令和4年度 環境局の主な取り組み

本市は、令和元（2019）年7月、SDGs達成に向けた取り組みを先導的に進めていく「SDGs未来都市」に選定されました。

環境局では、SDGsの理念を踏まえ、持続可能な未来に向けて、環境と経済・社会をつなぐ統合的取り組みを進めてまいります。

ここでは、今年度実施する環境局の主な取り組みについて、「健康安全都市」、「循環型都市」、「自然共生都市」、「低炭素都市」の4つの都市像に沿って紹介します。

なお、今年度は、国内外の動向や最近の社会情勢を踏まえ、「生物多様性なごや戦略実行計画2030(仮称)」の策定及び「地球温暖化対策に係る地方公共団体実行計画」の改定準備を進める予定です。

大気や水環境などが良好な状態にあり、健康で安全、かつ快適な生活環境が保全されているまち

新堀川の浄化方針に基づき、地下水を放流するための井戸等の整備に向けた測量・設計を行います。

不燃ごみ・粗大ごみの収集時や破砕処理時に、小型充電式電池や充電式の家電製品による火災・発火事案が急増しています。この対策として、新たな分別区分「電池類」を新設するとともに、充電式家電の拠点回収等を実施します。

令和5年4月に実施予定の「紙製容器包装と雑がみの一括収集」等を周知するとともに、さらなるごみ減量を推進するため、資源・ごみの分け方・出し方を分かりやすく説明した「なごやのごみ減量・資源化ガイド」を全戸配付します。

市民・事業者がプラスチック対策に取り組む際の拠りどころとなる指針の策定を進めます。また、令和4年4月に施行されたプラスチック資源循環促進法を踏まえ、使い捨てプラスチック削減に関する啓発を行います。

ごみ減量や再生可能エネルギーへの活用を図るため、市内全域で草木類収集の実証実験を行います。

港作業場のし尿輸送管の老朽化に対応するため、更新工事を行います。

令和9年3月の南陽工場再稼働に向け、設備更新事業を進めるとともに、西資源センターを移転改築するため、山田工場の解体工事を行います。

また、愛岐処分場の老朽化に対処するため、浸出水処理施設の改築工事等を行います。

生態系ネットワークが広がって、健全な水循環が回復し、豊かな水と土・緑、多様な生きものが身近に感じられるまち

令和4年度は藤前干潟（港区）がラムサール条約に登録されて20周年に当たるため、記念イベント等を実施します。 

令和3年度に整備したビオトープ等を活用した普及啓発を行い、センターを訪れる市民がなごやの自然を学び、感じられる機会を提供します。また、市民の生物多様性への関心を高めるため、ウェブサイト「なごや生きものライブラリー」の内容を拡充します。

都心における生態系の回復を図りながら、生物多様性の大切さを伝える場を創出する「都心の生きもの復活事業」を展開するにあたり、令和4年度はガイドラインの策定、モデル事業の実施、協働による仕組みづくりの検討を行います。

市内には、生態系の劣化が進んでいる湿地が複数あります。なごや環境大学と市民団体によって湿地の現状を調査・評価し、課題や対応策を示すガイドラインを作成し、保全・啓発を実施します。

水の環復活に向けた取り組み及び雨水流出抑制の取り組みを推進するため、浸透雨水ますや雨水タンクを対象とした助成制度を導入します。

水循環の問題について理解を深め、水の環復活を意識した行動を促進するため、自然の湧き水が残る山崎川をフィールドとしてモデル事業を展開します。

再生可能エネルギーなどの利用が普及し、ライフスタイル・ビジネススタイルの省エネルギー化が進むなど、少ないエネルギー消費で快適な生活ができるまち

市内の住宅への太陽光発電設備・蓄電システム・HEMS(ヘムス)の一体的導入や、ZEH(ゼッチ)、V2H(ブイトゥエイチ)充放電設備(事業所への設置も対象)、エネファームの導入に対して補助を実施します。

企業等の需要家がPPAモデルを活用して太陽光発電設備等を導入する場合に、災害時に発電した電気の一部を周辺住民に無償開放すること等を条件として補助を実施します。

再生可能エネルギーの普及と電力使用に伴う温室効果ガス排出量削減のため、再生可能エネルギー100％電力を導入する市施設を拡大します。

廃棄物の焼却に伴い清掃工場で発電している電力のうち、工場内で自家消費できず売電している余剰電力について、他の清掃工場で活用できるよう調査・検討します。

市民が購入する外部給電機能を有する電気自動車、プラグインハイブリッド自動車及び燃料電池自動車に対して補助を実施します。

水素を燃料とし、走行時に温室効果ガスや大気汚染物質を排出しない燃料電池バスを市バスに試行導入し、運用確認等を行います。

地域へのSDGsの浸透・定着を図るため、事業者・地域団体等と協働した取り組みの実践等を通じて、SDGsの活動促進・普及啓発に取り組みます。

地域資源を活用し、都市と地方が補完し支え合う「地域循環共生圏（ローカルSDGs）」の形成を目指し、本市の水源地である長野県木祖村と協定を締結し、森づくり事業と木材の利用促進事業を進めます。