平成26年3月11日 市長定例記者会見
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名古屋市役所 郵便番号:460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表) 所在地、地図
3月11日(火曜日)の会見を始めたいと思います。皆さん、こんにちは。
今日は3月11日ということで、東日本大震災からちょうど3年ということになります。多くの方々が被災されまして、現在もなお行方不明の方もいらっしゃいます。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の一日も早い復興を願っております。
これまで名古屋市では、陸前高田市や岩手県、仙台市などに多くの職員を派遣してまいりました。今年度も合わせて19名の職員を派遣しておりまして、皆さん、復興に向けて頑張ってくれております。
被災地では災害廃棄物処理のめどが立ち、宅地の造成や災害公営住宅の建設が始まるなどして、少しずつではありますが、復興に向けて前進してきております。
名古屋市としても、こうした復興への歩みが確かなものとなりますように、来年度も引き続き、陸前高田市を中心に職員を派遣するなどしまして、被災地への支援を継続してまいりたいと思っております。本日は、名古屋市博物館特別展「大浮世絵展」の開催について、ご報告をいたします。
浮世絵の名品が世界から集結します、かつてない規模の展覧会「大浮世絵展」を、今日から名古屋市博物館で開催いたします。
本展覧会が目指したのは、浮世絵の「教科書」です。名古屋初公開となる、切手で有名な菱川師宣の「見返り美人図」や、斬新な構図で富士山を描き、世界に知られた葛飾北斎の「冨獄三十六景 凱風快晴(ふがくさんじゅうろっけい がいふうかいせい)」をはじめ、東洲斎写楽、喜多川歌麿、歌川広重。安藤広重じゃないか?
(当局:歌川広重が、今は正しいです。)
そうか。安藤でなかったか。
(当局:昔は安藤でしたが、今では教科書でも歌川広重になっています。)
失礼をいたしました。そういうことのようです。間違っとったということか。要するに。歴史上の史実が。
(当局:考え方が変わったという方が正しいです。)
考え方が変わったというのは。
(当局:安藤広重の安藤というのは、彼の本名です。本姓。安藤重右衛門というのが、彼の侍としての名前なのですが、絵師としては歌川派の広重なので、歌川広重の方が正しいです。)
よう知っとるな、あんた。
(当局:はい。仕事ですから。)
ということです。今まで安藤広重と言ってまいりましたが、歌川広重というのが正しいというか、そっちを使わないといかんということだな。
(当局:そうですね。)
仕事上の名前ということになるわけだね。
(当局:はい。)
誰もが一度は目にしたことのある浮世絵の代表的な作品が常時160点並びまして、作品を入れ替えながら、何と全部で340点が紹介されます。
また、本展覧会は、浮世絵の「国際選抜」でもあります。創立50周年を迎えます「国際浮世絵学会」の全面協力によりまして、大英博物館、ギメ東洋美術館、これはパリにあるそうです。ベルリン国立アジア美術館など、国内外の美術館45カ所から、浮世絵の名品を集めることができました。
浮世絵作品は、役者絵、美人画、相撲絵など、流行の最先端を走るものが多く、人気がなくなれば用済みというところがありました。幕末、明治に、海外で注目され始めると、特に質の良いものが大量に海外に流れました。本展覧会は、国内外におきまして、芸術性が高く、保存状態が良いものだけを紹介する、浮世絵の展覧会の決定版です。
開催期間は、本日3月11日(火曜日)から5月6日(火曜日・祝日)までです。ぜひご観覧くださいますように、お願いいたします。
(当局:今回は、今ご紹介いただきましたように、世界からたくさんの浮世絵の名作が集合します。皆さんが今まで教科書やテレビなどで見たことがある浮世絵の作品が多数、名古屋にやってきます。また一方で、こんなものも浮世絵にあったんだというような驚きがある展覧会でもありますので、ぜひお越しいただきたいと思います。
もう1つ、見どころとしまして、今ご紹介いただきましたが、菱川師宣の「見返り美人図」。切手のデザインなどで有名ですね。)
はい、「月に雁」とかよ。
(当局:はい、「月に雁」も来ます。)
来るのか。
(当局:はい、同時にご覧いただけます。)
どっちが高かった?「見返り美人」と。
(当局:切手ですか?どっちが高いんでしょう。)
競っとるんだわ。
(当局:そうなんですか。)
「月に雁」の方がちょっと古いはずだで。
(当局:こちらの作品が3月30日(日曜日)までの展示になりますので、ぜひその展示期間中にお越しください。なお、この「見返り美人」が展示されている3月30日まで、和服でご来場いただいた方には、ちょっとしたプレゼントを差し上げますので、ぜひお着物で名古屋市博物館の方にお越しください。お待ちしております。)
これは、男でもええのか。着物を着てくれば。
(当局:はい。市長もぜひどうぞ。お待ちしております。)
「見返り美人」は3月30日までということでして、肉筆画ということです。
私からは以上です。
(記者)
今、議会で委員会が行われていて、敬老パスについても話題になっているのですが、その議論の中で、今年は5億円削減しましたが、(予算計上した額と、平成26年度の実際の利用額との差額の精算について、)2年後に新たな方式に基づいて精算するという話があるのですが、市長としてはどういう認識でいらっしゃるのですか。
(市長)
精算というのは、確か2年前の精算が、自動的に(予算案に入って)くることになっとるんですわ。だで、その分は、微妙ですけれどね。(交通局への負担金が)増えていくという条件の下のやつで、増えていかずに(プライスキャップ(上限)をつけて)やろうと言っとるんだから、そのままやるかどうかは大変微妙ですけれど、一応(過去の分で2年後に)精算するということになっとったのは、それじゃあ精算するかという気持ちもないわけではないですが、それも含めて議論するということで、ええでしょう。
(記者)
過去のはいいとして、新年度予算の分が2年後に精算するという約束らしいのですが。
(市長)
そんなもの、分からんですよ。
(記者)
市長としては、分からないと。
(市長)
それも含めて、総体的に。とにかく、今日も某人に聞きましたけれど、(委員会の)議論の中でもあったけれど、いわゆる交通局の問題でもあるということだと。そこら辺はなかったわなと言っていましたよ。
それを入れまして、それから、議会で財源についてもご提案をいただきましたし。それをわしは実現したいと思います。実現するまでやっていかないと。大変というか、それが仕事ですけれど、そういうことをやって、市民の皆さんにぎょうさん乗ってもらえる市バスになるように、地下鉄になるようにするということで、ええんじゃないですか。
何や知らん、値上げしたいということだな。あんたの話を聞いとると。
(記者)
いえ。そうは言っていないですが。
(市長)
そうは言っとらんか。何でみんな値上げしたいのかね、そうも。何かよう分からんのですわ。まあ、市バスとか、水道もそうですけれど、あれは電力会社と同じで、総括原価方式というやつらしいんだね。
これだけコストがかかって、人件費がこれだけかかって、車を買うのにこれだけかかって、ガソリンがこうで、だから、それに、利益が何%か知りませんけれど、それを乗せて(その料金に)なるというやり方らしいですね、どうも。
何べんも言いますけれど、ずっと私も零細企業で生きてきましたけれど、総括原価方式なんて、夢のまた夢ということで、考えられませんので。
とにかく、マーケットでようさんの人にサービスを提供して、ようけの人に利用してもらうと。そのためにはいくらでやらないといかんと。そのいくらでやらないといかんということがまず前提にあるんですわ。それに合わせていろんな原価を考えていくという。僕はそういう発想なんだけれどね。(記者)
震災発災後、これで3年目の今日を迎えたのですが、あらためてこの3年間を総括していただきたいのと、今後の取り組みについて、一言でお願いします。
(市長)
僕は、伊勢湾台風を体験しとるもので。小学校5年生のときに。あの悲劇ね。よう言いますけれど、次の日の抜けるような青空。伊勢湾台風が9月26日でして、9月27日のね。名古屋の南部で5000人を超える大悲劇があったということが、想像もできなんだですね。
東北の震災、津波についても、(伊勢湾台風の時、)うちへは水は来なかったんですけれど、風で壁がほとんど抜けまして、半壊ということになりましたのでね。わがことのように思いましたね。あの震災のときに。強烈な印象でしたけれど。確かに。何もなくなったまちというのは、すごい強烈だったと。
だけど、伊勢湾台風の体験があるから、わがことのように思って。何といっても、それから直ちでした。某職員さんが、市長室の横で、「市長、市長、何とかね」といって。
「名古屋は一応、大名古屋だで、ミニ市役所みたいなものをつくって、長期にどこか決めてずっと長いこと応援すると、絶対喜んでくれるよ」といった話がありましてね。それが実行に移されて、陸前高田市と、ああいうええ関係ができたと。
(そう)やっとるうちに、また、「(陸前高田市の)中学生が修学旅行に行けんで、みんな悲しんどるで、市長、応援しようか」といって。「金はどうするんだ」と言ったら、「みんなで街頭で寄附を求めましょう」と。それがまた集まってまってですね。420人からの、中学生と先生も入れてですけれど、来てもらって、写真を撮って。(写真は)名古屋城の1階にありますけれど。そういう面では、何かちょこっとでも。
それから、3億円ですね。岩手に1億円、宮城に1億円、福島に1億円。それぞれ知事に直接電話しまして。「応援したいが、どうしたらええ?」と言ったら、車が欲しいと言わっせるもんでね、車を贈っていますけれど。
それを、僕が気仙沼に行ったとき、例の(津波で打ち上げられた)船があるでしょう。(保存は)やめるらしいけれど。まちの中に、船が。あそこの横におったら、ちょうどその車が走っていきまして。「応援します! 宮城・東北のみなさま 名古屋市民」と書いた車が、泥まみれになって走っていきました。
ちょうどそのタイミングで見て。若干ええことができたんでないかと。私の金でないけれど、名古屋市民の皆さんの血税を使わせていただいて、ちいとは東北の皆さんに喜んでいただける、また中学生を励ますこと、「立派になってちょう」というのができたんでないかなと。そんな気持ちが強いですね。
今後も、陸前高田市とは兄弟みたいな、そんなまちになってね。
陸前高田市の中学生、あと40年、50年たって、じいさん、ばあさんになったときに、いっぺん名古屋に来てもらって。名古屋城の1階に全員の写真がありますので、それを見ていただいて、「これは私だ」「これは僕だ」ということで。
これはカンパで、市民の皆さんの寄附で成り立っておりますので、その中で、心の片隅で、「サンキュー・ベリーマッチ」というふうに思っていただければ、ええことができたんでないかと思いますね。
そういう体験の中で、名古屋のまちにもう一回、伊勢湾台風みたいな大悲劇を起こさんように、一人も犠牲者を出さんように、何を置いても最重要事項として取り組まないといかんなという気持ちは強く持っております。
そういうことをやらん方がええという意見もあった。あまりここからは言ってはいけませんけれど、当時は、ある程度右へ倣え主義でね。名古屋市は名古屋市で、一種の担当というのがあったんですわ。水道が仙台市、消防が名取市ということになっていまして。
それはそれで全力を挙げて応援させていただきましたけれど、こういう丸ごと支援というのは日本で初めてで。そういうことはやりゃあすなという意見もあったんですけれど、何を言っとるのということで。これは市役所の職員の皆さんが、「みんなでやろう」という自発的なものでしたので、やれたで、よかったんでないかなと思います。
市民の皆さんの理解があってこそですけれど。市民の皆さんの血税が、そういうことで東北の方に使われまして。今でも車が山々を走っとると。名古屋の皆さんのウォーム・ハートを乗せてですね。
見ていただくとええですよ。いっぺん見ると、ええものですよ。「名古屋市民」と書いてあります。普通、「名古屋市長」と書くんですけれど、「名古屋市民」と書いて、東北の山々を今も駆け巡っていると、こういうことだと思います。
それと、福島の問題は、大変に深刻ですよね。もう1つ理由がよう分からんものね。皆さんに教えてもらいたいんだ。核爆発が一切起こらなかったとすると、なんであれほど遠くまでに核物質が、放射性物質が飛ぶのか。よう分からんでね。
メルトダウンして、メルトスルーして、(燃料が)一番下に行ったとして、水素爆発ですから、あれは。核爆発でないと言われています。水素爆発を起こしただけで、そんなところへ、陸前高田市へ行く途中にもホットスポットがあるというんですけれど、そこまで飛んでいくのか、さっぱり分からんですね。わしも。
こんなことが分からん状況で、もう一回やり始めるというんだで、これもまあ、大した度胸だなと。というよりも、役所がいったん決めたことは、後でひっくり返せないという、日本社会の、本当にひどい問題ですね。
誰だって分かっていますよ、こんなの。今。みんな自然エネルギーでやるというから大変なので、別に石炭でもLNGでも。今は高いですけれど、すぐ安くなりますから。やればできるんですよ。みんな知っていますよ。日本中の役所の方やら、電力会社の人。
何で止められないか。出世に影響するからじゃないの、結局。先輩の言ったことと違うことを言うと。こういう悲劇がありますね。日本型社会の。それをつくづく感じます。
私らでも言われるでね。電力会社、どことは言いませんが。「河村さん、あまりそういうことを言うと、あんた、やりにくくなるで」とかですね。言われますね、わし。「そういうことを言うと、いかんのだわ。いかんでやめてちょう」と言われたことがある。どことは言いませんけれど。「何を言っとるんですか」と、私は言いますけれど。
800万円(の報酬)で(市長を)やっとると、そういう気になってくるんですわ。だんだん。けれんみがなくなるんですね。(記者)
東日本大震災に関連して、震災のときに消防団250人が亡くなったということなのですが、先日の本会議でも、名古屋市は消防団に報酬を出していない数少ない自治体の1つで、今後報酬を出すという方針を表明されましたが、今まで名古屋はどうして消防団に報酬を払っていなかったのか、その理由について。
(市長)
最初のところは、よう分からんですけれど、また別個の費用が出とるんですわ。
(記者)
負担金が。
(市長)
負担金。そういうことでやっていこうということだったようですけれどね。だけど、私も絶対(報酬を)出すとは言っていませんよ。僕も何回か、一番偉い方というか、何人かと直接お話ししましたけれど、やっぱり報酬が出るというと、今までの消防団の在り方とだいぶ変わってくるもので、いっぺんとにかく自分らで議論させてくれと。ちゃんと議論するでと。そう言っておられるものでね。約6100人みえますので。
僕は、「行列ができる消防団」ということで、もっと福祉やら、最近の最大の問題である子どもの悲鳴ですね。こういうもののためにも、もっと働いてもらいたいということがあり、その仕組みをお金も含めて整えていかないといかんのだけれど、(消防団員の)皆さんの性格を一方的に変えるのはよくないと思いますけれど。
現にそう言っておられますから。自分らで議論して、ちゃんとやるでと。それを待とうと。早うやってもらいたいですけれどね。そう思っています。
(記者)
この間の本会議の後、お話しなさったのですか。
(市長)
その前です。
(記者)
その後は。
(市長)
公明党さんから要望書を頂いたのは早かったんですけれど。法律ができたで、決まりに従って報酬を出すべきだというのがありましたけれど。それから直ちに消防団に連絡を取りまして。団長さんなんですけれど、そのときもそう言っておられます。とにかく自分らでいっぺん議論させてくれと。大変に大きいことだからと。
それからまた、あのとき傍聴にも来て。本会議で言っとったでしょう。傍聴にも来てみえました。長老というか、大幹部というか、来ておられまして。その方とも相談したら、ちゃんと議論してやらないといかんなと。何人か、他の人とも。
この間もまた電話したら、その段取りをしとると言っていましたよ。消防署もそうだけれど、消防局もそうだし、自分たちも来て、有識者も交えてやるように段取りをしとるのでと。そう言っておられたです。
(記者)
市長としては、どう思われますか。そういったことについて。
(市長)
(消防団員の)皆さんのやつ(意見)がでかいですよ。本当に、皆さん、どう考えられるか。今までボランティアだった人に、お金を当然出すというのも。本当に当然ではないと思いますけれどもね。
ただ、僕は、行列ができる消防団(ということ)で、子どもの悲鳴に耳を傾ける人のメンバーとして(も働いてもらいたい)。それは消防団全体でなくても、有志でもいいんだけれど。そういうことになってくると、また、実費になるのか何か分かりませんけれど、いろんな費用がいると思うんですけれどね。
それはそれでしかるべく応援させていただいてもええんだけれど。とにかく、ご本人たちの意見を聞くべきだと思いますよ。
お金をもらうと、これをやって当たり前だという雰囲気になるのが嫌だわなということは言っておられる人が多いですね。
(記者)
逆に、そのボランティア精神に市がちょっと甘えていたんじゃないかということはないですか。
(市長)
どうですかね。もっとやってもらえそうなことがようけあるわね。よう例で言っとるけれど、昔は7割とか8割、自営業者の方が消防団だったのが、今、それがサラリーマンに逆転しましたけれど、酒屋のおやじなんか(の場合)、例えば不登校の子どもがあったら、「お前さん、うちでじっとしとらんと、一緒に車の横に乗って酒でも配達するか」と。例えばね。
面白いですよ。そういうのも。近所に住んどるおっさん連中がそういうことを言うというのは、子どもさんも心を開く可能性もありますね。そう簡単じゃないですけれど。難しいですけれど。ということもやってもらおうということで。
とにかく、本人(消防団員)の皆さんに、これは意見を聞かないといかんですよ。いくら何でも。性質が変わりますので。それと、団長だと結構、あまり言うといかんけれど、(報酬が)高いんです。相当。団長は特に。今の学区連(絡)協(議会)の中で働いとる上の人よりも高くなりますので。ただ、危険な仕事だということがあるので。理屈は成り立つけれど、勝手にやってはいかんと思いますよ。私は、少なくとも。市長室広報課報道係
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