづくりを進めます。 とりわけ、市立大学においては、広く市民、行政などと連携、協働して知の拠点として魅力ある地域社会づくりに貢献するとともに、全ての市民が誇りに思う愛着の持てる大学として活動します。 現状と課題 令和5年における大学及び短期大学の学生数は指定都市中第2位となっている一方で、少子化の進行などによる、若年層の減少が懸念されます。今後もまちの活力を維持していくため、若い世代の活躍の機会を広げるとともに、まち全体で学生を応援していくことが必要です。また、市立大学では、地域の成長・発展に貢献し、次世代をリードする人材を輩出することなど、持続可能な社会の発展に貢献し、学生から選ばれる大学をめざすことが求められています。 施策の柱2 若者の社会的自立への支援 若者が自らの意思で社会参画できるような環境づくりを進めます。また、若年無業者やひきこもりなどの困難を有する若者が就労し、社会的に自立できるよう、若者一人ひとりに対して相談から就職、職場定着まで総合的・包括的な一貫した支援を実施します。 現状と課題 日本全体の若年無業者の数は、平成14年以降はほぼ横ばいで推移しており、令和4年には約57万人の若者が働けない、働いていない状況です。そのため、若者が社会的自立を果たせていない状況が生じたり、その状況が長期化したりすることがないよう、早期対応や支援などの取り組みを進める必要があります。 成果指標 1 市内における大学・短期大学の学生数 現状値 108,352人 目標値 108,400人 2 社会的自立に向け支援を受けた子ども・若者のうち、支援を通して状況に改善が見られた者の割合 現状値 63.9%(令和4年度) 目標値 75% 図1 大学及び短期大学の学生数と学校数(指定都市比較) 図2 若年無業者数の推移(全国) 脚注 若年無業者:15歳から34歳までの非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者。 303ページから306ページ 施策を推進する事業 施策の柱1 若者を応援し育むまちづくり 事業211 学生タウンなごやの推進 事業概要 学生から選ばれるまちづくりを進めるため、将来を担う学生の自主的な活動を支援し、学生の発想や活力をまちづくりに活かしていくとともに、大学や行政をはじめ、地域、企業等の多様な主体間での連携強化を図る取り組みを実施 事業212 市立大学における地域と連携・協働した社会貢献活動の推進 事業概要 若者を含む市民にとって豊かで魅力ある社会づくりに寄与するため、健康・福祉の向上やまちづくり、子どもの育成支援など、総合大学としての特性を活かして、地域と連携・協働した社会貢献活動を推進 事業213 市立大学における都市の諸課題の解決に向けた研究及び人材育成 事業概要 地域共生社会の構築、人権施策、子ども・家庭支援の推進等をはじめとする都市課題の解決に資するため、産学官連携の強化による研究促進や、大学院課程及び学士課程での都市公共人材育成を実施 施策の柱2 若者の社会的自立への支援 事業214 青少年の社会参画推進 事業概要 社会性、主体性に富み、人間性豊かで活力あふれる青少年の育成を図るため、青少年交流プラザなどで、青少年が社会活動に参画したり、意見を発表したりする活動への支援を実施するほか、施設のリニューアル改修を行うとともに、子ども自身が企画・運営に参画し、子どもが疑似的なまちでさまざまな社会体験をする子どものまち事業を実施 事業215 子ども・若者の自立支援 事業概要 若年無業者、ひきこもりなど、社会生活を送る上でさまざまな困難を有する若者の自立を支援するため、官民相互のネットワークによる総合的な支援を推進 事業216 ナゴヤ型若者の就労支援 事業概要 困難を有する若者の社会的自立を支援するため、若者一人ひとりに対して相談から就職、職業定着まで新たに総合的・包括的な一貫した支援を実施