2026アジア競技大会  NAGOYAビジョン   −アジアとともに輝く未来へ    概要版  【アジア競技大会概要】  令和8(2026)年に、本市及び愛知県において、第20回アジア競技大会が開催されます。  スポーツ界にとっては、第20回アジア競技大会は、2020東京オリンピック・パラリンピックの次なる大きな目標になるとともに、拡大するアジアとの交流を一層深める機会となるなど、日本全体にとっても大変意義のある大会です。  日本では、昭和33(1958)年に第3回大会が東京で、平成6(1994)年に第12回大会が広島で開催され、第20回大会は、日本で開催される3回目の夏季アジア競技大会となります。 会期  令和8年(2026)年9月19日〜10月4日 開催都市    愛知県・名古屋市 実施競技    パリオリンピック(2024年)で実施される競技に加え、アジア特有の競技等を実施(40競技程度で調整予定) メイン会場  瑞穂公園陸上競技場 選手村  名古屋競馬場移転跡地のほか、県内で分散 参加者数  選手団(選手、チーム役員)約1.5万人を想定 大会コンセプト  ◆アスリートファーストの視点  ◆既存施設の活用  ◆先端技術の駆使  ◆伝統と県民・市民性に触れるおもてなし  ◆アジア競技大会の開催を誇りに、さらなるスポーツ文化の普及へ貢献    P1 1 2026アジア競技大会NAGOYAビジョンとは (1)ビジョンの意義  令和8(2026)年に本市及び愛知県で開催される第20回アジア競技大会を、一過性のスポーツイベントで終わらせるのではなく、大会の開催効果をスポーツの振興をはじめ、交流人口の拡大、国際交流の促進、共生社会の実現、国際競争力の強化など、様々な分野につなげていくことが必要であることから、大会終了後の令和12(2030)年頃を見据え、大会を契機として本市がめざすまちの姿を明らかにするために、本ビジョンを策定します。 (2)ビジョンの位置づけ  本ビジョンは、第20回アジア競技大会の成功とその先を見据え、大会を契機として本市がめざすまちの姿を明らかにするものとして、「名古屋市総合計画2023」と整合をはかりながら、一体的に検討を進めるとともに、各局室の関係分野にかかる個別計画と整合を考慮して策定するものです。  なお、めざすまちの姿や取り組みについては進捗状況を管理し、必要に応じて見直しを行います。 ※ 関係図省略 (3)持続可能な開発目標(SDGs)との関係  国際連合では、スポーツがSDGsの17の目標それぞれの達成に向けた課題に取り組む潜在的能力を備えた重要かつ強力なツールとして、その役割を果たすことを期待するなどスポーツを取り巻く国際的な潮流に鑑み本ビジョンにおいても、SDGsの理念「誰一人取り残さない」を踏まえて、策定します。  SDGsとは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17の目標・169のターゲットから構成されています。 SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS  「世界を 変えるための17の目標」 1 貧困をなくそう 2 飢餓をゼロに 3 すべての人に健康と福祉を 4 質の高い教育をみんなに 5 ジェンダー平等を実現しよう 6 安全な水とトイレを世界中に 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに 8 働きがいも 経済成長も 9 産業と技術革新の基盤をつくろう 10 人や国の不平等をなくそう 11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任 つかう責任 13 気候変動に具体的な対策を 14 海の豊かさを守ろう 15 陸の豊さも守ろう 16 平和と公正をすべての人に 17 パ−トナーシップで目標を達成しよう P2 2 アジア競技大会を契機としてめざすまちの姿(NAGOYAビジョン)   CONCEPT [コンセプト] (1)夢や希望をはぐくみ、誰もが自分らしく生きる  ◆アジア最大のスポーツの祭典を通じて、かけがえのない記憶と感動が夢と希望をはぐくみ、誇りと活力に満ち溢れた都市の姿を未来へつなぎます。  ◆住む人も、訪れる人も、誰もが自分らしく生きるまちをめざします。 (2)アジアとともに歩み、更なる飛躍を遂げる  ◆SDGsの理念を踏まえるとともに、アジアをはじめとする世界の人々との相互理解を推進し、アジアとともに歩む姿を示します。  ◆大会への取り組みを本市の飛躍へつなげ、持続的に発展する国際都市をめざします。 1 健康・地域活力 P3 2 魅力・誇り P4 3 国際交流・多様性 P5 4 イノベーション・持続可能性 P6 名古屋市が持つポテンシャル 1 リニア開業により更に拠点性の向上が期待される広域的ネットワークの中心 2 多くのトップスポーツチームのホームタウン 3 魅力的な観光資源と拡大する交流人口 4 世界レベルの産業技術の集積による強い経済力 5 便利で快適な住みやすいまち 6 多様な外国人が在住 P3 まちの姿1 健康・地域活力  「世界を変えるための17の目標」との関連 3 すべての人に健康と福祉を 17 パ−トナーシップで目標を達成しよう  スポーツにより、市民が健康に暮らし、地域の活動が盛んになることで、活力ある都市になっている  アジア競技大会を契機として、躍動するアスリートの姿を観ることでスポーツへの関心がより高まり、大会で実施されるアジア特有の競技を含む多種多様なスポーツを知ることでスポーツは競技だけではなく、散歩やダンス、健康体操、サイクリングなど文化としての身体活動を意味する幅広い概念であり、一部の人のものではない「みんなのもの」という意識が浸透し、スポーツを日常生活の中に位置付けることができるようになっています。  このように、スポーツは年齢や性別、障害の有無、国籍などに関わらず誰もが参画できるものであり、すべての人がその適性や関心に応じて、楽しみながら、日常的・自発的に身体活動を含むスポーツに継続して親しむことで、子どもの健やかな心身を育むとともに、生活習慣病の予防・改善や介護予防に繋がり、市民の心身の健康増進や生きがいに満ちた生き方を実現し、健康長寿が実現したまちとなります。  また、スポーツ大会やトップアスリートとの交流、各種イベントの実施、さらには、ボランティアをはじめとする市民活動への参加意欲の高まりによる市民の社会貢献が定着することで、地域の一体感が高まり、活性化され活力に満ちたまちが実現しています。 取り組みの方向性  1 アクティブライフの推進、健康増進 2 子どものスポーツの充実 3 地域活性化、市民活動の促進 FUN+WALK PROJECT  どうせ歩くなら「楽しく歩きましょう」。スポーツ庁では、働き盛りの人に“歩きやすい服装”で通勤・勤務するプロジェクトに取り組んでいます。また、楽しく歩くきっかけづくりとなる「アプリ」(歩数に応じたゲーム機能やクーポン獲得)も提供しています。  毎日の通勤を少し工夫することで、一日の滑り出しがスムースになり、ついつい歩いてしまうこともあるかもしれません。この「ついつい」が大切なのです。「気持ちがよく気がつけば歩いていた」となれば、その習慣はきっと長続きするでしょう。  スポーツ庁では、働き盛りの方のスポーツ参画人口拡大を通じて国民の健康増進を図る官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT」を推進しています。歩くことをもっと楽しく、楽しいことをもっと健康的なものに変えていく本プロジェクトにおいて、スポーツ参画人口の拡大を通じて国民の健康増進を目指しています。 (引用:スポーツ庁Web広報マガジン「DEPORTARE」〜数字でみる!たった「10」分プラスで病気が防げる?) P4 まちの姿2 魅力・誇り  「世界を変えるための17の目標」との関連 8 働きがいも 経済成長も 11 住み続けられるまちづくりを  スポーツにより、都市のブランドが確立するとともに、名古屋の魅力が国内外に発信されることで、にぎわいあふれ市民が誇りをもてる都市になっている  アジア競技大会の開催を契機に、継続的な大規模スポーツ大会の誘致やトップアスリートの輩出につながり、スポーツが新たな都市ブランドのひとつとして国内外から認識され、市民が世界的なスポーツイベントを身近に体験することで、名古屋に対する市民の誇りと愛着が高いまちとなっています。  また、アジア競技大会の開催を契機に、スポーツにとどまらず、歴史・文化などの名古屋の魅力が国内外に発信されることにより、本市への来訪を目的とした旅行者が増加し、にぎわいにあふれるとともに、大会を契機としてホスピタリティが向上し、本市を訪れる人を受け入れる環境が整った来訪者へのおもてなしが充実したまちが実現しています。 取り組みの方向性  1 スポーツを活かした魅力の創出・発信  2 大規模競技大会・イベントの誘致・開催 3 アスリートへの支援 4 名古屋が有する魅力資源の発掘・向上・発信 5 インバウンドの促進、受入環境の整備 にっぽんど真ん中まつり〜名古屋の夏の風物詩〜  日本のど真ん中、真夏の名古屋を舞台に繰り広げる日本最大級の踊りの祭典にして、国内外から集結する約200チーム23,000人が地域色豊かな踊りを披露する、誰でも参加できる市民参加型の新しいスタイルのお祭りです。  3日間の来場者数は約200万人の観客動員を数え、名古屋の街は華やかなお祭り一色になります。それぞれのチームが情緒ある地域文化をリズミカルにアレンジした音楽にのせて、華やかな衣装や目を見張るほどの演出を繰り広げます。  「観客動員ゼロ=全員参加型」の祭りをコンセプトに掲げるどまつり。中でも参加者も観客も一緒に踊りが楽しめる、どまつり名物「総踊り」では、2010年にギネス世界記録"世界一の総踊り"として認定されました。 P5 まちの姿3 国際交流・多様性  「世界を変えるための17の目標」との関連 4 質の高い教育をみんなに 10 人や国の不平等をなくそう  大会で、アジアをはじめとした諸外国や多様な人々との交流や理解が深まることで、豊かな国際感覚を備え、多様性に理解を示す市民が増えるとともに、国際社会で活躍する人材が育ち・集う、開かれた都市になっている  アジア競技大会を契機に、スポーツや文化など幅広い分野で国際交流や国際貢献を推進することにより、過去にアジア競技大会を開催した都市などアジアをはじめとする諸外国との都市間ネットワークが強くなっています。  将来を担う若者たちが、諸外国の人との出会いや交流を通じて、国際感覚と世界に挑戦する意欲を高め、国際社会に貢献できるグローバル人材として成長しています。また、グローバル社会の中で夢をもって人生をたくましく生きる子どもが育成されるとともに、世界で活躍する人材が国内外から集うまちとなっています。  さらに、年齢、性別、障害の有無、国籍、宗教、文化的差異などを超えた多様な交流により、市民の豊かな国際感覚が養われ、多様性への理解が深まり、互いに支えあうことによって、すべての市民が暮らしやすい共生社会が実現しています。 取り組みの方向性  1 国際交流の推進 2 グローバル社会の中で活躍できる人材の育成・確保 3 共生社会の推進 アジアとの交流  本市では、アジアをはじめとする外国諸都市との交流を促進するため、分野を特定した都市間の連携を行う新たな都市間提携(パートナー都市連携)を推進しています。 【パートナー都市連携指針より】 <目的> ○アジアをはじめとする外国諸都市と分野を特定した都市間の連携を行います。 <内容> ○包括的な交流でなく、特定の分野において実益をもたらすものとします。 ○特定分野の交流を行うとともに、交流の発展をめざした新たな分野における交流を検討していきます。 ○継続的かつ将来的な発展が見込まれるものを対象とします。 P6 まちの姿4 イノベーション・持続可能性  「世界を変えるための17の目標」との関連 9 産業と技術革新の基盤をつくろう 13 気候変動に具体的な対策を  大会で、活用した都市基盤、先端技術、危機管理体制などが、大会モデルとして未来に引き継がれることで、絶え間なくイノベーションし続ける、持続可能な都市になっている  アジア競技大会で拡大する交流人口を引き継ぐため、選手村・競技施設や交通ネットワークをはじめとする都市基盤について、リニア中央新幹線の開業を見据えるとともに、SDGsの理念を踏まえ、社会課題に対応した整備を進め、大会終了後もまちづくりやにぎわいの拠点になります。  また、安心・安全な大会運営を通じて危機管理体制が充実するなど、ハード・ソフトの両面から都市機能が強化され、大会の運営基盤やノウハウが蓄積されます。  さらに、大会で活用された先端技術が産業や市民生活に広く普及され、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー化など、低炭素で循環型のまちづくりが促進され、強い産業力に加え、環境にも配慮されたまちが実現しています。  こうした取り組みが、大会モデルとして未来へ引き継がれるとともに、絶え間なくイノベーションし続ける、持続可能なまちとなっています。 取り組みの方向性  1 大会モデルの構築 2 新しいモデルとしての選手村の構築と大会後のまちづくり 3 大会後の活用を見据えた施設整備 4 利便性や防災性、危機管理体制を備えた都市機能の強化 5 イノベーションの創出、先端技術の活用・普及 リニア中央新幹線の開業  令和9(2027)年に開業が予定されているリニア中央新幹線により、東京から名古屋への移動時間が現在の約100分から約40分へ大幅に短縮されます。その後、東京から大阪までの全線開業が見込まれており、東京・名古屋・大阪の三大都市圏が約1時間で結ばれ、7,000万人規模の世界最大の人口を有する巨大経済圏となるスーパー・メガリージョンが誕生します。  名古屋駅を起点に鉄道と道路で2時間以内にアクセスできるエリアの人口(2時間交流圏人口)は、品川−名古屋間の開業後には約6,000万人となり、品川駅起点の約5,200万人を追い抜き、全国最大となります。全線開通後も全国最大となることが見込まれており、さらなる交流の活性化が期待されます。 2026アジア競技大会  NAGOYAビジョン   −アジアとともに輝く未来へ−  発行・編集  名古屋市総務局総合調整部アジア競技大会推進室   名古屋市中区三の丸三丁目1番1号   電話 052-972-2231   FAX 052-972-4205 発行年月  令和元年10月