1ページ 概要版 名古屋市立夜間中学設置基本計画(案) 公立夜間中学とは 公立夜間中学の概要 項目 授業日 内容 ◯ 昼間の中学校と同じく平日週5日 ◯ 夏季休業、冬季休業も昼間の中学校と同じ時期 項目 教員  内容 ◯ 教員免許を持った公立中学校教諭 項目 学ぶ教科 内容 ◯ 昼間の中学校と同じく9教科 項目 卒業認定 内容 ◯ 公立夜間中学の課程を修了すれば中学校卒業となる 項目 授業時間 内容 ◯ 教育課程の特例を活用(注1)   <授業時間、始業、終業時刻の例>   ・1コマ40分の4時間授業 ・始業時刻は17時30分頃、終業時刻は21時00分頃 注1:学齢経過者を夜間中学において教育する場合には、特別の教育課程の編成が認められている。(授業時間の縮減等が可能) 全国の設置状況 ●17都道府県に44校設置(令和5年4月時点) 全国の公立夜間中学校の状況 (令和4年度夜間中学等に関する実態調査(令和4年5月1日現在):文部科学省調査を基に作成) A 学校別生徒数(調査回答:40校) 1校あたり平均:39.0人 B 夜間中学生徒数の実態 ●夜間中学に通う生徒は1,558人 ●日本国籍を有しない生徒の54%が16歳〜39歳 ●日本国籍を有しない生徒は66.7%●日本国籍を有する生徒(33.3%)の38%が60歳以上 C 夜間中学卒業後の状況(令和3年度卒業生) ●令和3年度に夜間中学を卒業した生徒数:264人 ●卒業生の57%が高等学校進学又は就職 2ページ 市立夜間中学に対するニーズについて (市立夜間中学アンケート調査結果) アンケートの方法 (1)期間:令和5年3月17日から4月17日まで (2)回答方法:インターネット、はがき付きアンケート用紙 (3)用紙配布:各区役所・支所 等 アンケートの結果(一部抜粋) ●有効回答数:91件(インターネット32件、はがき付きアンケート59件) 〔質問〕あなたは何歳ですか。  19歳以下 39人(内日本国籍8人、外国籍31人)  20〜39歳 11人(内日本国籍6人、外国籍4人、無回答1人)  40〜59歳 20人(内日本国籍14人、外国籍6人)  60歳以上 20人(内日本国籍16人、外国籍4人)  無回答 1人 〔質問〕夜間中学で学んでみたいと思いますか。または、夜間中学のことを知らせたいと思う人があなたのまわりにいますか(いくつでも回答可)    「まわりにいない。自分も勉強したいと思わない」は24人となっており、全体の回答数が91人のため、差し引き67人、おおよそ74%の方は夜間中学で学びたい(人がいる)ということが読み取れます。 〔質問〕あなたは、なぜ夜間中学で勉強したいのですか(いくつでも回答可)。 高校などへの進学や就職をしたいから 32人 中学校の勉強をしたいから 26人 外国にルーツをもつ方で日本語を学びたいから 25人 読み書きを覚えたいから 12人 中学校の卒業証書が欲しいから 9人 その他 9人 3ページ 名古屋市における市立夜間中学の設置の枠組 開校年次 令和7年4月 設置場所 名古屋市立笹島小中学校内に設置 ●市内全域からのアクセスが便利であること、既存の学校施設を有効に活用することなどから、名古屋市立笹島小中学校内に設置し、校舎の一部を活用して開校する。 設置形態 単独校として開設 ●単独校として設置して夜間専任の学校長による学校運営体制をとる。 入学対象 ●学齢期(満15歳に達した日以降の最初の3月31日まで)を過ぎた方で、以下のいずれかの要件を満たす方を入学対象とする。 ・様々な理由により義務教育を修了できなかった方 ・本国で義務教育を修了していない外国籍の方 ・不登校などの事情により義務教育が十分に受けられなかった方 ●原則、名古屋市内に在住の方とするが、他市町村からの受入については、愛知県教育委員会事務局との連携のもと、入学を希望する方の居住地区の市町村と費用負担などについて調整を行う。 学校規模 1学年1学級 ●全国の夜間中学における在籍者数の平均が3学年で39.0名(令和4年5月1日時点)であり、愛知県教育・スポーツ振興財団が運営する中学夜間学級の直近3か年の入学者数の平均が15.7人である実績を考慮し、1学年1学級を想定する。 修業年限 3年(最長6年) ●通常の中学校と同様に3年間で中学校の教育課程を修了することとするが、個々の状況に応じて最長6年まで在籍を可能とする。さらに、校長が特に必要と認めた場合は、この限りではない。 入学時期 4月を基本とする ●4月入学を基本とするが、年度途中の入学希望者について、個々の状況に応じて年度途中での入学も可能とする。 編入学対応 中学2年、中学3年からの編入学も可能とする ●中途学年の2年、3年からの編入学も可能とする。なお、夜間中学の開校時においても入学希望者の学習習得状況を確認して、すべての学年への入学を可能とする。 不登校になっている学齢生徒への支援 ●学級定員の範囲内において、名古屋市内に在住する中学生を対象とし、夜間中学で学ぶことについて検討する。 ●受入の際は、在籍校に籍を残したままとし、在籍校で指導要録上の出席扱いとする。 4ページ 名古屋市における市立夜間中学の学びの方向性 名古屋市が設置する市立夜間中学がめざす姿 多様性を尊重しながら、一人一人を大切にし、 誰もが安心して学ぶことができる生徒が主役の学校 市立夜間中学の学校づくりの視点 ●入学ニーズをもつ方々の誰もが安心して学べるように、次の7つの視点を取り入れる。 @日本語や日本文化への不安に配慮  外国にルーツのある生徒等に対し、日本語指導の教材や映像などを活用した学習を積極的に取り入れ、生徒の理解度に応じた授業を展開する。あわせて、日本の学校生活に関する相談等について、母語学習協力員をはじめ適宜通訳等による支援を検討する。 A生徒が継続して学校生活を送ることのできる環境に配慮  通常使用する教室を1階に設置する等、バリアフリーを意識した施設・設備となるよう進める。あわせて、経済的事情で学校生活を断念することがないよう、学校行事や教材を工夫するなど、生徒の費用負担を軽減するよう配慮する。 B教育相談体制の充実  きめ細かな教育相談に対応できるよう、子ども応援委員会と連携し、スクールカウンセラーの配置やスクールソーシャルワーカーの派遣など、専門家による支援を検討する。 C少人数指導の充実  学習する教科や内容に応じ、教科担当だけでなく複数の教員等により、一つのクラスで個別指導や少人数による指導の実施を検討する。  また、外国にルーツのある生徒等に対し、個々の日本語能力に応じて取り出し指導の実施を検討する。 D学習支援体制の充実  個に応じたきめ細かな学習支援体制づくりのため、学習支援講師等の配置を検討する。  また、外国にルーツのある生徒等が授業を理解できるよう、授業中における通訳等による支援を検討する。 EICTの活用  ICTを活用した多様な学びの実現をめざすため、教室のICT環境の整備や全生徒への一人1台タブレット端末の配付を検討する。 Fキャリア教育の充実  学ぶことと自己の将来とのつながりを意識しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身に付けていくことができるよう支援する。 めざす姿の実現に向けた学校づくり 設置・運営上の取組 (1)教職員の配置及び勤務体制等の検討 (2)教職員の研修体制等の充実 (3)愛知県教育委員会との連携 (4)県内他市町村からの受入の検討 その他の取組 (1)関係機関・支援団体との連携 (2)継続的な改善への取組 (3)教職員・市民への広報 名古屋市立夜間中学設置基本計画(案)(概要版) 名古屋市教育委員会新しい学校づくり推進室 〒461-0001 名古屋市東区泉一丁目1-4 名古屋市教育館8 階 TEL:052-253-7937 FAX:052-253-7972 メールアドレス:a2537937@kyoiku.city.nagoya.lg.jp ホームページ:https://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000163859.html